奨学金の種類と選び方|給付型・貸与型(第一種・第二種)の違い
「奨学金って、種類が多すぎてどれを選べばいいのか分からない」——そんな大学生・受験生のための記事です。奨学金は大きく「返さなくていい給付型」と「返す必要がある貸与型」に分かれ、貸与型はさらにJASSO(日本学生支援機構)の第一種(無利子)と第二種(有利子)に分かれます。この記事では、それぞれの違い・選ぶ順番・申込時期・そして何より「借りる=将来の返済義務を負う」という重みを…
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01結論:奨学金は「返さなくていいお金」から考える
最初に、この記事でいちばん伝えたい結論をお話しします。奨学金を選ぶときの鉄則は、「返さなくていいお金(給付型)」から順に検討することです。奨学金には大きく分けて、返済不要の「給付型」と、卒業後に返していく「貸与型」があります。多くの人が「奨学金=借りるもの」というイメージを持っていますが、実際には返さなくてよい給付型の制度も存在します。まずは給付型や授業料減免に自分が該当しないかを確認し、それでも足りない分を貸与型で補う——この順番が、将来の負担をいちばん小さくする考え方です。
なぜこの順番が大切なのか。理由はシンプルで、貸与型の奨学金は「借金」だからです。卒業して社会人になったあと、毎月コツコツと返していく義務が生まれます。金額によっては十数年にわたって返済が続くこともあり、就職・結婚・引っ越しといった人生のイベントと返済が重なることも珍しくありません。だからこそ、返さなくていいお金があるなら、まずそちらを最大限に活用するのが賢明なのです。この点を最初に理解しておくだけで、奨学金選びの精度は大きく変わります。
とはいえ、貸与型が「悪いもの」というわけでは決してありません。進学の夢を経済的な理由であきらめずに済むのは、奨学金という制度があるおかげです。特にJASSOの第一種は無利子で借りられるため、条件に合えば有力な選択肢になります。大切なのは、貸与型を「よく分からないまま何となく満額借りる」のではなく、必要な額を、返済計画を立てたうえで、納得して借りることです。この記事は、その「納得して選ぶ」ための判断材料をそろえることを目的にしています。
まとめると、奨学金選びの基本方針は次の3ステップです。この順番を頭に入れたうえで、以降のセクションで各制度を詳しく見ていきましょう。なお、ここで挙げる区分や順番はあくまで一般的な考え方であり、あなたの家計状況・成績・進学先によって使える制度は変わります。最終的な判断は、必ずJASSOや学校の窓口で最新情報を確認したうえで行ってください。
- ステップ1:返さなくていい「給付型奨学金」「授業料減免」に該当しないか確認する
- ステップ2:足りない分を、無利子の第一種→有利子の第二種の順で検討する
- ステップ3:借りる場合は「いくら借りて、卒業後にいくら返すのか」を必ずシミュレーションする
Basics
02奨学金の基礎知識:給付型と貸与型の違い
まずは奨学金という言葉の意味を、あらためて整理しておきましょう。奨学金とは、進学して学ぶ意欲と能力のある学生に対して、学費や生活費を支援するお金のことです。運営しているのは国(日本学生支援機構=JASSO)だけでなく、大学、地方自治体、民間の財団や企業など、さまざまな組織があります。そして奨学金は、返済の有無によって大きく「給付型」と「貸与型」の2つに分けられます。この2つの違いを理解することが、奨学金を考えるうえでの出発点です。
給付型奨学金は、その名のとおり「給付される(もらえる)」お金で、原則として返済の必要がありません。国の制度としては「高等教育の修学支援新制度」による給付型奨学金があり、これは主に世帯の所得や資産などの要件を満たす場合に対象となります。返さなくていいという点で学生にとって非常にありがたい制度ですが、その分、対象となる要件や採用の枠が定められているのが一般的です。給付型は誰でも受けられるわけではなく、家計基準や学力・学修意欲の基準などが設けられていることが多い、という点は押さえておきましょう(具体的な基準は制度や年度によって異なるため、要確認です)。
一方の貸与型奨学金は、「貸与される(借りる)」お金で、卒業後に返済する義務があります。JASSOの貸与型が代表的で、無利子の「第一種」と有利子の「第二種」があります。貸与型は給付型に比べて対象が広く、より多くの学生が利用できる傾向があります。ただし繰り返しになりますが、これは「借金」です。借りたお金は、利子がつく場合はその分も含めて、社会人になってから自分で返していくことになります。この「返す」という一点が、給付型との決定的な違いです。
両者の性質を混同すると、「奨学金だからもらえるお金だと思っていた」「気づいたら数百万円の返済義務を負っていた」という事態になりかねません。実際、奨学金という言葉のやわらかい響きから、借金だという自覚が薄いまま契約してしまうケースは少なくないと言われます。だからこそ、自分が受けようとしているのは給付型なのか貸与型なのか、貸与型なら利子はつくのかを、契約前に必ず確認することが何より大切です。下の表で、両者の違いを整理しておきましょう(内容は一般的な傾向であり、詳細は必ず公式で確認してください)。
| 項目 | 給付型(もらえる) | 貸与型(借りる) |
|---|---|---|
| 返済の必要 | 原則なし(返さなくてよい) | あり(卒業後に返済) |
| 主な運営 | 国(修学支援新制度)、大学、財団など | JASSO(第一種・第二種)、大学、自治体など |
| 対象の広さ | 要件が定められ、枠が限られる傾向 | 比較的広く利用できる傾向 |
| 利子 | —(もらうお金なので利子なし) | 第一種は無利子/第二種は有利子(目安) |
| 検討の順番 | まず最初に検討したい | 給付型で足りない分を補う位置づけ |
ここで大切なのは、給付型と貸与型は「どちらか一方しか使えない」わけではないという点です。制度によっては給付型と貸与型を組み合わせて利用できる場合もあります。たとえば給付型奨学金を受けつつ、それでも生活費が足りない分を貸与型で補う、といった使い方が考えられます。ただし、給付型を受けると貸与型の金額に上限や調整がかかる場合などもあるため、組み合わせのルールは制度ごとに細かく定められています。自分のケースでどう組み合わせられるかは、JASSOや学校の奨学金窓口で必ず確認しましょう。
JASSO
03JASSOの貸与型:第一種(無利子)と第二種(有利子)
大学生の奨学金として最も利用されているのが、JASSO(日本学生支援機構)の貸与型奨学金です。多くの人が「奨学金」と聞いて思い浮かべるのがこれで、貸与型の中でも「第一種奨学金」と「第二種奨学金」の2種類があります。この2つの最大の違いは「利子(利息)の有無」です。ここを理解しておくと、どちらを優先すべきかの判断がつきやすくなります。以下の内容はいずれも一般的な説明であり、金額や基準は目安です。実際の条件は必ずJASSOの公式サイトで確認してください。
第一種奨学金は「無利子」です。つまり、借りた金額に利息がつかず、借りた元のお金(元本)だけを返せばよいタイプです。利子がつかないぶん返済総額を抑えられるため、貸与型の中では第一種が優先的に検討すべき選択肢になります。ただし、無利子で借りられる分、第二種に比べて学力基準や家計基準が厳しめに設定されている傾向があります。「高校での成績が一定以上」「世帯の所得が一定以下」といった要件が定められているのが一般的で、誰でも借りられるわけではありません(基準の詳細は年度・制度で変わるため要確認)。
第二種奨学金は「有利子」です。借りた金額に利子がつき、卒業後は元本に加えて利息も返していくことになります。第一種に比べると基準がやや緩やかで、対象が広い傾向があり、より多くの学生が利用しやすいのが特徴です。利率は経済情勢などによって変動し、貸与終了時に決まる仕組みが一般的ですが、上限が定められています(利率の水準は時期によって変わるため、必ず最新の情報を確認してください)。「利子がつく」と聞くと不安に感じるかもしれませんが、一般的な民間ローンなどと比べれば低めに抑えられている傾向があるとされます。それでも利子は利子。借入額が大きく期間が長いほど、返済総額は元本より膨らみます。
第一種と第二種は、条件を満たせば「併用(両方同時に借りる)」できる場合があります。第一種だけでは金額が足りないときに、第二種を上乗せして借りるイメージです。ただし併用には併用の基準があり、両方借りればそのぶん返済額も大きくなります。「足りないから両方借りる」と安易に決めるのではなく、卒業後にいくら返すことになるかを必ず確認してから判断しましょう。下の表で第一種と第二種の違いを整理します(すべて目安・要公式確認)。
| 比較項目 | 第一種奨学金 | 第二種奨学金 |
|---|---|---|
| 利子 | 無利子(利息なし) | 有利子(利息あり・上限あり/目安) |
| 基準の傾向 | 学力・家計基準がやや厳しめ | 比較的緩やかで対象が広め |
| 返済総額 | 借りた元本のみ | 元本+利息 |
| 優先度の考え方 | まず第一種を検討 | 第一種で足りない分を補う |
| 併用 | 条件を満たせば第一種+第二種の併用が可能な場合あり(要確認) | |
借りられる月額は、第一種・第二種ともに複数の金額から自分で選べるのが一般的です。たとえば「毎月◯万円」といった形で、いくつかの選択肢の中から借入額を決めます。ここで重要なのは、選べる最大額を選ぶ必要はまったくないという点です。生活費や学費をまかなうのに本当に必要な額はいくらなのかを見積もり、「借りすぎない」ことを意識して選びましょう。月2万円と月5万円では、4年間の借入総額は大きく変わり、卒業後の返済負担もそのぶん重くなります。月額の選択は、そのまま将来の自分への負担の大きさを決める選択だと考えてください。
また、貸与型には「保証」の仕組みがあります。返済できなくなったときに備えて、機関保証(保証機関に保証料を払って保証してもらう)か、人的保証(連帯保証人・保証人を立てる)のいずれかを選ぶのが一般的です。機関保証を選ぶと毎月の貸与額から保証料が差し引かれ、人的保証を選ぶと親族などに保証人になってもらう必要があります。どちらを選ぶかで手続きや負担が変わるため、この点も申込時によく確認しておきましょう。制度の細部は変わることがあるので、最新の内容はJASSOで確認してください。
Grant
04国の給付型奨学金と授業料減免(修学支援新制度)
「返さなくていい奨学金なんて、本当にあるの?」——あります。国の制度である「高等教育の修学支援新制度」がそれです。この制度は、経済的な理由で進学をあきらめることがないように、と設けられた支援策で、大きく2つの柱から成り立っています。ひとつが「給付型奨学金(返済不要のお金の支給)」、もうひとつが「授業料等減免(入学金・授業料の免除または減額)」です。この2つがセットで受けられるのが、この制度の大きな特徴です。奨学金を考えるなら、まずこの制度の対象になるかどうかを確認することを強くおすすめします。
給付型奨学金は、返済不要でお金が支給される制度です。学生の生活費や学業にかかる費用の助けになります。一方の授業料等減免は、大学に払う入学金や授業料そのものが免除・減額されるしくみで、家計への負担を直接的に軽くしてくれます。この2つを合わせると、学費と生活費の両面から支援が受けられることになり、経済的に厳しい家庭の学生にとっては非常に心強い制度です。しかも返済がいらないため、卒業後の負担を心配する必要がありません。
ただし、給付型・授業料減免ともに対象になるための要件が定められています。一般的には、世帯の所得や資産の状況(家計基準)と、学ぶ意欲や成績(学力・学修意欲の基準)の両面から判断されます。世帯の所得に応じて支援の区分(支援額の段階)が変わる仕組みが採られていることが多く、所得が一定を超えると対象外になったり、支援額が段階的に変わったりします。「うちは対象にならないだろう」と自己判断であきらめず、まずは対象になるかを調べてみる価値があります。基準は年度によって見直されることもあるため、必ず最新情報を確認してください。
この制度を利用するうえで注意したいのは、採用後も一定の学業成績・出席などの条件を満たし続ける必要がある点です。給付型は「もらったら終わり」ではなく、大学で真面目に学び続けることが前提になっています。成績が著しく悪かったり、出席が不足したりすると、支援が打ち切られたり、場合によっては支給された分の返還を求められたりすることがあるとされています。返済不要とはいえ「学び続ける責任」が伴う制度だと理解しておきましょう。詳しい継続要件はJASSOや学校で確認してください。
- 修学支援新制度は「給付型奨学金」+「授業料等減免」の2本柱(いずれも返済不要)
- 世帯の所得・資産などの家計基準と、学力・学修意欲の基準がある(目安・要確認)
- 所得の区分に応じて支援額が段階的に変わる仕組みが一般的
- 採用後も学業成績・出席などの継続要件を満たす必要がある
- 「対象外だろう」と決めつけず、まず調べてみることが大切
Others
05大学独自・地方自治体・民間の奨学金
奨学金というとJASSOばかりが注目されがちですが、実はJASSO以外にもたくさんの奨学金があります。大きく分けると、①大学独自の奨学金、②地方自治体(都道府県・市区町村)の奨学金、③民間の財団・企業の奨学金、の3種類です。これらの中には返済不要の給付型も多く、探してみる価値が大いにあります。JASSOだけで完結させず、こうした選択肢にも目を向けることで、「返さなくていいお金」を増やせる可能性があります。
①大学独自の奨学金は、各大学が学生のために独自に用意している制度です。成績優秀者に対する給付、経済的に困難な学生への支援、入試の成績上位者への授業料免除など、内容は大学によってさまざまです。特に私立大学では、独自の給付型奨学金や特待生制度が充実していることがあります。志望校が決まっているなら、その大学の公式サイトや募集要項で「奨学金」「特待生」の項目を必ずチェックしましょう。入学試験の成績で自動的に選ばれるタイプもあれば、別途申請が必要なタイプもあります。
②地方自治体の奨学金は、都道府県や市区町村が、その地域の出身者や在住者を対象に用意している制度です。給付型・貸与型の両方があり、「地元の大学に進学する人」「卒業後に地元で就職・定住する人」を対象にしたものなど、地域ならではの条件が付くこともあります。中には、卒業後に地元で一定期間働くと返済が免除される、といったユニークな制度もあります。自分の出身地の自治体がどんな奨学金を用意しているかは、自治体の公式サイトや教育委員会に問い合わせると分かります。
③民間の奨学金は、企業や財団などが社会貢献の一環として運営しているもので、給付型が多いのが特徴です。特定の学問分野を学ぶ人、特定の地域の出身者、家庭の事情がある人など、それぞれの財団の理念に沿った対象が設定されています。募集人数が限られていたり、応募に作文や面接が必要だったりすることもありますが、返済不要のものが多いため、条件に合いそうなものがあれば積極的に応募を検討したい選択肢です。民間奨学金の情報は、JASSOのサイトや進学情報サイト、学校の掲示などで探せます。
| 種類 | 特徴 | 探し方の例 |
|---|---|---|
| 大学独自 | 成績・経済状況に応じた給付や授業料免除。私立で充実の傾向 | 志望校の公式サイト・募集要項の奨学金欄 |
| 地方自治体 | 地域の出身者・在住者向け。地元定住で返済免除の例も | 出身地の自治体サイト・教育委員会 |
| 民間(財団・企業) | 給付型が多い。分野・地域・事情など独自の対象設定 | JASSOサイト・進学情報サイト・学校掲示 |
これらの奨学金は、JASSOと併用できる場合もあります。ただし制度によっては「他の奨学金との併用不可」という条件が付くこともあるため、複数の奨学金を検討するときは併用の可否を必ず確認しましょう。また、募集時期が春先に集中していたり、応募締切が早かったりすることもあるので、情報収集は早めに始めるのが得策です。「知らなかったから応募できなかった」というのは、いちばんもったいないパターンです。少し手間はかかりますが、返さなくていいお金を得られる可能性があるなら、調べる価値は十分にあります。
Timing
06申込時期のしくみ:予約採用と在学採用・併給
奨学金には「いつ申し込むか」というタイミングの問題があります。JASSOの奨学金には、大きく分けて「予約採用」と「在学採用」という2つの申込タイミングがあります。この違いを知らないと、「気づいたら申込時期が過ぎていた」ということになりかねません。特に予約採用は高校在学中に申し込むものなので、進学を考えている高校生・受験生は早めに知っておく必要があります。以下は一般的な流れの説明で、実際のスケジュールは年度によって異なるため必ず確認してください。
予約採用は、進学する前(高校在学中)に申し込む方法です。まだ大学に入学していない段階で、あらかじめ奨学金を受ける予約をしておくイメージです。高校を通じて申し込むのが一般的で、無事に進学できれば、大学入学後に正式な手続きを経て奨学金の振込が始まります。予約採用の大きなメリットは、進学前に「奨学金を受けられるかどうか(採用の可否)」の見通しが立つことです。学費の目処が立った状態で受験に臨めるので、経済面の不安を減らせます。進学を考えているなら、まずこの予約採用を検討するのがおすすめです。
在学採用は、大学に入学したあとに申し込む方法です。「高校のときに予約採用を申し込みそびれた」「入学後に家計の状況が変わった」といった場合に利用できます。大学を通じて申し込み、審査を経て採用されると奨学金が支給されます。予約採用のチャンスを逃しても、在学採用という道が残されているので、あきらめる必要はありません。ただし、申込時期は大学ごとに案内されるため、入学後は学校からの奨学金に関するお知らせを見逃さないようにしましょう。ガイダンスや掲示、学内ポータルでの案内を必ずチェックしてください。
次に「併給(へいきゅう)」という言葉についても触れておきます。併給とは、複数の奨学金を同時に受けることです。前述のとおり、JASSOの第一種と第二種を併用したり、給付型と貸与型を組み合わせたり、JASSOと大学独自・民間の奨学金を併用したりできる場合があります。併給できれば必要な資金を確保しやすくなりますが、その分、貸与型であれば返済額も増えます。また制度によっては併給に制限があるため、「どの奨学金とどの奨学金が併用できるのか」は個別に確認が必要です。安易に「たくさん借りられるならその方がいい」と考えず、必要額から逆算して組み合わせを決めましょう。
スケジュール面で特に注意したいのは、予約採用の申込は高校在学中の限られた時期に行われるという点です。募集の案内は高校を通じて行われることが多いので、進学を少しでも考えているなら、高校の先生や進路指導室に「奨学金の予約採用はいつですか」と早めに聞いておくと安心です。時期を逃しても在学採用がありますが、進学前に見通しを立てられる予約採用の方が、経済的な計画は立てやすくなります。いずれにせよ、申込時期・必要書類・締切は年度ごとに変わるため、JASSOと学校の最新案内を必ず確認してください。
Choose
07奨学金の選び方3つの軸
ここまで各制度を見てきましたが、「結局どう選べばいいの?」という疑問に、選び方の軸という形で答えます。奨学金を選ぶときは、次の3つの軸で考えると整理しやすくなります。①返済の有無、②必要な金額、③卒業後の返済見通し。この順番で検討していくと、自分にとって無理のない奨学金の組み合わせが見えてきます。どの軸も「借りすぎない」「将来の自分の負担を軽くする」という一貫した目的につながっています。
軸①:返済の有無(給付型を最優先)。これはこの記事で繰り返しお伝えしている通り、まず返さなくていいお金から検討する、という基本です。国の修学支援新制度(給付型・授業料減免)、大学独自の給付、地方自治体・民間の給付型を調べ、該当するものがあれば優先的に確保します。返済不要のお金を最大限に活用してから、足りない分だけを貸与型で補う。この順番を守るだけで、卒業後の返済負担は大きく変わります。「調べるのが面倒だから貸与型でいいや」と最初から借りる前提にしてしまうのは、非常にもったいない選択です。
軸②:必要な金額(借りすぎない)。貸与型を利用する場合、選べる月額の中から借入額を決めることになります。ここでのポイントは、「借りられる最大額」ではなく「本当に必要な額」を選ぶことです。学費・生活費・教材費などを見積もり、アルバイト収入や家庭からの支援でまかなえる分を差し引いて、足りない額だけを借りるのが理想です。「余裕を持って多めに借りておこう」という発想は、そのまま卒業後の返済額の増加につながります。少し不便でも、借入額を抑えられれば、将来の自分がずっと楽になります。必要額の見積もりは、生活費の内訳を書き出してみると精度が上がります。
軸③:卒業後の返済見通し(返済シミュレーション)。貸与型を借りるなら、契約する前に必ず「卒業後にいくらを、何年かけて、毎月いくらずつ返すのか」をシミュレーションしましょう。JASSOには返済額をシミュレーションできるツールが用意されています。たとえば毎月一定額を4年間借りた場合、卒業時の借入総額はいくらになり、毎月の返済額はいくらになるのか——これを数字で見ておくことが、借りすぎを防ぐ最大の抑止力になります。「月3万円くらいなら」と思っていても、4年分+利子となると総額は大きくなり、返済期間は十数年に及ぶこともあります。数字で現実を把握することが、納得のいく借入につながります。
| 選び方の軸 | 考えること | 目的 |
|---|---|---|
| ①返済の有無 | 給付型・授業料減免に該当しないか | 返さなくていいお金を最優先で確保 |
| ②必要な金額 | 本当に必要な額はいくらか | 借りすぎを防ぎ、返済負担を抑える |
| ③返済見通し | 卒業後にいくらを何年で返すか | 納得して借りる/無理のない計画 |
この3つの軸は、どれか1つだけでは不十分で、3つセットで考えることに意味があります。給付型を確保し(軸①)、必要な額だけを借り(軸②)、返済見通しを立てる(軸③)。この3ステップを踏めば、「よく分からないまま満額借りてしまった」という後悔を避けられます。奨学金は人生に長く関わるお金です。面倒に感じても、この選び方の軸に沿って一度じっくり考える時間を取る価値は十分にあります。判断に迷ったら、学校の奨学金窓口やJASSOに相談するのも良い方法です。
Risk
08🔴貸与型は「借金」——注意点・デメリット・リスク
このセクションは、この記事の中で最も大切な部分です。貸与型奨学金は、便利で心強い制度である一方、まぎれもなく「借金」です。奨学金という言葉のやわらかい響きに惑わされず、「自分は将来の返済義務を負う契約をしている」という事実を、契約する前にしっかり自覚してください。ここでは、貸与型を利用するうえで必ず知っておいてほしい注意点・デメリット・リスクを、正直にお伝えします。不安を煽るためではなく、後悔しない選択をしてもらうためです。
注意点①:卒業後、何年も返済が続く。貸与型を借りると、卒業して社会人になったあと、原則として毎月一定額を返していくことになります。借入総額によっては、返済期間が十数年に及ぶこともあります。社会人になりたての給料がまだ少ない時期に、家賃・生活費・税金・社会保険料に加えて奨学金の返済が重なると、家計はそれなりに圧迫されます。就職・転職・結婚・引っ越しといった人生の節目と返済が重なることもあり、返済は「卒業したら終わり」ではなく「社会人生活のスタートと同時に始まる長い付き合い」だと理解しておく必要があります。
注意点②:借りすぎると、将来の選択肢が狭まる。「少し多めに借りておこう」という気持ちは分かりますが、借入額が大きいほど、毎月の返済額も返済総額も増えます。返済負担が重いと、やりたいことにお金を使えなかったり、貯金ができなかったり、進みたいキャリアを諦めざるを得なかったりと、将来の選択肢が狭まる可能性があります。学生時代には想像しにくいかもしれませんが、卒業後の自分の生活を守るためにも、「借りるのは本当に必要な額だけ」という原則を守ることが何より大切です。借りたお金は、必ず返す日が来ます。
注意点③:延滞は信用情報に影響することがある。返済が滞る(延滞する)と、延滞金が発生したり、状況によっては個人信用情報機関に記録されたりする可能性があるとされています。信用情報に記録が残ると、将来クレジットカードを作ったり、住宅ローンや自動車ローンを組んだりする際に影響が出ることがあると言われています。奨学金の返済は「軽く考えていい支払い」ではなく、社会的な信用にも関わる大切な義務です。返済が難しくなりそうなときは、放置せずに早めにJASSOへ相談することが、最も大切な対処法です(相談窓口や救済制度については後のセクションで触れます)。
注意点④:利子・保証料などの「元本以外のコスト」。第二種のような有利子の奨学金では、元本に加えて利息を返すことになります。また、機関保証を選んだ場合は保証料もかかります。「借りた額=返す額」ではなく、利子や保証料の分だけ実際の負担は増える、という点を見落とさないようにしましょう。利率は変動する可能性があり、返済総額は借入時の想定と変わることもあります。だからこそ、契約前に返済シミュレーションで「利子込みの総額」を確認することが重要です。数字を見て「これなら返せる」と納得できてから契約しましょう。
- 「奨学金は借金」だと自覚する——やわらかい言葉に惑わされない
- 借りすぎない——選べる最大額ではなく、必要な額だけを借りる
- 入学前に返済計画を考える——卒業後にいくら返すかをシミュレーションしておく
- 給付型・授業料減免を先に検討する——返さなくていいお金を最大限活用する
- 困ったら早めに相談——返済が苦しくなったら放置せずJASSOに連絡する
Manage
09奨学金の入出金と返済計画を管理する
奨学金を借りたら(あるいは給付を受けたら)、そのお金を「何にいくら使っているか」を把握することがとても大切です。特に貸与型は返さなければならないお金ですから、無計画に使ってしまうと「気づいたら足りない」「返済のことを考えていなかった」という事態になりかねません。そこで役立つのが家計簿アプリです。毎月振り込まれる奨学金を、学費・家賃・食費・教材費などにどう振り分けているのかを可視化できれば、借りたお金を無駄なく使い、返済に向けた意識も自然と高まります。
まずはCampiのお金図鑑で、大学生が使いやすいお金・家計管理のサービスを一覧で眺めてみましょう。家計簿アプリのほか、キャッシュレス決済やネット銀行など、お金の管理に役立つツールが並んでいます。それぞれのカードから詳細ページに飛べるので、気になるものをチェックしてみてください。なお、各サービスの機能や料金は改定されることがあるため、実際に使う際は必ず公式サイトで最新情報を確認してください。
ANAカードクレジットカード ・ ANA(各カード会社)ANAマイルが貯まる🎁au PAYキャッシュレス・ポイント ・ KDDI株式会社Pontaが貯まる
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B/43(ビーヨンサン)家計簿・管理アプリ ・ スマートバンク使いすぎ防止カード
Dr.Wallet家計簿・管理アプリ ・ BearTailレシートを高精度入力
dカードクレジットカード ・ 株式会社NTTドコモドコモ・dポイント
dカード GOLDクレジットカード ・ NTTドコモドコモゴールド
d払いキャッシュレス・ポイント ・ 株式会社NTTドコモdポイントが貯まる
GMOあおぞらネット銀行ネット銀行 ・ GMOあおぞらネット銀行手数料・金利に強い
GMOクリック証券ネット証券・投資 ・ GMOクリック証券手数料が安いこの中でも、奨学金の入出金や返済計画の管理に直結するのが家計簿・管理アプリです。銀行口座やキャッシュレス決済と連携して、収入と支出を自動で記録してくれるタイプが多く、「今月いくら使ったか」「何にお金がかかっているか」がひと目で分かります。奨学金という限られたお金を管理するうえで、こうしたアプリは強い味方になります。まずは代表的な家計簿・管理アプリを横並びで比較してみましょう(下の表の内容は目安です。最新の料金・機能は各公式でご確認ください)。
| 名称 | 発行/運営会社 | 年会費/料金 | 還元/金利など(目安) | 申込対象 |
|---|---|---|---|---|
| B/43(ビーヨンサン) | スマートバンク | 基本無料 | ポイントが貯まり、決済に使える(還元率は公式で非表示) | — |
| Dr.Wallet | BearTail | 基本無料(一部有料) | レシートをオペレーターが目視・手入力でデータ化(精度99.98%と公式表記) | — |
| Moneytree | マネーツリー株式会社 | 基本無料(一部有料) | 基本無料(一部有料・要公式確認) | Web版・iOS/Androidアプリで登録 |
| OsidOri | 株式会社OsidOri | 基本無料(一部有料) | 基本無料(一部有料・要公式確認) | — |
| Zaim | 株式会社Zaim | 基本無料(一部有料) | 基本無料(一部有料・要公式確認) | — |
| マネーフォワード ME | 株式会社マネーフォワード | 基本無料(一部有料プラン) | 基本無料(連携数など一部は有料プラン・要公式確認) | — |
比較表を見て気になったアプリがあれば、詳細もチェックしてみましょう。ここでは代表的な家計簿・管理アプリを2つ取り上げます。いずれも、収支を自動で記録し「見える化」できる点が特徴とされます(機能・料金は目安・要公式確認)。奨学金の振込を「収入」として記録し、家賃や食費などの支出を分類しておけば、月ごとにいくら残るのかが分かり、返済に備えた貯蓄も計画しやすくなります。
マネーフォワード MEは、株式会社マネーフォワードが提供する家計簿・管理アプリ。銀行・カードを連携して自動で家計簿ができる,資産をまとめて把握できる,無料でも使える(一部制限あり)。目的は「支出管理」向け。
詳しく見る ▶上記のようなサービスは、複数の口座やカードをまとめて管理できる点が便利とされます。奨学金が振り込まれる口座、生活費を引き落とす口座、アルバイト代が入る口座——こうした複数の入出金を一元的に把握できると、お金の流れが整理され、使いすぎに気づきやすくなります。無料で使える範囲と有料の範囲がある場合が多いので、まずは無料の範囲から試してみるとよいでしょう。
家計簿アプリを使うときのコツは、「完璧を目指さないこと」です。最初からすべての支出を細かく分類しようとすると続かないので、まずは「奨学金がいくら入って、家賃・食費・その他でいくら出ていくか」という大まかな流れをつかむところから始めましょう。慣れてきたら、「毎月◯円は返済に備えて残す」といったルールを決めると、卒業後の返済がぐっと楽になります。奨学金は「使うお金」であると同時に「(貸与型なら)返すお金」でもある——この意識を、アプリを通じて日常的に持てるようにするのが理想です。
Apply
10申込の流れと必要書類
ここでは、JASSOの奨学金を例に、申込のおおまかな流れと必要書類を見ておきましょう。手続きは予約採用か在学採用か、また年度によっても異なるため、以下はあくまで一般的なイメージです。実際の手順・必要書類・締切は、必ずJASSOと学校の最新案内で確認してください。全体の流れをつかんでおくと、いざ申し込むときに慌てずに済みます。
まず、申込の案内を確認するところから始まります。予約採用なら高校を通じて、在学採用なら大学を通じて案内が出ます。奨学金の説明会やガイダンスが開かれることも多いので、参加して制度の内容や締切を把握しましょう。ここで情報を取りこぼすと申込のチャンスを逃してしまうため、掲示・お知らせ・学内ポータルはこまめにチェックすることが大切です。分からないことがあれば、この段階で学校の奨学金窓口に質問しておくと安心です。
次に、必要書類を準備します。奨学金の申込では、本人確認のための書類や、家計の状況を証明する書類(世帯の収入に関する情報など)、マイナンバーに関する書類などが求められるのが一般的です。家計を証明する書類は、保護者に用意してもらう必要があるものも多いため、早めに家族と相談して準備を進めましょう。書類の不備や準備の遅れは申込の遅延につながるので、案内に書かれた必要書類のリストを一つずつ確認しながらそろえていくのがコツです。
書類がそろったら、申込手続きを行います。近年はインターネットで申込情報を入力する方式が一般的で、それに加えて必要書類を学校へ提出する、という形が多く見られます。入力内容に誤りがあると審査に影響することがあるため、入力は落ち着いて正確に行いましょう。申込後は審査があり、採用が決まると採用に関する通知が届きます。その後、進学届などの正式な手続きを経て、奨学金の振込が開始されます。貸与型の場合、この手続きの中で借入額や返済に関する重要事項を確認することになるので、内容をよく読んで理解したうえで進めてください。
- 案内・説明会で締切と必要書類を確認する(取りこぼし注意)
- 家計を証明する書類は保護者と早めに準備する
- インターネット申込は正確に入力する
- 貸与型は契約内容(借入額・返済条件)をよく読んで理解する
- 手順・書類・締切は年度で変わるため必ず最新案内を確認
Trouble
11よくある疑問と、返済が苦しいときの制度
奨学金について大学生からよく寄せられる疑問と、そして「もし返済が苦しくなったらどうなるのか」という不安について、このセクションでまとめて答えます。返済に関する救済制度を知っておくことは、貸与型を借りるうえでの安心材料にもなります。ただし、いずれの制度も要件や手続きが定められており、内容は改定されることがあるため、実際に利用するときは必ずJASSOに確認してください。
疑問①:親の同意や保証人は必要? 貸与型奨学金は本人が借りる契約ですが、未成年の場合は親権者の同意が必要になるのが一般的です。また前述のとおり、返済を保証するために「機関保証」か「人的保証(連帯保証人・保証人)」のいずれかを選ぶ必要があります。人的保証を選ぶ場合は、保証人になってくれる親族などとの相談が必要です。いずれにせよ、奨学金は家族にも関わることなので、申し込む前に家族としっかり話し合っておくことが大切です。
疑問②:成績が悪いと打ち切られる? 貸与型・給付型ともに、採用後も一定の学業成績や在籍状況を保つことが前提とされています。成績が著しく不振だったり、休学・退学したりすると、支援が停止・廃止されることがあるとされています。特に給付型(修学支援新制度)は継続の要件がしっかり定められているため、「もらったら安心」ではなく「学び続けることが条件」だと理解しておきましょう。詳しい継続要件は学校やJASSOで確認してください。
疑問③:返済が苦しくなったらどうする? これが最も大切なポイントです。卒業後に病気・失業・収入減などで返済が難しくなった場合に備えて、JASSOには救済のための制度が用意されています。代表的なものとして、毎月の返済額を減らして返済期間を延ばす「減額返還」、一定期間返済を先送りする「返還期限猶予」などがあるとされています(名称・内容は変わることがあります)。大切なのは、返済が苦しくなったら放置せず、早めにJASSOへ相談することです。延滞したまま放置すると延滞金が生じたり信用情報に影響したりする可能性がありますが、事前に相談すれば使える制度があるかもしれません。
これらの救済制度は「借りたお金を返さなくてよくなる」ものではなく、あくまで「返済のペースを一時的に調整する」ための仕組みである点に注意が必要です(在学中の第一種で特定の条件を満たすと返還が一部免除されるなどの制度が設けられている場合もありますが、要件は限定的で、内容は変わります。必ず公式で確認してください)。基本は「借りたら返す」。そのうえで、どうしても苦しいときのセーフティネットが用意されている、と理解しておきましょう。困ったときに「相談できる窓口がある」と知っているだけでも、心の余裕が変わります。
Literacy
12就活・一人暮らし・日常で活きるお金の知識
奨学金について学ぶことは、実は「お金全般のリテラシー」を高める絶好の機会でもあります。給付型と貸与型の違い、利子の考え方、返済計画の立て方——これらは奨学金に限らず、社会に出てから直面するあらゆるお金の場面で役立つ知識です。最後のセクションでは、奨学金を通じて身につくお金の知識が、就活・一人暮らし・日常でどう活きるのかを見ていきましょう。奨学金の学びを「その場限り」で終わらせず、人生の財産にしてほしいという思いを込めています。
就活の場面。奨学金を自分で調べ、返済計画まで考えた経験は、お金に対する当事者意識を育てます。社会人になれば、給料の使い方、税金や社会保険の仕組み、将来の貯蓄や投資など、お金の意思決定を自分で行う場面が次々に訪れます。学生のうちに奨学金という「自分ごとのお金」と真剣に向き合った経験は、こうした場面での判断力の土台になります。金融・保険業界を志望するなら、奨学金や家計管理について自分の言葉で語れることは、お金への関心の証明にもなり得ます。
一人暮らしの場面。奨学金で学んだ「収入の範囲でやりくりする」感覚は、一人暮らしの家計管理にそのまま活きます。家賃・光熱費・食費・通信費といった固定費を把握し、限られたお金を計画的に使う——この習慣は、奨学金の管理を通じて自然と身につきます。前のセクションで紹介した家計簿アプリを使えば、一人暮らしの収支も可視化でき、「今月は使いすぎた」「来月は少し抑えよう」といった調整ができるようになります。お金の流れを自分でコントロールできる感覚は、生活の安心感に直結します。
日常・将来の場面。奨学金で身につけた「借りることの重み」「利子の考え方」「返済計画」は、将来クレジットカードやローンと付き合ううえでも役立ちます。たとえば、クレジットカードの分割払いやリボ払いにも利子(手数料)がかかること、住宅ローンや自動車ローンは長期の返済計画が必要なこと——こうした理解の土台は、奨学金という身近な借入を通じて得られます。「借りるお金には返す責任と、多くの場合コスト(利子)が伴う」という感覚を早いうちに持てることは、一生を通じてお金の失敗を減らす大きな武器になります。
奨学金は、単なる「学費を借りる制度」ではありません。自分の進学と将来のお金に真剣に向き合う、人生で最初の大きなお金の意思決定でもあります。その過程で身につくお金の知識と感覚は、就活でも、一人暮らしでも、社会人になってからも、あなたを支え続けます。だからこそ、面倒くさがらずに制度を調べ、必要な額を見極め、返済計画を立てる——この一連のプロセスに、ぜひ丁寧に取り組んでほしいのです。奨学金選びは、あなたがお金の主導権を握る第一歩になります。
FAQ
13よくある質問(FAQ)
給付型と貸与型、どちらから検討すべきですか?
返済不要の「給付型」から検討するのが基本です。国の修学支援新制度(給付型奨学金・授業料減免)、大学独自・自治体・民間の給付型を調べ、該当するものを最優先で確保します。そのうえで足りない分を、無利子の第一種→有利子の第二種の順で検討しましょう。該当する制度は人によって異なるため、必ずJASSOや学校で最新情報を確認してください。
第一種と第二種のいちばんの違いは?
利子(利息)の有無です。第一種は無利子で借りた元本だけを返せばよく、第二種は有利子で元本に加えて利息も返します。第一種は学力・家計基準がやや厳しめ、第二種は比較的対象が広い傾向があります。条件を満たせば併用できる場合もあります。利率や基準は目安であり変わることがあるため、必ずJASSOで確認してください。
いくら借りるか、どう決めればいいですか?
「借りられる最大額」ではなく「本当に必要な額」を選ぶのが原則です。学費・生活費を見積もり、アルバイト収入や家庭からの支援でまかなえる分を差し引いて、足りない分だけを借りましょう。契約前にJASSOの返済シミュレーションで「卒業後にいくら返すか」を必ず確認し、無理のない金額に抑えることが大切です。
奨学金は本当に「借金」なのですか?
貸与型は借金です。卒業後に返済義務があり、有利子の場合は利息もかかります。給付型は返済不要ですが、貸与型は「借りたお金を返す契約」です。やわらかい言葉に惑わされず、返済義務を負う自覚を持って、必要な額だけを借りるようにしましょう。
申込のタイミングを逃したらもう無理ですか?
いいえ。高校在学中に申し込む「予約採用」を逃しても、大学入学後に申し込む「在学採用」があります。ただし在学採用の案内は大学ごとに出るため、入学後は奨学金に関するお知らせを見逃さないようにしましょう。申込時期は年度で変わるので、JASSOと学校で最新情報を確認してください。
返済が苦しくなったらどうすればいいですか?
放置せず、早めにJASSOに相談してください。毎月の返済額を減らして期間を延ばす「減額返還」や、一定期間返済を先送りする「返還期限猶予」などの制度があるとされています(内容は変わるため要確認)。延滞を放置すると延滞金や信用情報への影響が生じる可能性があるため、困ったらまず相談することが大切です。
JASSOと大学・民間の奨学金は併用できますか?
併用できる場合もありますが、制度によっては「他の奨学金と併用不可」という条件があることもあります。複数の奨学金を検討するときは、併用の可否と、貸与型の場合は返済総額が増える点を必ず確認しましょう。組み合わせのルールは制度ごとに異なるため、各制度の公式情報で確認してください。
奨学金のお金はどう管理すればいいですか?
家計簿アプリなどで「いくら入って、何にいくら使ったか」を可視化するのがおすすめです。奨学金の振込を収入として記録し、家賃・食費などの支出を分類しておけば、使いすぎを防げます。貸与型なら「毎月いくらは返済に備えて残す」といったルールを決めると、卒業後の返済が楽になります。アプリの機能・料金は公式で確認してください。
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14出典・あわせて読みたい
奨学金、特に貸与型は「将来の返済義務を負う」重い意思決定です。だからこそ、返さなくていい給付型・授業料減免をまず検討し、借りるなら必要な額だけを、返済計画を立てたうえで選ぶ——この基本を大切にしてください。奨学金選びは、あなたがお金の主導権を握る第一歩です。分からないことは一人で抱え込まず、JASSOや学校の窓口を積極的に頼りましょう。あなたの進学と将来が、無理のない形で支えられることを願っています。