IT・ソフトウェア業界の求人票|確認する項目
IT・ソフトウェアの求人票でまず見るのは「就業の場所」「労働時間の仕組み」「固定的な時間外手当の有無」です。受託を行う会社では取引先の場所が勤務地になることがあります。就業の場所の欄を読んでください。始業の時刻を選べる仕組みや、労働時間の扱いが通常と異なる仕組みが記載されることがあります。固定的な時間外手当が月額に含まれる場合は何時間分かが記載されます。労働に関する制度は厚…
IT・ソフトウェアの求人票では、「就業の場所」を注意して読んでください。
受託を行う会社では、取引先の場所が勤務地になることがあります。
そして労働時間の仕組みが多様な業界です。記載された制度の意味を確認してください。
この記事では、求人票の読み方を、この業界で特に見る項目から順に整理します。
この記事を7枚で
1 / 7第1部 この業界で特に見る項目
第2部 求人票の基本項目
第3部 給与と待遇の読み方
第4部 確認の仕方と相談先
第1部 この業界で特に見る項目
01この業界で特に見る項目
まずこの3点を埋めてください。
IT・ソフトウェアの求人票で先に見る3点。
金額の比較から入らないでください
月額に何が含まれているかで意味が変わります。先に内訳を確認してください。
業界と選考の理解が前提になります
業界の構造はIT・ソフトウェア業界とは|全体像と分野の調べ方、職種はIT・ソフトウェア業界の職種|仕事内容の調べ方、選考はIT・ソフトウェア業界の選考|案内から流れを読むで整理しています。
02就業の場所を注意して読む
この業界で最も確認すべき項目です。
受託を行う会社では取引先での勤務があることがあります
依頼を受けてつくる会社では、取引先に出向いて働くことがあります。就業の場所の欄を読んでください。
期間と範囲を聞いてください
どのくらいの期間、どの範囲まで移動するのか。説明会で聞いてよい質問です。
自社サービスの会社は自社の拠点が中心です
自分たちで決めてつくる会社では、自社の拠点が勤務地になることが多くなります。
在宅で働く仕組みがある会社があります
制度の有無と、実際にどのくらい使われているかは別の話です。説明会で聞いてください。
在宅に関する手当があることがあります
在宅での勤務がある会社では、それに関する手当を設けていることがあります。
記載がないことは推測で埋めないでください
就業の場所について書かれていないことは、説明会や問い合わせで確認してください。
03労働時間の仕組みを確認する
制度の名前が書かれていたら調べてください。
制度の意味は公的機関で確認してください
労働時間に関する仕組みは法令で定められた部分があります。制度は改正されることがあるため、厚生労働省などの公的機関の一次の情報で確認してください。
始業の時刻を選べる仕組みがある会社があります
どの範囲で選べるかは会社によって違います。記載を読んでください。
運用に関わる職種では交替制があることがあります
仕組みを動かし続ける役割では、時間帯を分けた勤務が行われることがあります。
記載は制度の枠です
実際にどう運用されているかは説明会や社員の話で確認してください。
年間休日の数字を見てください
会社を比べるときの分かりやすい材料になります。
04賃金の構成と固定的な時間外手当
内訳をていねいに読んでください。
含まれる時間数と、超えたときの扱いを見る
この仕組みが使われている場合、月額に含まれる時間数が書かれます。その時間を超えたときにどうなるかまで記載を追ってください。
仕組みそのものの説明は公的機関が公表しています。
基本給がいくらかを見てください
月額の金額だけでは比べられません。基本給と手当を分けて読んでください。
職種によって違うことがあります
エンジニア、営業、企画——職種別に条件が定められることがあります。
読み方に迷ったら相談してください
賃金の構成は記載によって意味が変わります。大学のキャリアセンターは求人票を見慣れています。
学びの支援も待遇の一部です
書籍、勉強会、資格の費用——入社後に学ぶ仕組みがあるかを福利厚生欄で見てください。
05受託と自社サービスで前提が違う
比べるときはそろえてください。
| 受託 | 自社サービス | |
|---|---|---|
| 就業の場所 | 取引先での勤務があることがある | 自社の拠点が中心 |
| 期限の決まり方 | 契約で決まっていることが多い | 自分たちで決められる余地がある |
| 関わる案件 | 案件ごとに変わる | 一つの領域を深く扱う |
| 職種の区分 | 工程ごとに分かれることがある | 役割ごとに分かれることがある |
両方を手がける会社もあります
受託を主軸にしつつ自社サービスを持つ会社、その逆の会社もあります。比重はどうかを説明会で聞いてください。
社内の情報システム部門という選択肢があります
IT企業ではなく、一般の事業会社の中で情報システムを担うという道もあります。条件の考え方が変わります。
会社の規模に幅があります
大きな会社から少人数の会社まであります。制度の整い方も会社によって違います。
通年で募集する会社があります
時期を決めずに募集する会社があります。締切の考え方が違うため、会社ごとに記録してください。
職種の詳細は関連記事で
それぞれの仕事内容はIT・ソフトウェア業界の職種|仕事内容の調べ方で整理しています。
第2部 求人票の基本項目
06条件は書面で示されるものです
働く条件は、口頭の説明だけで済ませるものではありません。
募集の段階の記載と、確定する条件は別です
求人票に書かれているのは募集の段階での条件です。個別の条件は、内定の段階で示される書面で確認してください。
「聞いていた話と違う」を防ぐには、書かれたものを確認するのがいちばん確実です。
就業の場所の記載を注意して読んでください
受託を行う会社では、取引先の場所が勤務地になることがあります。記載を確認してください。
示される内容は制度で定められています
労働条件として示すべき事項は法令で定められています。内容は改正されることがあるため、厚生労働省などの公的機関の情報でご確認ください。
記載がないことは推測で埋めないでください
書かれていないことは、説明会や問い合わせで確認してください。
募集要項全般の読み方は募集要項の読み方|見落としやすい項目を確認するで扱っています。
07まず見る基本の項目
ここを飛ばさないでください。
職種の記載が広いことがあります
「総合職」とだけ書かれている場合、幅広い業務が含まれます。具体的に何をするかは説明会で確認してください。
職種別に条件が定められることがあります
エンジニア、営業、企画——職種ごとに条件が違うことがあります。
コースが分かれている場合は必ず見比べる
コース別に募集されている場合、コースごとに条件が違うことがあります。応募するコースの欄を読んでください。
分からない言葉はそのままにしない
制度の名前が書かれていて意味が分からないときは、公的機関の説明で確認するのが確実です。
08勤務地と転勤の範囲
生活がいちばん変わるのがここです。
「全国」と書かれている意味を確認してください
拠点がどこにあるかによって、実際に行きうる場所が決まります。会社のサイトの拠点一覧と合わせて読んでください。
顧客先での勤務があるかを確認してください
受託を行う会社では、取引先に出向いて働くことがあります。就業の場所の欄を読んでください。
地域を限定したコースがある会社があります
転勤の範囲が限られるコースを設けている会社があります。仕事の内容や処遇の仕組みが異なる場合もあるため、両方の記載を読み比べてください。
初任配属の決まり方を聞いてください
どこに配属されるかがいつ決まるのか。説明会で聞いてよい質問です。
住まいの制度と合わせて見てください
転居を伴う異動がある場合、社宅や家賃補助の制度が生活費を左右します。
09勤務時間と休日
制度の名前が出てきたら、意味を確認してください。
制度の名前が書かれていたら調べてください
変形労働時間制、みなし労働時間制、裁量労働制——労働時間の扱いが通常と異なる仕組みです。
意味は厚生労働省などの公的機関が説明を公表しています。制度は改正されることがあるため、一次の情報で確認してください。
労働時間の仕組みが多様な業界です
始業の時刻を選べる仕組み、労働時間の扱いが通常と異なる仕組み——記載を確認してください。
年間休日の数字を見てください
週の休みだけでなく、年間で何日休めるかが書かれていることがあります。会社を比べるときの分かりやすい材料です。
実際の運用は説明会で聞いてください
記載は制度の枠です。実際にどう運用されているかは、説明会や社員の話で確認してください。
第3部 給与と待遇の読み方
10賃金の内訳を読む
金額そのものより、内訳を見てください。
月額の内訳を確認してください
同じ金額でも、手当が含まれているかどうかで意味が変わります。基本給がいくらかを見てください。
固定的な時間外手当が含まれる場合
あらかじめ一定時間分の時間外手当を含めて支払う仕組みがあります。何時間分が含まれているかが記載されます。
この仕組みの扱いは公的機関が説明を公表しています。意味が分からないときは確認してください。
固定的な時間外手当の記載を確認してください
月額に含まれている場合、何時間分かが記載されます。基本給と分けて読んでください。
記載は控除前の額です
実際に受け取る額は、税や社会保険料が引かれたあとの額になります。
コースによって違うことがあります
コース別に募集されている場合、処遇の仕組みが異なることがあります。応募するコースの欄を読んでください。
11手当と賞与
会社によって差が大きいところです。
住まいに関する制度は生活費を左右します
社宅や家賃の補助がある場合、実際に使える額が変わります。金額の比較だけでは見えない部分です。
在宅で働く場合の扱いを見てください
自宅で働く日がある場合、通信費や機器の費用をどう扱うかが福利厚生欄に書かれていることがあります。
賞与は「どう決まるか」を見てください
回数だけでなく、何によって変わるかが書かれていることがあります。
手当の条件を確認してください
手当には支給の条件があることがあります。誰にでも支給されるとは限りません。
記載がない手当は「ない」とは限りません
ただしあるとも限りません。気になる項目は説明会で確認してください。
12福利厚生と制度
長く働くほど効いてくる部分です。
制度があることと、使われていることは別です
制度の記載があっても、実際にどのくらい使われているかは別の話です。説明会や社員の話で確認してください。
学びの支援を見てください
技術の移り変わりが速い分野です。書籍や勉強会、資格の支援があるかを確認してください。
入社後に学ぶ仕組みを見てください
研修や資格取得の支援は、入社後の成長に直結します。会社によって差があります。
公表されている情報もあります
一定の企業は労働に関する情報を公表しています。公的機関が運営する仕組みで確認できる場合があります。
制度は改正されます
休暇や育児・介護に関する制度は法令で定められた部分があります。内容は厚生労働省などの公的機関でご確認ください。
132社を並べて比べる
1社だけ見ても、良し悪しは分かりません。
表にして並べてください
頭の中で比べると、印象で判断してしまいます。項目を決めて表にすると、違いが見えます。
受託どうし、自社サービスどうしで比べてください
事業の形が違うと前提が違います。同じ形で比べてください。
同じ業界の2社で比べてください
業界が違うと前提が違いすぎます。同じ業界の同じような規模の会社で比べると違いが分かります。
優先順位を決めてください
すべてが良い会社はありません。自分が何を優先するかを決めると、選びやすくなります。
複数の内定で迷ったら
判断の材料は複数の内定|選ぶときの基準で整理しています。
第4部 確認の仕方と相談先
14分からないことをどう聞くか
聞くこと自体は問題ありません。
書かれていることを聞くのは避けてください
募集要項に書いてあることを聞くと、読んでいないことが伝わります。読んだうえで、書かれていない部分を聞いてください。
聞き方を整えてください
「残業は多いですか」より、「時間外労働の実際の運用を教えてください」のほうが答えやすくなります。
在宅勤務の運用は聞いてよい質問です
制度があることと使われていることは別です。実際の運用を説明会で聞いてください。
条件の確認は内定後にもできます
選考の途中で聞きにくいことは、内定後の確認で扱えます。手順は内定後の条件確認|承諾の前にすることで整理しています。
記録を残してください
口頭で聞いた内容はメモに残すのが確実です。あとで確認するときの材料になります。
15相談できる先
一人で抱えないでください。
労働条件について不安があるとき
都道府県労働局や労働基準監督署に相談の窓口が設けられています。案内は厚生労働省などの公的機関で確認できます。
研究室や先輩に聞ける場合があります
情報系の学科では同じ学科から進んだ先輩がいることがあります。
キャリアセンターは求人票を見慣れています
自分では判断しにくい記載も、見慣れた人に聞くと早いことがあります。
内定後に不安が出たとき
条件の確認や、辞退の手順については内定承諾の前に|確認する項目で整理しています。
本記事は個別の判断をするものではありません
ここに書いたのは一般的な整理です。個別の事情については、上記の相談先にご相談ください。
16確認する項目の一覧
手元で使える形にしておいてください。
この業界で特に埋めたい欄
就業の場所(顧客先があるか)、労働時間の仕組み、固定的な時間外手当の有無——この3つは先に埋めてください。
書き出して比べてください
志望する会社ごとに同じ項目を埋めると、違いがはっきりします。
埋まらない項目は聞く候補です
調べても分からなかった項目が、説明会で聞くべきことになります。
自分の優先順位を書き添えてください
どの項目を重く見るかは人によって違います。自分の順位を決めておくと、判断が早くなります。
17やらない方がいいこと
求人票の読み方でとくに起きやすい失敗です。
| やりがちなこと | なぜ問題か |
|---|---|
| 就業の場所を確認しない | 取引先の場所が勤務地になることがある |
| 制度の名前を調べない | 労働時間の扱いが通常と異なる仕組みがある |
| 月額の金額だけで比べる | 固定的な時間外手当が含まれることがある |
| 在宅の制度があることで安心する | 制度があることと使われていることは別 |
| 受託と自社サービスを混ぜて比べる | 前提が違う |
| 口頭の説明だけで判断する | 書面で示されたものを確認する |
一人で判断しないでください
賃金の構成は読み方が難しいことがあります。大学のキャリアセンターに相談してください。
労働条件に不安があるとき
都道府県労働局や労働基準監督署に相談の窓口があります。案内は公的機関で確認できます。
18よくある質問
求人票でまず何を見ればいいですか?
この業界では、就業の場所、労働時間の仕組み、固定的な時間外手当の有無の3点です。受託を行う会社では取引先の場所が勤務地になることがあり、労働時間の仕組みも多様です。月額に何が含まれているかで意味が変わるため、金額の比較から入らないでください。
取引先での勤務とは何ですか?
依頼を受けてつくる会社では、取引先に出向いて働くことがあります。募集要項の就業の場所の欄を読み、どのくらいの期間、どの範囲まで移動するのかは説明会で聞いてください。自分たちで決めてつくる会社では、自社の拠点が勤務地になることが多くなります。
「裁量労働制」と書かれていました。
労働時間の扱いが通常と異なる仕組みです。意味は厚生労働省などの公的機関が公表している説明で確認してください。制度は改正されることがあるので、一次の情報で確認するのが確実です。記載は制度の枠なので、実際の運用は説明会や社員の話で確認してください。
固定的な時間外手当とは何ですか?
あらかじめ一定時間分の時間外手当を含めて支払う仕組みです。含まれる場合は何時間分かが記載され、それを超えた場合の扱いも記載を確認してください。この仕組みの扱いは公的機関が説明を公表しています。月額の金額だけでは比べられないため、基本給と手当を分けて読んでください。
在宅で働けますか?
在宅で働く仕組みがある会社がありますが、制度の有無と実際にどのくらい使われているかは別の話です。説明会で実際の運用を聞いてください。在宅での勤務がある会社では、それに関する手当を設けていることもあります。
始業の時刻は選べますか?
始業の時刻を選べる仕組みを設けている会社があります。どの範囲で選べるかは会社によって違うため、募集要項の記載を読んでください。
夜勤はありますか?
仕組みを動かし続ける運用に関わる職種では、時間帯を分けた勤務が行われることがあります。募集要項の就業時間欄で確認してください。職種によって違うため、どの職種に応募するかで前提が変わります。
受託と自社サービスでは条件が違いますか?
就業の場所、期限の決まり方、関わる案件、職種の区分が違います。両方を手がける会社もあるため、比重はどうかを説明会で聞いてください。比べるときは同じ形の会社どうしにそろえてください。
学びの支援はどこで分かりますか?
募集要項の福利厚生欄に、書籍や勉強会、資格の費用に関する記載があることがあります。技術の移り変わりが速い分野なので、入社後に学ぶ仕組みがあるかは待遇の一部として見てください。
職種によって条件が違いますか?
エンジニア、営業、企画と職種別に条件が定められることがあります。募集要項の職種の区分を確認し、応募する職種の欄を読んでください。
IT企業以外にも選択肢はありますか?
一般の事業会社の中で情報システムを担う部門があります。条件の考え方が変わるため、業界を広く見る際の候補になります。
条件について不安があるときはどこに相談すればいいですか?
大学のキャリアセンターは求人票を見慣れています。労働条件に関する一般的な相談は、都道府県労働局や労働基準監督署に窓口が設けられています。学生向けの就職の相談には新卒応援ハローワークもあります。
19まとめ|就業の場所・労働時間・手当から埋める
IT・ソフトウェアの求人票では、就業の場所、労働時間の仕組み、固定的な時間外手当の有無を先に見てください。
- 受託を行う会社では取引先の場所が勤務地になることがあります。就業の場所の欄を読んでください。
- 制度の名前が書かれていたら意味を調べてください。労働時間の扱いが通常と異なる仕組みがあります。
- 月額の金額だけでは比べられません。基本給と手当を分けて読んでください。
- 制度があることと使われていることは別です。実際の運用を説明会で聞いてください。
- 学びの支援も待遇の一部です。技術の移り変わりが速い分野です。
最後に。労働に関する制度は改正されることがあります。実際の条件は各社の募集要項と示された書面で、制度は公的機関の情報でご確認ください。個別の事情はキャリアセンターや公的な相談窓口へ。
・IT・ソフトウェア業界とは|全体像と分野の調べ方
・IT・ソフトウェア業界の職種|仕事内容の調べ方
・IT・ソフトウェア業界の選考|案内から流れを読む
・募集要項の読み方|見落としやすい項目を確認する
・内定後の条件確認|承諾の前にすること
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