大学の定期試験の勉強法|2週間前からの逆算スケジュール
定期試験の準備は、2週間前に「情報を集めて計画を立てる」ところから始まります。まず①試験日程 ②各科目の範囲 ③形式 ④持ち込みの可否 ⑤配点を一覧にしてください。次に科目ごとの優先順位を決めます。基準は「落とすと困る度合い×準備に必要な時間」。必修や積み上げ式の科目を優先します。形式別の対策は、記述式なら論点の整理、選択式なら用語の確認、持ち込み可なら資料の準備。そして徹…
試験2週間前。科目数を数えて、はじめて焦る。
大学の定期試験が高校までと違うのは、複数科目が同じ週に集中することです。しかも範囲は広く、形式は科目ごとにばらばら。高校と同じ感覚で臨むと、必ず時間が足りなくなります。
そして厄介なのが、試験の情報が自分から取りにいかないと手に入らないことです。範囲も形式も持ち込みの可否も、確認しなければ分かりません。
この記事では、2週間前からの逆算、情報の集め方、科目ごとの優先順位、形式別の対策、そして試験当日の動き方までを整理します。
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1 / 701高校の定期試験との違い
情報が自動的には来ません。
| 観点 | 高校 | 大学 |
|---|---|---|
| 範囲の告知 | 明示される | 自分で確認 |
| 形式 | ほぼ共通 | 科目ごとに違う |
| 持ち込み | 基本不可 | 可の科目もある |
| 科目数 | 分散 | 同じ週に集中 |
| 配点 | 他の要素もある | 試験一発の科目も |
大学の定期試験で最も違うのが、情報が自動的には来ないことです。範囲も形式も、自分で確認する必要があります。
また、科目ごとに形式がばらばらです。記述式、選択式、持ち込み可、レポート試験——同じ週に複数の形式に対応することになります。
そして科目数が同じ週に集中します。1日に2科目ということも珍しくありません。高校と同じ準備では回りません。
もう一つの違いが、他の評価要素の有無です。高校では平常点や提出物が加味されることが多いのですが、大学では試験一発で評価が決まる科目も珍しくありません。その科目で失敗すると、挽回の機会がないということです。逆に、レポートや小テストの比重が高い科目もあります。どちらなのかはシラバスに書かれているため、必ず確認してください。
高校までは「試験前だから」と部活や行事が止まりますが、大学ではそうした配慮はありません。授業も、アルバイトも、サークルも、通常どおり動いています。試験期間だからといって自動的に時間が空くわけではない——この前提を踏まえて計画を立ててください。
022週間前にやること
勉強より先に、計画です。
- 1情報を集める
- 2一覧にする
- 3優先順位を決める
- 4日数を配分する
- 5着手する
試験2週間前にまずやるべきは、勉強ではなく情報収集と計画です。
範囲も形式も分からないまま勉強を始めると、出ない範囲に時間を使うことになります。1時間かけて計画を立てる方が、結果的に効率的です。
計画といっても複雑なものは不要です。一覧を作り、優先順位を決め、日数を割り振る——これだけです。
なお、この計画は崩れる前提で立ててください。想定より時間がかかる科目、体調を崩す日、急な用事——計画どおりに進むことはまずありません。大事なのは、崩れたときに立て直せる余地を残しておくことです。予備日を用意し、優先順位を決めておけば、「どれを削るか」の判断がすぐにできます。
着手の順番として、最初の1日目に一番重い科目に触れておくことをおすすめします。全体像が見えないうちは不安が大きくなりますが、一度手をつけてしまえば「何が分からないか」が分かります。それが分かれば、必要な時間の見積もりも現実的になります。
03集めるべき情報5つ
この5つで計画が立ちます。
集めるべきは、この5つの情報です。すべて揃えば、計画は自動的に決まります。
見落とされがちなのが⑤の配点です。試験が評価の100%を占める科目と、30%の科目では、かける時間が変わります。
また、④の持ち込みも重要です。持ち込み可なら、暗記より資料の整理に時間を使うべきです。
この5つは、1回の確認で全部は揃いません。試験日時は大学の発表を待つ必要があり、範囲は授業での告知を待つ必要があります。だからこそ2週間前から動く意味があります。直前に確認しようとすると、情報が揃った時点でもう時間がない、という事態になります。
この5つを確認するときは、科目ごとにばらつきがあることを前提にしてください。同じ学期の科目でも、片方は持ち込み全可の記述式、もう片方は持ち込み不可の選択式ということが普通に起こります。「だいたい同じだろう」という思い込みが、一番危険です。
04情報をどこで得るか
4か所で確認できます。
試験の日時は、大学が発表する試験の時間割で確認します。通常の授業と教室が違うこともあるため、必ず見てください。
範囲と持ち込みの可否は、授業で告知されることがほとんどです。試験前の数回で説明されるので、聞き逃さないでください。
休んだ回に告知があった場合は、友人に確認するか教員に問い合わせてください。「知らなかった」では済みません。
なお、試験の日程や教室は変更されることがあります。ポータルサイトや掲示板で変更が告知されるため、試験期間が近づいたら定期的に確認してください。古い情報のまま別の教室へ行き、間に合わなかったというのは実際に起きています。確認は一度では足りません。
05一覧にする
全体が見えます。
集めた情報は、1枚の表にまとめてください。これで全体が見えます。
一覧にすると、どの科目が重いか、いつが山場かが分かります。頭の中で考えているだけでは把握できません。
準備の状況を記録する欄も作っておくと、進捗が見えて安心できます。不安は、状況が見えないことから生まれます。
一覧の作り方は、紙でも表計算ソフトでも構いません。大事なのは、いつでも見返せる場所に置いておくことです。スマートフォンで写真を撮っておく、あるいは机の前に貼っておく。確認する回数が多いほど、抜けに気づきやすくなります。
06優先順位の決め方
2つの軸で決めます。
優先順位は、「落とすと困る度合い」×「準備に必要な時間」で決めてください。
最優先は必修科目です。落とすと代替できず、取り直すしかありません。次に他の科目の前提になっている科目、そして再履修の科目です。
その中でも、範囲が広く準備に時間がかかる科目から着手してください。直前では間に合いません。単位の仕組みは大学の単位とは?1単位の計算方法と卒業に必要な単位数の仕組みで扱っています。
優先順位を決めるときに迷いやすいのが、「得意だが配点が高い科目」と「苦手だが配点が低い科目」のどちらを優先するかです。基準は、単位を落とす可能性がどれだけあるかです。得意な科目は放っておいても通る可能性が高く、苦手な科目こそ時間を割く価値があります。ただし、必修かどうかが最優先の判断軸であることは変わりません。
試験期間に入ってから焦るより、ずっと楽な進め方です。
07計画の立て方
逆算して配分します。
計画は、使える日数を数えるところから始めます。2週間なら14日ですが、授業がある日は勉強時間が限られます。
1日の勉強時間は、現実的な数字にしてください。1日10時間という計画は、初日で崩れます。
そして予備日を1〜2日作ってください。計画どおりに進まないのが普通です。予備日があれば、遅れても立て直せます。
計画を立てるときは、アルバイトやサークルの予定も書き込んでください。試験期間中にシフトが入っていれば、その日の勉強時間は限られます。可能であれば、試験期間のシフトは早めに調整を申し出てください。直前では代わりが見つかりません。
早く始めた分だけ、直前の負担は軽くなります。
08日数の配分
重い科目に多く割きます。
配分の原則は、理解が必要な科目は早めに、暗記中心の科目は直前にです。
理解が必要な科目は、詰め込みが効きません。分からない箇所を潰すのに時間がかかるため、早く着手する必要があります。
暗記中心の科目は、試験に近い方が記憶が残ります。早くやっても忘れるため、直前に寄せる方が効率的です。
配分で見落とされがちなのが、移動時間や隙間時間です。通学の電車内、授業の合間の空きコマ——まとまった時間は取れなくても、確認作業には十分使えます。特に暗記系は短時間の反復が効くため、隙間時間との相性が良い作業です。
なお、1日に複数科目を詰め込むのは避けた方が無難です。頭の切り替えに時間がかかり、どちらも中途半端になりやすいためです。午前と午後で分ける、あるいは日ごとに科目を割り当てる方が、集中は続きます。
09記述式の対策
論点を整理します。
記述式では、論点ごとに説明できる状態を目指します。用語を知っているだけでは書けません。
有効なのが、実際に書いてみることです。頭の中では分かっているつもりでも、書こうとすると詰まります。
そして時間を計ってください。制限時間内に書き切れるかは、練習しないと分かりません。
記述式で意外に効くのが、「この論点を説明してください」と言われたら何を書くかを口に出してみることです。書く時間がないときでも、頭の中で組み立てる練習はできます。詰まった箇所が、そのまま理解が足りていない箇所です。
10選択式・穴埋めの対策
用語の正確さが問われます。
- 選択式や穴埋めでは、用語の正確さが問われます。似た用語の区別が特に狙われます。
- 対策は、範囲全体を網羅的に確認することです。記述式と違い、どこから出るか絞りにくいためです。
- 覚える作業は、間隔を空けて繰り返す方が定着します。一度に詰め込むより、数日に分けてください。
また、選択式だからといって曖昧な理解で通るとは限りません。選択肢は、似た用語や微妙に違う説明を並べて作られます。「なんとなく見たことがある」程度では選べない問題が出ます。定義を自分の言葉で言えるかを基準にしてください。
11持ち込み可の対策
準備の質で決まります。
持ち込み可の試験は楽だと思われがちですが、そうとは限りません。資料があることを前提に、問題が難しくなることが多いためです。
準備の要は、資料をすぐ引ける形に整理することです。試験中に探している時間はありません。
何が持ち込めるかは必ず確認してください。「自筆のノートのみ」といった条件がある場合、印刷物は持ち込めません。条件に反すると不正行為になります。
資料の整理で有効なのが、目次や索引を自作することです。「この論点はこのページ」という対応表を1枚作っておくだけで、探す時間が大きく減ります。付箋やインデックスシールを使うのも同じ効果があります。ただし、これも持ち込み条件に反しないか確認してください。
12レポート試験の対策
試験期間中に書く形式です。
試験の代わりにレポートを課す科目もあります。この場合、試験期間に執筆の時間が必要になります。
課題が事前に示される場合は、試験期間前に準備を進められます。資料集めと構成を先に済ませておいてください。
他の科目の試験と重なるため、計画に組み込んでおく必要があります。レポートの書き方は大学のレポートの書き方|構成・書き出し・文字数の基本で扱っています。
レポート試験で注意したいのが、提出方法です。オンライン提出の場合、システムの締切が厳格で、1分でも過ぎると受け付けられないことがあります。ファイル形式の指定がある場合も多く、直前に慌てないよう事前に確認してください。
13ノートの使い方
作り直さないでください。
試験前にノートをきれいに作り直す人がいますが、これは効率的ではありません。書き写す作業に時間を使うより、内容を理解する時間に充ててください。
やるべきは、通して読み、強調された箇所を確認し、疑問が残る箇所を潰すことです。
日頃から見直していれば、この作業は短時間で済みます。ノートの取り方は大学の授業のノートの取り方|手書き・PC・タブレットを比較で扱っています。
もしノートに抜けがある場合は、友人に見せてもらうか、配布資料で補ってください。ただし、他人のノートをそのまま覚えるのは効果が薄いことが多くあります。自分が授業で聞いた記憶と結びつかないためです。抜けを補ったら、自分の言葉で書き直す作業を一度挟んでください。
14過去問の位置づけ
傾向を知る手段です。
過去問は、形式と傾向を知る手段として有用です。どんな問い方をされるかが分かります。
ただし、同じ問題が出るとは限りません。過去問だけを覚える対策は危険です。
入手の方法にも注意が必要です。大学や科目のルールに従ってください。詳しくは過去問の入手方法と使い方|大学のテスト対策の実際で扱っています。
また、担当教員が変わった科目では、過去問の価値が大きく下がります。出題の方針は教員によって違うため、前年度の傾向がそのまま当てはまるとは限りません。シラバスで担当者を確認してから使ってください。
15友人と勉強する
使いどころがあります。
友人と勉強する最大の利点は、説明し合えることです。人に説明しようとすると、自分の理解の穴が見えます。
情報の共有も有効です。範囲や形式の確認は、一人より複数の方が正確になります。
ただし、雑談で終わらないよう時間を決めてください。そして当然ですが、試験中の協力は不正行為です。
ただし、友人と勉強するのが合わない人もいます。一人の方が集中できるなら、無理に合わせる必要はありません。情報の共有だけ行って、勉強自体は一人でする、という使い分けも十分に有効です。
16徹夜を避ける
当日に実力が出ません。
試験前の徹夜は、避けてください。当日に思考力が落ち、覚えたことも使えません。
特に問題なのが、試験が複数日続く場合です。初日の徹夜が、その後の試験すべてに影響します。
計画を前倒しして、睡眠を確保する方が確実です。前日に詰め込まなければならない状態にしないことが対策です。
もしどうしても時間が足りない場合でも、短時間の睡眠は取ってください。まったく寝ないより、数時間でも寝た方が当日のパフォーマンスは保たれます。そして翌年は、同じ状況にならないよう計画を早めてください。
17前日の過ごし方
確認に充てます。
前日は、新しいことに手をつけないのが原則です。全体を通して確認する時間に充ててください。
持ち物の準備も前日に済ませます。学生証を忘れると受験できないことがあるため、必ず確認してください。
そして睡眠を優先してください。前日に詰め込んでも、当日に使えなければ意味がありません。
前日に不安が強くなるのは自然なことです。不安は「まだやれていない」という感覚から生まれますが、前日にできることは限られています。やった分を確認して、できていることを数える方が、当日に向けては有効です。
18当日の動き方
余裕を持って行動します。
当日は余裕を持って到着してください。教室が通常と違うことがあり、探す時間が必要になる場合があります。
試験開始後は、まず問題全体に目を通してください。配点と分量を見て、時間配分を決めます。
そして不正行為は絶対にしないでください。カンニングは重い処分の対象です。詳しくは大学の規程を確認してください。
試験中に分からない問題に当たったときは、いったん飛ばして次に進んでください。1問に時間を使いすぎて、解けるはずの問題に手をつけられないのが最ももったいないパターンです。全部に目を通してから、戻って考えてください。
また、時計の持ち込み可否も確認してください。教室に時計がなく、スマートフォンも使えない場合、時間配分ができなくなります。腕時計を用意しておくと確実です。
19受けられないとき
すぐに連絡してください。
体調不良などで試験を受けられない場合は、すぐに教務課へ連絡してください。
追試験の制度がある大学では、所定の手続きで受験できることがあります。ただし条件があります。
申請の期限は特に短いことが多く、当日か翌日までというケースもあります。受けられないと分かった時点で動いてください。
なお、追試験の制度がない大学・科目もあります。その場合、受けられなかった時点で単位を落とすことになります。制度の有無は事前に確認しておくと、いざというときの判断が早くなります。
20相談できる窓口
準備の相談もできます。
範囲や形式が分からない場合は、担当教員に確認してください。「どういう形式か」という質問は自然なものです。
日程や教室の確認、追試験の制度は教務課です。
試験への不安が大きい場合は、学生相談室も利用できます。眠れない状態が続いているなら、早めに相談してください。
なお、試験前に教員へ質問すること自体は問題ありません。「範囲はどこまでですか」「持ち込みは何が可能ですか」といった確認は、むしろ推奨される行動です。遠慮して確認しないまま当日を迎える方が、はるかに不利になります。
21よくある質問
いつから準備を始めればいいですか?
2週間前に情報収集と計画から始めてください。範囲も形式も分からないまま勉強すると、出ない範囲に時間を使うことになります。1時間かけて計画を立てる方が、結果的に効率的です。
何を確認すればいいですか?
①試験日時 ②範囲 ③形式 ④持ち込みの可否 ⑤配点、の5つです。特に配点は見落とされがちで、試験が評価の100%を占める科目と30%の科目では、かける時間が変わります。
どの科目から手をつけますか?
「落とすと困る度合い」×「準備に必要な時間」で決めてください。最優先は必修科目、次に他の科目の前提になっている科目、再履修の科目です。その中でも範囲が広い科目から着手してください。
理解が必要な科目と暗記科目、どちらを先に?
理解が必要な科目を早めに、暗記中心の科目を直前に寄せてください。理解が必要な科目は詰め込みが効かず、分からない箇所を潰すのに時間がかかります。暗記は試験に近い方が記憶が残ります。
持ち込み可の試験は楽ですか?
そうとは限りません。資料があることを前提に問題が難しくなることが多くあります。準備の要は、資料をすぐ引ける形に整理することです。また何が持ち込めるかを必ず確認してください。条件に反すると不正行為になります。
試験前にノートを作り直すべきですか?
効率的ではありません。書き写す作業より、内容を理解する時間に充ててください。やるべきは、通して読み、強調された箇所を確認し、疑問が残る箇所を潰すことです。
過去問は使えますか?
形式と傾向を知る手段としては有用です。ただし同じ問題が出るとは限らず、担当教員が変われば傾向も変わります。過去問だけを覚える対策は危険です。入手の方法も、大学や科目のルールに従ってください。
徹夜してでも詰め込むべきですか?
避けてください。当日に思考力が落ち、覚えたことも使えません。特に試験が複数日続く場合、初日の徹夜がその後すべてに影響します。計画を前倒しして睡眠を確保する方が確実です。
前日は何をすればいいですか?
新しいことに手をつけず、全体を通して確認する時間に充ててください。持ち物の準備も前日に。学生証を忘れると受験できないことがあります。そして睡眠を優先してください。
体調不良で受けられません。
すぐに教務課へ連絡してください。追試験の制度がある大学では所定の手続きで受験できることがありますが、申請の期限は特に短く、当日か翌日までというケースもあります。診断書が必要になることが一般的です。
22まとめ|2週間前は、計画から
まず情報を集めてください。試験日時、範囲、形式、持ち込みの可否、配点。この5つが揃えば、計画は自動的に決まります。
優先順位は「落とすと困る度合い」×「準備に必要な時間」。必修、前提科目、再履修を優先し、範囲が広い科目から着手します。
理解が必要な科目は早めに、暗記は直前に。詰め込みが効く科目と効かない科目を見分けて配分してください。
ノートは作り直さないでください。書き写す時間より、理解する時間に充てる。日頃の復習があれば確認作業で済みます。
最後に。徹夜は避けてください。当日に実力が出ず、複数日の試験ならその後にも影響します。睡眠を確保できる計画を立ててください。
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