単位を落としたらどうなる?再履修の流れと卒業への影響
単位を落としたら、まず「その科目が必修かどうか」と「次にいつ開講されるか」の2つを確認してください。選択科目なら同じ区分の別科目で代替できることが多く、影響は限定的です。必修なら取り直すしかなく、年1回開講なら1年待ち、隔年なら2年待ちになります。さらにその科目が他の科目の前提になっていたり、進級や研究室配属の条件になっていれば、影響は広がります。落とした事実より気づくのが…
成績が出て、そこに「不可」の文字がある。
単位を落とすと、まず頭が真っ白になります。卒業できないのではないか、留年するのではないか——不安が先に立って、何をすればいいのか分からなくなる。これは多くの学生が経験することです。
結論から言えば、1科目落としただけで卒業できなくなることは、ほとんどありません。問題になるのは、落としたことに気づかず放置した場合と、必修を落とした場合、そして落とし続けた場合です。
この記事では、単位を落とすと何が起こるか、影響の大きさの見分け方、再履修の流れ、立て直しの手順、そして次に落とさないための対策までを整理します。
この記事を7枚で
1 / 701単位を落とすとは
評価の基準を満たさなかったということです。
単位を落とすとは、その科目の評価基準を満たさなかったということです。試験の点数が足りない、課題を出していない、出席回数が条件に達していない——理由はさまざまです。
結果として、その科目の単位は加算されません。成績表には記録として残ることが多く、大学によってはGPAにも算入されます。ただし、取り直すことは一般的に可能です。
落とした科目があるかどうかは、成績発表のときに必ず確認してください。見るのが怖くて先延ばしにすると、対応が遅れます。
不合格の表記は大学によって異なります。自分の大学でどの表記が不合格にあたるのかを、履修要項で確認しておいてください。
02最初に確認する2つのこと
影響の大きさは、これで決まります。
単位を落としたと分かったら、まずこの2つを確認してください。不安に押しつぶされる前に、事実を把握することが先です。
必修でなく、毎年開講される科目なら、影響は小さく済みます。逆に必修で隔年開講なら、卒業時期に関わる可能性があります。同じ「1科目落とした」でも、意味はまったく違います。
この2つを確認するだけなら、履修要項と時間割表があれば10分で終わります。不安な時間を長引かせないためにも、先に事実を把握してください。
確認した内容は、メモに残してください。相談に行くときにも、そのまま使えます。
03選択科目を落とした場合
代替できることが多いものです。
選択科目を落とした場合、同じ区分の別の科目で代替できることがほとんどです。卒業要件は科目ではなく区分で数えるためです。
必要なのは、その区分の残り単位数を数え直すことだけです。区分の考え方は必修・選択必修・自由科目の違い|卒業要件の見方で扱っています。代替科目を次の学期に入れれば、計画は元に戻ります。
代替科目を選ぶときは、落とした原因を踏まえてください。同じ形式の科目を選ぶと、同じ理由で落とす可能性があります。
代替科目を探すときは、開講学期も確認してください。前期にしか開講されない科目なら、後期に取ることはできません。
04必修科目を落とした場合
取り直す以外にありません。
必修は代替できないため、同じ科目を取り直すしかありません。これが選択科目との決定的な違いです。
多くの必修は年に1回の開講です。つまり1年待つことになります。その間に他の科目を進めることはできますが、卒業までの計画には確実に影響します。
必修を落としたら、その週のうちに教務課へ行ってください。卒業までの見通しを一緒に確認してもらうことで、次に何をすべきかが明確になります。
必修を落としたことは、指導教員にも伝えておくと安心です。学科の事情を踏まえた助言をもらえることがあります。
必修の再履修は、翌年度の時間割の起点になります。他の科目を決める前に、まずこの科目を配置してください。
05前提科目だった場合
影響が連鎖します。
最も影響が大きいのが、その科目が他の科目の前提になっている場合です。基礎科目を落とすと、その上に積む応用科目が取れなくなります。
1年の基礎を落とす→2年の応用が取れない→3年の専門がずれる、という形で連鎖的に遅れが広がります。前提関係は履修要項のカリキュラム表で確認できるので、落とした科目が前提になっていないかを必ず見てください。
前提関係は、カリキュラム表で図示されていることがあります。一度全体を眺めておくと、どの科目が要になるかが分かります。
前提科目を落とした場合、後続科目の履修計画を組み直す必要があります。何がいつ取れなくなるのかを整理してください。
06進級への影響
大学によって仕組みが違います。
進級の扱いは大学によって大きく異なります。学年が自動的に上がる大学もあれば、一定の単位数を満たさないと進級できない大学もあります。
注意したいのは、進級の条件がない大学ほど発覚が遅れることです。学年は上がるので、不足に気づかないまま4年生になってしまいます。自分の大学に進級条件があるかどうかは、履修要項で確認してください。
進級の条件がある大学では、条件を満たさないと同じ学年を繰り返すことになります。条件の有無は早めに確認してください。
進級できなかった場合の学費の扱いも、大学によって異なります。該当しそうなときは早めに確認してください。
進級の条件は、入学年度によって変わることもあります。先輩の話ではなく、自分の学年の規定を確認してください。
07研究室・ゼミ配属への影響
条件になっていることがあります。
ゼミや研究室の配属に、単位数や特定科目の修得が条件として設定されていることがあります。理系の研究室配属では、専門基礎科目が条件になることも珍しくありません。
配属できないと、卒業論文の着手も遅れます。結果として卒業時期に影響するため、配属の条件は早めに確認しておいてください。ゼミ選びの流れはゼミの選び方|大学2・3年で後悔しない決め方で扱っています。
配属の条件は、募集の案内に記載されることが多いものです。3年生になる前に一度目を通しておいてください。
配属の条件を満たせなかった場合でも、別の選択肢が用意されていることがあります。学科の事務室で確認してください。
08GPAへの影響
算入されるかは大学によります。
不合格の科目をGPAに算入するかどうかは、大学によって異なります。算入される場合、平均値が下がります。
また、再履修して合格したときに前の評価が上書きされるのか、両方残るのかも大学次第です。奨学金や留学、大学院進学を考えている人は、この扱いを確認しておいてください。
GPAへの影響が気になる場合は、再履修で高い評価を取ることで平均を戻せることもあります。扱いを確認したうえで計画してください。
成績の記録は卒業まで残ります。再履修で結果を出すことは、記録の面でも意味があります。
09奨学金への影響
継続の条件になっていることがあります。
奨学金には、継続のための条件が設けられていることがあります。修得単位数や成績が基準を下回ると、警告や停止の対象になる場合があります。
制度の内容は奨学金の種類によって異なるため、受給している場合は必ず窓口で確認してください。基準に不安があるときは、早めに相談することで対応を教えてもらえることがあります。奨学金の種類は奨学金の種類と選び方|給付型・貸与型(第一種・第二種)の違いで扱っています。
奨学金の基準に不安がある場合は、成績が出る前に窓口で相談しておくこともできます。
10留年するのはどんなときか
1科目では、通常ありません。
「単位を落とす=留年」ではありません。選択科目を1つ落とした程度では、通常は問題ありません。翌年に代替科目を取れば済みます。
留年につながるのは、進級条件を満たさない場合と、最終学年で卒業要件が足りない場合です。また、落とし続けて履修の上限に阻まれ、残りの学期で回収できなくなるケースもあります。
留年が決まった場合でも、その後の進路が閉ざされるわけではありません。事実を整理して、次の計画を立ててください。
留年の可能性が見えた段階で相談すれば、回避できることもあります。決まってから動くより、早い方が選択肢は多くなります。
留年と卒業延期では、手続きや学費の扱いが異なる場合があります。どちらに当たるのかも窓口で確認してください。
11再履修の流れ
通常の履修登録と同じ手続きです。
再履修の手続きは、通常の履修登録と基本的に同じです。特別な申請が必要な大学もあるので、履修要項で確認してください。
大切なのは、時間割に最優先で入れることです。「今年も入らなかった」を繰り返すと、卒業間際に取り切れなくなります。他の科目を諦めてでも、再履修を確保してください。
再履修の科目は、同じ内容でも担当が変われば進め方が変わります。前年度の資料をそのまま使えると考えないでください。
再履修する科目は、最初の回から出席してください。序盤を落とすと、前回と同じ経過をたどることになります。
落とした科目の資料は、捨てずに残しておいてください。再履修のときに、前回どこでつまずいたかを確認できます。
12開講頻度を調べる
毎年開講とは限りません。
科目の開講頻度は、履修要項や時間割表で確認できます。隔年開講の科目を落とすと、取り直せるのは2年後になります。
まれに、カリキュラムの改定でその科目が開講されなくなることもあります。その場合は代替措置が設けられるのが通常ですが、必ず教務課に確認してください。
開講頻度が分からないときは、教務課で確認できます。過去数年の開講状況を教えてもらえることもあります。
開講頻度が少ない科目ほど、落としたときの影響が大きくなります。そうした科目は、履修する年に確実に取り切ってください。
次に開講される時期が分かったら、その学期の計画に先に書き込んでおいてください。忘れたまま登録期間を迎えることを防げます。
13時間割への影響
翌年度が組みにくくなります。
再履修は、翌年度の時間割を圧迫します。本来その学年で取るべき科目と同じ時限に開講されていると、どちらかを諦めることになります。
この影響は、落とした科目が増えるほど大きくなります。2科目、3科目と溜まると、時間割が組めなくなることもあります。だからこそ、最初の1科目で止めることが重要です。
再履修が複数ある場合は、どれを優先するかを決めてください。卒業要件への影響が大きいものから確保します。
再履修を含めた時間割は、通常より窮屈になります。その学期は新しく取る科目を減らすという判断も必要です。
14立て直しの手順
数字で確認します。
落としたと分かったら、感情ではなく数字で立て直してください。区分ごとに何単位足りないのかを数え、それがいつ取り直せるのかを調べ、残りの学期に割り振ります。
割り振った結果が履修の上限を超えるなら、その時点で4年での卒業が厳しいと分かります。早く分かるほど選択肢は多いので、必ず窓口で確認してください。単位計画の立て方は卒業に必要な単位数の目安|4年間の単位計画の立て方で扱っています。
立て直しの計画は、紙に書いて残してください。頭の中だけで考えていると、実際より深刻に感じられます。
計画を立て直したら、次の学期の履修登録までに一度見直してください。状況が変わっていることもあります。
立て直しの過程で分からないことが出てきたら、その都度窓口に確認してください。推測で進めると、後で計画が崩れます。
15落とした原因を分ける
対策は原因で変わります。
同じ「落とした」でも、原因によって対策はまったく違います。出席不足なら時間帯の問題、課題の未提出なら管理の問題、試験なら準備の問題です。
原因を特定せずに再履修すると、同じ結果を繰り返します。なぜ落ちたのかを一度言葉にしてみてください。書き出すと、自分でも気づいていなかった理由が見えることがあります。
原因が複数ある場合もあります。その場合は、最も影響が大きかったものから対策してください。
原因を書き出す作業は、数行で構いません。言葉にすることで、次に何を変えるべきかが具体的になります。
16次に落とさない対策
学期の早い段階で手を打ちます。
単位を落とさないために最も効くのは、学期の早い段階で状況を把握することです。シラバスで合格条件を確認し、締切を一覧にし、出席回数を数える。
学期の中盤で「このままでは厳しい」と気づければ、まだ挽回できます。担当教員に相談するという選択肢もあります。シラバスの読み方はシラバスの読み方|評価方法・課題量から授業を見極めるコツで扱っています。
対策は、次の学期の履修登録から始まります。落とした経験を、科目選びの基準に反映させてください。
締切の一覧は、学期の最初につくると効果的です。すべての科目の提出物を1か所にまとめてください。
出席回数は、自分でも数えておいてください。大学側の記録と食い違うことがあり、早く気づけば確認できます。
17評価に納得できないとき
確認の制度がある大学もあります。
成績評価に疑問がある場合、確認や異議申立ての制度が設けられている大学があります。集計の誤りや、提出した課題が反映されていない可能性もあるためです。
ただし、申し出の期限は短く設定されていることがほとんどです。成績発表の直後に確認してください。制度の有無と手続きは、履修要項か教務課で確認できます。
申し出をする場合も、感情的にならず事実を示してください。提出物の記録や控えがあれば、話が具体的になります。
制度がない大学でも、担当教員に確認を依頼できる場合があります。まずは教務課で相談方法を聞いてください。
18家族への伝え方
事実と見通しをセットで伝えます。
家族に伝えるかどうかは状況によりますが、卒業時期や学費に影響する場合は早めに共有してください。後から発覚する方が、説明が難しくなります。
伝えるときは、事実と見通しをセットで話すと理解を得やすくなります。「1科目落としたが、来年取り直せば卒業に影響はない」と言えれば、無用な心配をかけずに済みます。
家族に伝えるタイミングは、見通しが立ってからでも構いません。事実だけを伝えて心配させるより、対策とセットの方が建設的です。
19気持ちの立て直し
落ち込むのは自然なことです。
単位を落とすと、自分の能力を疑いたくなります。けれど原因の多くは、時間帯が合わなかった、量が多すぎた、体調が悪かったといった調整可能なものです。
落ち込みが続いたり、大学に行くのがつらくなったりしている場合は、学生相談室に相談してください。単位の問題と気持ちの問題は、別々に支えてもらえます。
落とした経験そのものは、その後の学び方を見直す機会にもなります。同じ失敗を避けられるなら、無駄にはなりません。
周囲に同じ経験をした人がいれば、話を聞いてみてください。自分だけではないと分かるだけでも、気持ちは軽くなります。
20相談できる窓口
一人で抱えないでください。
単位を落としたときの相談先は、まず教務課です。卒業までの見通しを一緒に確認してもらえます。窓口は毎年同じ相談を受けているので、身構える必要はありません。
相談に行くときは、落とした科目名と、区分ごとの残り単位数を控えていくと話が早く進みます。
窓口に行く前に、成績表と履修要項を用意してください。手元に資料があると、その場で確認しながら話せます。
21よくある質問
単位を1つ落としたら留年しますか?
通常はしません。選択科目なら同じ区分の別科目で代替でき、翌年に取り直せば済みます。留年につながるのは、進級条件を満たさない場合、最終学年で卒業要件が足りない場合、落とし続けて履修の上限に阻まれた場合です。
落としたら最初に何をすればいいですか?
「その科目が必修かどうか」と「次にいつ開講されるか」の2つを確認してください。この2つで影響の大きさが決まります。選択科目で毎年開講なら影響は小さく、必修で隔年開講なら卒業時期に関わる可能性があります。
必修を落としてしまいました。
代替できないため取り直すしかありません。多くの必修は年1回の開講なので、1年待つことになります。他の科目の前提になっていないか、進級や研究室配属の条件になっていないかも確認が必要です。その週のうちに教務課へ行ってください。
再履修はどうやってするのですか?
基本的には通常の履修登録と同じ手続きです(特別な申請が必要な大学もあります)。重要なのは、時間割に最優先で入れることです。「今年も入らなかった」を繰り返すと、卒業間際に取り切れなくなります。
GPAは下がりますか?
不合格をGPAに算入するかは大学によって異なります。また再履修して合格したとき、前の評価が上書きされるのか両方残るのかも大学次第です。奨学金や留学、大学院進学を考えているなら、履修要項の成績評価の項で確認してください。
奨学金に影響しますか?
奨学金には継続のための条件が設けられていることがあり、修得単位数や成績が基準を下回ると警告や停止の対象になる場合があります。制度は奨学金の種類によって異なるので、受給している場合は必ず窓口で確認してください。
同じ科目をまた落としそうで不安です。
まず原因を特定してください。出席不足なら通える時間帯を選ぶ、課題の未提出なら締切の管理を変える、内容が難しかったなら前提科目を先に取る——原因によって対策は変わります。原因を特定せずに再履修すると、同じ結果を繰り返します。
成績評価に納得できません。
成績確認や異議申立ての制度が設けられている大学があります。集計の誤りや、提出した課題が反映されていない可能性もあります。ただし申し出の期限は短く設定されていることがほとんどなので、成績発表の直後に確認してください。
家族に伝えるべきですか?
卒業時期や学費に影響する場合は早めに共有してください。後から発覚する方が説明が難しくなります。伝えるときは「1科目落としたが、来年取り直せば卒業に影響はない」というように、事実と見通しをセットで話すと理解を得やすくなります。
落ち込んで何も手につきません。
多くの学生が経験することで、原因の多くは調整可能なものです。ただし落ち込みが続いたり、大学に行くのがつらくなったりしている場合は、学生相談室に相談してください。単位の問題と気持ちの問題は、別々に支えてもらえます。
22まとめ|最初の1科目で止める
まず確認するのは2つです。その科目は必修か、次にいつ開講されるか。この2つで影響の大きさが決まります。
選択科目なら、同じ区分の別科目で代替できます。必修なら取り直すしかなく、年1回開講なら1年待ちです。
怖いのは、落としたことより気づくのが遅れることです。成績が出たらすぐ、区分ごとの残り単位数を数え直してください。
原因を特定せずに再履修すると、同じ結果を繰り返します。出席、課題、試験、量、体調——どれが原因だったかを言葉にしてください。
最後に。2科目、3科目と溜まると時間割が組めなくなります。だからこそ、最初の1科目で止める。その週のうちに教務課へ行けば、必ず道は見つかります。
・卒業に必要な単位数の目安|4年間の単位計画の立て方
・履修登録で失敗しがちなパターン10|抽選漏れ・必修被り・単位不足
・必修・選択必修・自由科目の違い|卒業要件の見方
・大学・キャンパスの記事一覧