ドラッグストアのバイト|レジ・品出し・登録販売者の話
ドラッグストアのバイトは、レジと品出しが仕事の中心です。医薬品に加えて、化粧品、日用品、食品、飲料まで扱うため、重い商品の品出しも多くあります。最も大切なのは、医薬品について客から相談を受けたとき、資格がなければ自分で答えず、薬剤師や登録販売者に引き継ぐことです。登録販売者は一部の医薬品を販売できる資格で、学生のうちに目指す人もいますが、受験や実務の要件は必ず公的な情報で確…
ドラッグストアのバイトは「医薬品を扱う」点で、コンビニやスーパーと大きく違います。
レジ、品出し、売場の整理といった作業は小売店と共通していますが、医薬品の販売には法令上のルールがあり、資格を持つ人しか対応できない場面があります。
そして、ドラッグストアで働く中で「登録販売者」という資格を知り、目指す人もいます。
この記事では、仕事の中身、医薬品を扱ううえで知っておくべきこと、そして登録販売者の資格の位置づけを整理します。
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1 / 701ドラッグストアの特徴
「医薬品+幅広い日用品」の店です。
| 項目 | ドラッグストア | コンビニ |
|---|---|---|
| 医薬品 | 多く扱う | 扱う店は一部 |
| 化粧品 | 売場が広い | 少なめ |
| 日用品・食品 | まとめ買いの商品が多い | 少量の商品が中心 |
| 資格者の配置 | 医薬品の販売に必要 | 医薬品を扱う場合に必要 |
| 店内調理 | ほとんどない | ある |
| 深夜営業 | 店による | 多い |
ドラッグストアは、医薬品のほかに、化粧品、洗剤やトイレットペーパーなどの日用品、飲料や食品まで幅広く扱っています。店によっては、スーパーに近い品揃えのところもあります。
コンビニと比べると、店内調理や公共料金の受付などの作業は少なく、レジと品出しに集中しやすい一方で、商品の種類が非常に多いため、どこに何があるかを覚えるのに時間がかかります。
02仕事の全体像
レジと品出しが中心です。
アルバイトの仕事は、レジに立つ時間と、売場で品出しや整理をする時間に分かれることが多くあります。レジが混んだら売場から応援に入り、落ち着いたら品出しに戻る、という動き方が一般的です。
特売の時期には、値札や売場の表示を一斉に貼り替える作業が発生します。価格の表示を間違えると、会計のときにトラブルになるため、確認しながら丁寧に進める必要があります。
03レジの業務
会計以外にも確認することがあります。
ドラッグストアでは、ポイントカードやアプリ、クーポンを使う客が多く、その扱いがレジの作業の中で大きな割合を占めます。チェーンごとに手順が違うため、最初に覚えるべき部分です。
医薬品の中には、販売のときに資格者による情報提供や確認が必要なものがあります。レジでそうした医薬品を扱う場合の手順は店ごとに決まっているので、必ず従ってください。自分で判断して会計を進めないことが大切です。
04品出しと前出し
商品の種類が多いのが特徴です。
ドラッグストアの品出しで大変なのは、似た商品が非常に多いことです。同じブランドのシャンプーでも香りや容量が違う、同じ医薬品でも錠数が違う、といった細かな違いを見分けて、正しい場所に並べる必要があります。
品出しの際は、賞味期限や使用期限の古い商品が手前に来るように並べる「先入れ先出し」が基本です。新しい商品を手前に置いてしまうと、古い商品が売れ残って期限切れになってしまいます。
05期限の管理
食品だけでなく、医薬品にも期限があります。
期限の確認は、定期的に棚を見て回って行うことが多い作業です。期限の切れた商品が売場に残っていると、客の健康に関わるだけでなく、店の信頼を損ねます。
期限が近い商品をどう扱うか——値引きのシールを貼るのか、売場から下げるのか——は店ごとに決まっています。自分で判断せず、店の指示に従ってください。
期限の確認は地味な作業ですが、見落としがあると客の健康に関わるため、手を抜けない仕事です。棚の奥に古い商品が残っていないか、下段の見えにくい場所も含めて確認する習慣をつけてください。
06重い商品の扱い
「医薬品の店」でも、重い物は多くあります。
医薬品や化粧品のように小さく軽い商品のイメージが強いドラッグストアですが、飲料や洗剤など重い商品の品出しもあります。まとめて届く箱を持ち上げる作業は、足腰に負担がかかります。
持ち上げるときは腰を曲げず、膝を曲げて体に近づけて持ってください。重い箱は台車を使い、高い棚に重い物を上げるときは無理をせず、周りに声をかけることが大切です。
07医薬品の区分
医薬品は、リスクの程度によって区分されています。
ドラッグストアで売られている医薬品は、法令によって区分され、区分ごとに販売できる人や、販売の際に必要な情報提供の決まりが定められています。要指導医薬品と第1類医薬品は薬剤師が、第2類医薬品と第3類医薬品は薬剤師または登録販売者が販売を担当します。
資格を持たないアルバイトは、医薬品の効き目や飲み合わせについて客に説明したり、どの医薬品を選べばよいか助言したりすることはできません。制度の詳細は変更されることがあるため、厚生労働省の情報を確認してください。
08医薬品の相談を受けたら
自分で答えず、資格者に引き継いでください。
| 客からの質問の例 | 対応 |
|---|---|
| 「頭痛に効く薬はどれ?」 | 資格者を呼ぶ |
| 「この薬と一緒に飲んでいい?」 | 資格者を呼ぶ |
| 「子どもに使える?」 | 資格者を呼ぶ |
| 「この薬はどこにある?」 | 場所の案内はできる |
| 資格者がいない | 店のルールに従う |
客から医薬品について聞かれると、つい「これがよく売れていますよ」「これで大丈夫だと思います」と答えたくなるかもしれません。しかし、医薬品の選び方や使い方についての助言は、客の体調や持病、ほかに飲んでいる薬によって変わるため、資格を持つ人が判断すべきことです。
「薬剤師(または登録販売者)をお呼びしますので、少々お待ちください」と伝えて、資格者に引き継いでください。商品の場所を案内することはできますが、効き目や選び方については答えないのが基本です。
09登録販売者とは
一部の医薬品を販売できる資格です。
登録販売者は、都道府県が実施する試験に合格し、登録を受けた人が名乗ることのできる資格です。一般の人が買う医薬品の多くを占める第2類・第3類医薬品を販売できるため、ドラッグストアでは重要な役割を担っています。
試験に合格しても、実務の経験が一定の要件を満たすまでは、一人で販売を担うことに制限がある仕組みになっています。受験の資格、試験の内容、実務の経験の要件などは変更されることがあるので、必ず厚生労働省や受験を考えている都道府県の最新の情報を確認してください。
10学生が登録販売者を目指すか
利点と負担の両方を考えてください。
ドラッグストアで働く中で、医薬品の知識に興味を持ち、登録販売者を目指す学生もいます。資格を持つと、職場によっては手当がつくことがあり、医薬品の販売にも関われるようになります。
ただし、試験の範囲は広く、合格までには相応の勉強時間が必要です。大学の授業や試験期間と重なる時期に無理をすると、学業に影響します。資格を取ることが自分の進路にどう関わるのかを考えたうえで判断してください。「資格があれば必ず有利になる」とは限らない点も知っておきましょう。
11化粧品の売場
店によっては、化粧品の担当があります。
化粧品の売場では、口紅やファンデーションなど、色の違いが細かい商品を正しく並べる作業があります。試供品であるテスターを清潔に保つことも大切な仕事です。
肌の悩みについての相談や、肌に合う商品の提案は、専門の担当者が行うことが多くあります。肌の状態によっては医療機関の受診が必要な場合もあるため、アルバイトが自分の判断で商品を勧めることは避けてください。
12調剤を併設する店舗
調剤の業務は、薬剤師が行います。
医師の処方箋に基づいて薬を用意する調剤の業務を行う店舗もあります。調剤は薬剤師が行う業務で、売場のアルバイトが関わることはありません。
調剤の受付では、患者の健康に関わる情報を扱います。受付の周りで聞こえた会話や、見えた情報について、ほかの人に話さないよう注意してください。
13商品の問い合わせ
「どこにありますか」への対応が中心です。
商品の種類が多いため、客から場所を聞かれることがよくあります。最初はわからないことが多いので、「確認いたします」と伝えて、先輩に聞いたり、一緒に探したりしてください。
口頭で場所を伝えるより、売場まで一緒に案内する方が、客にとってはわかりやすくなります。忙しい時間帯でなければ、案内まで行うのが丁寧です。
客が探している商品が医薬品の場合は、場所を案内するだけでなく、「ご相談があれば薬剤師(または登録販売者)をお呼びします」と一言添えると、客も相談しやすくなります。
14時間帯による違い
時間帯で仕事の中身が変わります。
夕方の時間帯は、仕事や学校の帰りに立ち寄る客が増え、レジが混みやすくなります。授業の後に入る大学生は、この時間帯を担当することが多いでしょう。
深夜まで営業する店舗もありますが、深夜の時間帯の就業には年齢による制限が法令で定められています。深夜の割増賃金の扱いとあわせて、厚生労働省の情報を確認してください。
閉店前の時間帯は、翌日の開店に備えて売場を整える作業が中心になります。レジの締めの作業や清掃もあり、客が少なくなってからの方が作業量は増えることもあります。
15コンビニ・スーパーとの違い
近い小売の仕事と比べます。
| 項目 | ドラッグストア | コンビニ | スーパー |
|---|---|---|---|
| 医薬品の決まり | 多い | 扱う店のみ | 扱う店のみ |
| 商品の種類 | 非常に多い | 多い | 非常に多い |
| 各種の受付業務 | 少ない | 多い | 少ない |
| 調理 | ほとんどない | ある | 部門による |
| 重い商品 | 多い | ある | 多い |
コンビニに比べると、公共料金の受付や店内調理などの作業が少なく、レジと品出しに集中しやすいのがドラッグストアの特徴です。一方で、医薬品を扱う決まりを守る必要があります。
スーパーとは、重い商品の品出しや商品の種類の多さで共通していますが、生鮮食品の加工などの部門はほとんどありません。詳しくはコンビニバイトやスーパーのバイトの記事で扱っています。
医薬品の決まりに不安がある人でも、研修で線引きを教わるので心配しすぎる必要はありません。むしろ「答えてはいけないことが明確に決まっている」ことで、迷わずに済む面もあります。
16時給と待遇
条件は書面で確認してください。
ドラッグストアでは、従業員が商品を割引で買える制度を設けているチェーンもあります。日用品や化粧品をよく買う人にとっては、実質的な利点になります。
登録販売者の資格を持っていると、手当がつく職場もあります。資格を取った後の待遇がどう変わるのかも、関心があれば確認しておくとよいでしょう。最低賃金は地域ごとに定められ、改定されるので、最新の金額は厚生労働省の情報を確認してください。
17服装と身だしなみ
清潔感が重視される職場です。
医薬品を扱う店では、客が資格を持つ人とそうでない人を見分けられるよう、名札などで区別する決まりがあります。資格を持たないアルバイトが、資格者と誤解されるような振る舞いをしないことも大切です。
髪色やネイルの規定は、チェーンや店舗によって違います。応募前に確認してください。
立ち仕事と品出しで一日中歩き回るため、靴を自分で選べる場合は、クッション性があって滑りにくいものを選ぶと負担が減ります。
18大変と言われる理由
理由を分けて見てください。
客から医薬品について質問され、答えられずに困る場面は、慣れないうちは負担に感じるかもしれません。しかし、資格がない以上、答えないのが正しい対応です。「資格者に引き継ぐ」と決めておけば、迷う必要はありません。
商品の種類の多さは、最初の数か月の大きな壁です。売場の配置を少しずつ覚えていけば、自然と場所がわかるようになります。
19良い点
ドラッグストアならではの利点があります。
医薬品や化粧品、日用品に囲まれて働くうちに、商品の違いや選び方の知識が自然と身につきます。一人暮らしの生活にも役立つ知識です。
ドラッグストアは店舗の数が多いため、自宅や大学の近くで働ける店を見つけやすいのも利点です。通勤の時間が短いと、学業との両立がしやすくなります。
季節ごとに売れる商品が変わっていく様子を見られるのも面白い点です。春は花粉の対策、夏は日焼け止めや虫よけ、冬はかぜの対策やのどのケア——売場の変化から季節を感じられます。
20向いている人
適性は「確認の丁寧さ」と「線引きの守り方」に出ます。
ドラッグストアの仕事で特に大切なのは、「自分が答えてよいこと」と「資格者に任せるべきこと」の線引きを守ることです。親切心から答えたくなる場面でも、決まりに従って引き継げる人が向いています。
医療や健康に関わる分野に関心がある人にとっては、医薬品の販売の仕組みを現場で知る機会にもなります。
21面接で確認すること
聞いておくと後で困らない項目です。
登録販売者の資格に関心がある場合は、受験の支援や、資格を取った後の働き方について聞いてみてもよいでしょう。ただし、面接の段階で資格を取ることを約束する必要はありません。
詳しくはバイト面接で必ず確認しておくことで扱っています。
22学業との両立
店舗が多い利点を活かしてください。
登録販売者を目指す場合、バイトと資格の勉強、大学の授業の三つを同時に抱えることになります。どれかが崩れると全体に影響するので、試験の時期と大学の予定を照らし合わせ、無理のない計画を立ててください。
23困ったときの対応
一人で抱えないでください。
店内で客の体調が急に悪くなる場面に出会うこともあります。自分で対応しようとせず、すぐに責任者や資格者を呼んでください。必要に応じて救急の連絡をするかどうかも、責任者が判断します。
レジの金額が合わないときに、自分のお金で埋め合わせることは求められるべきではありません。必ず報告してください。解決しない問題は、在籍する大学の学生課・キャリアセンター、または労働に関する公的な相談窓口に相談してください。
24応募前の最終確認
この6点を確認してください。
特に「医薬品の決まりを研修で教わるか」は大切です。何を答えてよくて、何を資格者に任せるべきかを最初に教わっておくと、客からの質問に迷わず対応できます。
25よくある質問
資格がなくても働けますか?
働けます。レジ、品出し、売場の整理、商品の場所の案内などは、資格がなくても担当できます。ただし、医薬品の効き目や選び方、飲み合わせについて客に説明したり助言したりすることはできません。そうした質問を受けたら、薬剤師や登録販売者に引き継いでください。
客に薬について聞かれたらどうすればいいですか?
自分で答えず、「薬剤師(または登録販売者)をお呼びしますので、少々お待ちください」と伝えて、資格者に引き継いでください。医薬品の選び方は、客の体調や持病、ほかに飲んでいる薬によって変わるため、資格を持つ人が判断すべきことです。商品の場所を案内することはできます。
登録販売者とは何ですか?
都道府県が実施する試験に合格し、登録を受けた人が名乗ることのできる資格で、第2類・第3類医薬品を販売できます。合格後、一人で販売を担うためには実務の経験に関する要件があります。受験の資格や要件の詳細は変更されることがあるので、厚生労働省や都道府県の最新の情報を確認してください。
学生でも登録販売者の試験を受けられますか?
学生が受験することは可能とされていますが、受験の資格や要件は変更されることがあるため、受験を考えている都道府県の最新の情報を必ず確認してください。試験の範囲は広く、相応の勉強時間が必要です。大学の授業や試験期間との両立を考えたうえで判断してください。
ドラッグストアのバイトはきついですか?
商品の種類が非常に多く、場所を覚えるまでに時間がかかります。また、飲料や洗剤など重い商品の品出しもあります。一方で、コンビニのような店内調理や各種の受付業務は少なく、レジと品出しに集中しやすい面もあります。
化粧品に詳しくなくても大丈夫ですか?
大丈夫です。化粧品の売場の担当でも、アルバイトの主な仕事は品出しや売場の整理、テスターの管理です。肌の悩みの相談や商品の提案は専門の担当者が行うことが多く、アルバイトが自分の判断で勧めることは避けるべきです。
深夜に働けますか?
深夜まで営業する店舗もありますが、深夜の時間帯の就業には年齢による制限が法令で定められています。求人の記載と面接で必ず確認してください。時給は高くなりますが、生活リズムへの影響も考えて判断しましょう。
社員割引はありますか?
チェーンによっては、従業員が商品を割引で買える制度があります。ない場合もあるので、関心があれば面接で確認してください。日用品や化粧品をよく買う人にとっては、実質的な利点になります。
店内で客が倒れたらどうすればいいですか?
自分で対応しようとせず、すぐに責任者や資格者を呼んでください。救急の連絡をするかどうかも含めて、責任者が判断します。緊急時の対応の手順は、最初に確認しておくと安心です。
コンビニとドラッグストア、どちらがいいですか?
覚える作業の種類を少なくしたいならドラッグストア、店内調理や各種の受付も含めて幅広く経験したいならコンビニ、という考え方があります。ドラッグストアは医薬品の決まりを守る必要があり、重い商品の品出しも多くなります。通いやすさや時間帯も含めて比べてください。
26まとめ|レジと品出しが中心、医薬品の相談は資格者へ
ドラッグストアのバイトは、レジと品出しが仕事の中心です。医薬品に加えて化粧品、日用品、飲料まで扱うため、商品の種類が多く、重い商品の品出しもあります。
医薬品は、区分によって販売できる人が決まっています。資格を持たないアルバイトは、医薬品の効き目や選び方について客に助言することはできません。相談を受けたら、必ず薬剤師や登録販売者に引き継いでください。
登録販売者は、第2類・第3類医薬品を販売できる資格です。学生のうちに目指す人もいますが、試験の範囲は広く、実務の経験の要件もあります。制度の詳細は変更されることがあるので、必ず公的な最新の情報を確認してください。
店舗の数が多いのも特徴です。自宅や大学の近くで通いやすい店を選ぶと、学業との両立がしやすくなります。
最後に。「自分が答えてよいこと」と「資格者に任せること」の線引きを守ることが、ドラッグストアで働くうえで最も大切な姿勢です。