WHY
「ガクチカがない」と感じる、よくある原因
経験がないのではなく、見つけ方や選び方でつまずいていることがほとんどです。当てはまるものがないか見てみましょう。
大会での優勝やリーダー経験、起業などを書かないといけないと思うと、何も書けなくなります。企業がガクチカで知りたいのは、出来事の大きさよりも、困ったときにどう考え、どう動く人かという点だと言われます。
「売上が上がった」「表彰された」など、目に見える結果がある話だけを探していませんか。結果が小さくても、自分なりに工夫した過程があれば十分に話になります。
毎週続けているバイト、欠かさず出ている授業、一人暮らしの家事など、続けていることほど自分では「普通」に感じます。続けるために工夫していることは、立派な材料です。
1〜2年前のことは、思い出そうとしてもなかなか出てきません。スマホの写真・予定表・SNS・レポートのファイルなど、記録を見返すと思い出しやすくなります。
いきなり「これがガクチカです」と決めようとすると手が止まります。まずは小さな出来事をたくさん書き出して、あとから選ぶほうがうまくいきます。
HOW TO
ガクチカを見つける5つの手順
- 1大学に入ってからの時間の使い方を書き出す
授業・ゼミ・アルバイト・サークル・趣味・家のこと・通学時間など、時間を使ってきた場所を全部書き出します。1週間の過ごし方を思い出すところから始めると書きやすくなります。
- 2「困った・工夫した・変えた」ことに印をつける
書き出した中から、うまくいかなかったこと、自分なりにやり方を変えたこと、続けるために工夫したことに印をつけます。下の「掘り出すための質問30」も使ってみましょう。
- 3一つ選んで、4つの流れで書いてみる
印をつけた中から一つ選び、「きっかけ→困ったこと→自分がしたこと→どうなったか・何を学んだか」の順にメモします。うまく書けなければ、別の出来事でも試してみましょう。
- 4人に話して、質問してもらう
友人や家族、キャリアセンターの職員に話してみます。「なんでそうしたの?」と聞かれて答えた内容が、そのままガクチカの中心になることがよくあります。
- 5足りなければ、今から小さく始める
どうしても見つからないときは、今から取り組むことも選択肢です。資格の勉強、短期のインターン、ゼミでの役割など、数か月続けて工夫したことがあれば話になります。
ガクチカの書き方の型(6つの順番)は、関連するテクニックの「ガクチカの型と例」で詳しく紹介しています。
QUESTIONS
材料を掘り出すための質問30
答えられる質問が一つでもあれば、そこが話の入り口です。メモに書き出しながら読んでみましょう。
授業・ゼミ・研究
- いちばん時間をかけたレポートや課題は何ですかなぜ時間がかかったのかも書く
- グループワークで、自分はどんな役回りでしたかまとめ役・調べ役・資料作りなど
- 苦手な科目を、どうやって乗り切りましたか
- 発表やプレゼンで工夫したことはありますか
- 授業がきっかけで、自分で調べ始めたことはありますか
- ゼミや研究で、思いどおりに進まなかったことは何ですか
アルバイト
- 働き始めたころ、何に困りましたかそこからどう慣れたか
- お客さんや同僚から言われて、うれしかったことは何ですか
- 自分なりに変えたやり方や、続けている習慣はありますかメモの取り方・準備の順番など
- 新人に教えたことはありますか
- 忙しい時間帯やトラブルのとき、何を意識していますか
- 長く続けている理由は何ですか
サークル・部活・課外活動
- 入ってから、続けるか迷ったことはありますかそれでも続けた理由
- メンバーの意見が分かれたとき、どうしましたか
- 行事やイベントで、裏方として動いたことはありますか
- 自分がいることで、少しでも変わったことは何ですか
- 練習や準備のやり方を見直したことはありますか
- ボランティアや地域の活動に参加したことはありますか1回だけでもかまわない
趣味・日常・自分の生活
- 何時間でも続けられることは何ですかゲーム・動画・料理なども対象
- 独学で身につけたことはありますか語学・プログラミング・楽器など
- 一人暮らしや家のことで、工夫していることは何ですか家計・自炊・時間の使い方
- 毎日・毎週続けている習慣はありますか
- 目標を決めて取り組んだことはありますか資格・体重・貯金など
- SNSや動画などで、何かを発信したことはありますか
人との関わり・気持ちの動き
- 大学に入っていちばん悔しかったことは何ですか
- 人から相談されることが多いのは、どんなことですか
- 誰かのために動いたことで、覚えているものはありますか
- 考え方が変わったきっかけはありますか
- 自分から「やってみたい」と言い出したことはありますか
- 失敗して、やり直したことはありますか失敗の話もガクチカになる
EXAMPLES
「普通の経験」から書いた例文5つ
特別な実績がない経験でも、工夫した過程を書けば伝わります。〇〇の部分や中身を自分の経験に書きかえて使ってください(どれも300字前後です)。
サークルやバイトに打ち込んだ経験がなく、授業の話を使いたいとき
私が学生時代に力を入れたのは、〇〇の授業で行った5人のグループ課題です。最初の打ち合わせでは発言する人が偏り、締め切りの1週間前になっても資料の半分ができていませんでした。そこで私は、作業を「調べる・まとめる・資料にする」の3つに分け、一人ひとりに担当を決めることを提案しました。また、毎回の打ち合わせの最後に、次回までにやることを全員で確認するようにしました。その結果、締め切りの2日前に資料が完成し、発表では先生から構成が分かりやすいと評価をいただきました。この経験から、全体を分けて見える形にすることで、人が動きやすくなることを学びました。
リーダーでなくても、「自分が提案したこと」が一つあれば話になります。
目立つ活動はないが、生活の中で続けている工夫があるとき
私が学生時代に力を入れたのは、一人暮らしの家計の管理です。大学1年の春、仕送りとアルバイト代だけでは毎月の食費が足りなくなり、月末に困ることが続きました。そこで、1か月の支出をアプリにすべて記録し、どこにお金を使っているかを確かめました。その結果、コンビニでの買い物が多いことに気づき、週末にまとめて食材を買って自炊する習慣に変えました。献立を3日分ずつ決めておくことで、忙しい日も続けられるようになりました。半年後には食費が安定し、毎月少しずつ貯金もできるようになりました。この経験から、まず現状を記録して原因を見つけることの大切さを学びました。
数字は自分の記録で確かめられる範囲で入れます。盛った数字は面接の深掘りで答えにくくなります。
アルバイトは続けているが、リーダーや売上アップのような話がないとき
私が学生時代に力を入れたのは、2年間続けているコンビニのアルバイトです。働き始めたころは、宅配便や公共料金の支払いなど、レジでの手続きを覚えきれず、お客様をお待たせすることがよくありました。そこで、つまずいた手続きを毎回メモし、休憩時間に手順を見直すようにしました。さらに、よく聞かれる手続きをまとめた自分用の一覧を作り、新しく入った後輩にも共有しました。その結果、店長から「新人への教え方が丁寧」と言われ、新人の指導を任されるようになりました。この経験から、つまずいたことをそのままにせず、記録して次に生かすことの大切さを学びました。
「新人に教えた」「一覧を作った」のような、小さな行動を具体的に書くのがコツです。
一人でこつこつ続けたことがあるとき
私が学生時代に力を入れたのは、通学時間を使った〇〇の資格の勉強です。授業とアルバイトで家での勉強時間が取れず、最初の受験では不合格でした。原因を振り返ると、まとまった時間ができたら勉強しようとして、結局ほとんど進んでいなかったことに気づきました。そこで、片道40分の電車の時間を勉強に使うと決め、スマホで解ける問題集を使って、1日20問を目標にしました。解けなかった問題は帰りの電車で解き直すようにしました。半年間続けた結果、2回目の受験で合格できました。この経験から、目標を小さく分けて毎日の生活に組み込めば、忙しくても続けられることを学びました。
不合格や失敗から始まる話は、立て直した過程が伝わりやすい書き方です。
趣味の活動を、就活の話として使いたいとき
私が学生時代に力を入れたのは、趣味の〇〇を紹介するSNSのアカウントの運営です。始めた当初は、投稿しても反応がほとんどありませんでした。そこで、反応のあった投稿となかった投稿を見比べ、写真の撮り方や説明文の長さ、投稿する時間帯を一つずつ変えて試しました。また、見てくれた人からのコメントには必ず返信し、どんな情報が知りたいかを聞くようにしました。1年続けた結果、フォロワーは始めたころの10倍ほどになり、見た人から「参考になった」という声も届くようになりました。この経験から、相手の反応を見ながら少しずつ改善していく力が身につきました。
趣味の話でも「試して、見直して、また試した」流れがあれば、仕事の進め方につながる話になります。
TODAY
今日からできること
全部でなくてかまいません。できそうなものから一つずつ始めましょう。
0 / 8 できた
DO & DON'T
やりがちなこと
こうする
- 小さな出来事でも、自分が考えて動いたところを中心に書く
- 失敗や遠回りした話も候補に入れる
- 数字は、自分で確かめられる範囲で使う
- 面接で「なぜ?」と3回聞かれても答えられる話を選ぶ
これはしない
- 経験を大きく見せるために、役職や数字を盛る(深掘りで答えられなくなる)
- ほかの人の話や、ネットの例文をそのまま使う
- 「何もない」と決めつけて、書き出す前にあきらめる
- チームの成果だけを書き、自分が何をしたかが抜ける
POINT
比べる相手は、ほかの学生ではなく過去の自分
FAQ
よくある質問
ガクチカは本当に普通の経験でも大丈夫?
大丈夫です。企業がガクチカで知りたいのは、出来事の大きさよりも、あなたの考え方や行動のしかただと言われます。小さな出来事でも、困ったことと自分がしたこと、そこから学んだことを具体的に書けば伝わります。
アルバイトしかしていません。ほかの人と同じにならない?
同じアルバイトでも、困ったことや工夫したことは人によって違います。「どの場面で」「何を変えたか」を具体的に書くほど、あなたにしか書けない話になります。
高校時代の話を書いてもいい?
「学生時代」として高校時代の話を受け付ける企業もありますが、大学での経験を求められることが多いです。高校で始めたことを大学でも続けている場合は、大学での取り組みを中心に書くと自然です。設問の指示があればそれに従いましょう。
今から何か始めても間に合う?
就活の時期にもよりますが、数か月でも、目標を決めて工夫しながら続けたことがあれば話になります。ただ、新しく始めるより、今までの経験を掘り返したほうが早く見つかることも多いので、まずは書き出してみましょう。
失敗した経験はガクチカに使える?
使えます。失敗したあとにどう考え、何を変えたかを書けば、立て直す力が伝わります。最後に「そこから何を学んだか」を必ず入れましょう。
ガクチカと自己PRの話が同じでもいい?
同じ経験を使ってもかまいませんが、ガクチカは「取り組んだ過程」、自己PRは「自分の強み」が中心です。同じ話を使うときは、伝えたいことの重心を変えましょう。
NEXT
あわせて使いたいテクニック
このページは Campi 編集部が作成しました(2026年10月24日更新)。例文は、自分の言葉と状況に合わせて書きかえて使ってください。企業から案内がある場合は、その指示を優先してください。