第二外国語の選び方と単位の取り方|挫折しない語学の進め方
第二外国語は、「続けられるか」を最優先に選んでください。興味、将来の役立ち方、難易度——どれも判断材料になりますが、週2コマを1年以上続けるのが前提である以上、続けられなければ意味がありません。選び方の軸は①興味 ②文字と発音の負担 ③クラスの時間帯 ④その後の学習環境の4つ。中国語・韓国語は文字や語彙で日本語話者に有利な面があり、ヨーロッパ系の言語は文法の規則が明快という…
入学して最初に迫られる「選択」が、第二外国語かもしれません。
多くの大学で、英語とは別にもう一つの言語を学ぶことが求められます。ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語、スペイン語、ロシア語——選択肢は大学によって違いますが、共通しているのはほとんどの人が初学者だということです。
そして意外に多いのが、第二外国語で単位を落とすケースです。週2コマ、積み上げ式、出席が重視される——この3つが揃った科目は、一度崩れると立て直しが難しくなります。
この記事では、選び方の基準、言語ごとの特徴、単位を落とさない進め方、挫折しやすい時期と対策、そしてその後どう活かすかまでを整理します。
この記事を7枚で
1 / 701第二外国語とは
英語以外の外国語科目です。
第二外国語は、英語以外の外国語を学ぶ科目です。必修または選択必修として位置づけられている大学が多く、卒業要件に直結します。
開講される言語は大学によって異なりますが、ドイツ語・フランス語・中国語・韓国語・スペイン語・ロシア語あたりが一般的です。大学によってはイタリア語やアラビア語などが加わることもあります。
重要な特徴は、受講者のほとんどが初学者だということです。英語のように高校までの積み上げがないため、全員が同じ地点から始まります。
同じ言語でも、大学によって進度や到達目標は異なります。他大学の友人の話は参考程度にとどめてください。
02なぜ必修なのか
言語を通じて得られるものがあります。
第二外国語が課される理由の一つが、言語を相対化する経験です。三つ目の言語に触れると、日本語や英語の特徴が見えるようになります。
専門分野との関係もあります。文学、歴史、法学、哲学、医学など、特定の言語の文献が重要な分野では、第二外国語が研究の基礎になります。
「使わないのに学ぶ意味があるのか」と感じる人もいますが、どの言語が必要になるかは進路によって変わります。入学時点では分からないことも多いものです。
学ぶ意味が見えないまま続けるのは苦痛です。自分なりの意味づけを早いうちに見つけると楽になります。
必修である以上、避けることはできません。どう向き合うかを考える方が建設的です。
03科目としての特性
他の科目と性質が違います。
第二外国語は、他の科目とは性質がまったく違います。最大の違いが積み上げ式であることです。文字、発音、基本の文法——前の回の内容を前提に進むため、一度遅れると自力で戻るのが難しくなります。
また、出席が重視されるのも特徴です。語学は反復が必要なため、出席が評価に組み込まれていることが多くあります。
そして継続が前提です。前期と後期、あるいは1年目と2年目が連続しており、前の段階を落とすと次に進めないこともあります。この構造を知らずに軽く見ると、単位を落とします。
この特性を知らずに他の科目と同じ感覚で扱うと、気づいたときには追えなくなっています。
クラス制の科目では、同じ顔ぶれで1年を過ごします。関係を築いておくと、休んだときにも助け合えます。
04選び方の4つの軸
「続けられるか」が最優先です。
選ぶ基準としてよく聞くのは「単位が取りやすいか」ですが、これは最優先の基準にはなりません。週2コマを1年以上続ける科目である以上、続けられるかどうかがすべてを決めます。
4つの軸のうち、最も見落とされやすいのが時間帯です。どれだけ興味があっても、通えない時間帯のクラスでは単位を落とします。
4つの軸のうち、どれを重視するかは人によります。ただし時間帯だけは、誰にとっても外せない条件です。
選んだ後で後悔しないよう、判断の材料は集めておいてください。
05軸1|興味があるか
最も強い継続の動機になります。
語学の学習を続けるうえで、興味は最も強い動機になります。単位のためだけに1年以上続けるのは、想像以上に苦痛です。
きっかけは何でも構いません。音楽、映画、料理、旅行——その言語圏の何かに惹かれるものがあれば、それが支えになります。
「特に興味がない」という場合は、これから興味を持てそうなもので選んでください。学ぶうちに関心が生まれることもあります。
興味は後から育つこともあります。最初はなくても、学ぶうちに面白さを感じることは珍しくありません。
興味を持てる要素を一つでも見つけておくと、続ける支えになります。
06軸2|文字と発音の負担
最初の壁の高さが違います。
言語によって、最初に越えるべき壁が違います。ラテン文字を使う言語(ドイツ語・フランス語・スペイン語など)は、文字の学習が不要です。
一方、独自の文字を持つ言語は、最初に文字を覚える段階があります。ただしこれは一度越えれば済む壁でもあります。
発音も重要な要素です。日本語にない音の区別が多い言語や、声調(音の高低で意味が変わる仕組み)がある言語は、最初に慣れる必要があります。どれも練習で対応できますが、負担の種類が違うことは知っておいてください。
文字の学習は、集中して取り組めば短期間で越えられます。最初の負担が大きく見えても、一時的なものです。
文字を覚える段階では、書く練習が有効です。見るだけより、手を動かす方が定着します。
07軸3|クラスの時間帯
見落とされやすい決定的要因です。
どれだけ興味があっても、通えない時間帯のクラスでは単位を落とします。特に第二外国語は出席が重視されるため、この影響は他の科目より大きくなります。
言語によって開講される時間帯が決まっていることがあります。「この言語は1限のみ」という場合、朝が苦手な人にとっては大きなリスクです。
週2コマの場合、その両方に通えるかを確認してください。片方だけ通える状態では、確実に遅れます。時間割の組み方は1限は取るべき?大学生の時間割の組み方をパターン別に比較で扱っています。
週2コマの科目は、時間割の骨格になります。他の科目より先に配置を決めてください。
週2コマの時間帯は、生活全体のリズムにも影響します。慎重に選んでください。
08軸4|学習環境があるか
授業外で触れられるかも効きます。
授業以外でその言語に触れる機会があるかどうかは、定着に大きく影響します。教材が手に入りやすい言語、音楽や映像作品に触れやすい言語は、学習が続きやすくなります。
学内にその言語圏からの留学生がいるなら、実際に使う機会もあります。語学のサークルがある大学もあります。
検定試験があると、目標として使えるという利点もあります。単位以外の目標があると、学習の動機が保ちやすくなります。
学習環境は、自分で作ることもできます。教材を一冊買っておくだけでも、授業外で触れる機会が増えます。
09ヨーロッパ系の言語
文字の負担は小さく、文法が中心です。
ドイツ語・フランス語・スペイン語などのヨーロッパ系言語は、ラテン文字を使うため文字の学習が不要です(ロシア語など例外はあります)。最初の段階に入りやすいという利点があります。
一方、動詞の活用や名詞の変化など、覚えるべき文法の量が多い傾向があります。ここが最初の山になります。
英語と語彙に共通点があることも多く、英語の知識が部分的に役立つ場面があります。ただし発音の規則は言語ごとに違うので、その点は新しく覚える必要があります。
活用の多さに圧倒されることがありますが、規則性があるため慣れれば対応できます。
発音の規則は、言語ごとに一貫していることが多いものです。規則を覚えれば読めるようになります。
10アジア系の言語
日本語話者に有利な面があります。
中国語や韓国語は、日本語話者にとって有利な面があります。中国語は漢字を使うため語彙の推測がしやすく、韓国語は語順が日本語に近いため文の組み立てが理解しやすいとされます。
一方で、最初の段階に固有の壁があります。中国語は声調、韓国語は文字(ハングル)と発音の区別です。
ただし、この壁は一度越えれば済むものでもあります。序盤を乗り切れば、その後は進みやすくなるという声も多く聞かれます。
最初の壁を越えるまでは苦しく感じられますが、そこを過ぎると進みやすくなるという声が多くあります。
発音の練習は、録音して聞き返すと自分の癖に気づけます。授業外でもできる方法です。
11選ぶときのコツ
情報を集めてから決めてください。
「なんとなく」で選ぶと、後悔することがあります。シラバスで進度と評価方法を確認し、可能なら先輩に実際の負担を聞いてください。
おすすめは、書店や図書館で入門書を手に取ってみることです。文字を見て「これは無理そう」「面白そう」という感触が得られます。
そして最後に時間割と照合してください。通えない時間帯なら、他の条件がどれだけ良くても選ぶべきではありません。
決めた理由を覚えておくと、つらくなったときに立ち返れます。なぜこの言語を選んだのかを書き留めておいてください。
迷ったときは、学内で開講されている言語の授業を一度のぞいてみるのも手です。
12クラスの決まり方
選べない場合もあります。
言語やクラスをどう決めるかは、大学によって違います。希望どおりにならないこともあるので、第2希望まで考えておいてください。
学科によっては言語が指定されていることもあります。その場合は選択の余地がないので、どう続けるかに集中してください。
後から変更できるかどうかも確認しておくと安心です。継続が前提の科目なので、途中の変更は難しいことが多いものです。
希望が通らなかった場合でも、その言語で得られるものはあります。切り替えて取り組んでください。
クラスの仲間と連絡が取れるようにしておくと、休んだときに助かります。
13最初の1か月が勝負
ここで決まります。
第二外国語で単位を落とす人の多くは、最初の1か月でつまずいています。文字、発音、基本の文法——この段階は進度が速く、一度遅れると自力で戻るのが困難です。
逆に言えば、最初の1か月を乗り切れば、その後は続けやすくなります。基礎ができていれば、後の内容は積み上げていけます。
具体的には、最初の1か月は絶対に休まないことと、毎回の予習・復習を欠かさないことです。ここに集中してください。
最初の1か月に集中するために、その時期は他の科目を軽めにしておくという方法もあります。
最初の授業から教科書を開いて進みます。買い遅れないよう、開講前に準備しておいてください。
14出席が重い理由
反復が必要な科目だからです。
語学科目で出席が重視されるのは、反復と実践が必要だからです。発音の練習やペアでの会話は、その場でしかできません。
また、毎回の小テストが評価に組み込まれていることも多くあります。休めばその回の点数は入りません。
欠席回数の条件がある科目では、体調を崩したときのために余裕を残しておく必要があります。出席の扱いは大学の出席はどれくらい重要?出席点と欠席の扱いを解説で扱っています。
出席が難しい事情がある場合は、早めに教員に相談してください。語学は特に影響が大きい科目です。
15予習・復習のやり方
短く、毎日が基本です。
語学の学習は、まとめてやるより毎日少しずつの方が効果的です。記憶の定着という点で、分散した方が有利だとされています。
特に単語は、1日10分でも毎日続ける方が、週末に2時間やるより残ります。空きコマや通学時間を使うのも有効です。
発音は、声に出して練習してください。黙読では身につきません。自宅で難しければ、学内で場所を探すという方法もあります。
学習の時間を固定すると続きやすくなります。朝の10分、通学中の10分など、決めてしまってください。
短時間でも毎日続けることが、語学では最も効きます。
16つまずきやすい時期
いくつかの山があります。
つまずきやすい時期は、ある程度決まっています。最初の数週間と、長期休み明けが代表的です。
特に後期の開始時は注意が必要です。夏休みの間にまったく触れないと、前期の内容を忘れています。休み中に少しでも触れておくと、再開が楽になります。
2年目に進む場合、難易度が一段上がります。1年目の内容が定着していることが前提になるため、基礎が曖昧なままだと苦しくなります。
つまずきやすい時期をあらかじめ知っておくと、その時期に備えられます。予定として意識してください。
つまずいた時期を記録しておくと、翌年の学習計画にも活かせます。
17遅れたときの戻り方
基礎に戻るしかありません。
積み上げ式の科目で遅れた場合、先に進んでも理解できません。どこから分からなくなったかを特定し、そこから復習する必要があります。
授業の教科書で分からない場合は、別の入門書を使うと理解できることがあります。説明の仕方が違うだけで、腑に落ちることは珍しくありません。
早い段階なら、教員に相談すれば補い方を教えてもらえます。語学の教員は、つまずく箇所を熟知しています。
遅れを取り戻すには時間がかかります。他の科目の負担を一時的に減らすなど、全体で調整してください。
戻る作業は時間がかかりますが、一度基礎を固めれば後は進みます。
18継続の扱い
前の段階を落とすと進めないことがあります。
第二外国語は継続が前提です。前期の科目が後期の前提になっている場合、前期を落とすと後期に進めません。
これは1年分の遅れを意味します。翌年に前期の科目を取り直し、その次の後期にようやく進む——という形になるためです。
だからこそ、最初の学期を確実に取り切ることが重要です。単位を落とした場合の対応は単位を落としたらどうなる?再履修の流れと卒業への影響で扱っています。
継続の構造は、履修要項に図で示されていることがあります。1年目と2年目のつながりを確認してください。
継続科目は、学年をまたいで影響します。早めに全体像を把握してください。
19その後どう活かすか
続ける選択肢もあります。
必修の単位を取り終えた後、そこでやめるか続けるかは自由です。多くの大学では、上級の科目が選択科目として用意されています。
続ける場合、検定試験を目標にすると形に残ります。就職活動や進学で示せる 材料にもなります。
専門分野でその言語の文献を読む必要がある人は、早いうちに続けておくと後が楽になります。3年生以降に一から始めるのは大変です。
- 続けるかどうかは、必修が終わってから決めれば十分です。まずは目の前の単位を確実に取ってください。
- 学んだ言語は、使わなければ忘れます。続けないと決めた場合でも、触れた経験は残ります。
- 触れた経験は、旅行や作品を楽しむときにも生きてきます。
20相談できる窓口
語学は相談しやすい科目です。
語学の教員は、初学者がどこでつまずくかを熟知しています。分からない箇所を相談すれば、具体的な助言がもらえます。
大学によっては語学の学習を支援する窓口が設置されていることもあります。ネイティブの教員と話せる機会がある大学もあります。
教材については、図書館で複数の入門書を比べるのが有効です。自分に合う説明の本が見つかると、理解が進みます。図書館の使い方は大学図書館の使い方|貸出・取り寄せ・学習スペースの活用で扱っています。
21よくある質問
第二外国語はどう選べばいいですか?
「続けられるか」を最優先にしてください。軸は①興味②文字と発音の負担③クラスの時間帯④学習環境の4つです。週2コマを1年以上続ける科目なので、単位の取りやすさより継続できるかが決定的です。
一番楽な言語はどれですか?
人によって違うため、一概には言えません。中国語や韓国語は漢字や語順の面で日本語話者に有利な面があり、ヨーロッパ系の言語は文字の学習が不要という利点があります。ただし、それぞれ別の壁があるので、自分が越えやすい壁で選んでください。
なぜ第二外国語で単位を落とす人が多いのですか?
積み上げ式で、週2コマあり、出席が重視されるという3つが揃った科目だからです。序盤で遅れると自力で戻るのが難しく、休めば直接評価に響きます。最初の1か月を乗り切れるかが分かれ目です。
時間帯はそんなに重要ですか?
決定的です。出席が重視される科目なので、通えない時間帯のクラスでは単位を落とします。言語によって開講される時間帯が決まっていることもあるので、興味だけで選ばず必ず時間割と照合してください。
予習・復習はどれくらい必要ですか?
まとめてやるより、毎日少しずつの方が効果的です。特に単語は1日10分でも毎日続ける方が、週末に2時間やるより残ります。空きコマや通学時間を使うのも有効です。発音は必ず声に出して練習してください。
ついていけなくなりました。
積み上げ式なので、先に進んでも理解できません。どこから分からなくなったかを特定し、そこから復習してください。授業の教科書で分からなければ、別の入門書を使うと腑に落ちることがあります。早めに教員に相談するのも有効です。
夏休み明けに全部忘れていました。
よくあることです。後期の開始時は、つまずきやすい時期の一つです。長期休みの間に少しでも触れておくと再開が楽になりますが、忘れていたら前期の教科書を最初から見直してください。
前期を落とすと後期は取れませんか?
前期の科目が後期の前提になっている場合は取れません。これは1年分の遅れを意味します。翌年に前期を取り直し、その次の後期にようやく進む形になるので、最初の学期を確実に取り切ることが重要です。
言語を途中で変えられますか?
継続が前提の科目なので、途中の変更は難しいことが多いものです。大学によって扱いが異なるため、教務課に確認してください。変更できる場合でも、それまでに取った単位の扱いを確認する必要があります。
必修が終わったら続けるべきですか?
自由です。多くの大学では上級の科目が選択科目として用意されています。検定試験を目標にすると形に残りますし、専門分野でその言語の文献を読む必要がある人は、早いうちに続けておくと後が楽になります。
22まとめ|続けられるかで選ぶ
選ぶ基準は「続けられるか」です。興味、文字と発音の負担、クラスの時間帯、学習環境——この4つで判断してください。単位の取りやすさは最優先の基準になりません。
時間帯を軽視しないでください。出席が重視される科目なので、通えない時間帯では確実に落とします。必ず時間割と照合を。
最初の1か月が勝負です。積み上げ式なので、序盤で遅れると自力では戻れません。この期間は絶対に休まず、予習・復習を欠かさないこと。
学習は毎日少しずつ。まとめてやるより分散した方が定着します。単語は1日10分でも、発音は必ず声に出して。
最後に。遅れたら、基礎に戻るしかありません。先に進んでも理解できないので、分からなくなった地点から復習を。早めに教員に相談すれば、補い方を教えてもらえます。
・一般教養科目の選び方|興味と成績を両立させる基準
・大学の出席はどれくらい重要?出席点と欠席の扱いを解説
・1限は取るべき?大学生の時間割の組み方をパターン別に比較
・大学・キャンパスの記事一覧