就活・キャリア 更新 2026.09.23 この記事にはPRを含みます

不動産・住宅業界とは|全体像と分野の調べ方

結論

不動産・住宅業界は6つの分野に分かれています。①総合デベロッパー(三井不動産・三菱地所・住友不動産)、②住宅メーカー(大和ハウス工業・積水ハウス・住友林業)、③分譲・建売(飯田グループホールディングス・オープンハウスグループ)、④仲介(三井不動産リアルティ・東急リバブル)、⑤賃貸・管理(大東建託・東急コミュニティー)、⑥投資・運用(不動産ファンド・REITの運用会社)。いち…

37分読み終わるまで
34章見出し
CCampi編集部(執筆)・公開 2026.09.23
ADVERTISEMENT

不動産会社は、建物を建てていません。

建てるのは建設会社です。不動産会社がやっているのは、土地を見つけ、何をつくるか決め、お金を集め、売る・貸す・運営することです。

つまり事業を企画する仕事です。ここを勘違いしたまま志望すると、面接で話が噛み合いません。

この記事では、不動産・住宅業界を6つの分野に分けたうえで、事業の違い、職種、資格、働き方、選考での確認事項まで通しで整理します。

この記事について:本記事は就職活動のための業界の案内で、不動産の購入・投資を勧めるものではありません。出てくる社名は「その分野にこういう会社がある」という例で、順位付けでも推奨でもありません。売上・シェア・年収などの数値は書いていません。(詳しい注記は記事の最後にあります)

この記事を7枚で

1 / 7
業界の地図|6つの…売り切るか、持ち…①総合デベロッパー…②住宅メーカー/③…④仲介|つなぐ仕事この記事

この記事の流れ

不動産・住宅業界とは

不動産・住宅業界は6つの分野に分かれています。

1
1社が複数の分野にまたがります大手のデベロッパーは、開発、賃貸、分譲、仲介、管理をグループ内に持っている…
2
「不動産会社に入る」では中身が決まりません同じ会社でも、オフィスビルを開発する仕事と、個人に住宅を売る仕事ではまった…
3
セグメント情報を見てくださいどの事業でいくら稼いでいるかは、有価証券報告書のセグメント情報に書かれてい…

業界の地図|6つの分野

まずこの表を頭に入れてください。

大手のデベロッパーは、開発、賃貸、分譲、仲介、管理をグループ内に持っていることがあります。住宅メーカーも、賃貸や管理、海外の事業を手がけています。

1
同じ会社の中に両方があります大手デベロッパーは、オフィスビルを保有して貸しながら、マンションを分譲する…
2
「街づくり」は持ち続ける事業です大規模な再開発では、建てたあとも自社で保有し、テナントを入れ、運営し続けま…
3
住宅販売は個人が相手です戸建住宅やマンションの販売は、個人のお客様が相手です。

売り切るか、持ち続けるか|収益の2つの形

この違いが、この業界の根本にあります。

大手デベロッパーは、オフィスビルを保有して貸しながら、マンションを分譲する——という形を取ることがあります。だから「この会社はどちらが主か」をセグメント情報で確かめてください。

1
物流施設が大きな分野になっています通信販売の広がりとともに、物流の拠点となる施設の開発が業界の一分野として語…
2
再開発には長い時間がかかります大規模な再開発では、地権者との合意、行政との協議、計画の決定——といった手…
3
建設会社との関係実際に建てるのは建設会社です。デベロッパーは発注する側になります。

①総合デベロッパー|企画する会社

土地を見つけ、何をつくるかを決める会社です。

通信販売の広がりとともに、物流の拠点となる施設の開発が業界の一分野として語られています。オフィスや商業施設とは別の専門性が求められます。

1
住宅メーカーは「つくる会社」でもあります住宅メーカーは自社で設計し、施工まで行うことがあります。
2
営業は個人のお客様が相手です住宅の営業は個人のお客様に対して行います。
3
住宅の性能が競争の軸になります耐震、断熱、省エネ、耐久性——住宅の性能が各社の打ち出す特徴になっています。

②住宅メーカー/③分譲・建売

個人に住まいを提供する分野です。

住宅メーカーは自社で設計し、施工まで行うことがあります。工場で部材をつくる設備を持つ会社もあります。だから住宅メーカーには設計、施工管理、生産技術、研究開発といった技術系の職種があります。

1
資格が業務に関わります不動産の取引では、契約の前に重要な事項を説明することが法令で定められていま…
2
個人のお客様と深く関わります住まいを買う・売るは、人生の大きな決断です。
3
制度の知識が必要です不動産の取引には法令上の決まりが数多くあります。

④仲介|つなぐ仕事

売りたい人と買いたい人の間に立つ仕事です。

不動産の取引では、契約の前に重要な事項を説明することが法令で定められています。この説明は宅地建物取引士が行います。つまり資格がないとできない業務があるということです。資格については15章で扱います。

1
まずこの表を頭に入れてください。業界の地図|6つの分野
2
この違いが、この業界の根本にあります。売り切るか、持ち続けるか|収益の2つの形
3
土地を見つけ、何をつくるかを決める会社です。①総合デベロッパー|企画する会社
4
個人に住まいを提供する分野です。②住宅メーカー/③分譲・建売

まとめ

この記事の要点

①総合デベロッパー(三井不動産・三菱地所・住友不動産)、②住宅メーカー(大和ハウス工業・積水ハウス・住友林業)、③分譲・建売(飯田グループホールディングス・オープンハウスグループ)、④仲介(三井不動…

記事を読む

第1部 どんな会社があるか|6つの分野と2つの収益の形

就活の相談先をお探しなら
PR就活エージェント
UZUZ 新卒(就職エージェント)
こんな人に一人で就活を進めるのが不安で、ES・面接まで個別に相談したい人
無料で就活相談を予約 →

01業界の地図|6つの分野

まずこの表を頭に入れてください。

分野 何をする会社か 例
①総合デベロッパー オフィス・商業・住宅・物流施設などを開発し、運営する 三井不動産、三菱地所、住友不動産、東急不動産ホールディングス、野村不動産ホールディングス
②住宅メーカー 戸建住宅を設計・施工し、販売する 大和ハウス工業、積水ハウス、住友林業、旭化成ホームズ、ミサワホーム
③分譲・建売 土地を仕入れ、住宅を建てて販売する 飯田グループホールディングス、オープンハウスグループ
④仲介(流通) 売りたい人と買いたい人、貸主と借主をつなぐ 三井不動産リアルティ、東急リバブル、住友不動産販売
⑤賃貸・管理 賃貸物件を企画・管理し、建物を維持運営する 大東建託、東急コミュニティー、日本ハウズイング
⑥投資・運用 投資家の資金で不動産を保有・運用する 不動産ファンド・REITの運用会社

1社が複数の分野にまたがります

大手のデベロッパーは、開発、賃貸、分譲、仲介、管理をグループ内に持っていることがあります。住宅メーカーも、賃貸や管理、海外の事業を手がけています。

「不動産会社に入る」では中身が決まりません

同じ会社でも、オフィスビルを開発する仕事と、個人に住宅を売る仕事ではまったく違います。どの事業に関わりたいかを先に決めてください。

セグメント情報を見てください

どの事業でいくら稼いでいるかは、有価証券報告書のセグメント情報に書かれています。読み方は20章で説明します。

不動産会社は事業ごとに収益の出方がまったく違うため、ここを見るかどうかで理解が変わります。

02売り切るか、持ち続けるか|収益の2つの形

この違いが、この業界の根本にあります。

①土地を仕入れる②何をつくるか企画する③建設会社が建てる④売る(分譲)④貸す(賃貸)⑤管理・運営はその後も続く

不動産の仕事の流れ。建てるのは建設会社、企画して売る・貸すのが不動産会社。

分譲(売り切る) 賃貸(持ち続ける)
お金の入り方 売ったときにまとまって入る 毎月の賃料が継続的に入る
仕事の区切り 完売すれば終わり。次の案件へ 終わりがない。運営が続く
関わる期間 企画から販売まで 企画から運営まで、長期
主な職種 用地仕入れ、事業企画、販売 開発、リーシング、運営管理
リスクの形 売れ残り、価格の下落 空室、建物の老朽化

同じ会社の中に両方があります

大手デベロッパーは、オフィスビルを保有して貸しながら、マンションを分譲する——という形を取ることがあります。

だから「この会社はどちらが主か」をセグメント情報で確かめてください。

「街づくり」は持ち続ける事業です

大規模な再開発では、建てたあとも自社で保有し、テナントを入れ、運営し続けます。10年、20年という時間軸の事業です。

「街づくりに関わりたい」という志望動機なら、この長さを理解していることを示せると強くなります。

住宅販売は個人が相手です

戸建住宅やマンションの販売は、個人のお客様が相手です。人生で最も大きな買い物に関わります。

法人が相手の仕事とは、進め方も求められることも違います。どちらに関心があるかで選ぶ会社が変わります。

03①総合デベロッパー|企画する会社

土地を見つけ、何をつくるかを決める会社です。

1オフィス賃貸のオフィスビルを開発し、保有して貸す
2商業施設ショッピングセンターなどを開発し、運営する
3住宅マンションを分譲する、賃貸住宅を運営する
4物流施設物流の拠点となる倉庫を開発する
5ホテル・リゾート宿泊施設を開発し、運営する
6海外事業海外で開発・投資を行う

物流施設が大きな分野になっています

通信販売の広がりとともに、物流の拠点となる施設の開発が業界の一分野として語られています。オフィスや商業施設とは別の専門性が求められます。

再開発には長い時間がかかります

大規模な再開発では、地権者との合意、行政との協議、計画の決定——といった手続きが積み重なります。年単位、場合によっては十年以上かかります。

つまり入社してすぐ自分の名前で街をつくる仕事ではありません。長い案件の一部を担うところから始まります。

建設会社との関係

実際に建てるのは建設会社です。デベロッパーは発注する側になります。建設・ゼネコン業界の全体像は建設・ゼネコン業界とは|全体像と分野の調べ方で整理しています。

この関係を理解していないと、面接で役割の話が噛み合いません。

04②住宅メーカー/③分譲・建売

個人に住まいを提供する分野です。

形態 内容 会社の例
注文住宅 顧客の希望に合わせて設計し、建てる 積水ハウス、住友林業、旭化成ホームズ、ミサワホーム
分譲住宅(建売) 土地を仕入れ、住宅を建てて販売する 飯田グループホールディングス、オープンハウスグループ
マンション分譲 マンションを企画し、区分所有で販売する 大手デベロッパー各社、長谷工コーポレーション
賃貸住宅の建築・管理 土地の所有者に賃貸住宅の建築を提案し、管理する 大東建託、東建コーポレーション

住宅メーカーは「つくる会社」でもあります

住宅メーカーは自社で設計し、施工まで行うことがあります。工場で部材をつくる設備を持つ会社もあります。

だから住宅メーカーには設計、施工管理、生産技術、研究開発といった技術系の職種があります。建築系の学生の進路の一つです。

営業は個人のお客様が相手です

住宅の営業は個人のお客様に対して行います。検討の期間が長く、家族全員で決める買い物です。

この結果、お客様の都合に合わせた働き方になります。休日については9章で扱います。

住宅の性能が競争の軸になります

耐震、断熱、省エネ、耐久性——住宅の性能が各社の打ち出す特徴になっています。各社のサイトに技術の説明があります。

志望動機を書くなら、その会社がどの性能に力を入れているかまで読んでください。

05④仲介|つなぐ仕事

売りたい人と買いたい人の間に立つ仕事です。

1売買の仲介(個人)中古住宅・マンションの売買をつなぐ
2賃貸の仲介部屋を借りたい人と貸主をつなぐ
3法人向けの仲介オフィスや事業用の不動産の取引をつなぐ

資格が業務に関わります

不動産の取引では、契約の前に重要な事項を説明することが法令で定められています。この説明は宅地建物取引士が行います。

つまり資格がないとできない業務があるということです。資格については15章で扱います。

個人のお客様と深く関わります

住まいを買う・売るは、人生の大きな決断です。だから仲介の仕事は、物件を紹介するだけでなく、事情を聞き、条件を整理する仕事になります。

制度の知識が必要です

不動産の取引には法令上の決まりが数多くあります。何を説明する義務があるか、どんな書面が必要か——すべて定められています。

制度は改正されることがあるため、正確な内容は国土交通省などの情報で確認してください。

06⑤管理・運営|終わらない仕事

建物は、建ててからのほうが長く使われます。

1マンション管理管理組合の運営を支援し、建物と設備を維持する
2ビル管理(運営)オフィスビルの設備・清掃・警備・修繕を回す
3賃貸管理入居者の募集・対応、賃料の管理、原状回復
4リーシング空いている区画にテナントを誘致する
5大規模修繕計画を立て、修繕工事を進める

安定した収益の源になります

管理の事業は継続的に収益が入る形です。だから大手のグループは管理会社を持っていることがあります。

建物の寿命を左右します

点検し、修繕し、設備を更新する——建物が長く使えるかどうかは管理で決まります。地味に見えますが、資産の価値を保つ仕事です。

機械・電気系の人の入口でもあります

ビルの設備(電気、空調、給排水、防災)を扱うため、機械・電気系の知識が生きる職種があります。

人と向き合う仕事でもあります

マンション管理では管理組合(住民の組織)と話し合いながら進めます。合意を形成する仕事でもあります。

07⑥投資・運用という分野

不動産は、投資の対象でもあります。

投資家から集めた資金で不動産を保有し、賃料収入を投資家に分配するという仕組みがあります。

1REIT(リート)不動産を対象とする投資信託の仕組み
2アセットマネジメント不動産を「資産」として運用する業務
3プロパティマネジメント物件ごとの運営・管理の業務
4私募ファンド限られた投資家から資金を集めて運用する仕組み

金融と不動産の間にある仕事です

この分野では、不動産の知識と金融の知識の両方が必要になります。物件を評価し、資金の調達を考え、投資家に説明します。

新卒で入る道もありますが、募集の数は限られることがあります。募集要項で確認してください。

デベロッパーの中にもこの機能があります

大手の不動産会社には資産を運用する部門があります。保有する物件をどう使うか、売るか持ち続けるかを判断する仕事です。

就活での注意

本記事は投資を勧めるものではありません。投資の判断は自己責任であり、就活の文脈では「そういう事業がある」という理解にとどめてください。

面接で投資の話をするなら、仕組みの理解を示す範囲にとどめるのが安全です。

08用地仕入れという仕事

不動産の事業は、土地がなければ始まりません。

だから土地を見つけて取得する仕事が、この業界の入口にあります。用地仕入れ、用地取得などと呼ばれます。

やること 内容
情報を集める 売りに出る土地の情報を、仲介会社や地元から集める
調べる 法令上どんな建物が建てられるか、地盤や周辺の状況を確認する
試算する 何をつくればいくらで売れるか、採算が合うかを計算する
交渉する 所有者と価格と条件を交渉する
取得する 契約を結び、引き渡しまでを進める

法令で建てられるものが決まります

土地には用途や大きさの制限があります。どんな用途の建物を、どのくらいの規模で建てられるかは法令で定められています。

だから「この土地に何が建てられるか」を調べるのが仕事の前提になります。宅建の勉強で扱う範囲と重なります。

情報が命の仕事です

良い土地の情報は先に知った会社が動けます。だから日頃から関係をつくり、情報が入る状態にしておく——これが仕事の一部になります。

採算の判断が求められます

いくらで買えば事業が成り立つかを数字で判断します。不動産の仕事は、感覚ではなく計算で決まる部分が大きいということです。

09休日と働き方|個人向けと法人向けの違い

これは生活に直結する、確認必須の項目です。

個人のお客様が相手 法人・行政が相手
例 住宅営業、仲介、マンション販売 開発、オフィスのリーシング、法人営業
接客の時間 お客様が動ける時間に合わせる 相手企業の営業時間に合わせる
休日 平日に設定されることがある 土日が休みであることが多い

「土日に働く可能性」を確認してください

個人のお客様が相手の職種では、お客様が動ける土日に接客することがあります。その場合、休日は平日に設定されます。

これは良い悪いではなく、生活の形が変わるという話です。友人や家族と休みが合わないことを、どう考えるか。

募集要項の休日欄を見てください

休日がどう定められているかは募集要項に記載されます。「週休二日」とあっても、曜日が固定でない場合があります。

記載が曖昧なら、説明会で具体的に聞いてください。聞いて失礼になる質問ではありません。

同じ会社の中でも職種で違います

デベロッパーでも、マンション販売の部門は土日に動くことがあります。「この会社は土日休み」と一括りにせず、配属される可能性のある職種ごとに確認してください。

10金利・地価と事業の関係

不動産はお金の動きに影響を受けます。

1地価土地の仕入れ価格と、保有する物件の価値に関わる
2金利事業に必要な資金の調達費用に関わる
3建築費資材や人件費の動きが事業の採算に関わる
4オフィスの需要賃料や空室の状況に関わる
5人口・世帯の動き住宅の需要に関わる

「事業等のリスク」に書かれています

各社の有価証券報告書には、会社自身が何をリスクと考えているかが書かれています。不動産会社では、地価、金利、建築費、災害などが挙げられることがあります。

ここを読めば、業界の性質がひととおり分かります。

就活での使い方

将来の相場について語る必要はありません。むしろ断定的な予測は避けるべきです。

代わりに、その会社が変動にどう備えているかを中期経営計画で調べ、それについて話すほうが具体的です。

本記事では見通しを判断しません

地価や住宅需要の先行きについて、本記事では判断していません。官庁や業界団体の公表資料で確認してください。

11グループ構成と採用の主体

不動産は、グループに複数の会社があります。

1親会社(デベロッパー)開発、保有、運営
2住宅・分譲の会社マンションや住宅の企画・販売
3仲介の会社売買・賃貸の仲介
4管理の会社マンション・ビルの管理運営
5運用の会社ファンドやREITの運用

会社ごとに採用が別であることがあります

グループ内の各社がそれぞれ採用を行っていることがあります。同じグループでも、応募先が違えば仕事も選考も違います。

採用ページの会社名、募集要項の「雇用元」の記載を確かめてください。

開発の実績で比べてください

各社のサイトにはこれまで手がけた開発の実績が載っています。どんな街の、どんな用途の物件を多く手がけてきたかが分かります。

この実績が、志望動機に直接使える材料です。会社の調べ方全般は会社の調べ方|採用ページ以外から情報を取る方法で扱っています。

沿革も読んでください

不動産会社は鉄道会社や商社、建設会社から生まれたものがあります。沿革を読むと、いまの事業構成の理由が分かります。

12どの大学から何人入っているか

これは公表されている場合があります。

1大学の就職実績自分の大学から、どの会社に何人就職しているか
2学部ごとの進路資料文系・理系それぞれの進路先
3キャリアセンターの資料過去の応募状況、OB・OG名簿

この数字の使い方

「この大学からは入れる/入れない」という判断には使わないでください。年度によって変わりますし、人数は採用の規模にも左右されます。

使い道はOB・OGがいるかを確かめる材料です。進め方はOB・OG訪問の依頼と当日|連絡からお礼までの流れで扱っています。

先輩に聞くべきこと

不動産業界では、配属された事業、休日の実際、どんな一日を過ごしているか——このあたりが資料では分かりません。

同じ会社でも配属によって働き方が変わるため、複数の人に聞くことをおすすめします。

グループ会社の実績も見てください

進路資料に出てくるグループの管理会社や仲介会社も、不動産に関わる仕事です。親会社だけを見ないでください。

第2部 どんな仕事があるか|職種・資格・働き方

13職種の全体像

不動産会社の職種は、仕入れる・企画する・売る・運営するに分かれます。

職種 やること 主に関わる事業
用地仕入れ 土地の情報を集め、調べ、交渉して取得する 開発・分譲
事業企画(開発) 何をつくるか決め、採算を組み、案件を進める 開発
設計・技術 建物の計画、建設会社との調整、品質の確認 開発・住宅
リーシング オフィスや商業施設にテナントを誘致する 賃貸
販売(分譲) マンション・住宅を個人のお客様に販売する 分譲
住宅営業 注文住宅の提案から契約、引き渡しまで担当する 住宅
仲介営業 売主と買主、貸主と借主をつなぐ 仲介
プロパティマネジメント 物件の運営・収支の管理 賃貸・管理
ビル・マンション管理 設備・修繕・入居者対応を回す 管理
アセットマネジメント 資産としての運用方針を決める 投資・運用
財務・資金調達 事業に必要な資金を調達する 全体
法務・契約 契約書と法令の確認を行う 全体

文系の比重が大きい業界です

技術系の職種もありますが、用地、企画、営業、運営、財務——文系出身者が就く職種が多くあります。

ただし数字を扱います

「文系でも入れる」=「計算をしない」ではありません。いくらで仕入れ、いくらで建て、いくらで売るか——不動産の仕事は数字の判断が中心にあります。

数字が苦手だからという理由で選ぶ業界ではありません。

募集の区分を確認してください

総合職としてまとめて募集する会社と、職種別に募集する会社があります。募集要項の職種欄で確認してください。

14不動産会社の技術職

建築・土木を学んだ人の進む道でもあります。

職種 やること
建築の技術職(デベロッパー) 建物の計画を検討し、設計者・建設会社と調整し、品質と工程を確認する
設計(住宅メーカー) 顧客の要望を形にする設計を行う
施工管理(住宅メーカー) 住宅の工事を管理する
研究開発(住宅メーカー) 構法、耐震、断熱などの性能を研究する
設備・エンジニアリング ビルの電気・空調設備の計画と運営を担う

デベロッパーの技術職は「発注する側」です

自分で図面を引くのではなく、設計者や建設会社に求めるものを伝え、できあがりを確認する立場になります。

設計そのものをやりたいなら、設計事務所や住宅メーカーの設計部門のほうが近いかもしれません。建設・ゼネコン業界は建設・ゼネコン業界とは|全体像と分野の調べ方で整理しています。

住宅メーカーには研究所があります

住宅メーカーは耐震や断熱などの性能を研究する施設を持っていることがあります。建築系の研究職という道です。

どんな研究をしているかは、会社サイトの技術のページで公開されていることがあります。

技術職の募集を確認してください

技術職の枠は会社によって大きく違います。募集要項の職種欄で、技術系の区分があるかを確かめてください。

15宅地建物取引士という資格

この業界で最もよく出てくる資格です。

不動産の取引では、契約の前に重要な事項を説明することが法令で定められており、この説明は宅地建物取引士が行います。

1業務に直結する資格がないとできない業務がある
2学生でも受験できる実務経験がなくても受験できる資格である
3会社が取得を勧める入社後に取得を求める、支援する会社がある
4試験範囲が業界の前提と重なる法令、権利関係、制限、税——業界の基礎知識にあたる

学生のうちに取る人がいます

実務経験がなくても受験できるため、在学中に取得する学生がいます。必須ではありませんが、業界の理解が深まります。

資格そのものより、勉強を通じて業界の前提が分かることに価値があります。説明会の話が理解しやすくなります。

ほかにも資格があります

不動産の分野には、鑑定、管理、建築、ファイナンシャル関連などさまざまな資格があります。職種によって関わるものが違います。

入社後に会社の支援で取得するものが多く、制度の有無は採用ページの福利厚生・研修の欄に書かれていることがあります。

制度は改正されることがあります

試験の内容や受験の要件は見直されることがあります。最新の情報は試験を実施する機関や公的機関の情報で確認してください。

16勤務地と転勤

会社と職種によって、動き方がかなり違います。

1開発・企画本社・主要都市の拠点
2用地仕入れ担当する地域の拠点
3住宅営業全国の展示場・支店
4仲介営業全国の店舗
5管理・運営担当する物件の地域

全国展開の会社は転勤があります

住宅メーカーや仲介の会社は全国に拠点を持ちます。そのため転居を伴う異動が起こることがあります。

会社によっては勤務地を限定する区分を設けていることがあります。募集要項で確認してください。

デベロッパーは拠点が限られます

開発の案件は都市部に集中することが多く、拠点の数は限られます。そのぶん勤務地の選択肢も少なくなります。

住まいの制度を確認してください

転勤の可能性がある場合、社宅や家賃補助の制度は生活費に直結します。福利厚生のページと募集要項で確認してください。

海外の事業もあります

大手のデベロッパーや住宅メーカーには海外での開発・販売の事業があります。どの国で何を手がけているかは、会社サイトやセグメント情報で確認できます。

17専攻と職種の関係

文系・理系の両方に入口があります。

1法律用地、法務、契約、仲介(法令の理解が生きる)
2経済・経営・商事業企画、財務、アセットマネジメント、営業
3建築技術職、設計、施工管理、研究開発
4土木・都市計画開発、再開発、インフラに関わる案件
5電気・機械ビルの設備、エンジニアリング
6情報物件データの活用、業務システム
7その他の文系営業、企画、管理部門

法律を学んだ人は強みがあります

不動産の取引は法令の上に成り立っています。権利関係、契約、制限——法学部で学ぶ内容が直接つながります。

都市計画を学んだ人

再開発や街づくりの案件では、都市計画の知識が生きます。行政との協議が伴う案件では特にそうです。

専攻が違っても構いません

この業界は専攻を問わない募集が多くあります。ただし入社後に法令や数字を学ぶ必要があります。

研究や学びの整理の仕方は学生時代の経験の棚卸し|書き出す順番で扱っています。

18営業という仕事の実際

不動産の営業は、商品を説明するだけではありません。

1相談を受ける住まいの希望、家族構成、資金の考え方を聞く
2提案する条件に合う物件やプランを示す
3調べる法令上の制限、周辺の環境、物件の状態を確認する
4説明する契約の前に、必要な事項を正確に説明する
5引き渡す契約から引き渡しまでの手続きを進める
6その後入居後の相談に対応する

正確さが求められます

不動産の取引では、説明すべきことが法令で定められています。思い込みや曖昧な説明は許されません。

「営業=売り込み」というイメージで志望すると、実際の仕事とずれます。調べて、正確に伝えることが中心にあります。

お金の話が伴います

住まいの購入には資金の計画が伴います。営業はその相談にも関わります。金融の知識が役に立つ場面です。

なお本記事は、個別の資金計画について助言するものではありません。

成果の評価の仕組みを確認してください

営業職では成果に応じた報酬の仕組みがある会社があります。基本給との割合や条件は会社によって違うため、募集要項の給与欄で確認してください。

第3部 自分で調べる|一次資料と年収

19年収を自分で調べる方法

就活サイトの年収ランキングではなく、会社が出している数字を見てください。

知りたいこと どこに載っているか
全従業員の平均年収 有価証券報告書【企業の概況】「従業員の状況」の平均年間給与
初任給 各社の募集要項・採用ページ
賞与の回数・時期 募集要項
諸手当 募集要項の手当欄
昇給の時期 募集要項

平均年間給与の注意点

これは全従業員の平均です。新卒の初任給ではありません。また年齢構成や職種構成で変わります。平均年齢が高い会社は高く出やすく、若い会社は低く出やすい——それだけのことです。

同じ欄に平均年齢と平均勤続年数も載っています。3つをセットで見ると、数字の意味が分かります。

営業職の報酬の仕組みを確認してください

不動産の営業職では、成果に応じた報酬(インセンティブ)の仕組みを設けている会社があります。基本給との割合や支給の条件は会社によって違います。

募集要項の給与欄に記載があることがあります。記載がなければ、説明会で確認してください。

持株会社の数字に注意してください

持株会社(ホールディングス)の有価証券報告書に載る平均年間給与は、持株会社に所属する社員だけの数字であることがあります。実際に働く事業会社とは別です。誰の数字を見ているのかを、従業員数と合わせて確認してください。

手取りは額面と違います

提示される金額は額面です。ここから税と社会保険料が引かれます。額面だけで生活設計をすると、想定より少なくて驚くことになります。募集要項の読み方は募集要項の読み方|見落としやすい項目を確認するで扱っています。

20有価証券報告書の使い方

この業界を調べるときの、いちばん確実な資料です。

上場企業が年に1回、法律に基づいて出す書類です。金融庁のEDINETで誰でも無料で読めます。各社のサイトのIR(投資家向け情報)にも置かれています。

1【企業の概況】主要な経営指標数年分の売上・利益・従業員数の推移
2【企業の概況】従業員の状況従業員数、平均年齢、平均勤続年数、平均年間給与
3【事業の状況】事業の内容何をつくって(何を扱って)誰に売っているか
4【事業の状況】事業等のリスク会社自身が挙げているリスク
5【事業の状況】研究開発活動どの分野に開発の力を入れているか
6【設備の状況】事業所・工場の所在地と設備投資の計画
7【経理の状況】セグメント情報事業ごとの売上と利益

不動産・住宅業界では、ここを重点的に見てください

①セグメント情報——分譲、賃貸、仲介、管理——どの事業でいくら稼いでいるかが分かります。不動産会社は事業ごとに収益の出方がまったく違うため、ここが最重要です。

②事業等のリスク——地価、金利、災害、法令の改正——会社自身が何をリスクと考えているかが書かれています。

③設備の状況・保有物件——どんな物件を持っているかが分かる場合があります。賃貸事業の中身を知る材料になります。

全部読む必要はありません

最初から通読しようとすると挫折します。上の数か所だけを、志望する2〜3社で読み比べる——これで十分に差が見えます。章の名前や構成は年度・会社によって異なることがあるので、目次から探してください。

21決算説明資料・中期経営計画

有価証券報告書より読みやすく、会社の考えが出ます。

資料 何が書いてあるか どこにあるか
決算説明資料 直近の業績と、その理由の説明 会社サイトのIR
中期経営計画 数年先に何をやろうとしているか 会社サイトのIR
統合報告書 事業の考え方、人材、環境への取り組み 会社サイトのIR
質疑応答の要旨 投資家が何を気にしているか IRに掲載される場合がある

中期経営計画が志望動機の材料になります

ここには「これから何に力を入れるか」が書かれています。同じ分野の2社の計画を読み比べると、重点の置き方の違いが見えます。その違いが「なぜこの会社か」の答えになります。会社が自分で書いていることなので、外れません。

図が多いので入りやすい

決算説明資料はスライド形式で、図表が中心です。専門用語の解説が付いていることもあり、業界用語を覚える教材としても使えます。まず決算説明資料を読み、興味が出たら有価証券報告書で裏を取る——この順番が効率的です。

非上場の会社の場合

非上場だと有価証券報告書がありません。その場合は会社サイトの会社概要、採用ページ、プレスリリースが主な情報源になります。情報が少ない会社では、説明会や面接で直接聞くのが確実です。聞いて失礼になる内容ではありません。

22業界団体と官庁の資料

業界全体の話を確かめたいときに使います。

1国土交通省地価、住宅着工、制度に関する情報
2不動産協会不動産業界に関する資料
3住宅生産団体連合会住宅産業に関する資料
4不動産流通推進センター流通(仲介)に関する資料
5総務省「住宅・土地統計調査」住宅とその使われ方に関する統計

使い方は「裏取り」です

就活で統計を暗記する必要はありません。使うのはニュースや説明会で聞いた話が本当かを確かめるときです。面接で業界の話をするときも、出どころを言える情報のほうが強くなります。「ニュースで見た」より「協会の資料で見た」のほうが確かです。

「つくる・売る・貸す・管理する」で統計が分かれます

不動産の統計は、新しく建つ量(着工)、取引の量、価格の動きなどに分かれます。どの数字がどの事業に関係するかを意識して見てください。

たとえば住宅の着工に関する統計は住宅メーカーの事業と、地価に関する情報は開発や賃貸の事業と関係します。

ニュースの読み方

記事の出どころ(誰が発表したか)をたどる癖をつけてください。発表元の資料に当たれば、記事で省かれた条件や前提が分かります。扱い方はニュースと時事の追い方|就活で使える範囲と使い方で扱っています。

23業界用語|最低限これだけ

説明会で前提として使われる言葉です。

1デベロッパー土地を取得し、建物を企画して開発する会社
2分譲建てたものを売却すること
3賃貸保有して貸し、賃料を得ること
4仲介売主と買主、貸主と借主をつなぐこと
5リーシングテナントを誘致して区画を埋めること
6プロパティマネジメント物件ごとの運営と収支の管理
7アセットマネジメント資産としての運用方針を決める業務
8REIT不動産を対象とする投資信託の仕組み
9宅地建物取引士不動産取引で重要事項の説明などを行う資格者
10重要事項説明契約前に必要な事項を説明する手続き
11容積率・建ぺい率土地に建てられる建物の規模に関する制限
12空室率貸している物件のうち空いている割合
13再開発一定の区域をまとめて新しくつくり直す事業

意味を言えるようにしておけば十分です

深く理解している必要はありません。説明会で言葉が出たときに話についていける——その程度で構いません。制度に関する言葉は、公的機関の説明で確認してください。

24開発の実績と物件で会社を比べる

この業界だけの、分かりやすい調べ方です。

不動産会社のサイトにはこれまで手がけた開発の実績や、保有・運営する物件が載っています。実物が街にあるので、見に行くこともできます。

1用途オフィス、商業、住宅、物流、ホテル——何が多いか
2地域どの都市、どのエリアに集中しているか
3規模大規模な再開発が多いか、中小規模が中心か
4保有か売却か持ち続けているか、売って終わりか
5打ち出していること環境、防災、地域との関わりなど

実際に行ってみてください

開発された街や商業施設は誰でも入れます。どんな人が歩いているか、どんな店が入っているか、どんな工夫があるか——現地で見られます。

面接で「どこを見て、何を感じたか」を話せると、具体性が上がります。

ただし印象だけで語らないでください

見た感想は入口です。その会社の事業の中心が本当にそこにあるかは、セグメント情報で確かめてください。

街の印象が良くても、その事業が会社の主力とは限りません。

2社を並べてください

同じ規模の会社でも、得意な用途と地域が違います。2社の実績を並べると、その違いがはっきり分かります。それが「なぜこの会社か」の答えになります。

第4部 選考に向けて|志望動機と確認事項

25インターンシップの探し方

分野によって、探す場所が変わります。

1各社の採用ページいちばん確実。募集の詳細が載る
2大学のキャリアセンター大学宛に届く案内がある
3学科・研究室・ゼミ教員経由で案内が来ることがある
4就活サイト一覧で探せるが、掲載していない会社もある
5業界団体・展示会会員企業一覧や出展社一覧から会社を見つけられる

物件は実際に見に行けます

不動産は実物が街にある数少ない業界です。志望する会社が開発した街や建物、分譲しているマンションのモデルルーム——実際に足を運べます。

面接で「どこを見て、何を感じたか」を具体的に話せると、説得力が変わります。ただし見た印象だけで会社の全体を語らないでください。

宅建の勉強をしておくと理解が早い

必須ではありませんが、宅地建物取引士の試験範囲は、この業界の前提知識とかなり重なります。勉強しておくと説明会の話が理解しやすくなります。

参加できなくても不利になるとは限りません

インターンと選考の関係は会社によって違い、案内に記載がある場合はその記載が基準です。記載のないことを推測で補わないでください。選び方はインターンの選び方|条件で絞るで扱っています。

26志望動機の材料を集める

材料が足りないまま書こうとするから、書けません。

1どの分野の会社か有価証券報告書「事業の内容」、セグメント情報
2何に力を入れようとしているか中期経営計画、決算説明資料
3会社自身が挙げるリスク有価証券報告書「事業等のリスク」
4どんな職種があるか採用ページ、募集要項
5実際の仕事の進み方OB・OG訪問、社員インタビュー

同じ分野の2社を読み比べてください

1社だけ読んでも、その会社の特徴は分かりません。同じ分野の2社の中期経営計画を並べると、力の入れどころの違いが見えます。その違いが「なぜこの会社か」の答えになります。

「街づくりに関わりたい」だけでは足りません

不動産業界の志望動機で最も多い型です。ただ、それはこの業界のほぼ全社に当てはまります。

一段具体的にするには、その会社が分譲・賃貸・仲介・管理のどれに重心があり、どんな街や物件を手がけてきたかまで降りてください。各社は開発の実績を公開しています。

書いたあとの確認

会社名を同じ分野の別の会社に置き換えて読んでみてください。それでも成立するなら、まだその会社に向けた内容になっていません。志望理由の組み立ては志望理由が弱いと感じたら|足りない情報を埋めるで扱っています。

27選考で確認すること

聞かれる側だけでなく、聞く側にもなってください。

確認したい項目 どこで確認するか
休日の取り方(土日か、平日か) 募集要項の休日欄
配属の可能性がある事業と地域 募集要項、説明会での質問
報酬の仕組み(固定と成果の割合) 募集要項の給与欄
資格取得の支援制度 採用ページの研修・福利厚生
職種別採用か一括採用か 募集要項の職種欄
転勤の有無と範囲 募集要項
研修の内容と期間 採用ページ
雇用元がどの法人か 募集要項

確認事項は事前に書き出しておく

説明会や面接の場で思い出そうとしても出てきません。会社ごとに確認事項をメモしておくと、聞きそびれが減ります。

聞いても失礼にならない質問です

勤務地、勤務時間、転勤の有無は労働条件の基本です。募集要項に書かれるべき内容でもあります。遠慮せず確認してください。記載がない、または説明が曖昧なまま進む場合は、その点を書面で確認するようにしてください。

内定後に条件を確認する

内定の連絡を受けたら、労働条件が書面(または電子)で示されるかを確認してください。口頭の説明だけで進めないことが大切です。

28選考の時期の考え方

会社ごとに違い、年度によっても変わります。

就活サイトに載っているスケジュールは一般的な目安であり、個別の会社に当てはまるとは限りません。

1エントリーの締切各社の採用ページ、届いた案内
2選考の段階と回数案内、説明会
3提出物(研究概要など)募集要項
4推薦応募の有無大学の就職担当、学科・研究室

職種別に募集される会社があります

総合職としてまとめて募集する会社と、営業・開発・技術などに分けて募集する会社があります。募集要項の職種欄で確認してください。

グループ内に複数の会社がある場合、会社ごとに選考が別であることもあります。

締切は一覧で管理してください

複数の分野・複数の会社に応募すると、締切がばらばらになります。会社名、応募した日、次の予定、締切の4つを1枚にまとめておけば、出し忘れは防げます。管理の仕方は選考管理の作り方|進み具合を一覧にするで扱っています。

29向き不向きの考え方

性格で決めるより、仕事の進み方で考えてください。

1数字で採算を判断する計算に基づいて決めることに納得できる
2長い案件を進める年単位の仕事を続けられる
3多くの関係者と調整する立場の違う相手と合意をつくれる
4法令を確認して正確に伝える曖昧さを残さず確認できる
5個人の大きな決断に付き合う人の事情を聞くことが苦にならない

「街づくり」の中身を分解してください

街をつくる仕事は、土地の交渉、採算の計算、行政との協議、テナントの誘致、運営——という地道な作業の積み重ねです。

華やかな完成予想図の裏にある作業が、日々の仕事です。そこに関心が持てるかを考えてください。

本記事では向き不向きの判断はしていません

上の表は仕事の性質を整理したものであり、適性の診断ではありません。実際に働いている人に一日の流れを聞き、自分で判断してください。進め方はOB・OG訪問の依頼と当日|連絡からお礼までの流れで扱っています。

30他の業界と迷ったとき

不動産に関わる道は、不動産会社だけではありません。

1建設・ゼネコン実際に建てる側。発注を受ける立場
2鉄道・交通沿線の開発を手がける。不動産事業を持つ会社がある
3金融(銀行・信託)不動産向けの融資、信託による不動産の取り扱い
4商社不動産事業や開発への投資を手がける
5公務員(まちづくり)都市計画を決め、開発を許可する側
6小売・ホテル商業施設や宿泊施設の運営で関わる

「街づくりに関わる」立場はいくつもあります

計画を決める側(行政)、つくる側(建設)、企画して運営する側(不動産)、資金を出す側(金融)——どの立場で関わりたいかで選ぶ業界が変わります。

建設・ゼネコン業界は建設・ゼネコン業界とは|全体像と分野の調べ方で整理しています。同じ項目で比べてみてください。

比べる項目を先に決めてください

項目が多すぎると決まりません。自分が譲れない項目を3つに絞ると判断しやすくなります。比べ方は志望企業の絞り方|条件を言葉にしてから選ぶで扱っています。

31やらない方がいいこと

不動産業界でとくに起きやすい失敗です。

やりがちなこと なぜ問題か
「街づくりに関わりたい」で止める ほぼ全志望者が言う。会社を選んだ理由にならない
デベロッパーと建設会社を混同する 役割が違う。面接で話が噛み合わない
分譲と賃貸の違いを知らない 収益の出方も仕事も違う。前提がずれる
休日の形を確認しない 個人向けの職種では土日に働くことがある
完成予想図の印象だけで語る 実際の仕事は交渉と計算の積み重ね
相場の先行きを断定する 将来の地価や金利は誰にも断言できない

大手だけを見ないでください

不動産には地域に根ざした会社、管理の会社、専門分野に強い会社が数多くあります。手がける規模は違っても、仕事の中身は具体的です。

1社の説明会を業界全体の話だと思わない

説明会で語られるのはその会社の話です。分譲が中心の会社と賃貸が中心の会社では、前提が違います。最低2社は比べてください。

32相談できる窓口

一人で抱えないでください。

1大学のキャリアセンター応募の進め方、書類、過去の実績、推薦の手続き
2学科の就職担当・ゼミの教員専攻と職種のつながり、企業とのつながり
3新卒応援ハローワーク求人の相談(無料)
4労働局の総合労働相談コーナー労働条件の扱いに疑問があるとき(無料)
5弁護士法令の解釈が必要なとき

建築・土木系なら技術職という道もあります

不動産会社にも設計や工事の管理を担う技術系の職種があります。学科の進路資料に、そうした進み方が残っていることがあります。

条件面で疑問があるとき

提示された条件に疑問があるとき、自分で判断せずに相談してください。労働局の総合労働相談コーナーは無料で、全国にあります(予約なしで利用できる場合があります)。法令の解釈が必要な場合は弁護士にご相談ください。

33よくある質問

デベロッパーと建設会社は何が違いますか?

デベロッパーは土地を取得し、何をつくるかを企画し、資金を用意して事業を進める側です。実際に建てるのは建設会社で、デベロッパーは発注する立場になります。つまりデベロッパーの社員は建物を建てません。事業を企画し、関係者を動かす仕事です。

文系でも技術的な話についていけますか?

この業界は文系出身者が多く働いています。ただし、法令上どんな建物が建てられるか、いくらで仕入れていくらで売れば採算が合うか——といった知識は必要です。入社後に学ぶことが前提ですが、数字を扱わない業界ではありません。

宅建は学生のうちに取るべきですか?

必須ではありませんが、実務経験がなくても受験できるため在学中に取る学生がいます。試験範囲が業界の前提知識と重なるので、勉強すると説明会の話が理解しやすくなります。入社後に会社の支援で取得する場合も多く、制度の有無は採用ページで確認できます。

休日はいつですか?

職種によります。個人のお客様が相手の職種(住宅営業、仲介、マンション販売など)では、お客様が動ける土日に接客するため、休日が平日に設定されることがあります。一方、法人や行政が相手の職種では土日が休みであることが多くなります。同じ会社でも職種で違うため、配属される可能性のある職種ごとに確認してください。

転勤はありますか?

全国に拠点を持つ住宅メーカーや仲介の会社では、転居を伴う異動があることが一般的です。デベロッパーは拠点が都市部に集中するため、異動の範囲が限られる場合があります。会社によっては勤務地を限定する区分を設けています。募集要項の転勤の記載を確認してください。

分譲と賃貸では何が違うのですか?

分譲は売り切る事業で、売却時にまとまった収益が入ります。賃貸は保有し続ける事業で、毎月の賃料が継続的に入ります。仕事の区切り方も、関わる期間も、リスクの形も違います。同じ会社が両方を手がけることがあるため、セグメント情報でどちらが主かを確認してください。

営業はノルマが厳しいと聞きます。

目標の設定や評価の仕組みは会社によって違います。成果に応じた報酬の仕組みを設けている会社もあります。基本給との割合や支給の条件は募集要項の給与欄に記載があることがあります。記載がなければ説明会で確認してください。本記事では個別の会社について判断していません。

「街づくりに関わりたい」以外に何を書けばいいですか?

その会社の開発実績を見てください。どの用途(オフィス、商業、住宅、物流など)を、どの地域で、どんな規模で手がけてきたかが分かります。さらに保有し続けているのか売却しているのかまで見れば、事業の考え方が見えます。2社を並べて違いを見つければ、それが「なぜこの会社か」の答えになります。

不動産ファンドやアセットマネジメントに興味があります。

不動産と金融の両方の知識が必要な分野です。新卒での募集はありますが、数が限られることがあります。大手の不動産会社にも資産を運用する部門があるため、そちらから関わる道もあります。なお本記事は投資を勧めるものではありません。

住宅メーカーと不動産会社はどう違いますか?

住宅メーカーは自社で設計・施工まで行い、住宅という商品を提供する会社です。工場で部材をつくる設備を持つ会社もあり、技術系の職種が多くあります。不動産会社(デベロッパー)は土地から事業を企画する会社で、建てるのは建設会社に発注します。関わり方が違います。

選考はいつから始まりますか?

会社ごとに違い、年度によっても変わります。グループ内に複数の会社がある場合、会社ごとに選考が別であることもあります。実際の日程は各社の採用ページと届いた案内で確認してください。

まず何から読めばいいですか?

志望する会社の開発実績を見て、そのあとで有価証券報告書の「セグメント情報」と「事業等のリスク」を読むのが早道です。実績で何を手がける会社かを知り、セグメント情報で分譲と賃貸のどちらが主かを確かめ、リスクの記載で業界の性質を知る——この順番が分かりやすくなります。

この記事に載っていない会社もありますか?

あります。本記事の社名は各分野にどんな会社があるかを示す例であり、網羅した一覧ではありません。また推奨や順位付けでもありません。地域に根ざした会社、管理の会社、特定の用途に強い会社など、名前の知られていない企業が数多くあります。

34まとめ|事業を決めて、実績で比べる

不動産・住宅業界は6つの分野に分かれています。①総合デベロッパー、②住宅メーカー、③分譲・建売、④仲介、⑤賃貸・管理、⑥投資・運用。

不動産会社は建物を建てません。土地を見つけ、何をつくるか決め、資金を用意し、売る・貸す・運営する——事業を企画する仕事です。

「売り切るか、持ち続けるか」が根本の違いです。分譲と賃貸では、収益の出方も仕事の区切り方もまったく違います。

個人が相手か、法人が相手かで働き方が変わります。個人向けの職種では、土日に働き平日に休む形になることがあります。

この章の要点
  • 数字と法令の仕事です。文系中心の業界ですが、採算の計算と法令の確認が仕事の中心にあります。
  • 宅建の試験範囲が業界の前提知識です。取るかどうかは別として、勉強すると理解が早くなります。
  • 実物が街にあります。開発された街や物件を実際に見に行けるのが、この業界の調べ方の強みです。

最後に。本記事は就職活動のための業界の案内であり、不動産の購入・投資・契約を勧めるものではありません。取引や税に関することは専門家にご相談ください。本記事の社名は各分野にどんな会社があるかを示す例であり、推奨・順位付け・優劣の評価ではありません。制度に関することは国土交通省などの公的機関の情報で、募集の条件は各社の募集要項でご確認ください。

この記事について:本記事は業界の構造と調べ方を整理するための一般的な案内です。登場する社名は各分野にどんな会社があるかを示す例であり、推奨・順位付け・優劣の評価ではありません。また、網羅した一覧でもありません。売上、シェア、年収、従業員数などの数値と、企業の将来性については本記事では扱っていません。数値は各社の有価証券報告書・決算説明資料や業界団体・官庁の公表資料で、募集の内容は各社の募集要項でご確認ください。有価証券報告書の章構成は年度や会社によって異なることがあります。就職のしやすさ、採用の見通し、向き不向きについても判断していません。本記事は就職活動のための業界の案内であり、不動産の購入・投資・契約を勧めるものではありません。不動産の取引や税に関することは宅地建物取引士・税理士などの専門家にご相談ください。不動産に関する制度(宅地建物取引業法、建築基準法、都市計画法、税制など)は改正されることがあるため、制度の内容は国土交通省などの公的機関の情報でご確認ください。労働条件の取り扱いに疑問がある場合は労働局の総合労働相談コーナー(無料・全国・予約なしで利用できる場合があります)に、法令の解釈は弁護士にご相談ください。
この記事を読んだ人におすすめのサービス
PR就活エージェント
UZUZ 新卒(就職エージェント)
こんな人に一人で就活を進めるのが不安で、ES・面接まで個別に相談したい人
無料で就活相談を予約 →
PR逆求人・スカウト
OfferBox(オファー型就活)
こんな人にプロフィールを登録して、企業からのオファーを待ちたい人
無料で登録してオファーを受け取る →
就活サービスをまとめて比較する ›