三越伊勢丹HD
「百貨店業」と「クレジット・金融・友の会業」で稼ぐ会社
平均年収・社員数などは持株会社の社員の数字(グループの事業会社の社員は入らない)
- 1年目の月給
- 未確認・学部卒
- 毎年の採用
- —公式サイトで確認できず
- 平均年収
- 896万円平均47.4歳・勤続23.6年
- もうけ(純利益)
- 761億円本社の社員386人
何で稼いでいる?事業ごとの営業利益又は営業損失
業界地図INDUSTRY MAP 2026
大丸松坂屋のJ.フロント リテイリングは、持株会社の社員が少なく平均年収が参考にならないため入っていません。このページは三越伊勢丹HD・阪急阪神百貨店・髙島屋・近鉄百貨店・松屋の5社を、有価証券報告書の数字だけで比べました。百貨店のほかに、商業施設やカードなどで何を稼いでいるか、規模、年収、働き方まで同じ物差しで並べています。
有価証券報告書(2026年3月期。髙島屋は2026年2月期・近鉄百貨店は2026年2月期・松屋は2026年2月期)。平均年収は本社の全社員の平均(賞与込み)で、新卒の年収ではありません(一部の会社は、持株会社の代わりに新卒で入る会社の数字。名刺に記載)。
WHAT IS IT
ひとことで言うと
服や化粧品、食品、高級品まで、たくさんのブランドを1つの大きな建物に集めて売る“街の大きなショーケース”。買い物の代金に加え、カードや商業施設の賃料でも稼ぎます。
百貨店業界とは、都市の大型店舗で、衣料品や化粧品、食品、高級品など幅広い商品をそろえて売る業界です。お客さまの買い物の代金が主な収入です。最近は、店舗の売り場だけでなく、カードなどの金融や、商業施設・不動産の事業でも稼いでいます。
上の段が商品を売る稼ぎ方、下の段が商業施設の区画を貸す稼ぎ方です。
ふだん目にするお店・商品・サービスの後ろに、この業界の会社がいます。
三越伊勢丹HD子会社(議決権の100%)
三越伊勢丹HDグループ会社(議決権の40.0%)
三越伊勢丹HDグループ会社(議決権の22.0%)
阪急阪神百貨店エイチ・ツー・オー リテイリングの子会社(議決権の100%)
阪急阪神百貨店エイチ・ツー・オー リテイリングの子会社(議決権の100%)
髙島屋グループ会社(議決権の34.1%)
近鉄百貨店逆に近鉄グループホールディングスが近鉄百貨店の議決権の69.4%を持つ親会社
出典:各社の有価証券報告書(2026年3月期)「関係会社の状況」。割合は会社が持っている議決権の割合です。
店舗に多くのブランドや商品を集め、お客さまに販売します。三越伊勢丹HDの事業ごとの利益は、百貨店業が655億円で大半を占めます。
担当者がお得意様を訪ね、商品を提案して販売する「外商」もあります。近鉄百貨店は、あべのハルカス近鉄本店と外商を事業の核にしています。
百貨店のクレジットカードや、積み立てで買い物ができる「友の会」などの金融サービスでも収入を得ます。三越伊勢丹HDのクレジット・金融・友の会業は63億円の利益です。
髙島屋は、ショッピングセンターの開発・運営や、シンガポールなど海外での複合開発でも利益を出しています。テナントからの賃料が収入になります。
売り場でお客さまの相談に乗り、商品を提案して販売します。お客さまの好みを知り、長いお付き合いにつなげます。
お得意様の自宅や会社を訪ね、高級品や贈り物などを提案して販売します。法人向けの外商もあります。
どんな商品やブランドを売り場に置くかを決め、取引先と仕入れの条件を交渉します。売り場全体の品ぞろえを組み立てる仕事です。
売り場の改装や、ショッピングセンター・商業施設の開発と運営を担います。髙島屋の商業開発業などの仕事です。
カードやアプリのデータを分析し、一人ひとりに合った商品の案内や、ネット販売の仕組みをつくります。
店頭ではなく、担当者がお得意様のもとへ出向いて商品を販売する百貨店独自の販売方法。
毎月お金を積み立てると、ボーナス分を上乗せした買い物券などが受け取れる百貨店の会員制度。
海外から日本に来る旅行者のこと。百貨店では免税での買い物が売上に大きく関わります。
ショッピングセンターの略。多くの専門店をテナントとして集めた商業施設のこと。
IN 30 SECONDS
どのくらい稼ぐ?
0.1兆円
5社の1年間のもうけ(純利益)の合計。1位は三越伊勢丹HDの761億円。
平均年収は?
520〜896万円
社員全体の平均(賞与込み)。いちばん高いのは三越伊勢丹HD。新卒の年収ではありません。
同じ「百貨店」でも、何で稼いでいるかは会社ごとにかなり違います。志望動機で聞かれる「なぜうちの会社?」に答えるには、まずこの違いを知るのが近道です。
FEATURES & TRENDS
髙島屋は国内百貨店業が249億円の利益で、海外百貨店、国内外の商業開発、金融も50〜80億円台の利益を出しています。阪急阪神百貨店は食品スーパーの事業で100億円の利益を出しています。
根拠:髙島屋(2026年2月期)・阪急阪神百貨店(2026年3月期)の事業ごとの利益松屋は、中国政府の日本への渡航自粛の呼びかけなどで訪日客の需要が変わり、業績が当初の計画から離れたと書いています。営業利益の目標も引き下げました。
根拠:松屋 有価証券報告書(2026年2月期)「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」三越伊勢丹HDは、人口減少や少子高齢化で国内の小売市場の縮小が懸念されると書いています。一方で、大都市への人口流入や訪日客、富裕層の拡大を成長の機会としています。
根拠:三越伊勢丹HD 有価証券報告書(2026年3月期)「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」阪急阪神百貨店は関西、近鉄百貨店は近鉄の鉄道沿線を主な商圏にしています。近鉄百貨店は、近鉄グループの力も生かして商品やサービスを提供するとしています。
根拠:阪急阪神百貨店・近鉄百貨店 有価証券報告書「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」三越伊勢丹HDは、館に人を集めるマス向けの「館業」から、カードやアプリでつながったお客さま一人ひとりに提案する「個客業」への変革を進めています。
三越伊勢丹HD 有価証券報告書(2026年3月期)「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」髙島屋は、百貨店と専門店を組み合わせた「次世代型SC」への転換を進めています。海外のベトナムでの開発や金融事業も、新しい成長の柱と位置づけ、集中して投資しています。
髙島屋 有価証券報告書(2026年2月期)「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」阪急阪神百貨店は、百貨店・スーパー・商業施設と顧客データを生かし「地域の生活プラットフォーマー」を目指すとしています。近鉄百貨店も「くらしを豊かにするプラットフォーマー」を掲げています。
阪急阪神百貨店・近鉄百貨店 有価証券報告書「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」髙島屋は、働く人の減少や原油価格の高騰を背景に、人件費や物流費などの費用が上がり、利益を押し下げていると書いています。訪日客の需要の変動も大きくなっているとしています。
髙島屋 有価証券報告書(2026年2月期)「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」この節は、上の会社の有価証券報告書(「事業の内容」「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」)と、事業ごとの利益の数字をもとに書いています。
FIND BY INTEREST
やってみたい仕事に近いものを押してください。その分野でたくさん稼いでいる順に並びます(=その分野の仕事が大きい会社)。
INDUSTRY MAP
明るいマスほど、その会社がその分野で大きく稼いでいます。マスに指を置くと中身の事業名が出ます。
横にずらすと5社すべて見られます →
| 三越伊勢丹HD | 阪急阪神百貨店 | 髙島屋 | 近鉄百貨店 | 松屋 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 百貨店 | 655億円 | 238億円 | 334億円 | 57億円 | 21億円 |
| 商業施設・不動産 | 47億円 | 38億円 | 124億円 | 2億円 | — |
| カード・金融 | 63億円 | — | 56億円 | — | — |
| その他 | — | 100億円 | 25億円 | 10億円 | 1億円 |
各社の有価証券報告書(2026年3月期)にある「事業ごとの利益」(営業利益又は営業損失。会社によって違う)を億円に丸め、編集部が4つの分野に分けたもの。△は損失。髙島屋の「商業開発業」は「商業施設・不動産」に、「建装業」は「その他」に入れました。阪急阪神百貨店(エイチ・ツー・オー リテイリング)の「商業施設事業」は「商業施設・不動産」に、「食品事業」は名前だけで決めにくいため「その他」に入れました。J.フロント リテイリングは、持株会社の社員が300人未満のため入っていません。三越伊勢丹HDと阪急阪神百貨店は決算期が3月(2026年3月期)で、ほかの3社(2026年2月期)と1か月ずれています。全社共通の費用などは入っていないので、足しても純利益とは一致しません。
5 COMPANIES
もうけが大きい順。事業の名前は各社が使っているそのままです。
「百貨店業」と「クレジット・金融・友の会業」で稼ぐ会社
平均年収・社員数などは持株会社の社員の数字(グループの事業会社の社員は入らない)
何で稼いでいる?事業ごとの営業利益又は営業損失
「百貨店事業」と「食品事業」で稼ぐ会社
平均年収・社員数などは、新卒で入る阪急阪神百貨店の数字
何で稼いでいる?事業ごとの営業利益又は営業損失
「百貨店業」と「内装業」で稼ぐ会社
何で稼いでいる?事業ごとの営業利益又は営業損失
数字だけでは決められないときは
年収やもうけは会社選びの一部です。仕事の中身や社風は、働いている先輩に聞くのがいちばん確かです。
「百貨店業」と「ビル総合サービス及び広告業」で稼ぐ会社
何で稼いでいる?事業ごとの営業利益又は営業損失
「国内百貨店業」と「海外百貨店業」で稼ぐ会社
何で稼いでいる?事業ごとの営業利益又は営業損失
COMPARE
見出しを押すと、その順に並び替わります。棒の長さは5社の中での大きさです。
| 会社 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 三越伊勢丹HD | — | — | 896万円 | 761億円 | 386人 | 47.4歳 |
| 阪急阪神百貨店 | — | — | 677万円 | 300億円 | 2,596人 | 46.5歳 |
| 髙島屋 | — | — | 792万円 | △82億円 | 3,463人 | 49.3歳 |
| 近鉄百貨店 | — | — | 520万円 | 37億円 | 1,503人 | 46.9歳 |
| 松屋 | — | — | 732万円 | 22億円 | 561人 | 47.5歳 |
1年目の月給=各社の募集要項の学部卒の初任給(入社年度は会社で違う。条件は名刺に記載)。毎年の採用=直近の新卒採用者数(三越伊勢丹HD・阪急阪神百貨店・髙島屋・近鉄百貨店・松屋は公式の数字を確認できず)。平均年収・平均年齢・本社の社員=有価証券報告書の「従業員の状況」(本社=提出会社だけで、子会社の社員は入らない)。もうけ=純利益(親会社の所有者に帰属する当期利益・連結)。
NOW HIRING
いま募集している百貨店の会社です(エントリー受付中0社)。受付中の会社から、初任給の高い順に並べました。中身は各社の公式の募集要項です。
MORE COMPANIES
上の5社のほかに、百貨店の仕事をしている上場企業です。数字は各社の最新の有価証券報告書。見出しを押すと並び替わり、社名を押すと会社のページへ進みます。
| 会社 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| J.フロント リテイリング | 898万円 | 47.8歳 | 5,584人 | 4,451億円 | 283億円 |
| 丸井グループ | 689万円 | 39.6歳 | 3,820人 | 2,769億円 | 285億円 |
| 井筒屋 | 385万円 | 51.4歳 | 651人 | 213億円 | 5億円 |
| 大和 | 402万円 | 46.9歳 | 694人 | 160億円 | -11億円 |
| さいか屋 | 382万円 | 52.4歳 | 137人 | 46億円 | 1億円 |
平均年収・平均年齢=提出会社(単体)の全従業員の平均(賞与込み・新卒の年収ではない)。持株会社は本社の少人数の数字です。社員数・売上・純利益=グループ全体(連結。連結の無い会社は単体)。決算期は会社で違います。どの業界に入れるかは、有価証券報告書の「事業の内容」をもとに編集部が決めました。
WORK STYLE
法律で公表が決まっている3つの数字(本社・2026年3月期)。
高いほど、女性が課長以上に就いている
●は育児目的の休暇も含めた数え方(下の注)
100に近いほど男女の差が小さい
男性の育休の取得率:●の会社は育児休業と育児目的の休暇を合わせた割合、無印の会社は育児休業だけの割合(育児・介護休業法の施行規則第71条の6)。数え方が違う会社どうしはそのまま比べられません。100%を超えるのは、前の年度までに子どもが生まれた人がこの年度に取った分も数えるためです。女性の平均賃金は全労働者の平均で、管理職や総合職に男性が多いと低く出ます。
HOW TO START
「業界地図」と「5社の名刺」で、どの会社が何で稼いでいるかを押さえます。業界全体としては、高級品・ブランドを扱う対面小売の業界。インバウンドと富裕層・体験価値が鍵。
インバウンド・富裕層・体験価値を理解。日程は28卒の就活スケジュールで確認できます。
同じ会社でも部署で仕事はまったく違います。OB・OG訪問で「入って何をしているか」を具体的に聞くと、志望動機が自分の言葉になります。
「御社は◯◯で大きく稼いでいて、私は◯◯に関わりたい」と、地図の事実とつなげて話せると説得力が出ます。
向いている人接客・ブランド・ファッションに興味/対面の販売がしたい
三越伊勢丹HDです。純利益は761億円で、2位は阪急阪神百貨店(300億円)でした(各社の有価証券報告書)。赤字だったのは髙島屋です。
5社の平均年収は519.6万円(近鉄百貨店)から896.4万円(三越伊勢丹HD)です。賞与を含む全社員の平均で、新卒の1年目の年収ではありません。
各社の有価証券報告書の事業ごとの利益(営業利益)を見ると、三越伊勢丹HDは「クレジット・金融・友の会業」が63億円、「不動産業」が47億円、髙島屋は国内・海外の「商業開発業」が合わせて124億円、「金融業」が56億円でした。5社とも、いちばん大きいのは百貨店の事業です。
各社が提出した最新の有価証券報告書の数字です。決算期は2026年2月期(三越伊勢丹HDは2026年3月期・阪急阪神百貨店は2026年3月期)。年に1回、新しい有価証券報告書が出たら見直します。