大学を辞めたいと思ったら|退学の前に検討したい選択肢
退学は取り消せません。だからこそ、決める前に確認しておきたいことがあります。まず理由を具体的にすること——「大学が合わない」ではなく、学業なのか、人間関係なのか、費用なのか、進路なのか。原因によって、対応できる手が変わるからです。そのうえで検討できるのが①休学(在籍を保ったまま離れる)②転部・転科 ③編入 ④履修や所属の変更 ⑤各種の支援制度。特に費用が理由なら減免や分納、…
退学の前に、確認できることがあります。
大学を辞めたい——そう感じる理由は、学業、人間関係、経済的な事情、進路の迷いなど人によって違います。
ただ、退学は取り消せない手続きです。学籍がなくなり、戻るには再入学が必要になります。
この記事では、辞めたくなる背景の整理、退学の前に検討できる選択肢、手続きと影響、相談先を扱います。
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1 / 701前提:取り消せません
元に戻す手続きはありません。
- 退学すると、学籍がなくなります。
- 戻るには再入学が必要で、制度がない大学もあります。
- 取り消せない手続きだからこそ、決める前に確認してください。
辞めたいという気持ちが強いとき、手続きを急ぎたくなります。しかし、退学は一度成立すると元に戻せません。数日から数週間、確認に時間を使っても、失われるものはほとんどありません。逆に、確認せずに決めた場合、後から選べたはずの選択肢を知ることになります。まず情報を集めてください。
なお、この記事は退学を思いとどまらせるために書いているものではありません。判断に必要な情報が手に入りにくいために、選択肢を知らないまま決める人がいる——その状態を避けるための整理です。確認したうえで辞めるなら、それは十分な判断です。
確認すべきことは大きく3つあります。制度として何が使えるか、辞めた場合に何が起きるか、そして自分の理由がどの制度に対応するか。この3つを窓口で聞けば、判断の材料が揃います。
また、辞めたいという気持ちが一時的なものである場合もあります。試験の直後、課題が重なった時期、体調を崩している期間——状況が落ち着くと感じ方が変わることもあります。数週間おいてから考えても、遅くはありません。
02理由を具体的にする
ここから始めてください。
- 「大学が合わない」という感覚のままでは、対応できる手が見えません。
- 学業か、人間関係か、費用か、進路か——具体的にしてください。
- 「何が変われば続けられるか」を考えると、選べる手が見えてきます。
理由を書き出すときは、紙でもメモでも構いません。頭の中だけで考えると、全体が漠然としたまま重く感じられます。文字にすると、どれが手を打てる部分で、どれが変えられない部分かが分かれます。
理由が複数重なっている場合、そのうちひとつでも解消すると全体が軽くなることがあります。すべてを同時に解決する必要はありません。
時期を振り返ることも有効です。入学直後からなのか、ある出来事の後からなのか——きっかけが分かると、対処の方向も見えます。
書き出した理由のうち、制度で対応できるものと、時間で変わるものと、変えられないものに分けてみてください。判断が整理されます。
理由が言葉にならない場合もあります。その状態でも窓口には行けます。話しながら整理していけば十分です。
03学業が理由の場合
相談できる範囲があります。
- 学業が理由なら、教務課で履修の相談ができます。
- 学ぶ内容自体が合わない場合は、転部・転科という手もあります。
- 学習を支援する制度を設けている大学もあります。窓口で確認してください。
単位が足りない状態であっても、卒業までの計画を立て直せば間に合う場合があります。教務課で記録を見ながら確認してください。自分の想定より状況が良いこともあります。
学ぶ内容が合わないと感じる場合も、学年が上がって専門科目が増えると印象が変わることがあります。カリキュラムを先まで見てみてください。
授業についていけない場合、履修の順序に無理があることもあります。基礎科目を先に取る、負担の重い科目を分散させる——組み方で変わることがあります。
留年しそうな場合も、それだけで辞める理由にはなりません。卒業が遅れるだけで、続けることはできます。
04人間関係が理由の場合
場を変える方法があります。
- 人間関係が理由の場合、大学を辞めなくても場を変えられることがあります。
- 所属団体を辞める、ゼミの変更を相談する——範囲を限定した対処が可能です。
- いじめやハラスメントにあたる場合は、相談窓口に相談してください。我慢する必要はありません。
人間関係は、時間の経過とともに変わることもあります。学年が上がれば履修が変わり、顔を合わせる相手も変わります。今の状態が卒業まで続くとは限りません。
特定の相手が原因であれば、その人と関わる場面を減らすことで状況が変わることもあります。全体から離れる必要はありません。
所属している団体が負担であれば、辞めることもできます。大学全体から離れる前に、範囲を絞って対処してください。
学内に居場所がひとつしかないと、そこでの関係が生活全体に影響します。別の場を持つことで負担が下がることもあります。
05費用が理由の場合
制度がある場合があります。
- 費用が理由なら、減免や分納の制度を確認してください。
- 家計が急に変わった場合に対応する奨学金の制度もあります。
- また、休学して工面する期間を作る方法もあります。窓口で相談してください。
制度の要件は細かく定められていることが多く、自分が対象かどうかを判断するのは簡単ではありません。窓口で状況を伝えて、該当するものがあるか聞いてください。
アルバイトを増やして対応しようとすると、学業に影響して別の問題が生じます。制度の利用を先に検討してください。
家計の状況が変わった場合に対応する制度は、変化から一定期間内の申請が要件となっていることもあります。早めに確認してください。
制度の要件を満たさない場合でも、別の支援が案内されることがあります。まず相談してください。
学費の納入期限が迫っている場合、まず延納の相談ができないかを確認してください。時間を確保できます。
06体調が理由の場合
配慮の制度があります。
- 体調が理由の場合、休学して療養するという選択があります。
- 履修の負担を減らす、配慮の申請をする——制度がある大学もあります。
- 本記事は医学的な助言を行うものではありません。体調の判断は、医師などの専門家にご相談ください。
体調が理由の場合、無理に続けることで悪化することもあります。休学して療養する判断は、続けるための手段です。
- 休学の判断も、医師の意見を踏まえて行うことができます。保健管理センターで相談できます。
- 配慮の申請には、診断書などの書類が必要になる場合があります。準備に時間がかかります。
- 無理を続けた結果として辞めることになるより、早めに休む方が選択肢が残ります。
気分の落ち込みが続いている状態での判断は、後から見え方が変わることがあります。まず体調を整えてから決めてください。
07進路の迷いの場合
急いで決めなくて構いません。
- 進路に迷っている場合、辞めるのが唯一の手ではありません。
- 別の分野に関心があるなら転部や編入、考える時間が必要なら休学という手があります。
- 卒業してから進路を変えることも可能です。急いで決めないでください。
在学中に別の分野を学ぶ方法もあります。他学部の科目を履修する、資格の勉強をする——大学を辞めなくてもできることがあります。
やりたいことが決まっていない状態で辞めると、次の見通しが立ちにくくなります。方向が定まってから動く方が安全です。
卒業してから進路を変える人も多くいます。大学を出てからでも選択肢は残ります。
進路の相談は、キャリアセンターでもできます。在学中であれば利用できます。
08選択肢①休学
在籍を保ったまま離れられます。
休学は、在籍を保ったまま離れる制度です。判断を先延ばしにする手段にもなります。
取得した単位も保持され、復学の手続きで戻れます。
詳しくは休学の手続きと費用|休学中にできること・注意点で扱っています。締切があるため早めに確認してください。
休学中に状況が変われば、そのまま復学することも、あらためて退学することもできます。どちらの判断も残ります。
休学には締切があるため、検討するなら早めに窓口へ行ってください。時期を逃すと次の学期まで待つことになります。
- 休学中の費用は大学によって違います。費用がかかる場合、その負担も含めて判断してください。
- 休学は、退学の前段階として使える制度です。迷っているなら、まずこちらを確認してください。
- 休学すると決めた後でも、復学せずに退学することはできます。判断を残せる点が利点です。
09選択肢②転部・転科
学内で移る制度です。
- 学ぶ内容が合わない場合、転部・転科という制度があります。
- 大学を変えずに、学内で別の学部・学科へ移る方法です。
- 詳しくは転部・転科の方法|条件・試験・単位の引き継ぎで扱っています。制度がない大学もあります。
転部・転科には試験が課されることが多く、準備の期間が必要です。時期を確認して、間に合うかを見てください。
- 転部先の定員に空きがない場合、募集が行われないこともあります。実施の有無を確認してください。
- 転部すると、卒業までの期間が延びることもあります。単位の引き継ぎ状況によります。
- 制度がない大学では、学内で移ることはできません。その場合は編入が選択肢になります。
10選択肢③編入
他大学へ移る方法です。
- 他の大学へ移る編入学という方法もあります。
- 3年次からの編入を受け入れる大学が多く、試験が課されます。
- 要件や単位の認定は大学によって違うため、志望先の募集要項で確認してください。
編入の場合、それまでに取得した単位が認定されるかどうかで、卒業までの期間が変わります。志望先に確認してください。
- 編入の準備には時間がかかります。試験の科目や出願の時期を早めに調べてください。
- 編入先での単位認定は、出願前に確認できる場合があります。問い合わせてみてください。
- 編入の受け入れ人数は限られていることが多く、必ず合格するとは限りません。
11選択肢④履修の変更
負担を減らせる場合があります。
- 負担が大きい場合、履修する科目を減らすことで続けられることがあります。
- 卒業は遅れますが、辞めるよりは軽い調整です。
- 在学期間を延ばして計画的に学ぶ長期履修の制度がある大学もあります。
- 履修を減らすと卒業は遅れますが、在学期間の上限内であれば問題ありません。上限も確認してください。
- ゼミの変更が可能かどうかは、大学や学部によって違います。学科の窓口で確認してください。
- 長期履修の制度がある場合、学費の算定が変わることもあります。確認してください。
- 負担を減らして続ける形も、立派な選択です。全力で続けることだけが正解ではありません。
12選択肢⑤支援制度
確認する価値があります。
- 大学には、さまざまな支援の制度があります。
- ただし、知られていないまま使われていないことも多くあります。
- 制度の有無と要件は大学によって違います。窓口で確認してください。
支援の制度は、大学のWebページや学生便覧に記載されていることが多くあります。まず調べてみてください。
- 申請には期限があるものが多くあります。使えると分かっても、時期を逃すと申請できません。
- 制度を使うことに抵抗を感じる必要はありません。用意されているものです。
- 制度の一覧が用意されている大学もあります。学生課で聞いてみてください。
13退学の手続き
申請が必要です。
- 退学には、申請の手続きが必要です。
- 退学願の提出が求められ、保証人の署名が必要な場合もあります。
- 時期によって学費の扱いが変わることがあるため、締切を確認してください。
手続きの途中で気持ちが変わることもあります。提出前であれば取り下げられるか、窓口で確認しておいてください。
- 退学の時期を選べる場合、学期の区切りに合わせる方が精算が分かりやすくなります。
- 手続きの前に、必要な書類をすべて確認してください。一度で終わらないことがあります。
- 退学の手続きが完了すると、学生としての資格がなくなります。学生証や施設の利用も終わります。
14学費の精算
時期によって変わります。
- 退学の時期によって、学費の扱いが変わります。
- すでに納入した分が返還されるか、未納分の納入義務が生じるか——大学によって違います。
- 金額は断定できません。必ず窓口で確認してください。
学期の途中で辞める場合と、学期末で辞める場合では、扱いが違うことがあります。時期による差も確認してください。
- 学費が未納のまま退学する場合、扱いが変わることがあります。窓口で確認してください。
- 精算の内容は書面で確認してください。口頭の説明だけでは、後から食い違うことがあります。
- 返還される場合、手続きが必要なこともあります。確認してください。
15奨学金の返還
必ず確認してください。
- 貸与型の奨学金を受けている場合、退学により返還が始まる時期が変わることがあります。
- 届出が必要な制度も多く、手続きを怠ると問題になります。
- 扱いは制度によって違います。必ず貸与・給付元の機関に確認してください。
返還の計画についても、あわせて確認してください。月々いくら返すことになるのかを把握しておく必要があります。
- 給付型の奨学金の場合、返還を求められることがあるかも確認してください。
- 退学後の連絡先も届け出てください。返還の案内が届かなくなります。
- 返還が始まる時期を把握しておくと、生活の計画が立てやすくなります。
16再入学の可否
制度がない大学もあります。
- 退学後に戻る再入学の制度は、ある大学とない大学があります。
- 制度があっても、期限や試験が設けられていることがあります。
- 取得済みの単位の扱いも変わります。退学前に確認してください。
再入学を前提に退学を考えるなら、制度の有無と要件を先に確認してください。制度がなければ、戻る手段がありません。
再入学の際に、取得済みの単位がどう扱われるかも大学によって違います。
再入学には学費が改めて必要になります。費用の見通しも考えてください。
17退学後の進路
選択肢はあります。
- 退学後も、進路の選択肢はあります。
- ただし、最終学歴が変わります。大学卒業を要件とする職種や資格があることは把握しておいてください。
- 志望する進路に学歴の要件があるかを、先に確認してください。
- 退学後にあらためて大学を受験する人もいます。進路が閉ざされるわけではありません。
- 資格によっては、大学で特定の科目を履修していることが要件になっているものもあります。
在学中に取得した単位は、編入や再入学の際に評価されることがあります。記録は保管しておいてください。
最終学歴が変わることによる影響は、職種によって差があります。志望先の要件を調べてください。
18家族への説明
手続きに関わります。
- 退学の手続きでは、保証人の署名が必要な場合があります。
- 学費の精算もあるため、家族に伝えずに進めることは難しいことが多くなります。
- 説明が難しい場合は、窓口で確認した内容を持って話すと伝えやすくなります。
- 家族と話すことが難しい場合、まず学生相談室で相談するという順序もあります。
- 保証人の署名が必要な場合、手続きに時間がかかります。締切から逆算してください。
- 話す内容を事前に整理しておくと、伝えやすくなります。
- 家族の理解が得られない場合も、窓口で相談できます。
19相談できる窓口
迷っていても相談できます。
- 制度や手続きは学生課、履修は教務課が窓口です。
- 辞めるかどうか迷っている段階でも相談できます。決めてから行く必要はありません。
- 窓口の全体像は大学の学生課・教務課の使い方|どんな相談ができる?で扱っています。
窓口では、辞めることを前提にせずに相談できます。状況を説明して、使える制度を聞くだけでも構いません。
相談内容が本人の同意なく外部に伝えられることは、通常ありません。
複数の窓口に確認が必要な場合もあります。順に回ってください。
20考え方の基本
確認してから決めてください。
- 退学は取り消せない手続きです。急いで決めないでください。
- 理由を具体的にすると、対応できる手が見えてきます。
- そのうえで退学を選ぶなら、それも判断です。本記事は、どちらかを勧めるものではありません。
- 情報を集めたうえで辞めると決めたなら、それは納得のいく判断です。
- 判断に必要なのは、制度の情報と自分の状況です。両方を揃えてから決めてください。
- そして、決めた後に気持ちが揺れることもあります。それ自体は自然なことです。
- ひとりで抱えず、窓口で確認しながら進めてください。
21よくある質問
大学を辞めたいのですが、どうすればいいですか?
まず理由を具体的にしてください。学業なのか、人間関係なのか、費用なのか、進路なのか——原因によって対応できる手が変わります。そのうえで、休学・転部・編入・履修の変更・支援制度といった選択肢を確認してください。迷っている段階で窓口に相談して構いません。
退学は取り消せますか?
取り消せません。学籍がなくなり、戻るには再入学が必要になります。再入学の制度がない大学もあり、あっても期限や試験が設けられていることがあります。決める前に確認してください。
休学と退学、どちらがいいですか?
状況によります。判断を先延ばしにしたい、いずれ戻る可能性がある——こうした場合は休学の方が手続きが軽く済みます。休学なら学籍が残り、取得した単位も保持されます。ただし締切があるため、早めに確認してください。
費用が理由で続けられません。
授業料の減免や分納・延納の制度、家計が急に変わった場合に対応する奨学金の制度があります。休学して工面する期間を作る方法もあります。制度の有無と要件は大学によって違うため、学生課で確認してください。
学ぶ内容が合いません。
転部・転科という制度があります。大学を変えずに、学内で別の学部・学科へ移る方法です。他大学へ移る編入学という選択肢もあります。ただし、転部の制度がない大学もあります。
人間関係が理由です。
大学を辞めなくても場を変えられることがあります。所属団体を辞める、ゼミの変更を相談する——範囲を限定した対処が可能です。いじめやハラスメントにあたる場合は、相談窓口に相談してください。我慢する必要はありません。
退学すると学費はどうなりますか?
退学の時期によって扱いが変わります。すでに納入した分が返還されるか、未納分の納入義務が生じるかは大学によって違います。金額は断定できないため、必ず窓口で確認してください。
奨学金はどうなりますか?
貸与型の場合、退学により返還が始まる時期が変わることがあります。届出が必要な制度も多く、手続きを怠ると問題になります。扱いは制度によって違うため、必ず貸与・給付元の機関に確認してください。
退学すると就職に影響しますか?
最終学歴が変わります。大学卒業を要件とする職種や資格があるため、志望する進路に学歴の要件があるかを先に確認してください。ただし、進路の選択肢がなくなるわけではありません。
親に言えません。
退学の手続きでは保証人の署名が必要な場合があり、学費の精算もあるため、家族に伝えずに進めることは難しいことが多くなります。説明が難しい場合は、窓口で確認した内容を持って話すと伝えやすくなります。家族と話すことが難しい状況であれば、その点も窓口で相談してください。
22まとめ|確認してから決めてください
退学は取り消せません。学籍がなくなり、戻るには再入学が必要になります。急いで決めないでください。
まず理由を具体的にしてください。学業、人間関係、費用、進路——原因によって対応できる手が変わります。
検討できる選択肢は5つ。休学、転部・転科、編入、履修の変更、支援制度。制度の有無は大学によって違います。
退学する場合も確認が必要です。手続きの締切、学費の精算、奨学金の返還——いずれも影響があります。
最後に。迷っている段階で相談して構いません。決めてから窓口に行く必要はありません。