GPAの上げ方|成績評価の仕組みから逆算する方法
GPAを上げる方法は、大きく分けて①0点を作らない ②低い評価を減らす ③高い評価を増やすの3つです。効率の順序もこのとおりで、最優先は「落とさない」——不可は0点として分母に算入されるため、1科目の不可は良い評価2〜3科目分を打ち消します。次に効くのが履修段階の設計で、抱えられる量に絞る・単位数の大きい科目に力を配分する・評価方法を確認して選ぶの3点。学期中はシラバスの評…
GPAを上げたい。でも「勉強を頑張る」以外の方法が思いつかない。
奨学金の継続、留学の出願、研究室の配属——GPAが必要になる場面に直面してはじめて、数値を気にし始める人は少なくありません。
ただ、やみくもに勉強量を増やしても、GPAは効率よく上がりません。仕組みを理解して、どこに力を入れるかを決める必要があります。
この記事では、GPAが決まる仕組みからの逆算、履修段階でできること、学期中の動き方、そしてやってはいけない対策までを整理します。
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1 / 701仕組みから逆算する
計算式を知ると方針が決まります。
GPAは、(評価点×単位数)の合計÷履修単位数の合計で計算されます。この式が方針を決めます。
式を見れば分かるとおり、分子を増やすか、無駄に分母を増やさないかの2通りしかありません。
そして不可は分子を増やさず分母だけ増やす——これが最も効率の悪い状態です。仕組みはGPAとは?計算方法と大学生活で効いてくる場面で詳しく扱っています。
この式から導かれる重要な性質が、「履修すれば必ず分母が増える」ということです。単位が取れたかどうかに関係なく、登録した科目は分母に入ります。だからこそ、取り切れる見込みのない科目を安易に登録することが、そのままGPAを下げる行為になります。履修登録の段階で、すでに勝負が始まっています。
もう一つ押さえておきたいのが、GPAは「一度確定すると変えられない」という点です。その学期の成績は、学期が終われば固定されます。上げられるのは、これから履修する科目だけです。だからこそ、過去を悔やむより、次の学期の設計に時間を使う方が効果があります。
02優先順位は3段階
効率の順に取り組んでください。
| 順位 | やること | 効果 |
|---|---|---|
| 1 | 0点を作らない | 最も大きい |
| 2 | 低い評価を減らす | 安定して効く |
| 3 | 高い評価を増やす | 時間がかかる |
GPAを上げるとき、多くの人は③の「高い評価を増やす」から考えます。しかし、効率は最も低くなります。
最も効くのは①の「0点を作らない」です。不可を1つ防ぐことは、良い評価を複数取るのと同等の効果があります。
次が②の「低い評価を減らす」です。「可」を「良」にする方が、「優」を「秀」にするより現実的です。
この優先順位を意識すると、努力の配分が変わります。手が回らなくなったとき、多くの人はすべてを平均的に頑張ろうとします。しかし実際には、崩れかけている1科目を立て直す方が、全科目を少しずつ上げるより効果が大きくなります。どこが危ないかを把握しておいてください。
なお、③を軽視するという意味ではありません。①と②が安定していれば、③に取り組む余裕が生まれます。順序の話であって、優先度の低い項目を捨てるという話ではありません。
03まず落とさない
ここが最大のポイントです。
単位を落とす原因の多くは、学力ではなく管理の問題です。出席不足、課題の未提出、試験の失念——これらは対策できます。
特に多いのが、途中で手が回らなくなって放置するパターンです。1回休んだ回の内容が分からず、次も出づらくなる。
そうなる前に、友人に確認する、教員に質問するといった動きを取ってください。早いほど立て直せます。
また、「行かなくなった科目」を作らないことも重要です。1回休んだだけの科目が、いつの間にか出席しづらい科目になり、最終的に放置される——この流れは非常によくあります。休んだ次の回に必ず出る、というだけで防げます。
また、体調や生活の乱れが原因で崩れるケースもあります。この場合、勉強の方法をいくら変えても解決しません。生活リズムが崩れている、眠れない日が続いているといった自覚があるなら、そちらの立て直しが先です。大学の保健管理センターや学生相談室に相談できます。
04履修取消を知る
制度があるなら使えます。
多くの大学には、履修登録した科目を期限内に取り消す制度があります。
単位が取れそうにない科目を取り消せば、不可としてGPAに算入されるのを避けられることがあります。
ただし、期限は学期の途中までです。過ぎれば取り消せません。制度の有無と期限を、学期のはじめに確認しておいてください。
なお、履修取消は最後の手段と考えてください。取り消せば単位は取れず、卒業要件の充足が後ろにずれます。まずは取り切る努力をし、それでも見込みが立たない場合の選択肢として検討するのが順序です。
なお、取り消した科目は再度履修できるのが通常です。次学期以降に開講されるなら、準備を整えて臨み直すという選択もあります。
05履修する量を決める
詰め込みすぎないでください。
GPAが下がる大きな原因が、履修しすぎです。抱えきれない量を取ると、全体が中途半端になります。
大学の単位制度では、授業時間だけでなく予習復習の時間も含めて設計されています。授業に出るだけでは足りません。
多くの大学には履修上限(CAP制)がありますが、上限いっぱいまで取る必要はありません。
なお、「取れるだけ取っておく」という考え方は危険です。早めに単位を揃えたい気持ちは分かりますが、その学期に全部を抱え切れなければ、結果的に評価が下がります。卒業までの期間全体で配分を考えてください。
また、科目ごとの負荷は均等ではありません。同じ2単位でも、毎週課題が出る科目と、試験だけの科目では必要な時間がまったく違います。単位数だけで負荷を見積もると、実際の忙しさを読み違えます。シラバスの準備学習欄も参考にしてください。
06単位数の大きい科目
影響が大きい分、効率も良い。
単位数の大きい科目は、GPAへの影響が大きくなります。4単位の科目は、2単位の科目の2倍の重みを持ちます。
したがって、限られた時間を配分するなら、単位数の大きい科目を優先する方が効率的です。
逆に、単位数の大きい科目で低い評価を取ると打撃も大きいということです。ここは落とせません。
なお、単位数の大きい科目は内容も重いことがほとんどです。4単位の科目は授業時間も課題量も多く、そのぶん時間を要します。効率が良いからといって、無理に多く取る話ではありません。取った科目に相応の時間を割く、という意味です。
配分を決めるときは、必修かどうかも併せて見てください。
07評価方法で選ぶ
自分に合う形式があります。
履修を選ぶとき、評価方法を見るという視点はあまり意識されません。しかし、ここは効きます。
試験一発の科目が苦手なら、積み上げ型の科目の方が安定します。逆に、コツコツが苦手なら試験型が向きます。
評価方法はシラバスに書かれています。興味を優先したうえで、同じような候補が複数あるなら評価方法で選ぶ——この順序が現実的です。
なお、評価方法だけで選ぶのも避けてください。形式が合っていても、内容に関心が持てなければ続きません。優先すべきは学びたい内容で、評価方法はその次の判断材料です。
なお、評価方法が学期途中で変更されることもあります。実施方法の都合による変更が告知された場合は、方針を調整してください。
08シラバスを読む
情報はここにあります。
シラバスは、その科目で何が求められるかが書かれた資料です。読まずに履修するのは、地図を見ずに歩くようなものです。
特に見るべきは評価方法です。試験何%、レポート何%、平常点何%——配分が分かります。
そして到達目標。ここに書かれている内容が、そのまま試験やレポートで問われることがあります。
なお、シラバスは履修登録前に読むものです。試験前にはじめて開いても、できることは限られます。登録の時点で評価方法と到達目標を把握しておけば、学期を通じてどう動くかの方針が立ちます。
なお、シラバスは学期途中でも読み返す価値があります。授業が進んでから読むと、初回には意味が分からなかった到達目標の記述が理解できるようになっています。
09配点から逆算する
大きい要素を落とさない。
評価の配分が分かれば、どこに力を入れるかが決まります。
課題が70%を占める科目で、課題を雑にして試験だけ頑張っても、評価は上がりません。
逆に、試験100%の科目では、日頃の課題がなくても試験で挽回できます。配分に応じて動いてください。
なお、配点が明示されていない科目もあります。その場合は、授業の初回に説明されることが多いため、聞き逃さないでください。それでも分からなければ、担当教員に確認できます。
10課題を落とさない
提出するだけで差がつきます。
- 課題は、提出しなければ0点です。出来はともかく、出すことで点は入ります。
- 締切の管理が甘いと、存在を忘れて期限を過ぎることになります。全科目の締切を一覧にしてください。
- また、遅れても提出を受け付ける科目もあります。諦める前に、担当教員に相談してください。
また、完璧を目指して提出できないのが最悪です。出来が7割でも提出すれば点が入りますが、10割を目指して間に合わなければ0点です。締切が近いなら、質より提出を優先してください。
なお、課題の提出状況は記録に残ります。まとめて評価される科目では、後半だけ頑張っても前半の未提出分は戻りません。序盤から手を抜かないでください。
11出席の扱い
科目によって重みが違います。
出席が評価に含まれるかは、科目によって違います。シラバスで確認してください。
評価に含まれない科目でも、一定回数以上の出席が受験の要件となっていることがあります。
そして、評価に含まれなくても試験の情報は授業で告知されます。出席の意味は大学の出席はどれくらい重要?出席点と欠席の扱いを解説で扱っています。
なお、やむを得ず欠席する場合は、大学の定める手続きを確認してください。公欠として扱われる制度がある場合、要件を満たせば欠席回数に算入されないことがあります。
12試験での上積み
準備の質で変わります。
試験で点を伸ばすには、形式と範囲の確認が先です。ここが曖昧なまま勉強しても効率が上がりません。
記述式の科目では、論点を自分の言葉で説明できる状態を目指してください。用語を知っているだけでは書けません。
準備の進め方は大学の定期試験の勉強法|2週間前からの逆算スケジュールで詳しく扱っています。2週間前からの逆算が基本です。
また、試験は複数科目が同じ週に集中します。1科目だけ完璧に準備しても、他が崩れれば総合的なGPAは上がりません。全科目を見渡した配分が必要です。
なお、試験で挽回できる幅には限りがあります。課題の配点が大きい科目では、試験で満点を取っても評価が届かないことがあります。
13レポートでの上積み
形式で減点されないように。
レポートで評価を落とす原因の多くが、形式面の不備です。文字数、書式、出典の書き方——ここは対策できます。
そして最も重要なのが、設問に答えているかです。関係のあることを書いても、問われたことに答えていなければ評価されません。
書き方の基本は大学のレポートの書き方|構成・書き出し・文字数の基本で扱っています。
また、提出前に一度読み返すだけで、誤字や論理の飛躍はかなり減ります。書き上げた直後ではなく、少し時間を置いてから読むと気づきやすくなります。
なお、返却されたレポートのコメントは必ず読んでください。次のレポートで同じ指摘を受けないようにするだけで、評価は安定します。
14日頃の進め方
これが最も確実です。
結局のところ、日頃の積み上げが最も確実です。試験前だけ頑張る方式は、負担が大きいわりに結果が安定しません。
特に効くのが、疑問を残さないことです。分からない箇所を放置すると、次の回も分からなくなります。
短時間でも構いません。授業の後に数分見返すだけで、試験前の負担が大きく変わります。
また、日頃の積み上げは複数科目に同時に効きます。試験前の詰め込みは1科目ずつしか処理できませんが、毎回の授業を押さえる習慣は全科目に同時に働きます。この差が、学期末に表れます。
なお、完璧な復習を目指す必要はありません。授業が終わった直後に配布資料を眺める、分からなかった箇所に印をつける——この程度でも効果があります。続けられる量に設定することの方が重要です。
積み上げた分は、次の学期にもそのまま効いてきます。
15苦手科目の扱い
落とさないことを目標に。
- 苦手な科目で高評価を目指すのは、効率が良くありません。まず落とさないことを目標にしてください。
- 基礎が足りていない場合は、前提となる内容を補う方が結果的に早くなります。
- 多くの大学には学修支援の窓口があります。個別に相談できる制度があるなら、使わない手はありません。
なお、苦手の理由を特定することも有効です。内容が難しいのか、授業の進度が速いのか、前提知識が足りないのか——理由によって対処が変わります。漠然と「苦手」で止めないでください。
なお、苦手科目を後回しにすると悪化します。分からない箇所が積み上がり、取り返すのに必要な時間が増えていきます。早い段階で手を打ってください。
16再履修を使う
扱いを確認してください。
落とした科目を再履修する場合、GPAへの反映のされ方は大学によって違います。
上書きされる制度なら、再履修で評価を上げればGPAも回復します。一方、両方が算入される制度では完全には戻りません。
また、再履修が翌年度しかできない科目もあります。必修なら卒業時期にも影響するため、早めに計画してください。
なお、再履修の科目は優先度を上げてください。一度落としている以上、同じ進め方では同じ結果になります。何が原因だったかを振り返ってから臨んでください。
17やってはいけない対策
これは逆効果です。
当然ですが、不正行為でGPAを上げようとしてはいけません。処分は当該科目の不合格にとどまらないことがあります。
レポートのコピペや、他人に書いてもらう行為も不正行為です。検出される仕組みも整備されています。
また、「単位をください」と教員に要求するのも認められません。評価の基準は事前に示されており、それに沿って判断されます。
なお、不正行為の記録は残ります。奨学金の停止や、その後の進路に影響する可能性があります。一時的にGPAを取り繕うために失うものが、あまりに大きくなります。
18「楽単」の落とし穴
思ったほど効きません。
評価が甘いとされる科目を選ぶ、いわゆる「楽単」狙いは、思ったほど効果がありません。
最大の理由は、噂が古いことです。担当教員が変われば評価方針も変わります。
そして、興味のない科目は続きません。結果として出席が途切れ、課題が滞り、評価が下がる——本末転倒です。
なお、興味のある科目の方が結果的に評価も伸びることは珍しくありません。授業に出るのが苦にならず、課題にも取り組めるためです。遠回りに見えて、こちらの方が確実な場合があります。
なお、噂の出所を確認する習慣も持ってください。誰が、いつの受講経験で言っているのかが分からない情報は、判断材料になりません。
19学年ごとの考え方
時期で戦略が変わります。
通算GPAは、履修が進むほど動きにくくなります。1年次の成績の影響が長く残ります。
そのため、1年次にGPAを意識できるかどうかが後の選択肢を左右します。
3年次以降でGPAが必要だと分かった場合は、残る学期で確実に取り切る方針に切り替えてください。急激な改善は難しくても、下げ止めることはできます。
なお、学年が上がると専門科目が中心になります。基礎の理解が足りていないと、そこで一気に苦しくなります。1年次の基礎科目を疎かにしないことが、後の成績を支えます。
なお、4年次は履修科目が少ないことが多く、1科目の評価が学期GPAに大きく響きます。ただし通算GPAへの影響は、履修単位数が少ない分だけ限定的です。この違いを理解しておくと、必要以上に焦らずに済みます。
20相談できる窓口
一人で抱えないでください。
履修の組み方に不安があるなら、アドバイザー教員や教務課に相談できます。
勉強の進め方自体が分からない場合は、学修支援の窓口がある大学もあります。個別相談が受けられます。
また、成績の低下が体調や生活の問題から来ている場合もあります。その場合は学生相談室など、別の窓口が適切です。
なお、相談は成績が出る前でも構いません。「この科目が危ない」と感じた時点で動く方が、選択肢が残ります。学期末に相談しても、できることは限られます。
21よくある質問
GPAを上げる一番効率的な方法は?
不可を作らないことです。不可は0点として分母に算入されるため、1科目の不可は良い評価2〜3科目分を打ち消します。高い評価を増やすより、落とさない方が効果が大きくなります。
履修を減らせばGPAは上がりますか?
抱えきれない量を取っている場合は上がる可能性があります。履修しすぎると全体が中途半端になり、評価が下がります。ただし卒業に必要な単位数もあるため、要件と照らして調整してください。
履修取消は使うべきですか?
単位が取れそうにない科目については、制度があれば検討する価値があります。不可としてGPAに算入されるのを避けられることがあります。ただし期限があり、単位は取れないため、卒業要件への影響も考えてください。
どの科目に力を入れればいいですか?
単位数の大きい科目です。4単位の科目は2単位の科目の2倍の重みを持つため、同じ努力でもGPAへの影響が大きくなります。逆に、そこで低い評価を取ると打撃も大きくなります。
「楽単」を選べばGPAは上がりますか?
期待するほど上がりません。噂が古く担当教員が変わっていることが多いうえ、興味のない科目は続かず、結果的に出席や課題が滞ります。評価方法が自分に合うかで選ぶ方が現実的です。
シラバスのどこを見ればいいですか?
評価方法の欄です。試験・レポート・平常点の配分が分かれば、どこに力を入れるかが決まります。到達目標も重要で、そこに書かれた内容が試験やレポートで問われることがあります。
再履修すればGPAは戻りますか?
大学によります。再履修の評価で上書きされる制度なら回復しますが、両方が算入される制度では完全には戻りません。自分の大学の履修要項で確認してください。
3年生ですが今からでも間に合いますか?
通算GPAの急激な改善は難しいものの、下げ止めることはできます。残る学期で不可を作らず、確実に取り切る方針に切り替えてください。必要な制度の要件を確認して逆算するのが現実的です。
苦手科目はどうすればいいですか?
高評価を目指すより、落とさないことを目標にしてください。基礎が足りていないなら前提を補う方が結果的に早くなります。学修支援の窓口がある大学なら、個別に相談できます。
教員に成績を上げてもらえませんか?
評価基準は事前に示されており、それに沿って判断されます。不当な要求は認められません。ただし、評価に明らかな誤りがあると思われる場合は、大学の定める確認手続きがあります。
22まとめ|落とさないことが最優先
優先順位は①0点を作らない ②低い評価を減らす ③高い評価を増やす。この順序で取り組むのが最も効率的です。
落とす原因の多くは管理の問題です。出席不足、課題の未提出、試験の失念——学力ではなく段取りで防げます。
履修段階で勝負が決まります。抱えられる量に絞り、単位数の大きい科目に力を配分し、評価方法を確認して選ぶ。
シラバスの評価方法から逆算してください。配点の大きい要素を落とさないことが、評価を安定させます。
最後に。「楽単」狙いは期待ほど効きません。興味のない科目は続かず、結果的に評価も下がります。仕組みを踏まえた選び方の方が、確実です。
・GPAとは?計算方法と大学生活で効いてくる場面
・大学の定期試験の勉強法|2週間前からの逆算スケジュール
・大学の単位とは?1単位の計算方法と卒業に必要な単位数の仕組み
・大学・キャンパスの記事一覧