BASIC
自己分析は5つの順番で進める
いきなり「自分の強みは何か」を考えても、なかなか出てきません。過去の出来事を集めるところから始めて、最後に言葉にまとめます。
- 1① 目的を決める
自己分析は、自分を完璧に理解するためではなく、①ES・面接で話す材料を集める、②会社を選ぶ基準(就活の軸)を見つける、の2つのために行います。目的を決めておくと、やりすぎて終わらない、ということを防げます。
- 2② 過去の出来事を書き出す(自分史)
小学校から今までの出来事、がんばったこと、うれしかったこと、つらかったことを時期ごとに書き出します。この段階では、きれいにまとめなくてかまいません。
- 3③ 気持ちの上がり下がりを見る(モチベーショングラフ)
書き出した出来事ごとに、そのときの気持ちの高さを点数にします。気持ちが上がったとき、下がったときに共通することが、あなたの価値観の手がかりになります。
- 4④ 1つの経験を深掘りする
印象に残った経験を2〜3個選び、「なぜそうしたのか」「何を工夫したのか」をくり返し問いかけます。ここで出てきた行動のくせが、強みの根拠になります。
- 5⑤ 人に聞いて、言葉にまとめる
友人や家族に、自分の印象を聞きます(他己分析)。自分で見つけたことと合わせて、強み・価値観・就活の軸を短い言葉にまとめます。
WORKS
よく使われる5つのワークと、分かること
全部やらなくてもかまいません。時間がないときは、自分史と深掘りの2つから始めましょう。
時期ごとの出来事を書き出し、自分がどんな場面で何をしてきたかを一覧にします。ほかのワークの材料になる、土台のワークです。
- かかる時間の目安:1〜2時間
- 分かること:話せる経験の候補
横軸に時期、縦軸に気持ちの高さをとって、線でつなぎます。グラフが上がったとき・下がったときの理由を書くと、やる気が出る条件が見えてきます。
- かかる時間の目安:1時間
- 分かること:価値観・やりがいを感じる条件
1つの経験について「なぜ?」「どうやって?」をくり返し問い、行動の理由と工夫を言葉にします。ガクチカや自己PRの中身になります。
- かかる時間の目安:1つの経験につき30分
- 分かること:強みとその根拠
友人・家族・バイト先の人などに、自分の印象や長所・短所を聞きます。自分では当たり前だと思っていることが、人から見ると強みであることもあります。
- かかる時間の目安:相手の返事しだい(1週間ほど見ておく)
- 分かること:人から見た強み・印象
やりたいこと(Will)、できること(Can)、大事にしたい条件(Must)の3つにまとめます。就活の軸と、ES・面接で話す内容の土台になります。
- かかる時間の目安:1時間
- 分かること:就活の軸・企業選びの基準
WORKSHEETS
コピーして使えるワークシート5つ
メモアプリやノートに貼りつけて、〇〇や空欄を埋めていきましょう。思いつかない欄は空けたままでかまいません。
最初に取り組むシート。時期ごとに、思い出せることを書き出す
【自分史シート】 ■ 小学校 ・がんばったこと: ・うれしかったこと: ・つらかった・悔しかったこと: ・よく任された役割: ■ 中学校 ・がんばったこと: ・うれしかったこと: ・つらかった・悔しかったこと: ・よく任された役割: ■ 高校 ・がんばったこと: ・うれしかったこと: ・つらかった・悔しかったこと: ・よく任された役割: ■ 大学(今まで) ・がんばったこと(授業・ゼミ・サークル・バイトなど): ・うれしかったこと: ・つらかった・悔しかったこと: ・よく任された役割: ■ 全体を見て気づいたこと ・くり返し出てくる行動や役割: ・ずっと好きなこと・続けていること:
思い出しにくいときは、卒業アルバムや昔の写真、SNSの投稿を見返すと手がかりになります。
自分史の出来事に、気持ちの点数をつけるとき
【モチベーショングラフ】 気持ちの高さを −5(最低)〜 +5(最高)でつけます。 時期|出来事|点数|なぜその点数か ・小学校〇年|〇〇|+3|〇〇だったから ・中学校〇年|〇〇|−2|〇〇だったから ・高校〇年|〇〇|+4|〇〇だったから ・大学〇年|〇〇|−3|〇〇だったから ・大学〇年|〇〇|+5|〇〇だったから ■ 点数が高いときに共通すること ・ ・ ■ 点数が低いときに共通すること ・ ・ ■ 低いところから上がったきっかけ ・
点数を線でつなぐとグラフになります。大事なのはグラフの形より「なぜ」の欄です。
ガクチカや自己PRに使えそうな経験を、1つずつ掘り下げるとき
【エピソード深掘りシート】 ■ 経験のタイトル: (例:〇〇のアルバイトで、新人の教え方を変えた) 1. どんな状況でしたか(いつ・どこで・誰と) → 2. どんな課題・目標がありましたか → 3. なぜ、それに取り組もうと思ったのですか → 4. 具体的に何をしましたか(工夫したこと) → 5. なぜ、そのやり方を選んだのですか → 6. うまくいかなかったこと、どう乗りこえたか → 7. 結果はどうなりましたか(数字や周りの反応) → 8. この経験から分かった、自分の強み・大事にしていること →
3と5の「なぜ」に答えられると、面接の深掘りにも対応しやすくなります。
友人や家族、バイト先の先輩などに、自分の印象を聞くとき(LINEなど)
〇〇さん、急にごめんね。山田です。 就活の自己分析で、周りの人から見た自分を知りたくて、もしよければ次の3つを教えてもらえないかな。 一言ずつで大丈夫です。 1. 私の良いところ(長所) 2. 私の直したほうがいいところ(短所) 3. 私がいちばん楽しそう・生き生きしていると思う場面 今週中くらいにもらえたらうれしいです。 忙しかったら気にしないでね。よろしくお願いします!
3〜5人に聞くと、共通する言葉が見えてきます。返事をもらったら、お礼を伝えましょう。
①〜④の結果を、就活で使える言葉にまとめるとき
【まとめシート】 ■ Can:できること・強み(根拠になる経験も書く) ・強み1:〇〇 (根拠:〇〇の経験) ・強み2:〇〇 (根拠:〇〇の経験) ■ Will:やりたいこと・興味があること ・ ・ ■ Must:働くうえで大事にしたい条件・価値観 ・ ・ ■ 合わないと感じる環境・条件 ・ ■ 就活の軸(上の3つから、短い言葉で) 1. 2. 3. ■ ESや面接で使うエピソード ・ガクチカ: ・自己PR:
まとめは一度で完成させなくて大丈夫です。説明会や面接を受けたあとに見直して、書きかえていきましょう。
QUESTIONS
自分に聞く質問40選
ワークシートが埋まらないときに使ってください。答えは短くてかまいません。
これまでの経験(10問)
- いちばん時間をかけて取り組んだことは何ですかガクチカの候補になります
- 人から感謝されて、印象に残っていることは何ですか
- 自分から言い出して始めたことはありますか主体性の手がかりになります
- 途中でやめたこと、続かなかったことは何ですか。なぜですか合わない条件が見えます
- 失敗して、やり方を変えた経験はありますか
- チームの中で、どんな役割をすることが多いですか
- 初めてのことに挑戦したのは、いつ、何ですか
- 周りと意見がぶつかったとき、どうしましたか
- 自分なりに工夫して、うまくいったことは何ですか
- 誰かのために動いた経験はありますか
気持ち・価値観(10問)
- どんなときに「楽しい」「夢中だ」と感じますか
- どんなときに、やる気がなくなりますか
- 許せないと感じるのは、どんなことですか大事にしている価値観の裏返しです
- 人から言われて、うれしい言葉は何ですか
- お金・時間・人間関係・成長のうち、いちばん大事なものはどれですか
- 一人でいる時間と、人といる時間のどちらで元気になりますか
- 決まったことを守るのと、自由に決めるのと、どちらが好きですか
- 尊敬している人は誰ですか。どこを尊敬していますか身近な人で考えてみましょう
- 大きな決断をしたとき、何を基準に決めましたか
- 自分らしいと思える瞬間は、どんなときですか
得意・苦手(10問)
- 人より早く、楽にできることは何ですか自分では当たり前でも強みのことがあります
- よく人から頼まれることは何ですか
- 人に教えられることは何ですか
- 時間を忘れて取り組めることは何ですか
- 苦手で、なるべく避けたいことは何ですか
- 苦手なことを、どうやって乗りこえてきましたか短所の伝え方につながります
- 計画を立てるのと、すぐ動くのと、どちらが得意ですか
- 話す・書く・作る・調べるのうち、どれが得意ですか
- プレッシャーがかかったとき、どうなりますか
- ほめられたことのある、自分の性格は何ですか
これから・働き方(10問)
- 10年後、どんな毎日を送っていたいですか
- 仕事を通して、誰の役に立ちたいですか
- どんな人と一緒に働きたいですか
- 働く場所や地域に、こだわりはありますか
- 早く任されたいですか。じっくり教わりたいですか
- 一つの専門を深めたいですか。いろいろ経験したいですか
- 仕事と生活のバランスを、どのくらい大事にしたいですか
- 社会のどんな問題に関心がありますか
- 働くうえで、これだけは避けたいことは何ですか
- 今、やってみたいと思っている仕事はありますか。なぜですか
USE
自己分析の結果を、どこに使うか
まとめたことは、そのままES・面接・企業選びに使えます。
| 自己分析で見つけたこと | 使う場面 | 書き方・話し方のページ |
|---|---|---|
| 強みとその根拠になる経験 | 自己PR | 自己PRの型と例 |
| いちばん力を入れた経験と工夫 | ガクチカ(学生時代に力を入れたこと) | ガクチカの型と例 |
| 価値観・就活の軸 | 志望動機、企業選び | 志望動機の型と例 |
| 人から見た印象・長所 | 自己紹介、長所・短所の質問 | 1分自己紹介の型と例 |
| 合わないと感じる環境・条件 | 受ける業界・会社を絞りこむ | 志望業界・職種が決まらないとき |
DO & DON'T
自己分析で、やりがちな失敗
こうする
- 目的(ES・面接の材料、就活の軸)を決めてから始める
- 「何をしたか」だけでなく「なぜそうしたか」まで書く
- 人の意見も聞いて、自分の考えと比べる
- 完成させず、選考を受けながら書きかえる
- 見つけた強みには、必ず根拠になる経験をそえる
これはしない
- 自己分析だけに何週間もかけて、ESや説明会が後回しになる
- 診断ツールの結果を、そのまま自分の強みとして書く
- すごい経験を探そうとして、身近な経験を書き出さない
- 良いことだけを書いて、つらかった経験を飛ばす
- 一度まとめたら、二度と見直さない
CHECK
自己分析が終わったかのチェックリスト
すべてにチェックが付けば、ESや面接に必要な材料はそろっています。
0 / 9 できた
POINT
自己分析に「正解」はない
FAQ
よくある質問
自己分析はいつから始めればいいですか?
決まった時期はありませんが、インターンや本選考のESを書く前に、一度まとめておくと安心です。就活の時期の流れは「28卒の就活スケジュール」を参考にしてください。早く始めた場合も、選考を受けながら見直していきましょう。
自己分析にはどれくらい時間をかければいいですか?
人によって違いますが、5つのワークを一通りやるなら、数日〜1週間ほどを目安にすると進めやすいです。時間をかけすぎるより、一度まとめて、選考を受けながら直していくほうが役に立ちます。
診断ツールだけで自己分析をしてもいいですか?
診断ツールは、自分を知るきっかけとしては便利です。ただ、結果だけではESや面接で話す根拠になりません。「たしかに〇〇のときにそうだった」という経験と結びつけて使いましょう。
強みが見つかりません。
特別な経験がなくても大丈夫です。人より楽にできること、よく頼まれることに強みが隠れていることが多いです。他己分析で人に聞くと、自分では気づかなかった強みが見つかることもあります。
他己分析を頼める人がいません。
親や兄弟、バイト先の先輩、ゼミの先生など、少しでも関わりのある人に聞いてみましょう。大学のキャリアセンターで話を聞いてもらうのも、他己分析の一つになります。
自己分析の結果と、受けたい業界が合いません。
合わない理由を考えるきっかけになります。軸の言葉を少し広げて考えると、つながることもあります。それでも合わないときは、受ける業界を見直してみましょう。
NEXT
あわせて使いたいテクニック
このページは Campi 編集部が作成しました(2026年10月24日更新)。例文は、自分の言葉と状況に合わせて書きかえて使ってください。企業から案内がある場合は、その指示を優先してください。