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実験・実習レポートの進め方|理系1・2年の乗り切り方

結論

実験レポートの目的は、「他人が読んで同じ実験を再現できる記録」を作ることです。だから感想は不要で、正確さと再現性が評価されます。構成は目的・原理・方法・結果・考察が基本。最も差がつくのが考察で、ここは「感想」ではなく結果から何が言えるか、なぜそうなったかを書く場所です。時間を短縮する最大の鍵は実験中の記録——その場でデータと条件を正確に書き留めておけば、後の作業が半分になり…

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22章見出し
CCampi編集部(執筆)・公開 2026.09.14
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実験は終わったのに、レポートが終わらない。しかも毎週来る。

理系の1・2年で最も時間を奪われるのが、実験・実習のレポートです。実験そのものは数時間で終わっても、レポートを書くのに一晩かかる。そしてそれが毎週繰り返される——この負担が、理系の学生生活を大きく左右します。

しかも実験レポートは、普通のレポートとは書き方がまったく違います。感想でも論説でもなく、「他人が同じ実験を再現できる記録」を作ることが求められます。

この記事では、実験レポートの構成、各項目の書き方、考察の考え方、時間を短縮する方法、そして再提出を避けるための注意点を整理します。

この記事について:本記事は一般的な構成と考え方の整理です。レポートの様式、必要な項目、提出方法、期限、評価の基準、再提出の扱いは、大学・学科・科目・担当教員によって大きく異なります。指定された様式がある場合はそちらが優先されます。必ず担当教員の指示と配布された手引きに従ってください。実験中の安全に関する指示には必ず従ってください。

この記事を7枚で

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実験レポートの目的普通のレポートと…基本の構成表紙と書式目的の書き方この記事

この記事の流れ

実験・実習レポートの進め方

実験レポートの目的は、「他人が読んで同じ実験を再現できる記録」を作ることです。

1
再現性の確保他人が同じ実験をできる
2
結果の記録得られたデータを残す
3
考察の訓練結果から何が言えるか
4
書き方の習得卒業論文の基礎

実験レポートの目的

再現できる記録を作ることです。

実験レポートの最大の目的は、「他人が読んで同じ実験を再現できる」記録を作ることです。これが分かると、何を書くべきかが決まります。再現性が目的なので、感想や意気込みは不要です。

1
目的記録する・考察する
2
構成目的・原理・方法・結果・考察
3
文体簡潔・客観的
4
主観基本的に排除する

普通のレポートとの違い

形式も評価基準も違います。

実験レポートは、普通のレポートとは別の文書だと考えてください。構成も文体も評価基準も違います。特に大きな違いが主観の扱いです。

1
目的何を確かめる実験か
2
原理理論的な背景
3
方法実際にやったこと
4
結果得られたデータ

基本の構成

5つの項目が基本です。

実験レポートは、目的・原理・方法・結果・考察の5項目が基本構成です。科目によっては、これに「使用器具」「参考文献」などが加わります。この順序には意味があります。

1
表紙の様式指定の用紙があるか
2
記載する情報実験日・共同実験者など
3
手書きか印刷か指定がある場合
4
用紙のサイズ指定されることも

表紙と書式

細かい指定があることが多い部分です。

実験レポートは、書式の指定が細かいことが多い文書です。表紙の様式、記載する情報、手書きか印刷か——すべて指定されていることがあります。見落としやすいのが実験日と共同実験者の記載です。

1
何を測定・観察するか対象を明示
2
何を確かめるか検証したいこと
3
簡潔に数行で足りる
4
手引きを写さない自分の言葉で

目的の書き方

簡潔に、具体的に。

目的は、「この実験で何を確かめるのか」を簡潔に書く項目です。数行で足りることがほとんどです。注意したいのが、実験の手引きをそのまま書き写さないことです。内容は同じでも、自分の言葉で書き直す必要があります。

1
再現できる記録を作ることです。実験レポートの目的
2
形式も評価基準も違います。普通のレポートとの違い
3
5つの項目が基本です。基本の構成
4
細かい指定があることが多い部分です。表紙と書式

まとめ

この記事の要点

だから感想は不要で、正確さと再現性が評価されます。構成は目的・原理・方法・結果・考察が基本。最も差がつくのが考察で、ここは「感想」ではなく結果から何が言えるか、なぜそうなったかを書く場所です。

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01実験レポートの目的

再現できる記録を作ることです。

1再現性の確保他人が同じ実験をできる
2結果の記録得られたデータを残す
3考察の訓練結果から何が言えるか
4書き方の習得卒業論文の基礎

実験レポートの最大の目的は、「他人が読んで同じ実験を再現できる」記録を作ることです。これが分かると、何を書くべきかが決まります。

再現性が目的なので、感想や意気込みは不要です。「難しかった」「勉強になった」といった記述は、実験レポートには入りません。

もう一つの目的が、卒業論文につながる訓練です。1・2年で書き方を身につけておくと、卒論の段階で苦労が減ります。

目的を意識して書くと、迷いが減ります。「これは再現に必要な情報か」が判断の基準になります。

再現性という考え方は、研究全般に共通します。1・2年で身につけておくと後が楽になります。

02普通のレポートとの違い

形式も評価基準も違います。

観点 普通のレポート 実験レポート
目的 論じる 記録する・考察する
構成 序論・本論・結論 目的・原理・方法・結果・考察
文体 論述 簡潔・客観的
主観 意見を述べる 基本的に排除する
評価 論の説得力 正確さ・再現性・考察

実験レポートは、普通のレポートとは別の文書だと考えてください。構成も文体も評価基準も違います。

特に大きな違いが主観の扱いです。普通のレポートでは自分の意見を述べますが、実験レポートでは客観的な記述が求められます。

文体も、簡潔で客観的なものになります。「〜と思う」ではなく「〜である」「〜と考えられる」という書き方が基本です。レポートの書き方全般は別の記事で扱います。

両方の書き方を身につけておくと、学年が上がってから役立ちます。卒業論文では両方の要素が必要になります。

実験レポートに慣れると、客観的に書く技術が身につきます。他の場面でも役立ちます。

03基本の構成

5つの項目が基本です。

1目的何を確かめる実験か
2原理理論的な背景
3方法実際にやったこと
4結果得られたデータ
5考察結果から言えること

実験レポートは、目的・原理・方法・結果・考察の5項目が基本構成です。科目によっては、これに「使用器具」「参考文献」などが加わります。

この順序には意味があります。何のために(目的)、どういう理屈で(原理)、どうやって(方法)、何が得られ(結果)、何が言えるか(考察)——読む人が理解できる流れになっています。

ただし指定の様式がある場合はそちらが優先です。学科ごとに決まった形式があることが多いので、配布された手引きを必ず確認してください。

構成の順序は、読み手のためにあります。自分が読む側だと想像すると、何を書くべきかが見えます。

項目の順序が指定されている場合は、必ずその順に書いてください。読み手が探す情報の位置が決まっています。

04表紙と書式

細かい指定があることが多い部分です。

1表紙の様式指定の用紙があるか
2記載する情報実験日・共同実験者など
3手書きか印刷か指定がある場合
4用紙のサイズ指定されることも
5提出の形式紙か電子か

実験レポートは、書式の指定が細かいことが多い文書です。表紙の様式、記載する情報、手書きか印刷か——すべて指定されていることがあります。

見落としやすいのが実験日と共同実験者の記載です。班で行った実験では、一緒に行った人の氏名を書くよう求められることがあります。

書式の不備だけで再提出になることもあります。内容以前の問題なので、最初に確認しておいてください。

書式は一度確認すれば、その後は使い回せます。最初に時間をかける価値があります。

様式が電子ファイルで配布されている場合は、それを使うのが確実です。自分で作り直すと、細かい指定から外れることがあります。手引きに添付されていないか確認してください。

05目的の書き方

簡潔に、具体的に。

1何を測定・観察するか対象を明示
2何を確かめるか検証したいこと
3簡潔に数行で足りる
4手引きを写さない自分の言葉で

目的は、「この実験で何を確かめるのか」を簡潔に書く項目です。数行で足りることがほとんどです。

注意したいのが、実験の手引きをそのまま書き写さないことです。内容は同じでも、自分の言葉で書き直す必要があります。引き写しは評価を下げる原因になります。

具体性も重要です。「〜について調べる」より、「〜を測定し、〜との関係を確かめる」という書き方の方が明確です。

目的が曖昧だと、考察も書けません。何を確かめる実験なのかを明確にしてください。

目的は、考察と対応します。何を確かめようとしたかが明確なら、何が言えたかも書きやすくなります。

06原理の書き方

理論的な背景を説明します。

1使う理論・法則実験の根拠
2用いる式導出も含める場合
3記号の説明各文字が何を表すか
4出典参照した文献

原理は、その実験がどういう理屈で成り立っているかを説明する項目です。使用する式や法則を示します。

式を書くときは、記号の説明を必ず添えてください。「ここでvは速度、tは時間を表す」といった記述が必要です。

教科書や手引きから引用する場合は、出典を明記してください。理論の説明を自分で考える必要はありませんが、引き写しではなく整理して書くことが求められます。

原理の理解が浅いと、考察が書けません。実験前に一度読んでおくと違います。

原理が理解できないまま実験すると、結果の意味も分かりません。事前の確認が重要です。

07方法の書き方

実際にやったことを書きます。

1過去形で書くやったことの記録
2手引きの指示形は避ける「〜せよ」ではない
3使用器具を明記型番が必要な場合も
4条件を書く温度・時間など
5変更点を書く手引きと違う場合

方法は、実際に行った操作を記録する項目です。ここで最も多い間違いが、手引きをそのまま書き写すことです。

手引きは「〜せよ」という指示の形で書かれていますが、レポートは「〜した」という記録です。過去形で、実際にやったことを書いてください。

重要なのが条件の記載です。温度、時間、使用した器具——これらがなければ再現できません。手引きと違うことをした場合は、その旨と理由も記載してください。

方法の記述は、簡潔さと正確さの両立が求められます。冗長にならないよう整理してください。

器具の型番や条件は、後から調べられないことがあります。実験中に控えておいてください。

方法の記述は、簡潔でありながら再現に必要な情報を落とさないことが求められます。「適量」ではなく具体的な数値、「しばらく」ではなく具体的な時間を書いてください。

08結果の書き方

事実だけを書きます。

1得られたデータ測定値をそのまま
2表やグラフ見やすく整理
3解釈は書かない考察で扱う
4計算過程必要なら示す
5失敗も書く隠さない

結果は、得られた事実だけを書く項目です。解釈や意見は考察で扱うため、ここには入れません。

最も重要な原則が、データを改変しないことです。予想と違う結果でも、そのまま書いてください。数値を書き換えることは、研究倫理に反する行為です。

うまくいかなかった実験も、そのまま記録してください。失敗の記録は、考察を書くときの重要な材料になります。

この章の要点
  • 結果が予想と違っても、それ自体は失敗ではありません。記録して考察することに意味があります。
  • 結果の項目に考察が混ざると、指摘を受けることがあります。事実と解釈を分けて書いてください。
  • データは、取った時点のものをそのまま残してください。整理は後からできます。

09表とグラフ

見せ方で評価が変わります。

1表番号・図番号通し番号をつける
2表題・図題内容が分かる名前
3軸の名前と単位グラフに必須
4本文で参照する「表1に示す」
5位置表題は上、図題は下が一般的

表とグラフには、番号と題をつけるのが基本です。「表1 測定結果」「図2 温度と時間の関係」といった形です。

グラフでは、軸の名前と単位を必ず記載してください。これがないと何のグラフか分かりません。

そして、本文中で参照してください。「結果を表1に示す」といった記述で、本文と図表がつながります。貼り付けただけで言及がないのは不十分です。

図表は、本文を読まなくても内容が分かる形が理想です。題と軸名で情報を補ってください。

グラフの種類も、データに合ったものを選んでください。適切でないと読み取れません。

10有効数字と単位

減点されやすい部分です。

1有効数字を揃える測定精度に応じて
2単位を必ず書く数値だけにしない
3単位の表記正しい記号を使う
4計算後の桁むやみに増やさない

実験レポートで減点されやすいのが、有効数字と単位です。内容が正しくても、ここで点を失うことがあります。

有効数字は、測定の精度に応じて決まります。計算機の表示をそのまま写すと、意味のない桁まで書くことになります。

単位は必ず記載してください。数値だけでは意味を持ちません。表記の規則も科目によって指示があることがあるので、確認しておいてください。

有効数字の扱いは、科目の最初に説明されることが多いものです。聞き逃したら早めに確認してください。

単位の記号には決まった表記があります。自己流で書くと減点されることがあります。

11考察の考え方

感想ではありません。

1「難しかった」結果から何が言えるか
2「勉強になった」なぜその結果になったか
3「次は頑張る」理論値との比較
4結果の繰り返し結果の意味づけ

考察は、実験レポートで最も差がつく項目です。そして最も誤解されやすい項目でもあります。

考察は感想ではありません。「難しかった」「勉強になった」は考察ではなく、書くと評価を下げます。

また、結果を繰り返すだけも考察になりません。「表1より、温度が上昇した」は結果の記述です。考察は「なぜ上昇したのか」「それは何を意味するのか」を書く場所です。

考察に時間をかけるほど、レポート全体の評価は上がります。ここに力を配分してください。

考察は、実験の理解が表れる項目です。ここに時間をかけると、レポート全体の印象が変わります。

考察の質は、実験前の準備で決まる部分もあります。目的と原理を理解していれば、何を論じるべきかが見えます。

12考察に書くこと

4つの観点が使えます。

1理論との比較理論値と一致したか
2差が出た理由なぜずれたのか
3結果の意味何が確かめられたか
4改善の方向どうすれば精度が上がるか

考察に何を書けばいいか分からないときは、この4つの観点を使ってください。

最も基本的なのが理論との比較です。理論的に予想される値と、実際に得られた値を比べます。一致したなら「なぜ一致したのか」、違ったなら「なぜ違ったのか」を考えます。

差が出た理由は、考察の中心になります。測定の限界、条件の違い、想定外の要因——具体的に挙げてください。「誤差があったため」だけでは不十分です。

4つの観点すべてを書く必要はありません。その実験に当てはまるものを選んでください。

考察が書けないときは、目的に立ち返ってください。何を確かめたかったのかが手がかりになります。

13誤差の扱い

「誤差」で済ませないでください。

1原因を具体的に挙げる何が影響したか
2影響の大きさを考えるどの程度ずれるか
3測定の限界器具の精度
4条件の影響温度・湿度など
5改善策どうすれば減らせるか

結果が理論値とずれたとき、「誤差のため」と書いて終わらせるのが最も多い失敗です。これでは考察になりません。

求められるのは、何が原因でどの程度ずれたのかを具体的に考えることです。器具の精度、測定のタイミング、環境の条件——候補を挙げて検討してください。

さらに、どうすれば改善できるかまで書けると評価が上がります。「より精度の高い器具を使う」「測定回数を増やす」といった具体的な提案です。

誤差の原因を考えることは、実験そのものの理解にもつながります。作業ではなく思考の時間です。

誤差の原因を複数挙げ、それぞれの影響の大きさを比べると、より深い考察になります。

14参考文献

使ったものは必ず書きます。

1教科書理論を参照した場合
2実験の手引き参照した場合
3参考にした書籍著者・書名・出版社・年
4理論値の出典どこから引いたか
5書式指定があれば従う

参考にした資料は、必ず参考文献として記載してください。理論値を引用した場合は、その出典も必要です。

書式は学科によって指定があることが多いので、手引きを確認してください。指定がなければ、著者名・書名・出版社・出版年を記載するのが一般的です。

この章の要点
  • 出典を書かずに他の資料の記述を使うことは不正行為にあたります。この点は特に注意してください。
  • 参考文献は、書きながら記録しておくと後で探す手間が省けます。
  • 参考文献の書式は、学科で統一されていることが多いものです。手引きを確認してください。

15実験中の記録が鍵

ここで作業時間の半分が決まります。

1測定値後から取れない
2条件温度・時間・器具
3実際の手順手引きとの違い
4気づいたこと考察の材料
5うまくいかなかった点考察で最も重要

レポートにかかる時間を左右する最大の要因が、実験中の記録です。その場で正確に記録しておけば、後の作業は大幅に減ります。

逆に、記録が不十分だと「あのとき温度は何度だったか」を思い出せず、書けなくなります。班の仲間に聞いても、正確とは限りません。

特にうまくいかなかった点は必ず記録してください。考察の中心的な材料になります。「失敗したから書かない」のではなく、記録して考察に使うのが正しい姿勢です。

記録用のノートは、実験ごとに整理しておいてください。後から見返すことが多くなります。

記録は、その場で読める字で書いてください。後から自分でも読めないことがあります。

16時間を短縮する方法

準備と記録で決まります。

1事前に手引きを読む実験がスムーズになる
2目的・原理を先に書く実験前でも書ける
3記録を正確に取る後から調べ直さない
4その日のうちに着手記憶が新しい
5書式を使い回す毎回作り直さない

実験レポートの時間を短縮する最大の方法は、目的と原理を実験前に書いておくことです。この2項目は実験の結果に関係ないため、事前に書けます。

事前に手引きを読んでおくと、実験そのものもスムーズになります。何をするか分かっている状態で臨めば、記録にも余裕が生まれます。

そして書式のひな形を作っておくと、毎回の作業が減ります。表紙や見出しの構成は毎回同じなので、使い回せます。

短縮の工夫は、最初の数回で試してみてください。自分に合う方法が見つかれば、その後が楽になります。

実験前に手引きを読んでおくと、当日の動きが速くなり、記録にも余裕が生まれます。

毎週のレポートは、慣れれば作業時間が短くなります。最初の数回で自分なりの手順を固めておくと、その後の学期が楽になります。ひな形と手順をセットで用意してください。

17いつ書き始めるか

当日か翌日が理想です。

1当日記憶が鮮明・最も速い
2翌日まだ思い出せる
3数日後細部を忘れ始める
4締切直前調べ直しが必要になる

実験レポートは、当日か翌日に書き始めるのが最も効率的です。記憶が鮮明なうちなら、記録の不足を補えます。

数日経つと、細部を思い出せなくなります。「なぜこの操作をしたのか」「このとき何が起きたのか」が曖昧になり、書くのに時間がかかります。

締切直前に始めると、調べ直しと確認に時間を取られます。結果的に、当日に書くより何倍も時間がかかることになります。

当日に全部書く必要はありません。着手するだけでも、後の作業が大きく減ります。

当日に書く時間が取れない場合でも、記録の整理だけはやっておいてください。

18再提出を避ける

よくある不備を知っておきます。

1書式の不備手引きを確認
2単位・有効数字提出前に見直す
3グラフの軸名がない図表を確認
4考察が感想4つの観点で書く
5参考文献がない使った資料を記載
6手引きの引き写し自分の言葉で

再提出になる理由は、ある程度決まっています。書式の不備、単位や有効数字、図表の不備、考察が感想になっている——この4つが代表的です。

提出前にチェックリストで確認すると、防げるものがほとんどです。一度自分用のリストを作っておくと、毎回使えます。

この章の要点
  • 再提出は時間の損失が大きくなります。提出前の5分の確認で、それを避けられます。
  • 再提出になった場合も、指摘された点を理解すれば次から防げます。学びの機会と捉えてください。
  • 提出前のチェックリストは、一度作れば毎回使えます。最初に作る手間をかける価値があります。
  • 指摘された点は記録しておいてください。同じ指摘を繰り返さないための材料になります。

19やってはいけないこと

不正行為にあたる場合があります。

1データの改変研究倫理に反する
2他人のレポートの流用不正行為
3出典のない引用不正行為
4実験していないデータ捏造にあたる
5安全指示の無視事故につながる

最も重要な注意点が、データを改変しないことです。理論値に近づけるために数値を書き換える行為は、研究倫理に反します。

班で実験した場合、データは共有しますが、レポートは各自で書くのが原則です。他人のレポートをそのまま使うことは不正行為にあたります。

そして安全に関する指示には必ず従ってください。器具や薬品を扱う実験では、自分だけでなく周囲の安全にも関わります。

この章の要点
  • 判断に迷う行為は、事前に教員に確認してください。後から問題になるより確実です。
  • 班で協力することと、レポートを共有することは違います。この線引きを守ってください。
  • 迷ったら教員に確認するのが最も安全です。

20相談できる窓口

聞けば教えてもらえます。

1担当教員書き方・考察の方向
2指導補助の担当者実験中の疑問
3班の仲間記録の確認
4先輩科目の傾向
5図書館参考文献を探す

考察の書き方が分からないときは、担当教員に相談してください。「どういう観点で考察すればよいか」を聞くのは自然な質問です。

実験中に疑問が生じたら、その場で聞くのが最善です。後から考えても分からないことが、その場なら解決します。

班の仲間とは記録の確認ができます。ただしレポート自体は各自で書いてください。

相談は早いほど効果があります。締切間際では、できることが限られます。

21よくある質問

実験レポートは何を書けばいいですか?

目的・原理・方法・結果・考察の5項目が基本です。目的は「他人が読んで同じ実験を再現できる記録」を作ることなので、感想は不要です。ただし指定の様式がある場合はそちらが優先されるので、配布された手引きを必ず確認してください。

考察に何を書けばいいか分かりません。

4つの観点が使えます。①理論値と一致したか ②差が出た理由は何か ③結果は何を意味するか ④どうすれば精度が上がるか。「難しかった」といった感想や、結果の繰り返しは考察になりません。

「誤差のため」と書いてはいけませんか?

それだけでは考察になりません。何が原因でどの程度ずれたのかを具体的に考えてください。器具の精度、測定のタイミング、環境の条件などを挙げ、どうすれば改善できるかまで書けると評価が上がります。

予想と違う結果が出ました。

そのまま記録してください。データを理論値に近づけるために書き換える行為は、研究倫理に反します。予想と違う結果こそ、考察の中心的な材料になります。なぜそうなったのかを考えることが求められています。

レポートに時間がかかりすぎます。

目的と原理は実験前に書けます。この2項目を事前に済ませておくだけで作業が減ります。また実験中の記録を正確に取っておけば、後から調べ直す必要がなくなります。書式のひな形を作って使い回すのも有効です。

いつ書き始めるべきですか?

当日か翌日が理想です。記憶が鮮明なうちなら記録の不足を補えます。数日経つと「なぜこの操作をしたのか」が曖昧になり、書くのに時間がかかります。締切直前に始めると、調べ直しで何倍も時間がかかります。

方法は手引きを写せばいいですか?

写してはいけません。手引きは「〜せよ」という指示の形ですが、レポートは「〜した」という記録です。過去形で実際に行った操作を書いてください。手引きと違うことをした場合は、その旨と理由も記載します。

再提出になりやすいのはどんな点ですか?

書式の不備、単位や有効数字の誤り、グラフの軸名がない、考察が感想になっている、参考文献がない、手引きの引き写し——この6つが代表的です。提出前にチェックリストで確認すると、ほとんど防げます。

班の仲間とデータを共有してもいいですか?

データの共有は一般的です。ただしレポートは各自で書くのが原則で、他人のレポートをそのまま使うことは不正行為にあたります。考察は自分で考えて書いてください。

実験を休んでしまいました。

すぐに担当教員に相談してください。補講の機会があるか、データがない場合のレポートの扱いはどうなるかを確認する必要があります。時間が経つと対応が難しくなるので、早めに動いてください。

22まとめ|記録が、時間を決める

目的は「他人が再現できる記録」です。だから感想は不要で、正確さと再現性が評価されます。普通のレポートとは別の文書だと考えてください。

構成は目的・原理・方法・結果・考察。方法は手引きの写しではなく、実際にやったことを過去形で書きます。

最も差がつくのは考察です。理論との比較、差が出た理由、結果の意味、改善の方向——この4つの観点で書いてください。「誤差のため」だけでは不十分です。

時間を決めるのは実験中の記録です。測定値、条件、うまくいかなかった点。その場で正確に書き留めれば、後の作業が半分になります。

最後に。当日か翌日に書き始めてください。記憶が新しいうちなら記録の不足を補えます。そして、データの改変だけは絶対にしないでください。

この記事について:本記事は一般的な構成と考え方の整理です。レポートの様式と必要な項目、表紙の形式、提出方法と期限、評価の基準、再提出の扱い、参考文献の書式、有効数字や単位の表記の規則は、大学・学科・科目・担当教員によって大きく異なります。指定された様式や手引きがある場合はそちらが優先されます。必ず担当教員の指示に従ってください。データの改変・捏造、他人のレポートの流用、出典を示さない引用は不正行為であり、処分の対象となります。実験中の安全に関する指示には必ず従ってください。