就活・キャリア 更新 2026.09.23 この記事にはPRを含みます

不動産・住宅業界の職種|仕事内容の調べ方

結論

不動産の職種は「仕入れる →企画する →建てる →売る・貸す →運営する」で整理できます。用地仕入れ、事業企画(開発)、技術(設計・工事管理)、販売、仲介、リーシング、プロパティマネジメント、アセットマネジメント、財務、法務。いちばん大事なのは、個人が相手か法人が相手かです。ここで休日の形まで変わります。

22分読み終わるまで
19章見出し
CCampi編集部(執筆)・公開 2026.09.23
ADVERTISEMENT

不動産会社の社員は、建物を建てていません。

土地を見つけ、何をつくるか決め、資金を用意し、売る・貸す・運営する——事業を企画し、動かす仕事です。

そして同じ会社でも、開発、分譲の販売、仲介、管理、運用では仕事がまったく違います。

この記事では、不動産・住宅業界の職種を整理し、仕事の中身、資格、働き方、調べ方まで通しで扱います。

この記事について:本記事は就職活動のための職種の案内で、不動産の購入・投資を勧めるものではありません。職種の名称や区分は会社によって異なります。年収などの数値は扱っていません。実際の職種・配属・条件は各社の募集要項でご確認ください。

この記事を7枚で

1 / 7
職種の地図|事業…用地仕入れという…事業企画(開発)…不動産会社の技術職販売・仲介という…この記事

この記事の流れ

不動産・住宅業界の職種

不動産の職種は「仕入れる →企画する →建てる →売る・貸す →運営する」で整理できます。

1
個人が相手か、法人が相手かこれがいちばん大きな違いです。個人向けの職種では土日に働くことがあり、法人…
2
文系の比重が大きい業界です用地、企画、営業、運営、財務——文系出身者が就く職種が多くあります。
3
業界の構造は別記事でどんな分野の会社があるか(デベロッパー、住宅メーカー、分譲、仲介、管理、運…

職種の地図|事業の流れで整理する

まずこの整理を頭に入れてください。

これがいちばん大きな違いです。個人向けの職種では土日に働くことがあり、法人向けでは平日が中心になります。詳しくは9章で扱います。

1
法令で建てられるものが決まります土地には用途や大きさの制限があります。
2
情報が命の仕事です良い土地の情報は先に知った会社が動けます。
3
採算を数字で判断しますいくらで買えば事業が成り立つかを計算で判断します。
4
スピードが求められます良い土地には複数の会社が手を挙げます。

用地仕入れという仕事

不動産の事業は、土地がなければ始まりません。

土地には用途や大きさの制限があります。どんな建物をどのくらいの規模で建てられるかは法令で定められています。「この土地に何が建てられるか」を調べるのが仕事の前提です。宅建の勉強で扱う範囲と重なります。

1
年単位の仕事です大規模な開発では、企画から完成まで年単位かかります。
2
調整が仕事の中心です行政の協議、地権者との合意、設計者との検討、建設会社への発注、テナントの誘…
3
建てるのは建設会社ですデベロッパーは発注する側です。建設・ゼネコン業界は建設・ゼネコン業界とは|…
4
数字が判断の基準ですいくらで建て、いくらで売る・貸すか——採算が合わなければ事業になりません。

事業企画(開発)という仕事

何をつくるかを決め、案件を動かす職種です。

大規模な開発では、企画から完成まで年単位かかります。再開発では十年以上かかることもあります。入社してすぐ自分の名前で街をつくる仕事ではありません。長い案件の一部を担うところから始まります。

1
デベロッパーの技術職は「発注する側」です自分で図面を引くのではなく、設計者や建設会社に求めるものを伝え、できあがり…
2
住宅メーカーはつくる会社でもあります住宅メーカーは自社で設計し、施工まで行うことがあります。
3
技術職の枠を確認してください会社によって大きく違います。募集要項の職種欄で技術系の区分があるかを確かめ…
4
法令の知識が必要です建築基準法や都市計画法など、建物に関する法令が仕事の前提になります。

不動産会社の技術職

建築・土木を学んだ人の進む道でもあります。

自分で図面を引くのではなく、設計者や建設会社に求めるものを伝え、できあがりを確認する立場になります。設計そのものをやりたいなら、設計事務所や住宅メーカーの設計部門のほうが近いかもしれません。

1
正確さが求められます不動産の取引では説明すべきことが法令で定められています。
2
人生の大きな決断に関わります住まいの購入は人生で最も大きな買い物になることがあります。
3
お金の話が伴います住まいの購入には資金の計画が伴います。
4
評価の仕組みを確認してください営業職では成果に応じた報酬の仕組みがある会社があります。

販売・仲介という職種

個人のお客様と直接向き合う仕事です。

不動産の取引では説明すべきことが法令で定められています。契約の前に重要な事項を説明する手続きがあり、これは宅地建物取引士が行います。「営業=売り込み」というイメージで志望すると、実際の仕事とずれます。

1
まずこの整理を頭に入れてください。職種の地図|事業の流れで整理する
2
不動産の事業は、土地がなければ始まりません。用地仕入れという仕事
3
何をつくるかを決め、案件を動かす職種です。事業企画(開発)という仕事
4
建築・土木を学んだ人の進む道でもあります。不動産会社の技術職

まとめ

この記事の要点

用地仕入れ、事業企画(開発)、技術(設計・工事管理)、販売、仲介、リーシング、プロパティマネジメント、アセットマネジメント、財務、法務。いちばん大事なのは、個人が相手か法人が相手かです。

記事を読む

第1部 どんな職種があるか|事業の流れで整理する

就活の相談先をお探しなら
PR就活エージェント
UZUZ 新卒(就職エージェント)
こんな人に一人で就活を進めるのが不安で、ES・面接まで個別に相談したい人
無料で就活相談を予約 →

01職種の地図|事業の流れで整理する

まずこの整理を頭に入れてください。

①仕入れる = 用地仕入れ②企画する = 事業企画・技術③建てる = 建設会社に発注④売る・貸す = 販売・仲介・リーシング⑤運営する = 管理・運用

不動産の事業の流れと職種の対応。

職種 やること 相手
用地仕入れ 土地の情報を集め、調べ、交渉して取得する 地権者、仲介会社
事業企画(開発) 何をつくるか決め、採算を組み、案件を進める 社内、行政、建設会社
技術(設計・工事管理) 建物の計画を検討し、建設会社と調整する 設計者、建設会社
販売(分譲) マンション・住宅を個人のお客様に販売する 個人
住宅営業 注文住宅の提案から契約、引き渡しまで担当する 個人
仲介営業 売主と買主、貸主と借主をつなぐ 個人・法人
リーシング オフィスや商業施設にテナントを誘致する 法人
プロパティマネジメント 物件の運営と収支を管理する 所有者、テナント
ビル・マンション管理 設備・修繕・入居者対応を回す 管理組合、テナント
アセットマネジメント 資産としての運用方針を決める 投資家
財務・法務 資金を調達する、契約と法令を確認する 金融機関、社内

個人が相手か、法人が相手か

これがいちばん大きな違いです。個人向けの職種では土日に働くことがあり、法人向けでは平日が中心になります。

詳しくは9章で扱います。

文系の比重が大きい業界です

用地、企画、営業、運営、財務——文系出身者が就く職種が多くあります。ただし数字を扱わない業界ではありません。

業界の構造は別記事で

どんな分野の会社があるか(デベロッパー、住宅メーカー、分譲、仲介、管理、運用)は不動産・住宅業界とは|全体像と分野の調べ方で整理しています。

02用地仕入れという仕事

不動産の事業は、土地がなければ始まりません。

やること 内容
情報を集める 売りに出る土地の情報を、仲介会社や地元から集める
調べる 法令上どんな建物が建てられるか、地盤や周辺の状況を確認する
試算する 何をつくればいくらで売れるか、採算が合うかを計算する
交渉する 所有者と価格と条件を交渉する
取得する 契約を結び、引き渡しまでを進める

法令で建てられるものが決まります

土地には用途や大きさの制限があります。どんな建物をどのくらいの規模で建てられるかは法令で定められています。

「この土地に何が建てられるか」を調べるのが仕事の前提です。宅建の勉強で扱う範囲と重なります。

情報が命の仕事です

良い土地の情報は先に知った会社が動けます。日頃から関係をつくり、情報が入る状態にしておく——これも仕事の一部です。

採算を数字で判断します

いくらで買えば事業が成り立つかを計算で判断します。感覚ではなく数字で決まる部分が大きい仕事です。

スピードが求められます

良い土地には複数の会社が手を挙げます。調べて、判断して、決めるまでの速さが問われる場面があります。

03事業企画(開発)という仕事

何をつくるかを決め、案件を動かす職種です。

1用途を決めるオフィス、商業、住宅、物流など、何をつくるか決める
2規模と仕様を決める法令の制限の中で、建てられる形を検討する
3採算を組む費用と収入の見込みから事業として成り立つか計算する
4関係者と調整する行政、地権者、設計者、建設会社、テナントと話を進める
5資金を手当てする財務と連携して資金を確保する
6完成まで見届ける工事の進行を確認し、引き渡しや開業につなげる

年単位の仕事です

大規模な開発では、企画から完成まで年単位かかります。再開発では十年以上かかることもあります。

入社してすぐ自分の名前で街をつくる仕事ではありません。長い案件の一部を担うところから始まります。

調整が仕事の中心です

行政の協議、地権者との合意、設計者との検討、建設会社への発注、テナントの誘致——関係者が多い仕事です。

建てるのは建設会社です

デベロッパーは発注する側です。建設・ゼネコン業界は建設・ゼネコン業界とは|全体像と分野の調べ方で整理しています。

この関係を理解していないと、面接で役割の話が噛み合いません。

数字が判断の基準です

いくらで建て、いくらで売る・貸すか——採算が合わなければ事業になりません。

04不動産会社の技術職

建築・土木を学んだ人の進む道でもあります。

職種 やること
建築の技術職(デベロッパー) 建物の計画を検討し、設計者・建設会社と調整し、品質と工程を確認する
設計(住宅メーカー) 顧客の要望を形にする設計を行う
施工管理(住宅メーカー) 住宅の工事を管理する
研究開発(住宅メーカー) 構法、耐震、断熱などの性能を研究する
設備・エンジニアリング ビルの電気・空調設備の計画と運営を担う

デベロッパーの技術職は「発注する側」です

自分で図面を引くのではなく、設計者や建設会社に求めるものを伝え、できあがりを確認する立場になります。

設計そのものをやりたいなら、設計事務所や住宅メーカーの設計部門のほうが近いかもしれません。

住宅メーカーはつくる会社でもあります

住宅メーカーは自社で設計し、施工まで行うことがあります。工場で部材をつくる設備を持つ会社もあります。

だから設計、施工管理、生産技術、研究開発といった技術系の職種があります。

技術職の枠を確認してください

会社によって大きく違います。募集要項の職種欄で技術系の区分があるかを確かめてください。

法令の知識が必要です

建築基準法や都市計画法など、建物に関する法令が仕事の前提になります。

05販売・仲介という職種

個人のお客様と直接向き合う仕事です。

1マンション販売モデルルームで説明し、契約まで担当する
2住宅営業注文住宅の提案から契約、引き渡しまで担当する
3売買仲介中古の住宅・マンションの売買をつなぐ
4賃貸仲介部屋を借りたい人と貸主をつなぐ

正確さが求められます

不動産の取引では説明すべきことが法令で定められています。契約の前に重要な事項を説明する手続きがあり、これは宅地建物取引士が行います。

「営業=売り込み」というイメージで志望すると、実際の仕事とずれます。調べて、正確に伝えることが中心にあります。

人生の大きな決断に関わります

住まいの購入は人生で最も大きな買い物になることがあります。家族で決める買い物で、検討の期間も長くなります。

お金の話が伴います

住まいの購入には資金の計画が伴います。営業はその相談にも関わるため、金融の知識が役に立ちます。

なお本記事は、個別の資金計画について助言するものではありません。

評価の仕組みを確認してください

営業職では成果に応じた報酬の仕組みがある会社があります。基本給との割合や条件は募集要項の給与欄で確認してください。

06リーシング・管理・運用

建ててからのほうが、付き合いは長くなります。

1リーシングオフィスや商業施設にテナントを誘致する
2プロパティマネジメント物件の運営と収支を管理し、価値を保つ
3ビル管理設備、清掃、警備、修繕を回す
4マンション管理管理組合の運営を支援し、建物と設備を維持する
5賃貸管理入居者の募集・対応、賃料の管理、原状回復
6アセットマネジメント資産としての運用方針を決め、投資家に説明する

リーシングは「空室を埋める」仕事です

どんなテナントを、どんな条件で入れるか——建物の性格と収益を左右します。企画に近い面のある仕事です。

管理は建物の寿命を左右します

点検し、修繕し、設備を更新する——建物が長く使えるかどうかは管理で決まります。資産の価値を保つ仕事です。

機械・電気系の入口でもあります

ビルの設備(電気、空調、給排水、防災)を扱うため、機械・電気系の知識が生きる職種があります。

人と向き合う仕事でもあります

マンション管理では管理組合(住民の組織)と話し合いながら進めます。合意を形成する仕事です。

運用は金融に近い仕事です

アセットマネジメントは不動産と金融の両方の知識が必要です。新卒の募集は数が限られることがあります。

なお本記事は投資を勧めるものではありません。

第2部 職種の選び方|資格・専攻・働き方

07宅地建物取引士という資格

この業界で最もよく出てくる資格です。

1業務に直結する契約前の重要な事項の説明など、資格者が行う業務がある
2学生でも受験できる実務経験がなくても受験できる
3会社が取得を勧める入社後に取得を求める、支援する会社がある
4試験範囲が業界の前提と重なる法令、権利関係、制限、税——業界の基礎知識にあたる

学生のうちに取る人がいます

実務経験がなくても受験できるため、在学中に取得する学生がいます。必須ではありませんが、業界の理解が深まります。

資格そのものより、勉強を通じて業界の前提が分かることに価値があります。

ほかにも資格があります

不動産の分野には、鑑定、管理、建築、ファイナンシャル関連などさまざまな資格があります。職種によって関わるものが違います。

入社後に会社の支援で取得するものが多く、制度の有無は採用ページで確認できます。

技術系には建築の資格があります

設計や工事の管理に関わるなら建築士や施工管理技士が関わります。実務経験などの要件があります。

制度は改正されることがあります

試験の内容や受験の要件は見直されることがあります。最新の情報は実施機関や公的機関の情報で確認してください。

08休日と働き方|個人向けと法人向け

これは生活に直結する、確認必須の項目です。

個人のお客様が相手 法人・行政が相手
職種 住宅営業、マンション販売、仲介 開発、リーシング、法人営業、管理の一部
接客の時間 お客様が動ける時間に合わせる 相手企業の営業時間に合わせる
休日 平日に設定されることがある 土日が休みであることが多い

「土日に働く可能性」を確認してください

個人のお客様が相手の職種では、お客様が動ける土日に接客することがあります。その場合、休日は平日になります。

友人や家族と休みが合わないことをどう考えるか——事前に整理しておいてください。

同じ会社の中でも職種で違います

デベロッパーでも、マンション販売の部門は土日に動くことがあります。

「この会社は土日休み」と一括りにせず、配属される可能性のある職種ごとに確認してください。

募集要項の休日欄を見てください

「週休二日」とあっても、曜日が固定でない場合があります。記載が曖昧なら説明会で具体的に聞いてください。

転勤の範囲も確認してください

全国に拠点を持つ会社では転勤があります。勤務地を限定する区分を設けている会社もあります。

09専攻と職種の対応

文系・理系の両方に入口があります。

1法律用地、法務、契約、仲介(法令の理解が生きる)
2経済・経営・商事業企画、財務、アセットマネジメント、営業
3建築技術職、設計、施工管理、研究開発
4土木・都市計画開発、再開発、インフラに関わる案件
5電気・機械ビルの設備、エンジニアリング
6情報物件データの活用、業務システム
7その他の文系営業、企画、管理部門

法律を学んだ人は強みがあります

不動産の取引は法令の上に成り立っています。権利関係、契約、制限——法学部で学ぶ内容が直接つながります。

都市計画を学んだ人

再開発や街づくりの案件では都市計画の知識が生きます。行政との協議が伴う案件では特にそうです。

数字から逃げられません

文系中心の業界ですが、採算の計算が仕事の中心にあります。数字が苦手だからという理由で選ぶ業界ではありません。

学びの整理の仕方

ゼミや研究で何を調べ、どう考えたかは材料になります。整理の仕方は学生時代の経験の棚卸し|書き出す順番で扱っています。

第3部 仕事内容の調べ方

10募集要項から仕事内容を読む

いちばん確実な情報源は、会社が出している募集要項です。

1職種・コース入社時点で仕事が決まるのか、配属で決まるのか
2仕事内容何を担当するか。具体的に書かれているほど実態に近い
3応募資格専攻や学位の条件、求められる知識
4勤務地配属される可能性のある場所
5勤務時間交代勤務やシフトの有無
6転勤転居を伴う異動があるか、範囲はどこまでか
7研修入社後に何をどれだけ学べるか

「若干名」「総合職」だけの募集もあります

仕事内容が抽象的にしか書かれていない場合、配属で決まる可能性が高くなります。その場合は説明会で具体的に聞いてください。

不動産では「総合職」でまとめられることがあります

職種を分けずに募集し、配属で決まる会社があります。その場合、どの事業に配属される可能性があるかを確認してください。

複数年分を見ると分かることがあります

去年と今年で募集する職種の区分が変わっていることがあります。会社の方針の変化が表れている場合があります。

募集要項の読み方は募集要項の読み方|見落としやすい項目を確認するで詳しく扱っています。

11社員インタビューの読み方

採用ページの社員紹介は、使い方を間違えなければ役に立ちます。

1一日の流れ実際に何に時間を使っているか
2関わる相手社内の誰と、社外の誰とやりとりするか
3入社からの経歴最初の配属と、その後の異動の道筋
4難しかったこと仕事の実際の負荷や課題
5使っている道具・知識必要になる技術や資格

良い面が中心に書かれている前提で読む

採用ページは会社が伝えたいことを載せる場所です。厳しい面が書かれていないこともあります。

だから「何をしているか」という事実の部分を拾い、評価の言葉は割り引いて読んでください。

複数人を読み比べてください

1人だけだと、その人の特殊な経歴かもしれません。同じ職種の複数の人を読むと、共通する部分が見えます。

どの事業の人かを確認してください

開発、販売、仲介、管理——事業によって一日の過ごし方が違います。複数の事業の社員紹介を読んでください。

載っていない職種にも注意

採用ページに紹介がない職種もあります。紹介がない=存在しないではありません。募集要項の職種欄で確認してください。

12一次資料から職種の手がかりを得る

採用向けではない資料にも、仕事の手がかりがあります。

資料 職種について分かること
有価証券報告書「従業員の状況」 セグメント別の従業員数。どの事業に人が多いか
有価証券報告書「設備の状況」 事業所・工場の所在地。どこに職場があるか
有価証券報告書「研究開発活動」 研究・開発がどの領域で行われているか
中期経営計画 これから人を増やす領域、力を入れる事業
統合報告書 人材の育成や働き方に関する考え方

従業員数は職種の規模を表します

セグメント別の従業員数を見ると、どの事業に人が多いかが分かります。人が多い事業には、その分職種も多くあります。

希望する職種が、会社の中でどれくらいの規模かを推測する材料になります。

開発実績が職種の手がかりになります

どんな用途の物件を、どの地域で手がけているかが分かれば、どんな仕事があるかの見当がつきます。

中期経営計画に採用の方向が表れます

「この領域を強化する」と書かれていれば、その領域で人を必要としている可能性があります。

志望する職種と、会社が力を入れる方向が合っているかを確かめてください。

13OB・OG訪問で聞くこと

資料では分からないことを聞くための機会です。

1一日の時間の使い方実際に何に時間がかかっているかが分かる
2最初の配属はどう決まったか配属の実態が分かる
3入社前の想像と違ったこと外からは見えない部分が出てくる
4どんな知識を入社後に学んだか準備すべきことが分かる
5他の職種との関わり方一人で完結しない部分が見える
6忙しい時期とその理由働き方の実態に近づける

「やりがい」は聞いても情報が少ない

抽象的な質問には抽象的な答えが返ります。具体的な事実を聞くほうが、判断の材料になります。

「昨日は何をしていましたか」くらい具体的でも構いません。

不動産で聞いておきたいこと

休日の実際、配属がどう決まったか、一つの案件にどれくらい関わるか——このあたりは資料では分かりません。

複数の人に聞いてください

この章の要点

14志望する職種をどう書くか

「職種が決まっていない」ままでも書けますが、材料は要ります。

書くときの材料 どこから取るか
その職種が何をしているか 募集要項、社員インタビュー、OB・OG訪問
なぜその職種に関心があるか 自分の経験と、職種の仕事の重なり
その会社でなければならない理由 セグメント情報、中期経営計画、事業の特徴
入社後に何を学ぶ必要があるか 募集要項の応募資格、研修の内容

職種名だけを書かないでください

「開発職を希望します」だけでは、その職種の何に関心があるのかが伝わりません。

仕事の中身のどの部分に関心があるかまで書いてください。

「どの事業か」を書いてください

不動産は事業によって仕事がまったく違います。開発なのか、分譲の販売なのか、仲介なのか、管理なのか、運用なのか。

各社の開発実績と、セグメント情報での事業の比重を見てから書いてください。

希望が変わることもあります

入社後に別の職種に関心が移ることもあります。それ自体は問題ではありません。ただし選考の時点では、いま考えていることを具体的に言えることが大切です。

志望理由の組み立ては志望理由が弱いと感じたら|足りない情報を埋めるで扱っています。

15配属はどう決まるか

ここを確認せずに入社すると、想像とずれます。

1職種別採用入社時点で職種が決まる
2コース別採用大きな区分だけ決まり、詳細は配属で決まる
3一括採用入社後の研修を経て配属で決まる

確認すべきこと

確認したいこと どこで確認するか
配属される可能性のある事業 説明会での質問
休日の取り方(土日か平日か) 募集要項の休日欄
報酬の仕組み(固定と成果の割合) 募集要項の給与欄
希望はどの程度考慮されるか 説明会での質問
配属はいつ決まるか 説明会での質問
入社後に職種を変える道があるか 説明会での質問

聞いても失礼になりません

配属や勤務地は働き方の前提です。遠慮せず確認してください。曖昧なまま進めるほうが、お互いにとって良くありません。

個人向けか法人向けかで働き方が変わります

個人のお客様が相手の職種では、土日に働き平日に休む形になることがあります。配属の可能性を確認してください。

最初の配属がすべてではありません

多くの会社では異動の機会があります。ただし、どの程度動けるかは会社によって違います。実際の例をOB・OG訪問で聞いてください。

16選考の時期と併願

職種によって、選考の進み方が違うことがあります。

1職種ごとの締切各社の採用ページ、届いた案内
2職種の併願が可能か募集要項
3提出物(研究概要・作品など)募集要項
4推薦応募の有無大学の就職担当、学科・研究室

グループ会社ごとに選考が違うことがあります

不動産のグループには開発、分譲、仲介、管理、運用の会社があり、それぞれが採用を行っていることがあります。

応募先がどの会社かを募集要項で確認してください。

締切は一覧で管理してください

職種別に応募すると、締切がばらばらになります。会社名、職種、応募した日、次の予定、締切をまとめておけば、出し忘れは防げます。

管理の仕方は選考管理の作り方|進み具合を一覧にするで扱っています。

17相談できる窓口

一人で抱えないでください。

1大学のキャリアセンター応募の進め方、書類、過去の実績、推薦の手続き
2学科の就職担当・ゼミの教員専攻と職種のつながり、企業とのつながり
3新卒応援ハローワーク求人の相談(無料)
4労働局の総合労働相談コーナー労働条件の扱いに疑問があるとき(無料)
5弁護士法令の解釈が必要なとき

建築・土木系なら技術職という道もあります

不動産会社にも設計や工事の管理を担う技術系の職種があります。学科の進路資料に記録が残っていることがあります。

条件面で疑問があるとき

提示された条件に疑問があるとき、自分で判断せずに相談してください。労働局の総合労働相談コーナーは無料で、全国にあります(予約なしで利用できる場合があります)。法令の解釈が必要な場合は弁護士にご相談ください。

18よくある質問

デベロッパーの仕事は建物を設計することですか?

違います。デベロッパーは土地を取得し、何をつくるかを企画し、資金を用意して事業を進める側です。設計は設計者に、施工は建設会社に発注します。技術職も「発注する側」として、求めるものを伝え、できあがりを確認する立場になります。

用地仕入れとはどんな仕事ですか?

売りに出る土地の情報を集め、法令上どんな建物が建てられるかを調べ、採算を試算し、所有者と交渉して取得する仕事です。良い土地の情報は先に知った会社が動けるため、日頃から関係をつくって情報が入る状態にしておくことも仕事のうちです。

休日はいつですか?

職種によります。個人のお客様が相手の職種(住宅営業、マンション販売、仲介)では、お客様が動ける土日に接客するため休日が平日に設定されることがあります。法人や行政が相手の職種では土日が休みであることが多くなります。同じ会社でも職種で違うため、配属される可能性のある職種ごとに確認してください。

宅建は学生のうちに取るべきですか?

必須ではありませんが、実務経験がなくても受験できるため在学中に取る学生がいます。試験範囲が業界の前提知識と重なるので、勉強すると説明会の話が理解しやすくなります。入社後に会社の支援で取得する場合も多く、制度の有無は採用ページで確認できます。

文系でも技術的な話についていけますか?

この業界は文系出身者が多く働いています。ただし、法令上どんな建物が建てられるか、いくらで仕入れていくらで売れば採算が合うかといった知識は必要です。入社後に学ぶことが前提ですが、数字を扱わない業界ではありません。

建築を学んでいますが、不動産会社でも働けますか?

働けます。デベロッパーには建物の計画を検討し、設計者・建設会社と調整する技術職があります。住宅メーカーには設計、施工管理、生産技術、研究開発の職種があります。ただし技術職の枠は会社によって大きく違うため、募集要項で確認してください。

プロパティマネジメントとアセットマネジメントはどう違いますか?

プロパティマネジメントは物件ごとの運営と収支の管理で、テナント対応や修繕の計画に関わります。アセットマネジメントは資産としての運用方針を決める業務で、投資家への説明も含みます。後者は不動産と金融の両方の知識が必要で、新卒の募集は数が限られることがあります。

営業はノルマが厳しいですか?

目標の設定や評価の仕組みは会社によって違います。成果に応じた報酬の仕組みを設けている会社もあり、基本給との割合や支給の条件は募集要項の給与欄に記載があることがあります。記載がなければ説明会で確認してください。本記事では個別の会社について判断していません。

開発の仕事はすぐにできますか?

大規模な開発は企画から完成まで年単位、再開発では十年以上かかることもあります。入社してすぐ自分の名前で街をつくる仕事ではなく、長い案件の一部を担うところから始まります。行政協議、地権者との合意、設計・施工の調整といった地道な作業の積み重ねです。

管理の仕事はどんな人に向きますか?

本記事では適性の判断はしていません。建物の設備を扱うため機械・電気系の知識が生きる場面があり、マンション管理では管理組合との合意形成が必要になります。点検し修繕し設備を更新することで、建物の寿命と資産価値を保つ仕事です。

配属はどう決まりますか?

会社によります。総合職としてまとめて募集し配属で決まる会社もあれば、職種別に募集する会社もあります。グループ内の各社がそれぞれ採用している場合は、応募先の会社で仕事が決まります。募集要項で雇用元と職種の区分を確認してください。

まず何から調べればいいですか?

志望する会社の開発実績を見て、どんな用途の物件をどの地域で手がけているかを知るのが早道です。そのうえでセグメント情報で事業の比重を確認し、募集要項で職種の区分と休日の形を確かめてください。

19まとめ|事業を決めて、働き方を確かめる

この章の要点
  • 不動産の職種は「仕入れる・企画する・建てる・売る貸す・運営する」で整理できます。
  • 不動産会社は建物を建てません。事業を企画し、動かす仕事です。建てるのは建設会社です。
  • 用地仕入れが事業の起点です。法令を調べ、採算を試算し、交渉して取得します。

個人が相手か法人が相手かで働き方が変わります。個人向けの職種では土日に働き平日に休む形になることがあります。

この章の要点
  • 技術職という道もあります。デベロッパーでは発注する側、住宅メーカーでは設計と施工まで担います。
  • 宅建の試験範囲が業界の前提知識です。取るかどうかは別として、勉強すると理解が早くなります。
  • 運営の職種は長く関わります。リーシング、管理、運用——建ててからのほうが付き合いは長くなります。

最後に。本記事は就職活動のための職種の案内であり、不動産の購入・投資・契約を勧めるものではありません。制度に関することは国土交通省などの公的機関の情報で、実際の職種・配属・条件は各社の募集要項でご確認ください。

この記事について:本記事は業界の構造と調べ方を整理するための一般的な案内です。登場する社名は各職種にこういう仕事があるという例であり、推奨・順位付け・優劣の評価ではありません。また、網羅した一覧でもありません。売上、シェア、年収、従業員数などの数値と、企業の将来性については本記事では扱っていません。数値は各社の有価証券報告書・決算説明資料や業界団体・官庁の公表資料で、募集の内容は各社の募集要項でご確認ください。有価証券報告書の章構成は年度や会社によって異なることがあります。就職のしやすさ、採用の見通し、向き不向きについても判断していません。本記事は就職活動のための職種の案内であり、不動産の購入・投資・契約を勧めるものではありません。不動産の取引や税に関することは宅地建物取引士・税理士などの専門家にご相談ください。制度は改正されることがあるため、制度の内容は国土交通省などの公的機関の情報でご確認ください。職種の名称や区分は会社によって異なるため、最新の情報は各社の採用ページと募集要項でご確認ください。労働条件の取り扱いに疑問がある場合は労働局の総合労働相談コーナー(無料・全国・予約なしで利用できる場合があります)に、法令の解釈は弁護士にご相談ください。
この記事を読んだ人におすすめのサービス
PR就活エージェント
UZUZ 新卒(就職エージェント)
こんな人に一人で就活を進めるのが不安で、ES・面接まで個別に相談したい人
無料で就活相談を予約 →
PR逆求人・スカウト
OfferBox(オファー型就活)
こんな人にプロフィールを登録して、企業からのオファーを待ちたい人
無料で登録してオファーを受け取る →
就活サービスをまとめて比較する ›