大学1年生でやっておくべきこと10|最初の1年の使い方
1年次にやっておくと後で効くのは、大きく「取り返しがつかないもの」と「積み上げに時間がかかるもの」です。前者の代表が単位と成績——1年次に落とした科目は、後から挽回するのに時間がかかり、GPAは通算で計算されるため序盤の影響が長く残ります。後者は語学、資格、生活のリズム、人との関係。いずれも短期間では積み上がりません。10項目のうち最優先は「必修を落とさないこと」で、これだ…
1年後に振り返って、何が残っているか。
大学1年は、自由度が最も高く、制約が最も少ない時期です。専門科目はまだ重くなく、就職活動も卒論も先の話。使える時間が多い1年です。
その一方で、何をすればいいか分からないまま過ぎることも起こります。そして2年次以降に、「1年のうちにやっておけば」と思う場面が出てきます。
この記事では、1年次にやっておくと後で効くことを10項目に整理します。加えて、やらなくていいこととつまずきやすい点も扱います。
この記事を7枚で
1 / 701なぜ1年が重要か
影響が長く残ります。
- 1年次が重要な理由は、この時期の結果が後に長く影響することにあります。
- 成績は通算で計算され、必修を落とせば翌年以降に響きます。取り返しに時間がかかるのが特徴です。
- そして、この時期にできた習慣が、残りの3年を左右します。
なお、1年次を無駄にしたと感じても、取り返せる部分はあります。単位と成績は後に残りますが、語学や習慣は2年次から始めても遅くありません。この記事を読むのが年度の途中であっても、そこから始めれば構いません。
もう一つの理由が、この時期は誰も指摘してくれないことです。高校までは、成績が下がれば担任が声をかけ、課題を出さなければ催促がありました。大学では、そうした働きかけがありません。単位を落としても、誰も事前に警告してくれないのが通常です。自分で管理する前提に切り替える必要があります。
この時期の過ごし方が、後の3年を左右します。
なお、2年次以降にこの記事を読んでいる場合も、できることはあります。
0210項目の考え方
2つの種類があります。
- この記事で挙げる10項目は、2つの性質に分かれます。
- 一つは、後からでは取り返しがつかないもの。単位と成績がこれにあたります。
- もう一つは、積み上げに時間がかかるもの。語学や生活習慣は、短期間では身につきません。
この2つを区別する意味は、優先順位が決まる点にあります。取り返しがつかないものを後回しにすると、選択肢そのものが失われます。一方、積み上げに時間がかかるものは、早く始めるほど有利になりますが、遅れても再開できます。
なお、10個すべてに取り組む必要はありません。自分にとって優先度の高いものから、2〜3個に絞って構いません。
性質を理解して、優先順位をつけてください。
なお、この分類は目安です。人によって、何が取り返しがつかないかは変わります。
03①必修を落とさない
最優先です。
- 10項目の中で、最も優先度が高いのがこれです。
- 必修科目は代替がききません。落とせば、取り直すしかありません。
- そして、前提科目になっている場合、翌年の科目が取れなくなります。影響が連鎖します。
なお、落としそうだと気づいた時点で動いてください。出席が足りない、課題が滞っている——その段階なら、教員に相談する余地があります。
必修が連鎖する仕組みを、具体的に見ておいてください。1年次の基礎科目を落とすと、2年次の応用科目が履修できません。その応用科目が3年次のゼミの前提になっていれば、配属自体が遅れます。1科目の失敗が、卒業時期に影響することがあります。
これだけは、確実に押さえてください。
なお、「必修だと知らなかった」という失敗も起こります。科目名だけでは必修かどうか分からないことがあるためです。履修要項の科目表で、区分を確認してから登録してください。登録の時点で確認すれば防げます。
04②卒業要件を把握する
4年間の設計図です。
履修要項を読んで、4年間の全体像を把握してください。
これを知らないまま進むと、3年次に不足が判明することがあります。その時点では選択肢が限られます。
単位の仕組みは大学の単位とは?1単位の計算方法と卒業に必要な単位数の仕組みで扱っています。1年次のうちに読んでおいてください。
なお、要項は入学年度のものが適用されるのが一般的です。後輩の要項や先輩の話をそのまま当てはめないでください。
なお、1回読んで終わりにしないでください。学期ごとに読み返すと、理解が深まります。
全体像を知れば、計画が立てられます。
なお、卒業要件を把握する作業は数時間で済みます。要項の該当箇所を読み、必要な単位を区分ごとに書き出す。それだけで、4年間の見通しが立ちます。この数時間を惜しんだ結果、3年次に慌てる学生が毎年います。
05③成績を意識する
後から動きにくくなります。
成績は、通算で計算されるのが一般的です。
そのため、1年次の結果が4年間残ります。後から挽回するには時間がかかります。
奨学金、留学、研究室配属——要件になる場面があります。詳しくはGPAとは?計算方法と大学生活で効いてくる場面で扱っています。
なお、成績を気にしすぎて挑戦を避けるのも本末転倒です。難しい科目を避け続ければ数値は保てますが、学びたい内容には触れられません。
成績が後から動きにくい理由は、分母が増え続けることにあります。1年次に30単位を履修して低い評価が並ぶと、その30単位分は変わりません。2年次以降で良い評価を重ねても、全体を平均すれば影響は薄まりますが、消えはしません。序盤ほど1科目の重みが大きいという構造です。
意識するだけで、結果は変わります。
なお、1年次の科目は比較的取りやすいことが多くあります。基礎的な内容が中心で、専門科目より負担が軽い傾向があります。この時期に評価を積んでおくと、後で専門科目が重くなったときの余裕になります。
06④語学を続ける
積み上げに時間がかかります。
- 語学は、短期間では伸びません。だからこそ、1年次から続ける意味があります。
- 留学を考えるなら、語学要件が関わります。2・3年次に留学するなら、1年次から準備が要ります。
- また、中断すると戻ります。必修が終わった後も、何らかの形で続ける方が維持できます。
なお、必修の語学だけで終わらせない方が、後で選択肢が広がります。週に少しでも触れる習慣があると違います。
なお、クラス分けの結果が履修に影響することもあります。最初のテストは真剣に受けてください。
続けた分だけ、選択肢が広がります。
なお、語学の勉強法は人によって合うものが違います。授業だけで足りる人もいれば、別の教材を使う人もいます。大学の語学学習の窓口が設置されている場合は、相談してみてください。
07⑤生活リズムを作る
後の3年を支えます。
- 大学は、時間割が日によって違います。高校のような固定の生活ではありません。
- そのため、自分でリズムを作る必要があります。ここが崩れると、出席にも学業にも影響します。
- 1年次に習慣ができていれば、忙しくなる2年次以降も持ちこたえられます。
なお、1限の有無で生活が大きく変わります。履修を組む段階で、自分が続けられる時間割かを考えてください。
生活リズムが効いてくるのは、忙しくなってからです。1年次は余裕があるため、多少崩れても対処できます。しかし2年次以降、専門科目と実験、ゼミ、就職活動が重なると、リズムが崩れている状態では回りません。余裕のある時期に習慣を作っておく意味は、ここにあります。
土台が整えば、他のことも進められます。
なお、崩れたときの戻し方も決めておいてください。完全に元に戻そうとせず、まず起床時間だけを一定にする——一つずつ戻す方が続きます。
08⑥大学の制度を知る
使えるものが多くあります。
大学には、使える制度が多くあります。しかし、知らなければ使えません。
留学の要件、奨学金の時期、相談窓口——1年次に把握しておくと、必要なときに動けます。
窓口の全体像は大学の学生課・教務課の使い方|どんな相談ができる?で扱っています。一度読んでおいてください。
- なお、制度の多くは申請制です。要件を満たしていても、申請しなければ使えません。
- なお、入学時の配布資料に制度の一覧が載っていることが多くあります。
- 知らなければ使えません。まず把握してください。
なお、制度は在学中に変わることもあります。新しい支援が始まることもあれば、要件が変更されることもあります。定期的に確認する習慣をつけてください。
一度調べておけば、必要なときに思い出せます。
09⑦興味の幅を広げる
この時期にしかできません。
- 1年次は、専門科目がまだ重くありません。幅広く触れる余地があります。
- 2年次以降は専門が中心になり、他分野に手を出す余裕が減ります。
- この時期に得た関心が、ゼミや卒論のテーマにつながることもあります。
- なお、教養科目を軽視しないでください。卒業要件に含まれることが多く、関心の入口にもなります。
- なお、取った科目が卒業要件に含まれるかは確認してください。
- この時期にしかできない使い方です。
なお、他学部の科目を履修できる制度がある大学もあります。自分の学部では扱わない分野に触れる機会になります。ただし、卒業要件に算入されるかは確認してください。
10⑧書く力をつける
4年間使います。
大学では、書く場面が繰り返し訪れます。
1年次のレポートで基本を身につけておけば、その後が楽になります。
書き方は大学のレポートの書き方|構成・書き出し・文字数の基本で扱っています。最初のうちに型を覚えてください。
なお、最初のレポートで指摘された点は、必ず次に活かしてください。同じ指摘を繰り返さないことが上達の近道です。
なお、図書館や学修支援の窓口で、書き方を相談できる大学もあります。
早く身につけるほど、後が楽になります。
なお、読む量も書く力に影響します。学術的な文章を読み慣れていないと、書くときの型も身につきません。授業で指定された文献は、きちんと読んでおいてください。
11⑨お金の管理を覚える
一人暮らしなら特に。
- 大学生になると、自分でお金を管理する場面が増えます。
- 特に一人暮らしでは、家賃や光熱費といった固定費が発生します。
- また、教科書代や実習費など、まとまった出費が不定期に来ます。備えておいてください。
- なお、奨学金を受けている場合、振込の時期と支出の時期を合わせて考えてください。
なお、お金の不安が学業に影響する場合は、学生課に相談してください。使える制度があることがあります。
管理の習慣が、生活を安定させます。
なお、お金の話は誰にも聞きにくいと感じるかもしれません。しかし、経済的な事情を抱える学生は珍しくなく、大学にも相談の窓口があります。抱え込まないでください。
収支の把握が、判断の土台になります。
12⑩相談できる相手を作る
困ったときに効きます。
- 相談できる相手がいると、困ったときに立て直せます。
- 休んだ授業の内容、履修の組み方、課題の締切——聞ける相手がいるだけで負担が減ります。
- ただし、多くの友人を作る必要はありません。相談できる相手が数人いれば十分です。
- なお、相談先は学内だけでなくて構いません。家族や学外の友人も、話を聞いてもらえる相手です。
- なお、関係は自然にできるものです。作ろうとして作るより、授業や活動を通じて自然に生まれます。
- 数人いれば、十分に機能します。
なお、語学のクラスや実験の班は、少人数で継続的に顔を合わせる場です。関係ができやすい環境と言えます。
13やらなくていいこと
焦る必要はありません。
- 1年次にやらなくていいこともあります。
- 将来の進路を今すぐ決める必要はありません。関心は変わってよいものです。
- また、周囲と比べないでください。学部も事情も違えば、優先すべきことも違います。
- なお、やらないと決めることも判断です。すべてに手を出すより、絞った方が結果が出ます。
- なお、周囲が何かを始めても、追随する必要はありません。自分の条件で判断してください。
- 絞ることで、残りに集中できます。
なお、「1年次にやるべきこと」という情報も、鵜呑みにしないでください。本記事を含め、一般論は自分の状況に合うとは限りません。
自分にとって不要なものは、やらなくて構いません。
14サークルとの付き合い方
目的を持ってください。
- サークルに入ることは、義務ではありません。入らない選択も普通です。
- 入る場合は、学業との両立を考えてください。活動量が多いと、授業に影響します。
- そして、合わないと感じたら辞めて構いません。続けることが目的ではありません。
- なお、入る時期は4月に限りません。後期から入る、2年次から入るという選択もあります。
- なお、活動の頻度を入る前に確認してください。週何回かで負担が大きく変わります。
- 目的を持って関わってください。
- なお、学部の活動もあります。サークル以外にも、人と関わる場はあります。
15アルバイトの位置づけ
バランスを取ってください。
- アルバイトは、生活費を得る手段であり、社会経験にもなります。
- ただし、入れすぎると学業に影響します。単位を落とせば本末転倒です。
- また、試験期間は調整が必要です。事前にシフトを相談してください。
- なお、労働条件は必ず確認してください。契約内容が書面で示されているかを見てください。
- なお、通学時間との兼ね合いも考えてください。移動が長いと、働ける時間が限られます。
- 学業との優先順位を、先に決めてください。
なお、学業に支障が出ていると感じたら、シフトを減らす相談をしてください。学生であることが前提の働き方です。
16つまずきやすい点
よくあるパターンです。
- 1年次でつまずくのは、学力より管理の問題であることが多くあります。
- 履修の登録漏れ、出席回数の超過、課題の締切——仕組みを知っていれば防げるものです。
- そして、誰にも相談できない状態が最も危険です。窓口でも友人でも、相談先を持ってください。
- なお、つまずいてから相談しても間に合うことが多くあります。諦めないでください。
これらに共通するのは、早く気づけば対処できるという点です。出席が足りないと気づいた時点、課題を落としたと気づいた時点——その段階なら、まだ打つ手があります。問題は、成績が出るまで気づかないことです。定期的に自分の状況を確認する習慣をつけてください。
防げるものが多くあります。
なお、出席回数は自分で数えてください。システムで確認できる大学もあります。
175月以降の失速
よく起こることです。
- 入学から1か月ほど経つと、緊張が解けて失速することがあります。
- これ自体は珍しくありません。問題は、そのまま放置することです。
- 出席が減り、課題が滞り——気づいたら単位が危ないという状態になります。早めに立て直してください。
- なお、周囲も同じように感じていることがあります。自分だけではありません。
- なお、長期休暇の前後も気をつけてください。生活が乱れやすい時期です。
- 放置しないことが、唯一の対策です。
なお、失速の原因が体調や気持ちにある場合、意志の問題として扱わないでください。眠れない、気力が出ないといった状態が続くなら、相談の対象です。
早く戻せば、影響は小さく済みます。
18後半にやること
2年次を見据えてください。
- 1年次の後半は、2年次以降を見据える時期です。
- 前期の成績が出たら、単位の状況を確認してください。不足があれば、後期で調整できます。
- また、ゼミや研究室の情報を集め始めると、後の選択が楽になります。
- なお、前期の反省を後期に活かしてください。うまくいかなかった点を一つ直すだけでも変わります。
なお、2年次の履修登録は、1年次の成績が出た後に行われます。前期の結果を踏まえて計画を立ててください。
早めの確認が、翌年の計画を助けます。
なお、後期から始めても間に合うことは多くあります。
191年の終わりに
確認してください。
- 1年が終わったら、状況を確認してください。
- 取得単位数、必修の状況、進級要件——数字で把握することが重要です。
- 不足があれば、2年次に取り返せるかを検討してください。早いほど選択肢があります。
- なお、数字で確認することが重要です。感覚では正確に把握できません。
- なお、できたことも確認してください。反省だけでは、次の年の動機になりません。
- 数字で見れば、次にやることが決まります。
- なお、成績表は保管しておいてください。後から見返す機会があります。
20相談できる窓口
使ってください。
1年次から、窓口は使えます。就職活動が始まってからでなくて構いません。
履修の相談は教務課、進路の相談はキャリアセンターです。
不安が大きい場合は学生相談室も利用できます。詳しくは保健センター・学生相談室の使い方|無料で使える学内サポートで扱っています。
- なお、1年次から窓口を使っておくと、後で相談しやすくなります。
- なお、どこに相談すべきか分からない場合も、教務課か学生課に行けば案内されます。
- 1年次から、遠慮なく使ってください。
- 相談することは、何も特別なことではありません。
21よくある質問
1年次に最も優先すべきことは何ですか?
必修科目を落とさないことです。必修は代替がきかず、前提科目になっている場合は翌年の科目も取れなくなります。影響が連鎖するため、これだけは確実に押さえてください。
成績は1年から気にすべきですか?
通算で計算されるため、1年次の結果が4年間残ります。後から挽回するには時間がかかります。奨学金、留学、研究室配属などの要件になる場面があるため、意識しておく価値はあります。
語学は続けた方がいいですか?
短期間では伸びないため、続ける意味があります。特に留学を考えるなら、2・3年次の出願に向けて1年次から準備が必要です。また、中断すると戻るため、必修が終わった後も何らかの形で続ける方が維持できます。
サークルには入るべきですか?
義務ではありません。入らない選択も普通です。入る場合は学業との両立を考え、活動量と費用を確認してください。合わないと感じたら辞めて構いません。
アルバイトはどれくらい入れていいですか?
授業を優先できる範囲です。入れすぎると学業に影響し、単位を落とせば本末転倒です。試験期間は事前にシフトを調整してください。
将来の進路を決めておくべきですか?
今すぐ決める必要はありません。関心は変わってよいものです。むしろ1年次は専門がまだ重くないため、幅広く触れて興味の幅を広げる時期として使えます。
5月になって気力が出ません。
入学から1か月ほどで緊張が解け、失速することは珍しくありません。問題はそのまま放置することです。出席が減り課題が滞ると、単位が危なくなります。早めに立て直すか、窓口に相談してください。
周囲が充実して見えて焦ります。
学部も事情も違えば、優先すべきことも違います。比較しても意味がありません。自分にとって何が必要かで判断してください。
友人ができません。
多くの友人を作る必要はありません。相談できる相手が数人いれば十分です。休んだ授業の内容や課題の締切を聞ける相手がいるだけで、負担は大きく減ります。
1年の終わりに何を確認すればいいですか?
取得単位数を区分ごとに、必修を落としていないか、進級要件を満たしているか、通算の成績です。数字で把握してください。不足があれば、2年次に取り返せるかを早めに検討してください。
22まとめ|取り返しがつかないものから
最優先は必修を落とさないことです。代替がきかず、前提科目なら翌年に連鎖します。これだけは確実に押さえてください。
卒業要件を1年次に把握してください。4年間の設計図です。知らないまま進むと、3年次に不足が判明します。
成績は通算で残ります。1年次の結果が4年間影響し、後からの挽回には時間がかかります。
語学と生活リズムは積み上げです。短期間では身につかず、中断すると戻ります。1年次から続けてください。
最後に。やらなくていいこともあります。将来を今すぐ決める、周囲に合わせる、無理に人脈を広げる——焦って動く必要はありません。
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