STRUCTURE
ガクチカは6つの順番で書く
企業がガクチカで知りたいのは、「入社後に壁にぶつかったとき、この人はどう動くか」です。次の順番で書くと、それが伝わります。400字の場合の字数の目安もつけました。
- 1① 結論:何に力を入れたか(約40字)
「私が学生時代に力を入れたのは、〇〇です。」と最初に言い切ります。読む人は、最初の一文で何の話かが分かると、続きを読みやすくなります。
- 2② 動機・目標:なぜ取り組んだか(約50字)
始めたきっかけや、立てた目標を書きます。「〇〇を〇〇にしたいと考えた」のように、目標がはっきりしていると、その後の行動の意味が伝わります。
- 3③ 課題:何が壁だったか(約70字)
目標に向かう途中でぶつかった問題と、その原因を書きます。原因をどう考えたかに、あなたの考え方が出ます。
- 4④ 行動:自分は何をしたか(約120字)
いちばん字数を使うところです。課題に対して、自分が考えて実際にしたことを、具体的に書きます。チームで取り組んだ場合も、その中で「自分が」したことを中心にします。
- 5⑤ 結果:どうなったか(約50字)
行動の結果、何が変わったかを書きます。人数・回数・期間など、数字で表せるものは数字にすると伝わりやすくなります。大きな成果でなくてもかまいません。
- 6⑥ 学び:何を得て、どう生かすか(約70字)
経験から学んだことと、それを入社後の仕事でどう生かしたいかで締めます。企業の仕事に結びつけると、読む人が働く姿を想像しやすくなります。
THEMES
ガクチカにしやすい経験と、書くときのコツ
「特別な経験がない」と感じても、毎日続けていることの中に題材はあります。
売上や接客など、職場の困りごとに気づいて動いた経験は、仕事に近い話として伝わります。
- 新人の教え方を変えた
- ミスが減る仕組みを作った
- 常連のお客様を増やした
役職がなくても、チームの課題に対して自分がしたことを書けば十分です。
- 新入生の勧誘・定着
- 練習の進め方の改善
- イベントの企画・運営
学業は、どの企業にも「学生の本分」として伝わる題材です。テーマより、進め方を書きます。
- 調査やインタビュー
- 実験の失敗と工夫
- 発表・論文のまとめ方
資格の勉強や語学、留学など、一人の取り組みも題材になります。計画の立て方と続け方を書きます。
- 資格・検定の勉強
- 留学・語学
- 趣味の発信や制作
EXAMPLES
そのまま使えるガクチカの例文7つ
①〜⑥は400字前後、⑦は200字以内の例です。例文の経験や数字は架空のものなので、必ず自分の経験に置きかえて書いてください。
アルバイト先で、仕事の仕方を変えた経験がある人
私が学生時代に力を入れたのは、飲食店のアルバイトで、新人スタッフが早く仕事に慣れる仕組みを作ったことです。 私の店では、新人が入っても3か月以内に辞めてしまうことが続いていました。辞めた人に話を聞くと、「何を覚えればいいか分からず不安だった」という声が多くありました。原因は、先輩によって教え方がばらばらなことだと考えました。 そこで店長に相談し、仕事を「1週目」「2週目」と段階に分けたチェック表を作りました。先輩スタッフにも意見をもらい、写真つきの手順書も用意しました。さらに、新人1人に先輩1人がつく担当制を提案しました。 その結果、私が提案してから入った新人5人は、全員が半年以上続けています。 この経験から、問題の原因を人に聞いて確かめ、周りを巻きこんで仕組みにすることの大切さを学びました。入社後も、現場の声を聞きながら仕事の進め方を改善していきたいです。
③課題の原因を「辞めた人に聞いて」確かめているのがポイントです。思いこみでなく、根拠をもって動いたことが伝わります。
サークルや部活で、人を集める・定着させる工夫をした人
私が学生時代に力を入れたのは、所属するテニスサークルで、新入生の入部を増やす取り組みです。 前の年は入部した新入生が8人と少なく、このままでは大会に出る人数がそろわないと考え、20人の入部を目標にしました。 先輩たちに話を聞くと、これまでは勧誘のチラシを配るだけで、新入生が実際の雰囲気を知る機会がないことが課題だと分かりました。 そこで私は、SNSで練習の様子を毎週発信することと、初心者も参加しやすい体験会を2回から5回に増やすことを提案しました。体験会では、私が受付と案内を担当し、来てくれた一人ひとりに声をかけるようにしました。 その結果、入部した新入生は17人と、前の年の2倍以上になりました。目標には届きませんでしたが、翌年もこのやり方が引き継がれています。 この経験から、相手が何を知りたいかを考えて伝え方を変える大切さを学びました。仕事でも、お客様の立場に立った提案をしていきたいです。
目標に届かなかったことも正直に書いてかまいません。何をしたか、次につながったかが伝われば評価されます。
ゼミの共同研究や発表に力を入れた人
私が学生時代に力を入れたのは、ゼミの共同研究で、地域の商店街の課題を調べて提案にまとめたことです。 「若い人が商店街に来ない理由を明らかにする」という目標を立て、5人のチームで取り組みました。 しかし、最初はお店の方に調査をお願いしても、忙しさから断られることがほとんどでした。私は、私たちの目的が伝わっていないことが原因だと考えました。 そこで、調査の目的と、結果をお店にもお返しすることを1枚の紙にまとめ、お客様の少ない時間帯を選んで何度も足を運びました。チームの中では、訪問の予定を管理する役を引き受け、全員が同じ説明をできるように話し方もそろえました。 その結果、30店舗の協力を得ることができ、まとめた提案は商店街の方々の前で発表する機会をいただきました。 この経験から、相手にとっての意味を伝えることで、協力を得られることを学びました。入社後も、関わる人の立場を考えて仕事を進めたいです。
学業のガクチカは、テーマの専門性より「どう進めたか」を中心にすると、どの業界にも伝わります。
研究室での実験・研究に力を入れた人
私が学生時代に力を入れたのは、研究室での材料の実験で、なかなか出なかった結果を出すために試行錯誤を続けたことです。 私の研究は、部品を長く使えるようにする材料の組み合わせを探すものです。4年生の春から実験を始めましたが、半年たっても予想どおりの結果が出ませんでした。 私は、条件を一度にいくつも変えていたため、何が原因か分からなくなっていることが問題だと気づきました。 そこで、変える条件を一つずつにしぼり、すべての実験の条件と結果を表にまとめるようにしました。また、週に一度、先輩や先生に記録を見てもらい、自分では気づかない見方を教えていただきました。 その結果、100回以上の試験を経て、目標に近い結果を出すことができ、学内の発表会で報告しました。 この経験から、仮説を立てて一つずつ確かめる進め方と、周りに早めに相談する大切さを学びました。仕事でも、課題の原因を冷静に見きわめて取り組みたいです。
専門用語は使わず、文系の採用担当者にも分かる言葉で書きます。研究の中身は面接で聞かれたときに話しましょう。
留学先で、言葉や環境の壁を乗りこえた人
私が学生時代に力を入れたのは、半年間の留学で、授業の議論に参加できるようになるまで準備を続けたことです。 留学先の授業は、学生同士の議論が中心でした。最初の1か月は、話の速さについていけず、一度も発言できないまま授業が終わることが続きました。 私は、英語の力だけでなく、その場で意見を考える時間が足りないことが原因だと考えました。 そこで、毎回の授業の前に資料を読み、自分の意見と理由を3つずつメモにまとめてから授業に出るようにしました。また、授業のあとに現地の学生に話しかけ、議論で分からなかったところを聞く習慣をつけました。 その結果、2か月目からは毎回発言できるようになり、学期の終わりには、グループ発表のまとめ役を自分から引き受けました。 この経験から、できない原因を分けて考え、準備で補うことの大切さを学びました。入社後も、新しい環境で早く力を発揮できるよう、準備を欠かさずに取り組みたいです。
「留学したこと」自体ではなく、留学先での課題と行動を書きます。語学の点数は、別の欄があればそちらに書きましょう。
資格や検定の勉強を、計画を立てて続けた人
私が学生時代に力を入れたのは、簿記2級の合格を目指して、授業とアルバイトを続けながら勉強を続けたことです。 会計の授業で、数字から会社の様子が分かることに興味を持ち、2年生の間に合格するという目標を立てました。 しかし、平日は授業とアルバイトがあり、最初の1か月は思うように勉強の時間が取れませんでした。 そこで、1日の中で使える時間を書き出し、通学の電車の中では暗記、夜は問題を解くと決めて、毎日の勉強の量を記録しました。また、苦手な分野は、同じ資格を目指す友人と週に一度教え合うことで理解を深めました。 その結果、一度目の試験では合格できませんでしたが、間違えた問題の傾向を見直し、二度目の試験で合格することができました。 この経験から、限られた時間の中で計画を立て、失敗から次の手を考えて続ける力が身につきました。仕事でも、目標から逆算して取り組んでいきたいです。
一度失敗した経験は、むしろ書くと伝わりやすくなります。失敗のあとに何を変えたかを入れましょう。
ESの字数が200字前後と短いとき
私が学生時代に力を入れたのは、飲食店のアルバイトで、新人が早く仕事に慣れる仕組みを作ったことです。新人がすぐに辞めてしまう原因が、先輩ごとに違う教え方にあると考え、店長に相談して段階別のチェック表と写真つきの手順書を作りました。その結果、提案後に入った新人5人は全員が半年以上続いています。この経験から、原因を確かめて仕組みにする大切さを学びました。
400字版から、②動機と⑥の後半(どう生かすか)をけずると200字に収まります。結論・課題・行動・結果は残しましょう。
DEEP DIVE
面接で聞かれる深掘り質問12問
ガクチカは、ESに書いたあと面接でくわしく聞かれます。次の12問に答えられるか、書いたあとに確かめましょう。
動機について
- なぜそれに取り組もうと思ったのですか?始めたきっかけと、続けた理由を分けて答える
- ほかにも選択肢があった中で、なぜそれを選んだのですか?
- その目標は、自分で決めたのですか?誰が決めたかで、主体性を見られることがあります
課題と行動について
- いちばん大変だったことは何ですか?
- その課題の原因は、何だと考えましたか?原因の見つけ方に、考え方が出ます
- ほかにどんな方法を考えましたか?なぜその方法を選んだのですか?
- 周りの人は、どんな反応でしたか?反対はありませんでしたか?人との関わり方を聞かれています
- あなたの役割は何でしたか?チームの中で何人くらいでしたか?自分がしたことと、チームでしたことを分けて答える
結果と学びについて
- 結果に満足していますか?うまくいかなかった点も正直に
- もう一度やるとしたら、何を変えますか?
- その経験は、今の生活でどう生きていますか?
- その経験を、入社後の仕事でどう生かせると思いますか?志望する仕事と結びつけて答える
DO & DON'T
やりがちな失敗
こうする
- 最初の一文で、何に力を入れたかを言い切る
- 人数・回数・期間など、数字で表せるものは数字にする
- チームの成果の中で、自分がしたことを分けて書く
- 企業の仕事に結びつく学びで締める
- 書いたら、家族や友人など経験を知らない人に読んでもらう
これはしない
- 「リーダーとして頑張りました」など、行動が見えない書き方
- 結果の自慢ばかりで、課題と行動が少ない
- 経験を盛ったり、していないことを書いたりする
- サークル内の言葉や専門用語を説明なしで使う
- 経験を2つ以上詰めこんで、どれも浅くなる
CHECK
提出前のチェックリスト
0 / 8 できた
POINT
「すごい経験」はいらない
FAQ
よくある質問
ガクチカと自己PRは何が違う?
ガクチカは「何に取り組み、どう動いたか」という経験を伝えるもの、自己PRは「自分の強み」を伝えるものです。同じ経験を使ってもかまいませんが、ガクチカでは過程を、自己PRでは強みを中心にします。
高校時代の経験を書いてもいい?
「学生時代」は大学での経験を指すことが多いので、大学の経験を書くのが基本です。高校から大学まで続けていることなら、大学での取り組みを中心に書きましょう。
大学1・2年生で、まだ書けることがないときは?
今続けていることの中で、小さな目標を立てて工夫してみましょう。それがそのままガクチカの題材になります。インターンの選考なら「始めたばかりで取り組んでいる途中」の経験でもかまいません。
結果が出なかった経験でもいい?
書いてかまいません。結果が出なかった理由を自分なりに考え、次にどう生かしたかを書けば、学びのある経験として伝わります。
数字がない経験はどう書けばいい?
人数・回数・期間など、小さな数字でも入れられないか探しましょう。どうしても数字がない場合は、周りの人の言葉(「店長から〇〇と言われた」など)で変化を表す方法もあります。
ESの字数が400字以外のときは?
300字なら②動機を短くし、600字なら④行動を2つに分けて、それぞれの工夫をくわしく書きます。どの字数でも、①結論と④行動は削らないようにしましょう。
NEXT
あわせて使いたいテクニック
このページは Campi 編集部が作成しました(2026年10月24日更新)。例文は、自分の言葉と状況に合わせて書きかえて使ってください。企業から案内がある場合は、その指示を優先してください。