お金・クレカ 更新 2026.07.13 この記事にはPRを含みます

奨学金の返済が苦しいときの制度|減額返還・返還猶予をやさしく

この記事について

「奨学金の返済がきつい」「来月の引き落としが不安」——もしいま、そう感じているなら、いちばん大切なことを最初にお伝えします。返済が苦しいときは、支払いを止めるための正式な制度が用意されており、それを使うのはあなたの正当な権利です。やってはいけないのは、怖くて通帳から目をそらし、そのまま延滞を放置してしまうこと。この記事では、返済が苦しくなる前後にできること、毎月の額を減らす…

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14章見出し
CCampi編集部(執筆)・公開 2026.07.13
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この記事の前提:本記事は奨学金の返済に関する一般的な情報をまとめたもので、一部にアフィリエイトリンク(家計管理アプリ等)を含みます。減額返還・返還期限猶予・所得連動返還などの制度の要件・割合・期間・上限は改定されることがあり、本文中の数値・条件はすべて「目安」です。実際に手続きする前に、必ずJASSO(日本学生支援機構)の公式サイト・スカラネット・奨学金相談センター、または在学中は学校の奨学金窓口で最新情報を確認してください。返済が苦しいと感じたら、放置せず早めに相談することがいちばんの防御策です。

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結論:返済が苦し…まず整理:奨学金…返済が苦しくなる…制度①減額返還:毎…制度②返還期限猶予…この記事

この記事の流れ

奨学金の返済が苦しいときの制度

「奨学金の返済がきつい」「来月の引き落としが不安」——もしいま、そう感じているなら、いちばん大切なことを最初にお伝えします。

1
すでに返済が始まっていて、毎月の引き落としが家計を圧迫していると感じている人
2
就職浪人・転職・体調不良などで、思ったより収入が入らず返済が不安な人
3
まだ在学中や卒業直後で、これから始まる返済に備えておきたい人
4
すでに1〜2回引き落としに失敗してしまい、どうすればいいか分からず不安な人

ポイント1

結論:返済が苦しいと感じた時点で、あなたは制度で守られる

最初に、この記事でいちばん伝えたい結論を先に置きます。奨学金の返済が苦しいと感じたら、その時点であなたには「返済を軽くする・一時的に止める」ための正式な制度を使う権利があります。

1
第一種か第二種か(利息の有無)使える制度や所得連動返還の可否に関わる
2
残りの返済総額・返済回数あと何年、いくら返すのかの全体像
3
毎月の返済額・引き落とし日家計のどこに負担がかかっているかの起点
4
連帯保証人・保証人の有無延滞時に誰に影響が及ぶかを知る

ポイント2

まず整理:奨学金返済の仕組みをやさしく

制度の話に入る前に、そもそも「自分がどんな奨学金を、どういう形で返しているのか」を整理しておきましょう。ここがあいまいなままだと、どの制度が使えるのかも判断できません。

1
スマホ・通信費格安プランやオンライン専用プランへの乗り換えを検討
2
サブスク使っていない動画・音楽・アプリの定期課金を解約
3
家賃・住まい更新のタイミングで割安な物件・実家を検討
4
保険過剰な保障がないか、若いうちの必要性を確認

ポイント3

返済が苦しくなる「前」にできること

制度に頼る前に、あるいは制度と並行して、まず家計そのものを見直すことも大切です。返済が苦しい原因は、返済額そのものが重い場合もあれば、他の支出が膨らんで返済に回すお金が残らない場合もあります。

1
返済を「止める」のではなく「軽くする」制度毎月いくらかは返し続けるので、少しでも返せる余力がある人向け。
2
減らせる割合には種類がある本来の額の2分の1・3分の1など、いくつかのパターンから選べるのが一般的(要最…
3
適用できる期間には上限があるずっと減額し続けられるわけではなく、通算での上限が設けられているのが通常(年数…
4
減額分は将来に回る総額が免除されるわけではなく、返済期間が延びる形で後ろにずれる。

ポイント4

制度①減額返還:毎月の返済額を減らす

ここから、返済が苦しいときに使える具体的な制度を紹介します。まず最初は「減額返還」です。これは名前のとおり、毎月の返済額を一定期間、減らしてもらう制度です。

1
返済を一時的に「完全に止める」制度猶予期間中は返済しなくてよい。ただし借金がなくなるわけではない。
2
猶予期間中は延滞にならない正式な猶予なので、信用情報への延滞記録は付かない。ここが放置との決定的な違い。
3
猶予には通算の上限期間がある一般的な事由による猶予は通算での上限が設けられているのが通常(上限年数は要最新…
4
返済総額は減らないあくまで先送り。猶予が終われば返済が再開する。

ポイント5

制度②返還期限猶予:一定期間、返済を止める

次に紹介するのは「返還期限猶予(返還猶予)」です。これは減額返還よりもさらに踏み込んだ制度で、一定期間、返済そのものを止めてもらえるものです。

1
結論:返済が苦しいと感じた時点で、あなたは制度で守られる
2
まず整理:奨学金返済の仕組みをやさしく
3
返済が苦しくなる「前」にできること
4
制度①減額返還:毎月の返済額を減らす

まとめ

この記事の要点

返済が苦しいときは、支払いを止めるための正式な制度が用意されており、それを使うのはあなたの正当な権利です。やってはいけないのは、怖くて通帳から目をそらし、そのまま延滞を放置してしまうこと。

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Conclusion

01結論:返済が苦しいと感じた時点で、あなたは制度で守られる

最初に、この記事でいちばん伝えたい結論を先に置きます。奨学金の返済が苦しいと感じたら、その時点であなたには「返済を軽くする・一時的に止める」ための正式な制度を使う権利があります。収入が少ない、病気やけがをした、失業した、災害にあった、家族の事情でお金が必要になった——理由が何であれ、返済を続けるのが難しい状況は、決してあなただけの特別な問題ではありません。だからこそ国の機関であるJASSO(日本学生支援機構)には、返済を続けられない人のために「減額返還」や「返還期限猶予」といった救済のしくみが用意されているのです。これらは、まじめに返そうとしている人が生活まで壊さないように守るための制度です。使うことは、後ろめたいことでも、恥ずかしいことでもありません。

この記事は、次のような人に向けて書いています。ひとつでも当てはまるなら、読み進める価値があります。

  • すでに返済が始まっていて、毎月の引き落としが家計を圧迫していると感じている人
  • 就職浪人・転職・体調不良などで、思ったより収入が入らず返済が不安な人
  • まだ在学中や卒業直後で、これから始まる返済に備えておきたい人
  • すでに1〜2回引き落としに失敗してしまい、どうすればいいか分からず不安な人
  • 親や保証人に迷惑をかけたくなくて、誰にも相談できずに抱え込んでいる人

逆に、この記事で絶対にしてほしくないことがひとつだけあります。それは、怖くて通帳を見ないふりをし、そのまま延滞を放置してしまうことです。返済が苦しいこと自体は、制度を使えば十分に立て直せます。しかし、何もせずに延滞を重ねると、延滞金が上乗せされ、信用情報機関に記録が残り(いわゆる「ブラックリスト」)、連帯保証人や保証人(多くは親や親族)に一括請求が行き、最終的には法的手続きに進むこともあります。つまり、苦しいことそのものより、「放置」がいちばんの悪化要因なのです。この順番だけは、頭に強く刻んでおいてください。

そしてもうひとつ大前提として押さえてほしいのが、制度の中身は改定されるということです。減額返還で減らせる割合、猶予できる期間の上限、必要な書類、所得の基準——これらは制度の見直しによって変わることがあります。この記事の数値はすべて「目安」として読み、実際に動くときは必ずJASSOの公式サイトや奨学金相談センター、在学中なら学校の窓口で「いまの正しい条件」を確認してください。ネット上の古い体験談やSNSの噂を鵜呑みにせず、一次情報にあたる——それがYMYL(お金・健康など人生を左右する分野)の鉄則です。

ひとことで言うと:返済が苦しいのは「制度を使うサイン」。減らす・止めるという正当な選択肢があるので、放置せず早めに動く。要件や割合は改定されるため、最後は必ずJASSO・学校窓口で最新確認を。

Basics

02まず整理:奨学金返済の仕組みをやさしく

制度の話に入る前に、そもそも「自分がどんな奨学金を、どういう形で返しているのか」を整理しておきましょう。ここがあいまいなままだと、どの制度が使えるのかも判断できません。まず大前提として、返済が必要なのは「貸与型」奨学金です。もらえる(返さなくてよい)「給付型」奨学金や、大学独自の給付制度は返済の対象ではありません。この記事で扱う「返済が苦しい」という悩みは、基本的に貸与型を借りた人の話だと考えてください。

貸与型の奨学金は、大きく「第一種(無利子)」と「第二種(有利子)」に分かれます。第一種は利息がつかないタイプ、第二種は利息がつくタイプで、多くの人はどちらか、あるいは両方を組み合わせて借りています。返済は原則として卒業(貸与終了)から一定の据置期間を経て始まり、毎月決まった額が指定の口座から自動で引き落とされていきます。返済総額を返済回数で割ったものが毎月の額になるイメージで、借りた額が大きいほど、また利息がつく第二種ほど、月々の負担は重くなりがちです。

返済方式にも種類があります。代表的なのが、毎月同じ額を返していく「定額返還方式」と、第一種で選べる場合がある「所得連動返還方式」です。所得連動返還方式は、前年の所得に応じてその年の月々の返済額が決まる仕組みで、収入が少ないときは月々の負担も軽くなるという特徴があります(詳しくは後の章で解説します)。自分がどちらの方式で、いくらを、いつまで返す契約になっているのかは、貸与終了時に受け取る「返還のてびき」や、JASSOの個人向けサービス「スカラネット・パーソナル(スカラネットPS)」で確認できます。

まず最初にやってほしいのは、「自分の奨学金の現状を数字で把握すること」です。次の項目を、いま分かる範囲で書き出してみてください。ぼんやりした不安は、数字にすると対処できる課題に変わります。

確認する項目 どこで分かるか なぜ大事か
第一種か第二種か(利息の有無) 返還のてびき/スカラネットPS 使える制度や所得連動返還の可否に関わる
残りの返済総額・返済回数 スカラネットPS あと何年、いくら返すのかの全体像
毎月の返済額・引き落とし日 返還のてびき/通帳・明細 家計のどこに負担がかかっているかの起点
連帯保証人・保証人の有無 契約時の書類 延滞時に誰に影響が及ぶかを知る
すでに延滞があるか 通帳・JASSOからの通知 放置状態かどうかを正直に把握する

この「現状把握」は、あらゆる対策のスタート地点です。数字を並べてみると、「思ったより残りは少ない」と安心できることもあれば、「これは早めに制度を使ったほうがいい」と分かることもあります。いずれにしても、事実を直視することが立て直しの第一歩です。なお、契約の細かな条件(据置期間・利率の上限・返済方式の変更可否など)は人によって、また借りた年度によって異なります。自分のケースの正確な内容は、スカラネットPSやJASSOの窓口で確認するのが確実です。

Before

03返済が苦しくなる「前」にできること

制度に頼る前に、あるいは制度と並行して、まず家計そのものを見直すことも大切です。返済が苦しい原因は、返済額そのものが重い場合もあれば、他の支出が膨らんで返済に回すお金が残らない場合もあります。ここでは、延滞に至る前——「ちょっとキツいかも」と感じ始めた段階でできることを整理します。ポイントは、我慢や根性ではなく、仕組みで支出を減らすことです。

最初にやるべきは、支出の「棚卸し」です。1か月分の支出をすべて書き出し、「固定費(毎月必ず出ていくお金)」と「変動費(月によって変わるお金)」に分けます。多くの人が見落としがちなのが固定費で、実はここに大きな削減余地があります。使っていないサブスク、割高なスマホ料金、なんとなく続けている保険やジムなど、固定費は一度見直すと毎月ずっと効き続けるので、節約の効果がとても大きいのです。変動費(食費・交際費など)をギリギリまで削るのはストレスがたまって続かないので、まずは固定費から手をつけるのが鉄則です。

見直すお金 できること ポイント
スマホ・通信費 格安プランやオンライン専用プランへの乗り換えを検討 固定費なので効果が毎月続く
サブスク 使っていない動画・音楽・アプリの定期課金を解約 「なんとなく継続」を一度全部見直す
家賃・住まい 更新のタイミングで割安な物件・実家を検討 最大の固定費。無理のない範囲で
保険 過剰な保障がないか、若いうちの必要性を確認 不安をあおる勧誘に流されない
食費 自炊比率を上げる、まとめ買いで単価を下げる 削りすぎは続かないのでほどほどに

次に、収入側でできることも考えます。アルバイトの時間を少し増やす、時給の高い仕事に変える、スキルを活かした単発の仕事を探すなど、収入を数千円〜数万円上乗せできれば、返済のプレッシャーはかなり和らぎます。ただし、無理に働きすぎて体調を崩したり、学業や本業に支障が出たりしては本末転倒です。あくまで「持続できる範囲」で、というのが大切な条件です。また、自治体によっては家賃補助や生活支援の制度がある場合もあるので、住んでいる地域の窓口で使える公的支援がないか確認してみる価値もあります。

そして、ここが重要なのですが——家計を見直しても返済が厳しいと感じるなら、それは我慢を続けるサインではなく、制度を検討するサインです。「もっと節約すれば」「もっと働けば」と自分を追い込みすぎる必要はありません。減額返還や返還期限猶予は、まさにこういう「まじめに努力しても返済が重い」人のための制度です。家計の見直しと制度の利用は、どちらか一方ではなく、両方を組み合わせて構いません。次の章から、その具体的な制度を一つずつ見ていきましょう。なお、家計の状況が深刻で生活費そのものが足りない場合は、後の章で紹介する公的な相談窓口(自立相談支援機関など)に早めにつながることも検討してください。

Genkaku

04制度①減額返還:毎月の返済額を減らす

ここから、返済が苦しいときに使える具体的な制度を紹介します。まず最初は「減額返還」です。これは名前のとおり、毎月の返済額を一定期間、減らしてもらう制度です。イメージとしては「1回あたりの返済を軽くして、そのぶん返済する期間を長くする」もの。総額の借金が減るわけではありませんが、月々の負担を下げることで、いまの家計を回しやすくするための仕組みです。収入が少ない、失業した、災害や病気で支出が増えた——そういった事情で「返せないわけではないけれど、いまの額はきつい」という人に向いています。

減額返還の代表的な特徴は、毎月の返済額を「本来の額の一定割合」に減らせる点です。たとえば本来の返済額の2分の1や3分の1に減らす、といった選択肢が用意されているのが一般的です(減らせる割合の種類や、適用できる期間の上限は改定されることがあるため、必ず最新の条件を確認してください)。減額した期間のぶん、返済の終了時期は後ろにずれますが、月々の負担が下がることで延滞を防げるのが最大のメリットです。「延滞して信用情報に傷がつく」よりも、「制度を使って月々を軽くする」ほうが、はるかに賢い選択だと言えます。

減額返還を検討するときに、押さえておきたいポイントを整理します。ここに書く内容も「一般的な傾向・目安」であり、実際の可否や条件はあなたの状況とその時点の制度によります。

  • 返済を「止める」のではなく「軽くする」制度:毎月いくらかは返し続けるので、少しでも返せる余力がある人向け。
  • 減らせる割合には種類がある:本来の額の2分の1・3分の1など、いくつかのパターンから選べるのが一般的(要最新確認)。
  • 適用できる期間には上限がある:ずっと減額し続けられるわけではなく、通算での上限が設けられているのが通常(年数の上限は要確認)。
  • 減額分は将来に回る:総額が免除されるわけではなく、返済期間が延びる形で後ろにずれる。
  • 願い出(申請)が必要:自動では適用されず、自分でJASSOに申請する必要がある。

大事なのは、「減額返還は、いまの生活を守りながら返済を続けるための制度」だという点です。返済を完全に止めたいほど収入が厳しい場合は、次の章で紹介する「返還期限猶予」のほうが合っていることもあります。逆に「多少は返せるけれど今の額はきつい」なら減額返還が向いています。どちらが自分に合うかは、収入や生活の状況によって変わるので、迷ったら一人で決めず、JASSOの奨学金相談センターに電話して相談するのが確実です。相談は無料ですし、状況を伝えれば「あなたの場合はこの制度が使えそう」と案内してもらえます。

もうひとつ強調しておきたいのは、「まだ延滞していない段階」で減額返還を申し込むのがベストだということです。延滞が続いてしまうと、使える制度が制限されたり、手続きが複雑になったりすることがあります。「来月から厳しそうだ」と分かった時点で、早めに動くほど選択肢は広く残ります。苦しくなってから慌てるのではなく、苦しくなりそうだと気づいた時点で相談する——この「先手」の姿勢が、あなた自身を守ります。制度の具体的な割合・期間・申請条件は改定される可能性があるため、申し込む前に必ずJASSO公式で最新情報を確認してください。

Yuuyo

05制度②返還期限猶予:一定期間、返済を止める

次に紹介するのは「返還期限猶予(返還猶予)」です。これは減額返還よりもさらに踏み込んだ制度で、一定期間、返済そのものを止めてもらえるものです。「毎月少しでも返すのが難しい」「いまはとにかく収入がなくて返済に回せるお金がない」——そんな状況の人を守るための仕組みです。失業中、病気やけがで働けない、収入が一定額以下、災害にあった、といった事情があるときに検討します。

返還期限猶予の大きな特徴は、猶予が認められた期間中は返済がストップし、その間は延滞にならないという点です。これは非常に重要です。何もせず引き落としに失敗し続けると「延滞」になり、延滞金や信用情報への記録といったダメージが発生します。しかし、正式に猶予を申請して認められれば、返済を止めていても延滞扱いにはなりません。同じ「返していない」状態でも、「放置による延滞」と「制度による猶予」ではまったく意味が違うのです。だからこそ、返せないと分かったら放置せず、猶予の手続きをすることが決定的に大切になります。

返還期限猶予について、押さえておきたい一般的なポイントを整理します(いずれも目安であり、詳細と最新の条件はJASSO公式で確認してください)。

  • 返済を一時的に「完全に止める」制度:猶予期間中は返済しなくてよい。ただし借金がなくなるわけではない。
  • 猶予期間中は延滞にならない:正式な猶予なので、信用情報への延滞記録は付かない。ここが放置との決定的な違い。
  • 猶予には通算の上限期間がある:一般的な事由による猶予は通算での上限が設けられているのが通常(上限年数は要最新確認)。
  • 返済総額は減らない:あくまで先送り。猶予が終われば返済が再開する。第二種(有利子)の利息の扱いも要確認。
  • 毎年(または期間ごと)の更新・申請が必要:一度で永久に止まるのではなく、継続には改めて願い出が必要。
  • 事由を証明する書類が必要:失業なら離職票や雇用保険の書類、低収入なら所得を示す書類など(詳細は要確認)。

減額返還と返還期限猶予の使い分けは、ざっくり言うと「少しは返せる」なら減額返還、「今はまったく返す余力がない」なら返還期限猶予というイメージです。ただし、上限期間や適用条件、将来の返済への影響など、細かい違いがあるので、自分にどちらが合うかは相談窓口で確認するのが安全です。どちらの制度も「借金を帳消しにする」ものではなく、あくまで「今の負担を軽くする・先送りする」ものだという点は、誤解しないようにしておきましょう。

なお、返還期限猶予はあくまで「一時的な避難」です。猶予が終われば返済は再開しますし、上限期間もあります。ですから、猶予している間に少しでも家計を立て直したり、収入を安定させたりして、次のステップにつなげることが理想です。とはいえ、まずは「今この瞬間の延滞を防ぐ」ことが最優先。苦しいときは迷わず猶予を検討し、その先のことは落ち着いてから考えれば大丈夫です。制度の上限・条件・必要書類は変わることがあるので、申請前に必ずJASSO公式・奨学金相談センターで最新の内容を確認してください。

Special

06制度③所得連動返還・災害/失業/病気のときの特例

減額返還・返還期限猶予に加えて、知っておきたい制度がもういくつかあります。まずひとつは「所得連動返還方式」です。これは第一種(無利子)で選べる場合がある返済方式で、前年の所得に応じて、その年の毎月の返済額が自動的に決まるのが特徴です。収入が少ない年は月々の返済額も少なくなり、収入が増えれば返済額も上がる、というように、そのときの家計に合わせて負担が変動します。就職したばかりで収入が低い時期や、収入が不安定な働き方をしている人にとっては、負担が過大になりにくいという安心感があります。

ただし、所得連動返還方式にはいくつか前提があります。第一種であること、マイナンバーの提出が必要なこと、選択できるタイミングが決まっていることなど、条件があるので誰でも自由に切り替えられるわけではありません。すでに定額返還で返済中の人が途中で切り替えられるかどうかも含め、詳細はJASSOの公式情報で確認が必要です。「自分は第一種だから使えるかもしれない」と思ったら、まずは相談窓口で可否を聞いてみましょう。

次に、災害・失業・病気など「特別な事情」があるときの対応です。地震や豪雨などの災害にあった場合、失業して収入が途絶えた場合、病気やけがで働けなくなった場合などは、返還期限猶予をはじめとする救済の対象になり得ます。こうした特別な事情に対しては、通常より柔軟に対応してもらえる枠組みが用意されていることがあります。大切なのは、「こんな理由で相談していいのだろうか」とためらわず、まず窓口に事情を話すことです。想定外の出来事で返済が苦しくなったときこそ、制度は力を発揮します。

こんなとき 検討したい方向性(目安) 必ず確認すること
収入は少ないが多少は返せる 減額返還/所得連動返還(第一種) 減らせる割合・期間、方式変更の可否
今はまったく返す余力がない 返還期限猶予 上限期間・必要書類・更新の要否
失業して収入が途絶えた 返還期限猶予(失業を事由に) 離職・雇用保険関連の書類
災害にあった 災害を事由とする猶予等 り災証明など、対象範囲の最新情報
病気・けがで働けない 返還期限猶予(傷病を事由に) 診断書など事由を示す書類

この表は「こういう方向で相談するとよい」という大まかな目安であり、実際にどの制度がどの条件で使えるかは、その時点の制度とあなたの状況によって変わります。特に、返済がまったく不可能な状態が長く続くケースや、亡くなった・重い障害が残ったといった極めて深刻なケースでは、返済免除など別の枠組みが関わることもありますが、これらは条件が非常に限定的で、個別の判断が必要です。安易に「免除されるらしい」といったネット情報を信じず、必ずJASSOの公式情報と窓口で正確な条件を確認してください。特別な事情があるほど、一次情報にあたることが自分を守ります。

Mieruka

07家計を「見える化」する:家計簿・管理アプリ

制度で返済を軽くしたり止めたりできても、そもそも家計が「どんぶり勘定」のままだと、また同じ苦しさを繰り返してしまいます。返済問題を根本から立て直すカギは、お金の流れを「見える化」することです。毎月いくら入ってきて、何にいくら使い、返済にいくら回せるのか。これを把握できていないと、「なんとなく足りない」という漠然とした不安からいつまでも抜け出せません。逆に、数字が見えるようになると、削れる支出や返済に回せる余力がはっきりして、対策が立てやすくなります。

とはいえ、レシートを手書きでノートに書き写すような家計簿は、正直なところ長続きしにくいものです。そこで役立つのが、家計簿・管理アプリです。銀行口座やクレジットカード、電子マネーと連携して、支出を自動で記録・分類してくれるタイプが主流で、レシートをスマホのカメラで読み取れるアプリもあります。「入力が面倒で続かない」という家計簿の最大の弱点を、自動化でカバーしてくれるのが今どきのアプリの強みです。まずはCampiのお金図鑑で、大学生・若い世代でも使いやすいサービスを眺めてみましょう。

▶ お金図鑑を全部見る

アプリを選ぶときのポイントは、「自分が続けられるか」の一点に尽きます。多機能でも、使いこなせなければ意味がありません。口座やカードとの自動連携で手間をかけずに記録したい人は連携機能の充実したアプリを、まずは無料でシンプルに始めたい人は入力が手軽なアプリを、というように、自分の性格や生活に合うものを選びましょう。次の観点で見比べると、自分に合うものが見つけやすくなります。

  • 自動連携できる範囲:銀行・クレカ・電子マネーなど、自分が使っているものと連携できるか
  • 無料でどこまで使えるか:連携数や履歴の期間に無料版の制限がないか(料金・制限は要確認)
  • 入力・分類のしやすさ:レシート読み取りや自動分類など、手間を減らす機能があるか
  • 使い続けられる見やすさ:グラフやカテゴリ表示が自分にとって分かりやすいか
  • セキュリティ:連携する以上、運営会社やセキュリティ体制も気にしておく

家計簿アプリはあくまで「道具」です。入れただけで家計が改善するわけではなく、「支出を見て、気づいて、行動を変える」ところまでやって初めて意味があります。それでも、見える化のハードルを大きく下げてくれる価値は本物です。奨学金の返済という長期戦を戦い抜くうえで、自分のお金の流れを把握し続けられる仕組みを持っておくことは、大きな支えになります。なお、各アプリの料金体系・無料枠・連携できるサービスの範囲は改定されることがあるので、導入前に各公式サイトで最新の内容を確認してください。

Warning

08🔴絶対に避けたい「延滞の放置」という最悪パターン

ここは、この記事でいちばん真剣に読んでほしい章です。返済が苦しいこと自体は、制度を使えば立て直せます。しかし、何もせず延滞を放置することだけは、絶対に避けてください。「怖くて向き合えない」「そのうちなんとかなる」と先延ばしにしているうちに、事態は静かに、しかし確実に悪化していきます。ここでは、延滞を放置すると具体的に何が起こるのかを、順を追って正直にお伝えします。脅すためではなく、「だから早く動こう」と思ってもらうためです。

延滞を放置したときに起こりうることを、段階ごとに整理します。実際の運用や期間・金額は状況や制度によって異なるため、以下は「一般的にこういう流れになりやすい」という目安として読んでください。

段階 起こりうること(目安) なぜ避けたいか
①延滞金の発生 返済が遅れると、遅れた分に延滞金が上乗せされる 返すべき額が増え、さらに苦しくなる悪循環
②督促の連絡 本人や連帯保証人・保証人へ、文書や電話で督促が来る 放置するほど連絡は強まり、精神的負担も増す
③信用情報への記録 延滞が続くと信用情報機関に記録が登録される クレカ作成・ローン・スマホ分割等に影響しうる
④保証人への請求 連帯保証人・保証人(多くは親族)に請求が及ぶ いちばん迷惑をかけたくない人に影響が及ぶ
⑤一括請求・法的手続き 期限の利益を失い残額の一括請求や、法的措置に進むことも 分割で返せなくなり、事態が一気に深刻化する

特に理解しておいてほしいのが、③の「信用情報への記録」です。俗に「ブラックリストに載る」と言われる状態で、延滞の記録が信用情報機関に登録されると、クレジットカードが作れなくなったり、住宅ローンや自動車ローンの審査に通りにくくなったり、スマホの分割購入ができなくなったりすることがあります。しかも、この記録は一定期間残るため、社会人になってからの大きな買い物や契約に、思わぬ形で足かせになりかねません。奨学金の延滞は「昔の学生時代の話」では終わらず、未来の自分の選択肢を狭めてしまうのです。

そして④の「保証人への請求」も、多くの人にとって精神的につらいポイントです。奨学金の多くは、親や親族が連帯保証人・保証人になっています。本人が返済できず放置すると、その請求が保証人に向かいます。「親に迷惑をかけたくないから、誰にも言えず抱え込む」——その気持ちはよく分かります。しかし、放置こそが、いちばん親に迷惑をかける行動なのです。逆に、減額返還や返還期限猶予をきちんと申請すれば、延滞にならずに済み、保証人への請求も避けられます。つまり、「相談する・制度を使う」ことが、結果的に大切な人を守ることになるのです。

ここまで読んで、もし「実はもう引き落としに失敗している」「督促の通知が来ている」という人がいても、遅すぎることはありません。延滞が始まってしまっても、そこから相談し、返済計画を立て直す道はあります。大事なのは、これ以上放置しないこと。今この瞬間から、次の章で説明する手続きに向けて動き出せば、事態は必ず好転に向かいます。いちばんダメなのは何もしないこと。いちばん良いのは、今日相談することです。放置による延滞は、制度による猶予とはまったく違うということを、もう一度思い出してください。

Steps

09手続きの流れと必要書類

では、実際に減額返還や返還期限猶予を使いたいとき、どう手続きすればいいのでしょうか。「手続きが面倒そう」というイメージが、行動をためらわせる大きな原因です。でも、大まかな流れをつかんでおけば、必要以上に身構える必要はありません。ここでは一般的な手続きの流れを紹介します(申請方法や書類は改定されることがあるため、実際の手順は必ずJASSO公式で最新のものを確認してください)。

手続きの大まかな流れ

まず相談・情報確認›申請書類を準備›願い出(申請)を提出›審査・結果の通知

最初のステップは「相談・情報確認」です。いきなり書類を書き始めるより、まずはJASSOの奨学金相談センターに電話するか、公式サイトで自分の状況に合う制度を確認するところから始めるのがおすすめです。「自分はどの制度が使えそうか」「必要な書類は何か」をここで整理できると、その後の手続きがスムーズになります。在学中なら学校の奨学金窓口に相談するのも良い方法です。相談は無料ですし、状況を話せば適切な制度を案内してもらえます。

次に「書類の準備」です。多くの場合、願い出(申請)の書類のほかに、その事由を証明する書類が必要になります。たとえば、収入が少ないことを示す書類、失業を示す書類(離職票や雇用保険関連の書類)、病気なら診断書、災害ならり災証明など、事由によって求められる書類が変わります。何が必要かは制度と事情によって異なるので、相談の段階で確認しておくと二度手間を防げます。書類の準備に時間がかかることもあるため、引き落とし日に間に合うよう、早めに動くのがコツです。

場面 用意することが多い書類(目安) 注意点
収入が少ない 所得を示す書類(源泉徴収票・課税証明など) 収入の基準や必要書類は要最新確認
失業した 離職・雇用保険に関する書類 退職後は早めに書類をそろえる
病気・けが 診断書など傷病を示す書類 働けない状況の証明が求められることがある
災害 り災証明など 対象範囲・期限を公式で確認
共通 本人確認・奨学生番号が分かるもの スカラネットPSで自分の情報を確認

書類がそろったら「願い出(申請)の提出」を行い、その後「審査・結果の通知」を待ちます。申請すれば必ず認められるわけではなく、事由や条件を満たしているかの審査があります。だからこそ、事前に相談して「自分は対象になりそうか」を確認しておくことが大切なのです。また、返還期限猶予などは、継続するには期間ごとに改めて申請が必要な場合があります。「一度出したら安心」ではなく、更新のタイミングを忘れないようにしましょう。手続きの詳細・提出方法(郵送かオンラインか等)・審査にかかる期間は変わることがあるので、必ずJASSO公式で最新情報を確認してください。

手続きで大事な心構えを最後にひとつ。分からないことは、遠慮せず窓口に聞いていいということです。制度は複雑で、書類の書き方に迷うのは当たり前です。間違った書類で時間をロスするより、電話一本で確認したほうが早く確実です。JASSOの相談センターは、まさにそのためにあります。「こんなこと聞いていいのかな」ではなく、「聞くために用意されている窓口」だと思って、どんどん活用してください。

Compare

10家計簿・管理アプリを横並びで比較する

返済を立て直す長期戦を支えてくれるのが、前の章でも触れた家計簿・管理アプリです。ここでは、代表的な家計簿・管理アプリを横並びで比較して、自分に合うものを選ぶ手がかりにしましょう。まずは一覧で見比べてみてください。表示される料金・還元・条件などはいずれも目安であり、最新の内容は各公式サイトでご確認ください。

名称発行/運営会社年会費/料金還元/金利など(目安)申込対象
B/43(ビーヨンサン)スマートバンク基本無料ポイントが貯まり、決済に使える(還元率は公式で非表示)—
Dr.WalletBearTail基本無料(一部有料)レシートをオペレーターが目視・手入力でデータ化(精度99.98%と公式表記)—
Moneytreeマネーツリー株式会社基本無料(一部有料)基本無料(一部有料・要公式確認)Web版・iOS/Androidアプリで登録
OsidOri株式会社OsidOri基本無料(一部有料)基本無料(一部有料・要公式確認)—
Zaim株式会社Zaim基本無料(一部有料)基本無料(一部有料・要公式確認)—
マネーフォワード ME株式会社マネーフォワード基本無料(一部有料プラン)基本無料(連携数など一部は有料プラン・要公式確認)—

この比較表を眺めるときのコツは、「スペックの多さ」ではなく「自分の使い方に合うか」で見ることです。たくさんの口座やカードを一元管理したい人と、まずは現金とキャッシュレスの支出をざっくり把握したい人とでは、必要な機能がまったく違います。返済のために家計を見える化したいという目的から逆算して、「支出が自動で記録され、月ごとに振り返れる」ことを最低ラインに選ぶとよいでしょう。次に、代表的なアプリを2つ、もう少し詳しく見てみます。

注目アプリの詳細①

マネーフォワード ME

マネーフォワード MEは、株式会社マネーフォワードが提供する家計簿・管理アプリ。銀行・カードを連携して自動で家計簿ができる,資産をまとめて把握できる,無料でも使える(一部制限あり)。目的は「支出管理」向け。

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まず1つ目は、口座やクレジットカード、電子マネーなど幅広いサービスと連携して、お金の流れをまとめて把握できるタイプの家計簿アプリです。銀行やカードと連携すると、支出が自動で取り込まれてカテゴリごとに分類されるため、「入力の手間で挫折する」という家計簿の弱点を補いやすいのが特徴とされます(目安)。複数の口座・カードを使い分けている人ほど、一画面で全体像が見える恩恵が大きい傾向があります。無料で使える範囲や連携できる件数、有料プランの内容は改定されることがあるため、導入前に公式で最新の料金・機能を確認してください。

注目アプリの詳細②

Zaim

Zaimは、株式会社Zaimが提供する家計簿・管理アプリ。レシートを撮影して簡単に記録できる,シンプルで続けやすい,銀行・カード連携も可能。目的は「支出管理」向け。

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2つ目は、レシートをカメラで撮って読み取る機能などで、日々の支出を手軽に記録しやすいタイプの家計簿アプリです。現金での支払いが多い人や、まずはシンプルに「何にいくら使ったか」を記録することから始めたい人に向いている傾向があるとされます(目安)。こちらも銀行・カードとの連携やレポート機能を備えているのが一般的ですが、無料版でどこまで使えるか、連携数や履歴の制限などは変わることがあるので、実際に使う前に公式サイトで最新の条件を確認しましょう。どちらのアプリが良い・悪いというより、自分が毎日ストレスなく続けられるほうを選ぶのがいちばんの正解です。

アプリ選びで迷ったら、「無料で2つほど試して、続きそうなほうを残す」のが現実的です。家計簿は、性能より「継続できるか」がすべてだからです。返済という長い道のりを歩くうえで、自分のお金の流れを無理なく把握し続けられる相棒を1つ持っておくと、心強い支えになります。繰り返しになりますが、各サービスの料金・無料枠・連携範囲・キャンペーンなどはすべて目安であり、改定されることがあります。申し込み・課金の前に、必ず各公式サイトで最新情報をご確認ください。

Questions

11よくある疑問への回答

奨学金の返済が苦しいとき、多くの人が抱く共通の疑問があります。ここでは、特に相談の多いテーマについて、一般的な考え方を整理します。いずれも「よくある傾向・目安」であり、あなた個別のケースの正確な扱いは、必ずJASSOや専門窓口で確認してください。

制度を使うと将来に不利になる?

「減額返還や返還期限猶予を使うと、信用情報に傷がつくのでは?」と心配する人がいますが、正式な制度を申請して認められた場合は、延滞とは扱いが異なります。むしろ、制度を使わずに延滞を放置するほうが、信用情報への記録という点でダメージが大きくなります。「制度を使う=ダメなこと」ではなく、「延滞を防ぐための正しい行動」だと考えてください。ただし、制度の細かな影響については、その時点の運用をJASSOで確認するのが確実です。

親(保証人)に知られずに手続きできる?

気持ちとしては「親に心配をかけたくない」という人が多いのですが、放置して延滞すると、結局は連帯保証人・保証人である親族に請求が及びます。それよりは、早めに制度を使って延滞を防ぐほうが、結果的に家族への影響を小さくできます。手続きにおける保証人の関与の要否は制度や状況によるため、まずは窓口で「どこまで自分だけで進められるか」を確認するとよいでしょう。ひとりで抱えるより、事情を正直に伝えるほうが、長い目で見て楽になることが多いものです。

転職や引っ越しをしたら手続きは必要?

住所・氏名・勤務先・振替口座などが変わったときは、登録情報の変更手続きが必要になるのが一般的です。連絡先が古いままだと、大事な通知が届かず、気づかないうちに延滞……という事態にもなりかねません。生活の節目には、スカラネットPSなどで登録情報を最新に保っておきましょう。何を変更すべきかは状況によるので、迷ったら窓口で確認するのが安全です。

お金に余裕ができたら繰上返済したほうがいい?

逆に、収入が安定してお金に余裕ができた場合、繰上返済(前倒しで返す)を検討する余地もあります。特に利息がつく第二種の場合、早く返すほど利息の負担を抑えられる傾向があります(目安)。ただし、繰上返済に回すことで手元資金が薄くなり、いざというときの生活費が足りなくなっては本末転倒です。生活防衛のためのお金(急な出費に備える貯蓄)を確保したうえで、余力の範囲で検討するのが安全です。繰上返済の方法や条件はJASSOで確認してください。

どうしても返せないほど深刻なときは?

制度を使っても立ち行かないほど深刻な状況(長期の無収入、多重債務、生活そのものが困難など)の場合は、奨学金の制度だけで抱え込まず、公的な生活相談の窓口や、債務問題に詳しい専門家(法テラス・自治体の相談窓口など)にもつながることを検討してください。「自己破産」などの言葉が頭をよぎるほど追い詰められているなら、なおさら一人で判断せず、専門家に相談することが大切です。詳しい相談先は次の章で紹介します。ネットの断片的な情報で判断せず、必ず正規の窓口・専門家にあたってください。

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12一人で抱えないで:相談先と怪しい情報への注意

ここまで、返済を軽くする・止める制度や手続きを見てきました。最後に、この記事でいちばん強く伝えたいことをもう一度お伝えします。奨学金の返済が苦しいとき、絶対に一人で抱え込まないでください。お金の悩みは、性質上、誰にも言えずにひとりで抱えがちです。しかし、抱え込んで放置することが、事態を最も悪化させます。逆に、正しい窓口に相談しさえすれば、道は必ず見つかります。相談することは弱さではなく、自分と大切な人を守る、いちばん賢い行動です。

まず頼るべきは、以下のような公的・正規の相談先です。どれも、あなたのような状況の人を支えるために存在しています。

相談先 どんなとき ポイント
JASSO 奨学金相談センター 制度・手続き・返済全般の相談 まず最初に相談すべき本丸。無料
学校の奨学金窓口 在学中・卒業前後の相談 身近で相談しやすい。手続き案内も
自治体の生活相談窓口 生活費そのものが厳しいとき 自立相談支援など公的支援につながる
法テラス等の専門相談 多重債務・法的問題があるとき 債務問題の専門家に無料で相談できる場合も

そして、もうひとつ強く注意してほしいことがあります。それは、SNSやネット上の「奨学金を返さなくてよくする方法」「借金を消せる」といった怪しい情報・勧誘には絶対に近づかないということです。返済に悩む人の不安につけこんで、あやしいサービスや高額な情報商材、危険な業者へ誘導しようとする話が、残念ながら存在します。「簡単に返済不要になる」「裏ワザがある」といった甘い言葉は、まず疑ってください。正規の救済制度は、あくまでJASSOという公的機関が、正規の手続きを通じて提供するものです。ネットの噂ではなく、必ず公式の一次情報にあたる——これが、あなたのお金と人生を守る鉄則です。

最後に、この記事の内容を行動につなげるための、シンプルなまとめです。難しく考えず、この順番で動いてみてください。

  • まず現状を数字で把握する:残額・月々の返済額・延滞の有無をスカラネットPS等で確認する。
  • 苦しいと感じたら放置しない:延滞になる前に、早めに動くほど選択肢が広い。
  • 制度を検討する:少しは返せるなら減額返還、余力がなければ返還期限猶予を軸に相談。
  • まずJASSO・学校窓口に相談する:無料。自分に合う制度と必要書類を教えてもらえる。
  • 家計を見える化する:家計簿アプリで支出を把握し、再発を防ぐ。
  • 怪しい情報に近づかない:「返済不要にできる」などの甘い話は疑い、公式の一次情報を確認する。

奨学金は、あなたが学ぶために前向きに借りたお金です。その返済が苦しくなったとき、それはあなたの失敗ではなく、誰にでも起こりうる状況です。国には、そんなときのために制度が用意されています。どうか一人で抱え込まず、放置せず、今日、最初の一歩として相談の電話をかけるか、公式サイトを開いてみてください。制度の要件・割合・期間・書類はすべて改定される可能性があるため、必ずJASSO・学校・専門窓口で最新情報を確認し、自己判断で放置しないこと——それだけは、心に強く留めておいてください。

FAQ

13よくある質問(FAQ)

奨学金の返済が苦しいとき、まず何をすればいいですか?

まずは自分の返済状況(残額・毎月の額・延滞の有無)をスカラネット・パーソナルなどで確認し、放置せずJASSOの奨学金相談センターか学校の窓口に相談してください。相談は無料で、状況に応じて減額返還や返還期限猶予といった制度を案内してもらえます。いちばん避けるべきは、何もせず延滞を放置することです。

減額返還と返還期限猶予は何が違いますか?

減額返還は「毎月の返済額を一定割合に減らして、そのぶん返済期間を延ばす」制度で、少しは返せる人向けです。返還期限猶予は「一定期間、返済そのものを止める」制度で、今はまったく返す余力がない人向けです。どちらも借金の総額が消えるわけではなく、割合・期間・上限は改定されるため、必ずJASSO公式で最新条件を確認してください。

制度を使うと信用情報に傷がつきますか?

正式に制度を申請して認められた場合は、延滞とは扱いが異なるのが一般的です。むしろ、制度を使わず延滞を放置するほうが、信用情報機関に延滞記録が登録されるなどのダメージが大きくなります。詳しい影響はその時点の運用によるため、心配なときはJASSOに直接確認しましょう。

延滞を放置すると、具体的にどうなりますか?

一般的には、延滞金の発生、本人や保証人への督促、信用情報機関への記録、連帯保証人・保証人(多くは親族)への請求、さらには残額の一括請求や法的手続きへと段階的に進むおそれがあります。信用情報に記録が残ると、将来クレジットカードやローン、スマホの分割などに影響しうるため、放置は最も避けるべき選択です。

失業してしまいました。返済を止められますか?

失業を事由として返還期限猶予などを検討できる場合があります。離職や雇用保険に関する書類が必要になることが多いので、退職後は早めに書類をそろえ、JASSOや学校の窓口に相談してください。正式に猶予が認められれば、その期間は延滞になりません。適用条件・上限期間は要最新確認です。

親(保証人)に知られずに手続きできますか?

気持ちは分かりますが、放置して延滞すると、結局は連帯保証人・保証人である親族に請求が及びます。早めに制度を使って延滞を防ぐほうが、家族への影響を小さくできます。手続きにおける保証人の関与の要否は制度や状況によるので、まず窓口で確認してください。ひとりで抱えず相談することが、結果的に大切な人を守ります。

「奨学金を返さなくてよくする方法」という情報を見かけました。信じていい?

SNSやネット上の「簡単に返済不要になる」「裏ワザがある」といった情報・勧誘は疑ってください。返済に悩む人の不安につけこむ、あやしいサービスや業者が存在します。正規の救済制度は、JASSOという公的機関が正規の手続きで提供するものです。必ず公式の一次情報を確認し、甘い言葉には近づかないでください。

制度を使っても立ち行かないほど深刻なときは?

長期の無収入や多重債務など、奨学金の制度だけでは対応が難しい場合は、自治体の生活相談窓口や、法テラスなど債務問題に詳しい専門家にもつながることを検討してください。追い詰められているときこそ、一人で判断せず、正規の窓口・専門家に相談することが大切です。ネットの断片的な情報だけで判断しないでください。

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14出典・あわせて読みたい

出典・確認先:本記事の奨学金返済に関する制度(減額返還・返還期限猶予・所得連動返還方式・災害/失業/傷病時の対応など)の内容・割合・期間・上限・必要書類は、すべて「目安」であり、改定されることがあります。最新かつ正確な情報は、必ず日本学生支援機構(JASSO)の公式サイト、スカラネット・パーソナル、奨学金相談センター、または在学中は学校の奨学金窓口でご確認ください。生活そのものが困難な場合や多重債務がある場合は、自治体の生活相談窓口・法テラス等の専門機関にもご相談ください。家計簿・管理アプリの料金・無料枠・機能・連携範囲も各社の改定により変わるため、各公式サイトで最新情報をご確認ください。返済が苦しいと感じたら、自己判断で放置せず、必ず正規の窓口に相談してください。

奨学金の返済が苦しいとき、いちばん大切なのは「放置しないこと」と「一人で抱えないこと」です。減額返還で毎月を軽くする、返還期限猶予で一時的に止める、家計を見える化して立て直す——選べる手段はいくつもあります。制度は、まじめに返そうとしているあなたの生活を守るために存在します。どうか今日、最初の一歩として相談の電話をかけるか、公式サイトを開いてみてください。そして、その先の家計づくりには、この記事で紹介した家計簿・管理アプリも役立ちます。