追試・再試験とは?受けられる条件と当日までの準備
まず追試験と再試験は別の制度です。追試験=やむを得ない理由で受けられなかった人が後日受けるもの、再試験=受験したが不合格だった人が再挑戦するもの。多くの大学で用意されているのは追試験で、再試験がない大学も珍しくありません。追試験の対象になるのは病気・けが、忌引、交通機関の遅延・運休、就職活動、教育実習など、証明できる理由に限られます。最重要は申請期限——当日または翌営業日ま…
試験当日の朝、熱が出た。頭の中が真っ白になる。
大学の定期試験は、体調不良や事故で受けられなくなることがあります。その日の1科目を落とすと、卒業や進級に影響することもあります。
こうしたときに用意されているのが追試験です。ただし、制度の有無も条件も大学によって大きく異なり、しかも申請の期限が非常に短いという特徴があります。
この記事では、追試験と再試験の違い、受けられる条件、申請の手順と期限、そして当日までの準備を整理します。
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1 / 701追試験と再試験の違い
まったく別の制度です。
| 観点 | 追試験 | 再試験 |
|---|---|---|
| 対象 | 受けられなかった人 | 受けたが不合格の人 |
| 理由 | やむを得ない事情 | 成績不足 |
| 制度の有無 | 多くの大学にある | ない大学も多い |
| 申請 | 本人が申請 | 対象者に通知される場合も |
まず押さえたいのが、追試験と再試験はまったく別の制度だという点です。混同している人が非常に多くいます。
追試験は、やむを得ない理由で試験を受けられなかった人が、後日受けるものです。
再試験は、受験したが不合格だった人が再挑戦するものです。制度がない大学も多く、あてにはできません。
この2つを混同すると、対処を誤ります。「再試があるから大丈夫」と思って試験を軽視していたら、そもそも制度がなかった——これは実際に起こります。逆に、体調不良で受けられなかった人が「もう単位は取れない」と諦めてしまい、追試験の制度を使わないまま期限を過ぎるケースもあります。自分の大学に何があるかを、学期のはじめに確認しておいてください。
もう一点、名称が大学によって違うことにも注意してください。「追試験」を「追再試験」と一括りに呼ぶ大学、「特別試験」と呼ぶ大学もあります。名前が違っても、対象が「受けられなかった人」なのか「不合格だった人」なのかを見れば、どちらの制度かは判別できます。規程を読むときは、名称ではなく対象の記述を確認してください。
02追試験とは
受験機会を保障する制度です。
追試験は、正当な理由で受験できなかった学生に、受験の機会を保障する制度です。
重要なのは、自動的に受けられるものではないという点です。本人が期限内に申請し、理由を証明する必要があります。
「体調が悪かったので後で受けられますよね」と、後日ふらりと窓口に行っても、期限を過ぎていれば認められません。
なお、科目によっては追試験を実施しないこともあります。大学全体の制度として追試験があっても、担当教員の判断や科目の性質によって、別の方法(レポートでの代替など)が取られることがあります。連絡した際に、その科目でどう扱われるかを確認してください。
なお、追試験は通常の試験と問題が異なるのが一般的です。同じ問題を使えば公平性が保てないためです。範囲は同じでも、出題は別に用意されると考えてください。
制度の存在を知っているかどうかが、そのまま結果を分けます。
03再試験とは
あてにしないでください。
再試験は、制度がない大学も多いことをまず押さえてください。「落ちても再試があるだろう」という前提は危険です。
制度がある場合も、対象に条件があることがほとんどです。「一定の点数以上の不合格者のみ」といった形です。
また、合格しても評価は「可」止まりと定められていることがあります。GPAへの影響は残ります。
再試験があてにならないもう一つの理由が、実施の判断が教員に委ねられている場合があることです。制度としては存在しても、その科目で実施されるとは限りません。「制度がある=必ず受けられる」ではないという点を押さえてください。
なお、再試験の通知が来るとは限りません。対象者に個別連絡される大学もあれば、掲示やポータルでの周知のみという大学もあります。不合格が分かったら、自分から確認してください。
04対象になる理由
証明できる理由に限られます。
追試験の対象になるのは、客観的に証明できる理由に限られます。
最も多いのが病気・けがです。この場合、医療機関の診断書や受診を証明する書類が必要になります。
また、学校保健安全法上の感染症による出席停止は、多くの大学で対象とされています。ただし取り扱いは大学によります。
なお、就職活動や教育実習の扱いは大学によって差が大きい領域です。対象としている大学もあれば、対象外としている大学もあります。該当する予定があるなら、試験期間の前に確認しておいてください。当日になって「対象外でした」では手遅れです。
これらの理由に共通するのは、本人の努力では避けられない事情だという点です。制度の趣旨は、そうした事情で受験機会を失うことを防ぐところにあります。逆に言えば、本人が管理できた事柄は対象になりません。この線引きを理解しておくと、自分のケースが該当するかの見当がつきます。
該当しそうな事情が生じたら、判断を自分で下さず窓口に確認してください。
05対象にならない理由
これは認められません。
一方、対象にならない理由も明確です。
最も多いのが寝坊と日程の勘違いです。いずれも自己管理の問題とされ、認められないのが通常です。
また、アルバイトのシフトも理由になりません。試験期間のシフトは、事前に調整しておく必要があります。
なお、対象外と分かっても連絡はしてください。認められる可能性がゼロでも、状況を伝えておくことに意味があります。特に、その後の再履修の相談につながります。黙って欠席するのが最も選択肢を狭めます。
なお、やむを得ない事情かどうかの判断は大学が行います。自分では「仕方なかった」と思う事情でも、対象外とされることがあります。事前に制度の範囲を把握しておくことで、その差を減らせます。
06期限が最重要
ここで多くの人が制度を逃します。
追試験の制度で最も重要なのが、申請期限です。
多くの大学で当日または翌営業日までと定められています。これは他の手続きと比べて極端に短い部類です。
「体調が戻ってから手続きしよう」と考えていると、その時点で期限を過ぎている——これが最も多い失敗です。
期限がこれほど短い理由は、成績処理の日程が詰まっているためです。追試験を実施し、採点し、成績を確定させるまでを、次学期が始まる前に終える必要があります。学生側にとっては厳しい設計ですが、仕組み上そうなっています。
なお、期限は科目単位ではなく試験日単位で進みます。複数科目を同じ日に受けられなかった場合、それぞれについて期限内に申請する必要があります。まとめて後日、というわけにはいきません。
期限だけは、体調が悪くても意識しておいてください。
07まず連絡する
動けるうちに連絡してください。
- 1教務課に連絡
- 2状況と科目を伝える
- 3必要な手続きを聞く
- 4書類を用意する
- 5期限内に申請する
受けられないと分かったら、まず教務課に連絡してください。手続きの前に、連絡が先です。
連絡の際は、科目名・試験日時・受けられない理由を伝えます。そのうえで、必要な手続きを確認します。
電話がつながらない場合は、大学のメールアドレスから連絡してください。記録が残ることにも意味があります。
なお、試験当日の朝に動けない状態であれば、家族に連絡してもらう方法もあります。多くの大学では本人以外からの連絡も受け付けます。まず一報を入れることが最優先です。
なお、連絡した記録を残しておいてください。電話であれば日時と対応者の名前、メールであれば送信済みのものを保管します。後から「連絡していない」とされる事態を防げます。
連絡さえ入れておけば、その後の相談ができます。
08必要な書類
理由によって違います。
申請には、大学所定の願書と理由を証明する書類が必要になるのが一般的です。
書類の種類は理由によって違います。何が必要かは教務課に確認してください。
なお、書類の準備に時間がかかる場合は、その旨を連絡の時点で伝えてください。取り扱いを教えてもらえます。
なお、書類に不備があると受理されません。日付の記載、発行者、必要事項——提出前に確認してください。期限ぎりぎりに提出すると、不備の修正が間に合わなくなります。
なお、書類の原本提出を求められることがあります。手元に控えを残したい場合は、提出前にコピーを取っておいてください。
09診断書について
受診が前提になります。
- 体調不良を理由とする場合、診断書の提出を求められることが一般的です。
- 診断書は受診しなければ発行されません。「体調が悪くて寝ていた」だけでは証明になりません。
- 費用は自己負担となり、健康保険の対象外です。金額は医療機関によって異なります。
なお、大学が診断書の記載事項を指定している場合があります。病名だけでなく、療養が必要な期間の記載を求められることもあります。受診の際に、大学の様式があるかを確認してから行くと二度手間を避けられます。
なお、診断書は試験日に近い日付で取得する必要があります。数日後に受診して発行された診断書では、試験日の状態を証明できないと判断されることがあります。動ける状態なら、当日か翌日の受診が確実です。
費用と手間はかかりますが、単位を守るための必要経費と考えてください。
10交通機関の遅延
証明書を必ず取ってください。
交通機関の遅延・運休で間に合わない場合は、まず遅延証明書を取得してください。
駅で配布されるほか、鉄道会社のサイトで発行できる場合もあります。後から取得できないこともあるため、その場で確保してください。
また、一定時間内なら途中入室が認められる大学もあります。諦めずに会場へ向かい、連絡を入れてください。
なお、遅延の程度によっては対象外となることもあります。数分の遅れは通常の範囲とされる場合があります。基準は大学によって異なるため、確認してください。
なお、自家用車の渋滞は対象外とされるのが通常です。公共交通機関の遅延と違い、客観的な証明が難しいためです。試験当日の移動手段は、遅延証明が取れるものを選ぶ方が安全です。
11申請の手順
流れを把握しておいてください。
- 手順はおおむねこの5段階です。具体的な方法は大学の規程によります。
- 重要なのは、①の連絡を最優先にすることです。書類が揃っていなくても、まず連絡してください。
- 申請しても、必ず認められるとは限りません。理由が要件に当てはまるかが審査されます。
なお、申請が認められた場合も、日程は選べないのが通常です。指定された日時に受けられない場合は、その時点で相談してください。
なお、申請の可否は後日通知されます。結果が出るまでは、追試験を受ける前提で準備を進めておいてください。認められてから準備を始めると間に合いません。
12手数料がある場合
費用がかかることがあります。
追試験や再試験に手数料を定めている大学があります。金額や有無は大学によって異なります。
これに加えて、診断書の費用も自己負担で発生します。
費用が用意できない場合は、期限前に窓口へ相談してください。納付方法について案内を受けられることがあります。
なお、手数料は追試験が認められた後に納付する形が一般的です。申請の時点で用意できなくても、まず連絡してください。
費用の見通しも、事前に確認しておくと安心です。
13評価の扱い
上限がある場合があります。
追試験の評価が通常の試験と同じ扱いになるかは、大学によって異なります。
再試験については、合格しても評価は「可」までと定められていることが比較的多くあります。
GPAへの反映も含め、事前に確認しておいてください。仕組みはGPAとは?計算方法と大学生活で効いてくる場面で扱っています。
なお、追試験の評価に上限がある場合でも、単位が取れることの意味は大きくあります。不可で0点になるより、はるかに良い結果です。
なお、上限の有無は申請時に確認できます。GPAの要件が関わる制度を利用している場合は、影響を把握しておくと計画が立てやすくなります。
制度の詳細は、履修要項の試験に関する項目に記載されています。
14実施の時期
試験期間の後が一般的です。
- 追試験は、通常の試験期間が終わった後に実施されるのが一般的です。
- 日程と教室は、ポータルや掲示で通知されます。申請したら、必ず確認してください。
- 長期休暇と重なることも多いため、休暇中もポータルを確認する必要があります。
なお、複数科目で追試験を受ける場合、同じ日にまとめて実施されることがあります。準備の配分を考えておいてください。
なお、実施日に別の予定が入っている場合でも、追試験が優先されるのが通常です。アルバイトなどは事前に調整してください。
15当日までの準備
通常の試験と同じです。
準備の基本は、通常の試験と同じです。範囲と形式を確認し、逆算して準備します。
ただし、形式が通常と異なる場合があります。担当教員に確認しておくと安全です。
持ち物として、追試験の受験許可証のようなものが必要な大学もあります。事前に確認してください。準備の進め方は大学の定期試験の勉強法|2週間前からの逆算スケジュールで扱っています。
なお、体調を戻すことが最優先です。無理をして追試験でも力を出せなければ意味がありません。受験可能な状態まで回復してから臨んでください。
なお、試験範囲が通常と同じかも確認してください。実施時期がずれる分、範囲が調整されることがあります。
16受けられなかった場合
単位は取れません。
追試験が受けられなかった場合、その科目は不可となります。
単位が取れないだけでなく、GPAにも0点として算入されるのが通常です。
この場合、再履修で単位を取り直すことになります。必修科目なら、卒業時期にも影響する可能性があります。
なお、この結果を早く知ることに意味があります。不可が確定したなら、次の履修計画に切り替える方が建設的です。曖昧なまま次学期を迎えないでください。
なお、不可となった科目も成績表に記録されます。成績証明書にも表示されるため、その点は認識しておいてください。
17再履修という選択
計画を早く立ててください。
- 追試験が使えなかった場合、再履修が次の選択肢になります。
- まず次にいつ開講されるかを確認してください。毎年開講されない科目もあります。
- そして、時間割が組めるかも確認が必要です。他の必修と重なると、さらに翌年になることがあります。
なお、落とした原因を振り返ってから再履修に臨んでください。同じ進め方では同じ結果になります。準備不足だったのか、日程管理の問題だったのか、体調管理だったのか——原因によって対策が変わります。
なお、再履修の科目は優先度を上げてください。一度落としている以上、同じ扱いでは同じ結果になります。時間割を組む段階から、確実に出られる配置にしてください。
18卒業・進級への影響
早めに確認してください。
- 1科目落としただけでも、進級や卒業に影響することがあります。
- 特に注意したいのが、資格課程です。履修の順序が決まっており、1科目の遅れが後の科目に波及します。
- 影響の範囲は、教務課で確認してください。早く知るほど、対処の選択肢が残ります。
なお、影響がないと分かることにも価値があります。不安を抱えたまま過ごすより、確認して状況を把握する方が動きやすくなります。
なお、資格課程を履修している場合は、担当部署にも確認してください。教務課とは別に、資格に関する窓口が置かれている大学があります。
19同じことを防ぐ
予防できることがあります。
最も多い欠席理由が体調不良である以上、試験前の徹夜は避けてください。体調を崩す原因になります。
また、日程の勘違いも防げます。試験の時間割は複数回確認してください。
そして、制度を事前に把握しておくことが最大の予防です。いざというときに動けるかどうかが変わります。
また、試験期間中は無理をしないことも予防です。複数科目が続く時期に体調を崩すと、連鎖的に影響します。睡眠を確保する計画を立ててください。
なお、試験期間の予定は早めに固めてください。直前に調整しようとすると、断れない予定が残ります。
20相談できる窓口
一人で判断しないでください。
- 制度と手続きは教務課が窓口です。まずここに連絡してください。
- 体調面の相談は保健管理センターで受けられます。大学によっては受診の案内もあります。
- 試験のたびに体調を崩す、不安で眠れないといった状態が続くなら、学生相談室も利用できます。
なお、窓口は試験期間中も開いています。ただし受付時間は限られるため、事前に確認しておくと慌てずに済みます。
なお、制度について事前に聞いておくことも可能です。「もし受けられなくなったらどうすればよいか」を学期のはじめに確認しておけば、当日に迷いません。
21よくある質問
追試験と再試験はどう違いますか?
追試験はやむを得ない理由で受けられなかった人が後日受けるもの、再試験は受験したが不合格だった人が再挑戦するものです。多くの大学にあるのは追試験で、再試験は制度がない大学も珍しくありません。
体調不良で受けられません。どうすればいいですか?
すぐに教務課へ連絡してください。申請期限は当日または翌営業日までと定める大学が多く、体調が戻ってからでは間に合いません。書類が揃っていなくても、まず連絡が先です。
診断書は必要ですか?
体調不良を理由とする場合、提出を求められるのが一般的です。診断書は受診しなければ発行されないため、医療機関の受診が前提になります。費用は自己負担で、健康保険の対象外です。
寝坊した場合は認められますか?
認められないのが通常です。自己管理の問題とされます。日程の勘違い、準備不足、アルバイトのシフトなども同様に対象外です。
電車が遅れて間に合いません。
遅延証明書を必ず取得してください。駅で配布されるほか、鉄道会社のサイトで発行できる場合もあります。また一定時間内なら途中入室が認められる大学もあるため、大学に連絡しながら会場へ向かってください。
追試験の評価は通常と同じですか?
大学によります。通常どおり評価される場合もあれば、上限が設けられている場合もあります。特に再試験は、合格しても「可」止まりと定められていることが比較的多くあります。
手数料はかかりますか?
手数料を定めている大学があります。金額や有無は大学によって異なります。これに加えて診断書の費用も自己負担で発生します。費用が用意できない場合は、期限前に窓口へ相談してください。
申請すれば必ず受けられますか?
必ずではありません。理由が要件に当てはまるかが審査されます。証明書類が不十分な場合や、対象外の理由と判断された場合は認められません。
追試験も受けられなかったらどうなりますか?
その科目は不可となり、GPAにも0点として算入されるのが通常です。単位が必要な科目であれば、再履修で取り直すことになります。必修科目なら卒業時期への影響も確認してください。
いつ実施されますか?
通常の試験期間が終わった後に実施されるのが一般的です。日程と教室はポータルや掲示で通知されます。長期休暇と重なることも多いため、休暇中もポータルを確認してください。
22まとめ|まず連絡、それから手続き
追試験と再試験は別の制度です。追試験は受けられなかった人、再試験は不合格だった人が対象。再試験は制度がない大学も多く、あてにはできません。
対象は証明できる理由に限られます。病気・けが、忌引、交通機関の遅延など。寝坊や日程の勘違いは認められません。
最重要は期限です。当日または翌営業日までと定める大学が多く、体調が戻ってからでは間に合いません。
受けられないと分かったら、まず教務課に連絡してください。書類が揃っていなくても、連絡が先です。
最後に。制度を事前に把握しておくことが最大の備えです。いざというときに動けるかどうかで、結果が変わります。
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