不動産・住宅業界の求人票|確認する項目
不動産・住宅の求人票でまず見るのは「業態」「休日の取り方」「賃金の構成」です。開発、仲介、住宅、管理——業態によって求人票の中身が変わります。お客様が動ける日に営業する職種では平日に休みを取る形になることがあります。職種によっては成果に応じて変わる部分が賃金の構成に含まれることがあります。労働に関する制度は厚生労働省などの公的機関の情報でご確認ください。
不動産・住宅の求人票では、「業態」と「休日の記載」を先に見てください。
開発する会社、仲介する会社、住宅をつくる会社、管理する会社——まったく別の仕事です。
そしてお客様が動ける日に営業する職種では、休日の取り方が他の業界と違うことがあります。
この記事では、求人票の読み方を、この業界で特に見る項目から順に整理します。
この記事を7枚で
1 / 7第1部 この業界で特に見る項目
第2部 求人票の基本項目
第3部 給与と待遇の読み方
第4部 確認の仕方と相談先
第1部 この業界で特に見る項目
01この業界で特に見る項目
まずこの3点を埋めてください。
不動産・住宅の求人票で先に見る3点。
業態による差がとくに大きい業界です
同じ「不動産」でも、仕事の中身も働き方も違います。まず業態を決めてから求人票を読んでください。
業界と選考の理解が前提になります
業界の構造は不動産・住宅業界とは|全体像と分野の調べ方、職種は不動産・住宅業界の職種|仕事内容の調べ方、選考は不動産・住宅業界の選考|案内から流れを読むで整理しています。
02業態によって条件が違う
同じ業界でも、別の仕事です。
開発する会社は案件に長く関わります
土地を探し、企画し、建て、運営する——年単位の仕事になります。本社や支店が勤務地になることが多くなります。
仲介する会社は店舗が職場です
お客様が来られる店舗が日々の職場になります。お客様の都合に合わせる働き方になります。
住宅をつくる会社には複数の職種があります
展示場での営業、設計、現場の管理——職種によって働く場所が違います。
管理する会社は建物が職場になります
建物の維持や、住む人・使う人への対応を担います。勤務地は管理する建物になることがあります。
法人を相手にする会社は休日の考え方が違うことがあります
企業が相手の場合、平日に動くことが中心になります。個人を相手にする職種とは前提が変わります。
応募先ごとに求人票を分けて保存してください
業態が違えば比べ方も変わります。同じ業態どうしで比べてください。
03休日の取り方を確認する
この業界でとくに見落とされる項目です。
お客様が動ける日に営業する職種があります
個人のお客様を相手にする職種では、土日に営業することがあります。その場合、平日に休みを取る形になります。
「週休二日」の中身を確認してください
何曜日に休むかは記載によって違います。募集要項の休日欄を読んでください。
年間休日の数字を見てください
会社を比べるときの分かりやすい材料です。曜日の記載と合わせて確認してください。
職種によって違います
同じ会社でも、営業と管理部門では休日の取り方が違うことがあります。
実際の運用を聞いてください
記載は制度の枠です。「実際にどう休んでいるか」は説明会で聞いてよい質問です。
生活の形が変わります
平日に休む働き方が自分に合うかどうかは、早めに考えておくほうがいいでしょう。
04賃金の構成を確認する
内訳をていねいに読んでください。
| 確認すること | なぜ見るか |
|---|---|
| 基本給はいくらか | 固定して支払われる部分 |
| 成果に応じて変わる部分があるか | 職種によっては構成に含まれる |
| 固定的な時間外手当の有無 | 含まれる場合は何時間分か |
| 資格に関する手当 | 取得した資格に対する扱い |
| 月額に何が含まれるか | 同じ金額でも意味が変わる |
成果に応じて変わる部分があることがあります
職種によっては、成果に応じて変わる部分が賃金の構成に含まれることがあります。記載を確認してください。
固定して支払われる部分を見てください
変わる部分がある場合、固定して支払われる部分がいくらかを確認することが大切です。
読み方に迷ったら相談してください
賃金の構成は記載によって意味が変わります。大学のキャリアセンターは求人票を見慣れています。
資格に関する手当があることがあります
この業界には取得した資格に対する手当を設けている会社があります。賃金欄を見てください。
業態によって構成が違います
開発する会社と仲介する会社では賃金の構成の考え方が違うことがあります。
05資格と勤務地
合わせて確認してください。
業務に関わる資格があります
この業界には業務に関わる資格があります。入社後に取得するのが一般的で、学生のうちに必須とされるとは限りません。
資格の要件は実施する機関が公表しています。制度は改正されることがあるため、一次の情報で確認してください。
取得の支援があるかを見てください
受験の費用や学ぶ時間について、支援の仕組みを設けている会社があります。
店舗や展示場が勤務地になる職種があります
接客を行う職種では、店舗や展示場のある場所が職場になります。会社のサイトで場所を確認してください。
全国に拠点を持つ会社があります
転勤の範囲は募集要項の勤務地欄で確認してください。地域を限定したコースがある会社もあります。
職種の詳細は関連記事で
それぞれの仕事内容は不動産・住宅業界の職種|仕事内容の調べ方で整理しています。
第2部 求人票の基本項目
06条件は書面で示されるものです
働く条件は、口頭の説明だけで済ませるものではありません。
募集の段階の記載と、確定する条件は別です
求人票に書かれているのは募集の段階での条件です。個別の条件は、内定の段階で示される書面で確認してください。
「聞いていた話と違う」を防ぐには、書かれたものを確認するのがいちばん確実です。
業態によって求人票の中身が変わります
同じ業界の求人票でも、扱うものと相手が違えば書かれている条件の意味が変わります。
示される内容は制度で定められています
労働条件として示すべき事項は法令で定められています。内容は改正されることがあるため、厚生労働省などの公的機関の情報でご確認ください。
記載がないことは推測で埋めないでください
書かれていないことは、説明会や問い合わせで確認してください。
募集要項全般の読み方は募集要項の読み方|見落としやすい項目を確認するで扱っています。
07まず見る基本の項目
ここを飛ばさないでください。
職種の記載が広いことがあります
「総合職」とだけ書かれている場合、幅広い業務が含まれます。具体的に何をするかは説明会で確認してください。
休日の記載を必ず見てください
お客様が来られる日に営業する職種では、休日の取り方が他の業界と違うことがあります。
コースが分かれている場合は必ず見比べる
コース別に募集されている場合、コースごとに条件が違うことがあります。応募するコースの欄を読んでください。
分からない言葉はそのままにしない
制度の名前が書かれていて意味が分からないときは、公的機関の説明で確認するのが確実です。
08勤務地と転勤の範囲
生活がいちばん変わるのがここです。
「全国」と書かれている意味を確認してください
拠点がどこにあるかによって、実際に行きうる場所が決まります。会社のサイトの拠点一覧と合わせて読んでください。
店舗や展示場が勤務地になる職種があります
接客を行う職種では、店舗や展示場のある場所が職場になります。
地域を限定したコースがある会社があります
転勤の範囲が限られるコースを設けている会社があります。仕事の内容や処遇の仕組みが異なる場合もあるため、両方の記載を読み比べてください。
初任配属の決まり方を聞いてください
どこに配属されるかがいつ決まるのか。説明会で聞いてよい質問です。
住まいの制度と合わせて見てください
転居を伴う異動がある場合、社宅や家賃補助の制度が生活費を左右します。
09勤務時間と休日
制度の名前が出てきたら、意味を確認してください。
制度の名前が書かれていたら調べてください
変形労働時間制、みなし労働時間制、裁量労働制——労働時間の扱いが通常と異なる仕組みです。
意味は厚生労働省などの公的機関が説明を公表しています。制度は改正されることがあるため、一次の情報で確認してください。
土日に営業する職種があります
お客様が動ける日に合わせるため、平日に休みを取る形になることがあります。
年間休日の数字を見てください
週の休みだけでなく、年間で何日休めるかが書かれていることがあります。会社を比べるときの分かりやすい材料です。
実際の運用は説明会で聞いてください
記載は制度の枠です。実際にどう運用されているかは、説明会や社員の話で確認してください。
第3部 給与と待遇の読み方
10賃金の内訳を読む
金額そのものより、内訳を見てください。
月額の内訳を確認してください
同じ金額でも、手当が含まれているかどうかで意味が変わります。基本給がいくらかを見てください。
固定的な時間外手当が含まれる場合
あらかじめ一定時間分の時間外手当を含めて支払う仕組みがあります。何時間分が含まれているかが記載されます。
この仕組みの扱いは公的機関が説明を公表しています。意味が分からないときは確認してください。
固定して支払われる部分を確かめてください
変動する部分を含む書き方がされている場合、月ごとに変わらない部分がいくらかを読み取ってください。
記載は控除前の額です
実際に受け取る額は、税や社会保険料が引かれたあとの額になります。
コースによって違うことがあります
コース別に募集されている場合、処遇の仕組みが異なることがあります。応募するコースの欄を読んでください。
11手当と賞与
会社によって差が大きいところです。
住まいに関する制度は生活費を左右します
社宅や家賃の補助がある場合、実際に使える額が変わります。金額の比較だけでは見えない部分です。
資格に関する手当があることがあります
この業界には取得した資格に対する手当を設けている会社があります。
賞与は「どう決まるか」を見てください
回数だけでなく、何によって変わるかが書かれていることがあります。
手当の条件を確認してください
手当には支給の条件があることがあります。誰にでも支給されるとは限りません。
記載がない手当は「ない」とは限りません
ただしあるとも限りません。気になる項目は説明会で確認してください。
12福利厚生と制度
長く働くほど効いてくる部分です。
制度があることと、使われていることは別です
制度の記載があっても、実際にどのくらい使われているかは別の話です。説明会や社員の話で確認してください。
資格取得の支援を見てください
業務に関わる資格があります。取得の支援があるかを確認してください。
入社後に学ぶ仕組みを見てください
研修や資格取得の支援は、入社後の成長に直結します。会社によって差があります。
公表されている情報もあります
一定の企業は労働に関する情報を公表しています。公的機関が運営する仕組みで確認できる場合があります。
制度は改正されます
休暇や育児・介護に関する制度は法令で定められた部分があります。内容は厚生労働省などの公的機関でご確認ください。
132社を並べて比べる
1社だけ見ても、良し悪しは分かりません。
表にして並べてください
頭の中で比べると、印象で判断してしまいます。項目を決めて表にすると、違いが見えます。
同じ業態どうしで比べてください
開発する会社と仲介する会社では前提が違います。同じ業態で比べてください。
同じ業界の2社で比べてください
業界が違うと前提が違いすぎます。同じ業界の同じような規模の会社で比べると違いが分かります。
優先順位を決めてください
すべてが良い会社はありません。自分が何を優先するかを決めると、選びやすくなります。
複数の内定で迷ったら
判断の材料は複数の内定|選ぶときの基準で整理しています。
第4部 確認の仕方と相談先
14分からないことをどう聞くか
聞くこと自体は問題ありません。
書かれていることを聞くのは避けてください
募集要項に書いてあることを聞くと、読んでいないことが伝わります。読んだうえで、書かれていない部分を聞いてください。
聞き方を整えてください
「残業は多いですか」より、「時間外労働の実際の運用を教えてください」のほうが答えやすくなります。
休日の取り方は聞いてよい質問です
「実際にどう休んでいるか」——説明会で聞ける内容です。
条件の確認は内定後にもできます
選考の途中で聞きにくいことは、内定後の確認で扱えます。手順は内定後の条件確認|承諾の前にすることで整理しています。
記録を残してください
口頭で聞いた内容はメモに残すのが確実です。あとで確認するときの材料になります。
15相談できる先
一人で抱えないでください。
労働条件について不安があるとき
都道府県労働局や労働基準監督署に相談の窓口が設けられています。案内は厚生労働省などの公的機関で確認できます。
キャリアセンターに賃金の構成を相談できます
成果に応じて変わる部分がある場合、読み方に慣れた人に聞くのが確実です。
キャリアセンターは求人票を見慣れています
自分では判断しにくい記載も、見慣れた人に聞くと早いことがあります。
内定後に不安が出たとき
条件の確認や、辞退の手順については内定承諾の前に|確認する項目で整理しています。
本記事は個別の判断をするものではありません
ここに書いたのは一般的な整理です。個別の事情については、上記の相談先にご相談ください。
16確認する項目の一覧
手元で使える形にしておいてください。
この業界で特に埋めたい欄
業態、休日の取り方、賃金の構成——この3つは先に埋めてください。
書き出して比べてください
志望する会社ごとに同じ項目を埋めると、違いがはっきりします。
埋まらない項目は聞く候補です
調べても分からなかった項目が、説明会で聞くべきことになります。
自分の優先順位を書き添えてください
どの項目を重く見るかは人によって違います。自分の順位を決めておくと、判断が早くなります。
17やらない方がいいこと
求人票の読み方でとくに起きやすい失敗です。
一人で判断しないでください
賃金の構成は読み方が難しいことがあります。大学のキャリアセンターに相談してください。
労働条件に不安があるとき
都道府県労働局や労働基準監督署に相談の窓口があります。案内は公的機関で確認できます。
18よくある質問
求人票でまず何を見ればいいですか?
この業界では、業態、休日の取り方、賃金の構成の3点です。開発、仲介、住宅、管理でまったく別の仕事になります。お客様が動ける日に営業する職種では、平日に休みを取る形になることがあります。
業態によって何が違いますか?
開発する会社は土地を探して企画し建てて運営する年単位の仕事で、本社や支店が勤務地になることが多くなります。仲介する会社は店舗が職場でお客様の都合に合わせます。住宅をつくる会社には展示場での営業、設計、現場の管理があり、管理する会社は建物が勤務地になることがあります。
土日は休めませんか?
個人のお客様を相手にする職種では土日に営業することがあり、その場合は平日に休みを取る形になります。法人を相手にする会社では平日に動くことが中心になるため、前提が変わります。募集要項の休日欄で何曜日に休むかを確認し、実際の運用は説明会で聞いてください。
「週休二日」と書かれていれば安心ですか?
何曜日に休むかは記載によって違います。年間休日の数字と合わせて確認してください。同じ会社でも営業と管理部門では休日の取り方が違うことがあります。
賃金の構成はどう読めばいいですか?
職種によっては、成果に応じて変わる部分が構成に含まれることがあります。その場合、固定して支払われる部分がいくらかを確認することが大切です。基本給、手当の内訳、固定的な時間外手当が含まれる場合は何時間分かも見てください。読み方に迷ったら大学のキャリアセンターに相談してください。
資格は入社前に取るべきですか?
この業界には業務に関わる資格がありますが、入社後に取得するのが一般的で、学生のうちに必須とされるとは限りません。資格の要件は実施する機関が公表しており、制度は改正されることがあるため一次の情報で確認してください。受験の費用や学ぶ時間について支援の仕組みを設けている会社もあります。
資格に関する手当はありますか?
取得した資格に対する手当を設けている会社があります。募集要項の賃金欄で記載を確認してください。
勤務地はどうなりますか?
接客を行う職種では店舗や展示場のある場所が職場になります。開発する会社では本社や支店が勤務地になることが多くなります。全国に拠点を持つ会社では転勤の範囲を募集要項の勤務地欄で確認してください。地域を限定したコースがある会社もあります。
現場の管理の職種もあるのですか?
住宅をつくる会社には、工事の現場を管理する職種があります。営業や設計とは働く場所も勤務の形も違います。募集要項の職種の区分を確認してください。
住まいの制度はどのくらい重要ですか?
転勤がある職種では、社宅や家賃補助の制度が生活費を左右します。金額の比較だけでは見えない部分なので、福利厚生欄を必ず見てください。
2社を比べるときのコツはありますか?
同じ業態どうしで比べてください。開発する会社と仲介する会社では前提が違いすぎます。そのうえで、休日の取り方、年間休日、賃金の構成、転勤の範囲、資格の支援を表にして並べてください。
条件について不安があるときはどこに相談すればいいですか?
大学のキャリアセンターは求人票を見慣れています。労働条件に関する一般的な相談は、都道府県労働局や労働基準監督署に窓口が設けられています。学生向けの就職の相談には新卒応援ハローワークもあります。
19まとめ|業態・休日・賃金の構成から埋める
- 不動産・住宅の求人票では、業態、休日の取り方、賃金の構成を先に見てください。
- 開発、仲介、住宅、管理。同じ業界でもまったく別の仕事です。
- 平日に休みを取る形になることがあります。生活の形が変わります。
- 成果に応じて変わる部分があることがあります。固定して支払われる部分を確認してください。
- 資格は入社後に取得するのが一般的です。支援の仕組みを見てください。
- 読み方に迷ったら相談してください。キャリアセンターは求人票を見慣れています。
最後に。本記事は就職活動のための案内であり、不動産の取引や投資についての助言ではありません。実際の条件は各社の募集要項と示された書面で、制度は公的機関の情報でご確認ください。
・不動産・住宅業界とは|全体像と分野の調べ方
・不動産・住宅業界の職種|仕事内容の調べ方
・不動産・住宅業界の選考|案内から流れを読む
・募集要項の読み方|見落としやすい項目を確認する
・内定後の条件確認|承諾の前にすること
・就活・キャリアの記事一覧