バイトを変えるタイミング|次を決めてから辞めるか
基本は「次を決めてから辞める」のが安全です。収入が途切れず、比べて選べるからです。ただしハラスメントを受けている、体調に影響が出ている場合は、次が決まっていなくても先に離れることを優先してください。変えやすい時期は学期の変わり目や長期休みの前です。次の職場では「なぜ今の職場を変えたいのか」を条件に落とし込んでから探すと、同じことを繰り返しにくくなります。一時的に二つの職場を…
「今のバイトを変えたい。でも、次を決めてから辞めるべきか、先に辞めるべきか」
時給がもっと高いところに移りたい、時間割に合わない、仕事内容や人間関係が合わない、就職活動に役立つ仕事がしたい——バイトを変えたくなる理由はさまざまです。
ただ、変えるタイミングを間違えると、収入が途切れる、次の職場も合わない、辞めた後に後悔するということも起こります。反対に、体調を崩すほど我慢を続けてしまうのも問題です。
この記事では、変えるべきかの見極め方、「次を決めてから」と「先に辞める」それぞれの利点と注意点、変えやすい時期、そして次の職場で同じことを繰り返さない選び方を整理します。
この記事を7枚で
1 / 701変えたくなる理由
理由によって、取るべき行動が変わります。
バイトを変えたくなる理由は、大きく分けると「条件」「仕事内容」「人間関係」「生活の変化」「心身の負担」に分かれます。どの理由かによって、職場を変えるべきか、今の職場で調整できるか、急いで離れるべきかが変わります。
まずは、自分がなぜ変えたいのかを一言で書き出してみてください。「なんとなく嫌」のままで次を探すと、次の職場でも同じ理由で辞めたくなることがあります。
02変えるべきか見極める
「一時的な不満」か「続く問題」かを分けます。
始めたばかりの時期や、失敗の直後、繁忙期などは、一時的に辞めたい気持ちが強くなりやすいものです。こうした時期の気持ちだけで判断すると、少し時間がたってから「辞めなければよかった」と感じることもあります。
一方、数か月たっても負担が減らない、相談しても状況が変わらない、学業に継続して支障が出ている、といった場合は、職場を変えることを前向きに考えてよい状態です。続けるかどうかの判断の考え方は、バイトに向いていないと感じたとき|続けるか判断する基準で詳しく扱っています。
03すぐに離れた方がいい場合
次が決まっていなくても、自分を守ることを優先します。
ハラスメントを受けている、体調を崩している、給料が支払われない、といった状況では、「次のバイトが決まるまで我慢する」必要はありません。収入が一時的に途切れても、自分の心と体を守ることの方がはるかに大切です。
こうした場合は、辞める手続きと並行して、大学の学生課や総合労働相談コーナーなどに相談してください。辞め方についてはバイトの辞め方|伝える時期・相手・言い方、ハラスメントについてはバイト先でのハラスメント|相談できる窓口と記録の残し方で扱っています。
04変える前に試せること
今の職場のまま、解決できることもあります。
時間割に合わない、シフトが多すぎる、特定の人と一緒になるのがつらい——こうした悩みは、店長に相談することで、今の職場のまま解決できる場合があります。慣れた職場で続けられれば、新しい仕事を一から覚える負担もありません。
相談してみて改善しなければ、そのときに職場を変えることを考えればよいのです。相談の伝え方は店長・責任者に相談するときの伝え方で扱っています。
05次を決めてから辞める
安全で、多くの場合に向いている方法です。
| 利点 | 注意点 |
|---|---|
| 収入が途切れない | 探す時間を確保する必要がある |
| 焦らずに比べて選べる | 面接の日程とシフトの調整 |
| 生活のリズムが崩れにくい | 一時的に二つの職場を抱えることも |
| 次の職場の開始日に合わせて辞められる | 今の職場への伝える時期に注意 |
次のバイトを決めてから今の職場を辞めれば、収入が途切れる期間がほとんどありません。生活費をバイト代でまかなっている人にとっては、特に安心な方法です。
また、「早く決めなければ」という焦りがないため、いくつかの職場を比べて、自分に合うところを落ち着いて選べます。注意したいのは、次の職場の開始日と、今の職場を辞める日の調整です。今の職場の決まりに沿って辞める時期を伝えられるよう、次の職場の開始日には余裕を持たせてください。
06先に辞めてから探す
向いている場合と、注意すべき点があります。
今の職場の負担が大きい場合や、一度しっかり休みたい場合は、先に辞めてから次を探すのも一つの方法です。働きながら探すより、面接の日程を組みやすく、じっくり比べる時間も取れます。
ただし、収入が途切れる期間ができるため、その間の生活費をどうするかを先に考えておく必要があります。また、「早く次を見つけなければ」と焦って選ぶと、条件をよく確認しないまま決めてしまい、次の職場も合わないということになりがちです。探し始める時期と、決める期限をあらかじめ決めておきましょう。
07二つの方法を比べる
自分の状況に合う方を選びます。
| 項目 | 次を決めてから | 先に辞めてから |
|---|---|---|
| 収入 | 途切れにくい | 途切れる |
| 探す時間 | 限られる | 取りやすい |
| 選び方 | 比べて選べる | 焦りやすい |
| 心身の負担 | しばらく続く | すぐに軽くなる |
| 向いている人 | 生活費をバイトでまかなう人 | 負担が大きい人・貯金がある人 |
どちらが正しいということはなく、自分の状況で選べばよいのです。生活費をバイト代に頼っていて、今の職場に大きな問題がないなら「次を決めてから」、心身の負担が大きい、あるいは生活費に余裕があるなら「先に辞めてから」が向いています。
迷う場合は、「今の職場にあと1〜2か月いることに耐えられるか」を考えてみてください。耐えられるなら次を決めてから、耐えられないなら先に離れることを考えましょう。
08変えやすい時期
大学の予定の区切りに合わせると、動きやすくなります。
学期の変わり目は、時間割が変わってシフトを組み直す必要が出るため、職場を変える自然なタイミングです。新しい時間割に合わせて、通いやすく時間の合う職場を選べます。
長期休みの前に新しいバイトを始めると、授業のない期間に仕事を覚えられるので、学期が始まってからの負担が軽くなります。反対に、長期休みの終わりに探し始めると、新学期の時間割がわかった状態で職場を選べる利点があります。
09避けたい時期
自分にも職場にも負担が大きい時期です。
大学の試験期間に新しいバイトを始めると、仕事を覚える負担と試験勉強が重なり、どちらも中途半端になりがちです。試験が終わってから始められるよう、時期を調整してください。
また、新しい職場の繁忙期に入ると、周りが忙しくて十分に教えてもらえず、最初からつまずいてしまうことがあります。飲食店なら年末、引っ越しなら春、というように、職種ごとの繁忙期を意識して始める時期を選ぶとよいでしょう。
10学年ごとの考え方
学年によって、優先したいことが変わります。
1年生のうちは、初めてのバイトが自分に合うかどうかわからないことも多く、合わなければ早めに変えることで、自分に向いている仕事を見つけやすくなります。
3年生の後半からは就職活動が始まるため、急な面接に対応しやすい、シフトの融通が利く職場に移っておくと安心です。4年生は卒業や就職を見越し、長く働く前提の職場より、短期や時間の少ない仕事を選ぶ方が合うこともあります。
学年に関係なく、長期休みに帰省する予定がある人は、その期間に働けるかどうかも職場選びの条件になります。帰省中にシフトに入れない場合は、応募の段階で伝えておくと、採用後のトラブルを防げます。
11探しながら働くときの注意
今の職場での働き方を崩さないようにします。
次のバイトを探しながら今の職場で働く期間は、決まったシフトをきちんと守り、いつもどおりに働いてください。次が決まる前に職場で「辞めようと思っている」と話すと、噂になって気まずくなったり、店長の耳に入って話がややこしくなったりします。
探す時間は、週に何時間と決めておくと、学業やバイトとの両立がしやすくなります。
次の職場の面接で「いつから働けますか」と聞かれたときに答えられるよう、今の職場を辞められる時期の目安を、探し始める前に確認しておくと話がスムーズです。
12面接の日程の調整
シフトと授業を避けて、面接の時間を確保します。
面接の日程を調整するときは、今のバイトのシフトと授業のない日時を、複数の候補として伝えてください。多くの職場は、学生が授業やほかのバイトの予定を持っていることを理解しています。
一度に多くの職場に応募すると、面接の日程が重なって調整が大変になります。条件をよく確認したうえで、応募する職場を絞りましょう。
13一時的な掛け持ち
移る間の短い期間、二つの職場で働くこともあります。
次のバイトの研修が始まった後も、今の職場の最終出勤日まで働く場合は、一時的に二つの職場を掛け持ちすることになります。この期間は、働く時間の合計が増え、学業や体調に影響しやすくなるので、できるだけ短くしてください。
二つの職場で働く場合は、シフトが重ならないか、移動時間を含めて無理がないかを確認します。掛け持ちの注意点はバイトの掛け持ちは何が大変?始める前に決めておくことで詳しく扱っています。
14年収と税金の扱い
職場を変えても、年収は一年の合計で考えます。
年の途中でバイトを変えた場合、その年の年収は、前の職場と次の職場の給料を合わせた金額になります。税金や、家族の扶養の扱いに関わる年収の基準は、職場ごとではなく一年の合計で考える必要があります。
前の職場からは、必ず源泉徴収票を受け取っておいてください。次の職場で年末調整を受けるときや、自分で確定申告をするときに必要になることがあります。年収による税金や扶養の扱いは制度が変わることがあるので、大学生の年収の壁【2026年】を参考にしつつ、国税庁などの最新情報を確認し、家族とも相談してください。
15今の職場への伝え方
次の職場のことを、詳しく話す必要はありません。
今の職場に辞めることを伝えるとき、次の職場の名前や時給を詳しく話す必要はありません。「別の仕事に挑戦してみたくて」「時間割に合う仕事が見つかったので」と伝えれば十分です。
「時給が高いところに移ります」とそのまま伝えると、時給の話で引き止められたり、気まずくなったりすることがあります。伝える時期や言い方は、バイトの辞め方|伝える時期・相手・言い方で詳しく扱っています。
16収入の空白に備える
先に辞める場合は、特に準備が大切です。
次のバイトが決まっても、働き始めてから最初の給料が振り込まれるまでには、締め日と支払日の関係で時間がかかることがあります。前の職場の最後の給料と、次の職場の最初の給料の間に、収入のない期間ができないかを確認しておきましょう。
空白の期間が長くなりそうな場合は、その間だけ単発の仕事でつなぐ方法もあります。単発の仕事については、短期・単発バイトの探し方と注意点|1日だけ働くで扱っています。
また、新しい職場では研修期間中の時給が通常と異なる場合もあります。最初の数週間の収入が思ったより少なくならないか、条件を確認しておきましょう。
17次の職場の条件を決める
変えたい理由を、探す条件に変えます。
次の職場を探す前に、今の職場を変えたい理由を、そのまま次の職場の条件に変えてください。時間割に合わなかったならシフトの融通、接客がつらかったなら作業中心の職種、というように、条件がはっきりすると、探すべき職場が絞られます。
条件が多すぎると見つからなくなるので、「絶対に譲れないこと」を二つか三つに絞るのがコツです。バイト選びの条件の決め方は、バイト選びで最初に決める3つの条件|時給より先に見るもので扱っています。
18同じことを繰り返さない
応募の前に、確かめられることがあります。
今の職場で困ったことを、次の職場では応募の前に確かめてください。求人票に書かれている条件を確認し、客として行ける職場なら働きたい時間帯の様子を見て、面接ではシフトの融通や研修の内容を質問します。
採用が決まったら、労働条件を書面で確認しておくと、聞いていた条件と違うというトラブルを防げます。求人票の読み方は求人票の読み方|書かれていることと、書かれていないこと、面接で確認すべきことはバイト面接で必ず確認しておくこと|聞かないと後で困るで扱っています。
19面接で前の職場について聞かれたら
前向きな理由として伝えます。
次の職場の面接で、「前のバイトはなぜ辞めたのですか」と聞かれることがあります。そのとき、前の職場の不満を並べると、「うちでも同じように不満を持つのでは」と思われやすくなります。
嘘をつく必要はありませんが、「学業との両立を考えて」「新しい仕事に挑戦したくて」と、前向きな理由として伝えると、面接官にも受け入れられやすくなります。前の職場で学んだことを一言添えると、さらに好印象につながります。
面接では、前のバイトでどんな仕事をしていたかを聞かれることも多くあります。担当していた作業や工夫していたことを短く話せるよう準備しておくと、未経験の仕事でも評価されやすくなります。
20変えた後に後悔しないために
「完璧な職場」はない、と知っておきます。
| 考え方 | 内容 |
|---|---|
| 新しい職場にも慣れる期間がある | 最初の数週間は大変で当然 |
| 前の職場と比べすぎない | 慣れた職場は楽に感じやすい |
| 変えた理由を思い出す | その理由が解消されているか |
| 合わなければまた考える | 一度で決めきらなくてよい |
新しい職場に移ったばかりの頃は、仕事を一から覚える必要があり、慣れていた前の職場の方が楽だったと感じることがあります。これは多くの人が経験することで、数週間から数か月で落ち着くことがほとんどです。
そう感じたときは、職場を変えた理由を思い出し、その理由が解消されているかを確かめてください。解消されていれば、変えた判断は正しかったといえます。もし新しい職場も合わなければ、また考え直せばよいのです。自分に合う働き方は、何度か試しながら見つけていくものです。
21よくある質問
バイトは次を決めてから辞めるべきですか?
基本的には、次を決めてから辞める方が安全です。収入が途切れず、焦らずに比べて選べるからです。ただし、ハラスメントを受けている、体調を崩している、給料が支払われないといった場合は、次が決まっていなくても先に離れることを優先してください。
バイトを変えるのに良い時期はいつですか?
学期の変わり目や長期休みの前が変えやすい時期です。時間割が変わるタイミングで新しい職場を選べ、長期休み中に仕事を覚えられます。大学の試験期間や、今の職場・新しい職場の繁忙期は避けた方がよいでしょう。
次のバイトが決まったら、今の職場にはいつ伝えればいいですか?
今の職場の雇用契約や決まりを確認し、それに沿ってできるだけ早めに伝えてください。次の職場の開始日は、今の職場を決まりどおりに辞められるよう、余裕を持って設定しておくと安心です。伝え方は、辞め方の記事で詳しく扱っています。
次の職場のことを、今の職場に話す必要はありますか?
詳しく話す必要はありません。「別の仕事に挑戦してみたくて」「時間割に合う仕事が見つかったので」と伝えれば十分です。時給の違いをそのまま伝えると、引き止めや気まずさにつながることがあります。
一時的に二つのバイトを掛け持ちしても大丈夫ですか?
短い期間であれば、移るための方法として考えられます。ただし、働く時間の合計が増え、学業や体調に影響しやすくなるため、期間はできるだけ短くしてください。シフトが重ならないか、移動時間を含めて無理がないかも確認しましょう。
年の途中でバイトを変えると、税金はどうなりますか?
その年の年収は、前の職場と次の職場の給料を合わせて考えます。前の職場からは必ず源泉徴収票を受け取っておいてください。年末調整や確定申告で必要になることがあります。年収による税金や扶養の扱いは制度が変わることがあるので、国税庁などの最新情報を確認し、家族とも相談してください。
すぐに辞めてバイトを変えるのは、よくないですか?
始めたばかりで慣れていない時期は、様子を見る価値があります。一方で、ハラスメントや体調不良、聞いていた条件と大きく違うといった場合は、期間に関係なく変えてかまいません。短い期間で辞めたことを気にしすぎず、次の職場選びに活かしてください。
面接で前のバイトを辞めた理由を聞かれたら?
前の職場の不満を並べるのではなく、「学業との両立を考えて」「新しい仕事に挑戦したくて」と、前向きな理由として伝えてください。嘘をつく必要はありません。前の職場で学んだことを一言添えると、好印象につながります。
新しいバイトに移ったら、前の方が楽だったと感じます。
新しい職場では仕事を一から覚える必要があるため、慣れていた前の職場の方が楽に感じるのは自然なことです。数週間から数か月で落ち着くことがほとんどです。職場を変えた理由が解消されているかを確かめ、それでも合わなければ、また考え直せばよいのです。
次の職場でも同じ理由で辞めたくならないか不安です。
今の職場を変えたい理由を、次の職場の条件に変えてから探してください。時間割に合わなかったならシフトの融通、接客がつらかったなら作業中心の職種、というように条件をはっきりさせ、求人票の確認、客としての下見、面接での質問で、応募の前に確かめることが大切です。
22まとめ|基本は次を決めてから、ただし自分を守ることが最優先
バイトを変えるときは、まず「なぜ変えたいのか」を一言にしてください。理由によって、今の職場で調整するか、職場を変えるか、急いで離れるかが変わります。
基本は「次を決めてから辞める」のが安全です。収入が途切れず、比べて選べます。ただし、ハラスメント、体調不良、給料の未払いがある場合は、次が決まっていなくても先に離れることを優先してください。
変えやすい時期は、学期の変わり目や長期休みの前です。試験期間や繁忙期は避けましょう。一時的な掛け持ちは短く、年収は一年の合計で考え、源泉徴収票は必ず受け取ってください。
次の職場では、変えたい理由を条件に変えてから探します。求人票の確認、客としての下見、面接での質問で、同じことを繰り返さないように確かめてください。
最後に。完璧な職場はありません。合わなければまた考え直せばよい——自分に合う働き方は、試しながら見つけていくものです。