就活・キャリア 更新 2026.09.23 この記事にはPRを含みます

保険業界とは|全体像と分野の調べ方

結論

保険業界はまず「生命保険か、損害保険か」で分かれます。①生命保険(日本生命保険・第一生命ホールディングス・明治安田生命保険・住友生命保険・かんぽ生命保険)、②損害保険(東京海上ホールディングス・MS&ADインシュアランスグループホールディングス・SOMPOホールディングス)、③共済、④再保険、⑤代理店・ブローカー、⑥保険を支えるサービス。生保は人に、損保はものや賠償に備えま…

32分読み終わるまで
30章見出し
CCampi編集部(執筆)・公開 2026.09.23
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保険会社は、何を売っているのでしょうか。

形のあるものではありません。売っているのは「何かあったときにお金を払う」という約束です。

だからこの業界は、払う約束を確実に果たせる仕組みを保つことがすべての前提になっています。

この記事では、保険業界を生保・損保を軸に6つの分野に分けたうえで、職種、資格、働き方、選考での確認事項まで通しで整理します。

この記事について:本記事は就職活動のための業界の案内で、保険商品への加入を勧めるものではありません。出てくる社名は「その分野にこういう会社がある」という例で、順位付けでも推奨でもありません。売上・シェア・年収などの数値は書いていません。(詳しい注記は記事の最後にあります)

この記事を7枚で

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業界の地図|6つの…保険の仕組み|な…①生命保険|人に備…②損害保険|ものと…損害サービス(保…この記事

この記事の流れ

保険業界とは

保険業界はまず「生命保険か、損害保険か」で分かれます。

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外資系・ネット系の会社もあります生命保険では外資系の会社や、インターネットを中心に販売する会社があります。
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グループで両方を持つことがあります大手のグループでは、生命保険と損害保険の両方を傘下に持つことがあります。
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相互会社という形があります生命保険には株式会社ではなく、相互会社という形の会社があります。

業界の地図|6つの分野

まずこの表を頭に入れてください。

生命保険では外資系の会社や、インターネットを中心に販売する会社があります。販売の方法や商品の考え方が異なります。大手のグループでは、生命保険と損害保険の両方を傘下に持つことがあります。

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「起こる確率」を計算して成り立ちますどのくらいの割合で事故や病気が起きるか——統計に基づいて計算し、保険料を決…
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将来の支払いに備えます保険会社は将来の支払いに備えて資金を積み立てます。
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公平さが前提です保険は多くの契約者のお金で成り立ちます。

保険の仕組み|なぜ成り立つのか

多くの人で、少数の困りごとを支える仕組みです。

どのくらいの割合で事故や病気が起きるか——統計に基づいて計算し、保険料を決めます。この計算を担うのが保険数理の専門職です。だから保険会社には数学の専門職がいます。他の業界にはあまりない特徴です。

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契約が長く続きます生命保険の契約は何十年も続くことがあります。
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販売の経路がいくつもあります
3
総合職と営業職員は別の募集です生命保険会社の採用では、総合職(本社・支社の業務)と営業職員で募集が分かれ…

①生命保険|人に備える

人の生死や健康に関わる備えを扱います。

生命保険の契約は何十年も続くことがあります。だから会社は長期にわたって支払いの約束を守る必要があります。この「長さ」が、生保の事業の性格を決めています。資産の運用も長期の視点で行われます。

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契約は短期が中心です損害保険は1年などの期間で更新する契約が中心です。
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自然災害の影響を受けます台風や地震が起きれば保険金の支払いが集中します。
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企業向けの分野が広い工場の火災、製品の事故、海外での事業、サイバーの被害——企業が抱えるリスク…
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代理店を通じた販売が中心です損害保険は代理店を通じて販売されることが多く、本社・支店の社員は代理店を支…

②損害保険|ものと責任に備える

事故や災害、賠償責任に備える保険です。

損害保険は1年などの期間で更新する契約が中心です。生保の長期契約とは、事業の回り方が違います。台風や地震が起きれば保険金の支払いが集中します。これは損害保険の事業に直接影響します。

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お客様がいちばん困っているときに会う仕事です事故直後は不安と混乱の中にいます。そこで正確に説明し、手続きを進めるのがこ…
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ただし「基準に沿う」ことが前提です支払いは約款という契約の定めに従います。
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専門の調査を担う職種もあります自動車や建物の損害の程度を技術的に調べる専門の職種があります。

損害サービス(保険金の支払い)という仕事

損害保険の中核にある職種です。

事故が起きたとき、状況を調べ、約款に照らして、支払う金額を決める——この業務を担う部門があります。事故直後は不安と混乱の中にいます。そこで正確に説明し、手続きを進めるのがこの仕事です。

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まずこの表を頭に入れてください。業界の地図|6つの分野
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多くの人で、少数の困りごとを支える仕組みです。保険の仕組み|なぜ成り立つのか
3
人の生死や健康に関わる備えを扱います。①生命保険|人に備える
4
事故や災害、賠償責任に備える保険です。②損害保険|ものと責任に備える

まとめ

この記事の要点

①生命保険(日本生命保険・第一生命ホールディングス・明治安田生命保険・住友生命保険・かんぽ生命保険)、②損害保険(東京海上ホールディングス・MS&ADインシュアランスグループホールディングス・SOM…

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第1部 どんな会社があるか|生保と損保の違い

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01業界の地図|6つの分野

まずこの表を頭に入れてください。

分野 何に備える会社か 例
①生命保険 人の死亡、病気、長生きなどに備える 日本生命保険、第一生命ホールディングス、明治安田生命保険、住友生命保険、かんぽ生命保険
②損害保険 事故、災害、賠償など、ものや責任に備える 東京海上ホールディングス、MS&ADインシュアランスグループホールディングス、SOMPOホールディングス
③共済 組合や団体の仕組みで相互に備える 各種の共済団体
④再保険 保険会社が引き受けたリスクの一部を引き受ける 再保険を専門に扱う会社
⑤代理店・ブローカー 保険の販売や、顧客側に立った仲立ちを担う 乗合代理店、法人向けのブローカー
⑥保険を支えるサービス 損害の調査、システム、事務の受託など 各社

外資系・ネット系の会社もあります

生命保険では外資系の会社や、インターネットを中心に販売する会社があります。販売の方法や商品の考え方が異なります。

グループで両方を持つことがあります

大手のグループでは、生命保険と損害保険の両方を傘下に持つことがあります。採用はグループ一括か会社別かで変わります。

募集要項の「雇用元」の記載を確認してください。

相互会社という形があります

生命保険には株式会社ではなく、相互会社という形の会社があります。契約者が構成員となる仕組みです。

この場合、株式を上場していないため有価証券報告書の形が異なることがあります。各社が公表するディスクロージャー資料を見てください。

02保険の仕組み|なぜ成り立つのか

多くの人で、少数の困りごとを支える仕組みです。

多くの契約者が保険料を出し合う保険会社が管理・運用する実際に困ったことが起きた人へ支払う「払う約束」を確実に果たすための仕組みが業界の土台。

保険の基本の仕組み。多くの人で少数の困りごとを支える。

1保険料契約者が支払うお金
2保険金・給付金約束した事由が起きたときに支払われるお金
3契約者契約を結び、保険料を支払う人
4被保険者保険の対象となる人
5約款契約の内容を定めた文書
6引受契約を受けるかどうかを判断すること

「起こる確率」を計算して成り立ちます

どのくらいの割合で事故や病気が起きるか——統計に基づいて計算し、保険料を決めます。この計算を担うのが保険数理の専門職です。

だから保険会社には数学の専門職がいます。他の業界にはあまりない特徴です。

将来の支払いに備えます

保険会社は将来の支払いに備えて資金を積み立てます。この資金を運用することも事業の一部です。

結果として、保険会社は大きな資金を運用する機関投資家でもあります。

公平さが前提です

保険は多くの契約者のお金で成り立ちます。だから引受も支払いも、決められた基準に沿って公平に行われる必要があります。

「情に流されて支払う」ことはできません。基準に沿って判断することが、他の契約者を守ることになります。

03①生命保険|人に備える

人の生死や健康に関わる備えを扱います。

1死亡に備える万一のときに残された家族の生活を支える
2病気やけがに備える入院や治療にかかる費用に備える
3長く生きることに備える老後の資金を準備する
4就業できない状態に備える働けない期間の収入を支える

契約が長く続きます

生命保険の契約は何十年も続くことがあります。だから会社は長期にわたって支払いの約束を守る必要があります。

この「長さ」が、生保の事業の性格を決めています。資産の運用も長期の視点で行われます。

販売の経路がいくつもあります

1営業職員会社に所属する職員が顧客に直接説明する
2代理店複数の会社の商品を扱う代理店を通じて販売する
3金融機関の窓口銀行などの窓口を通じて販売する
4インターネットオンラインで申し込む

総合職と営業職員は別の募集です

生命保険会社の採用では、総合職(本社・支社の業務)と営業職員で募集が分かれていることがあります。

仕事の内容も処遇の仕組みも違います。募集要項の区分を必ず確認してください。

04②損害保険|ものと責任に備える

事故や災害、賠償責任に備える保険です。

1自動車事故による損害と賠償責任
2火災・住まい火災、風水害などによる建物と家財の損害
3傷害けがによる治療や後遺障害
4企業向け工場や設備の損害、製品の賠償、事業の中断
5海上・運送船や輸送中の貨物に関する損害
6賠償責任他人に損害を与えた場合の責任

契約は短期が中心です

損害保険は1年などの期間で更新する契約が中心です。生保の長期契約とは、事業の回り方が違います。

自然災害の影響を受けます

台風や地震が起きれば保険金の支払いが集中します。これは損害保険の事業に直接影響します。

だから損保会社は再保険という仕組みでリスクを分散します。業界団体が災害に関する資料を公表しています。

企業向けの分野が広い

工場の火災、製品の事故、海外での事業、サイバーの被害——企業が抱えるリスクは多岐にわたります。

だから損保には企業のリスクを分析し、備え方を提案する仕事があります。コンサルティングに近い領域です。

代理店を通じた販売が中心です

損害保険は代理店を通じて販売されることが多く、本社・支店の社員は代理店を支援する仕事が中心になります。詳しくは11章で扱います。

05損害サービス(保険金の支払い)という仕事

損害保険の中核にある職種です。

事故が起きたとき、状況を調べ、約款に照らして、支払う金額を決める——この業務を担う部門があります。

1受付事故の連絡を受け、状況を確認する
2調査事実関係と損害の程度を確かめる
3判断約款に基づき、支払いの対象かどうかを判断する
4交渉相手方がいる場合、条件を調整する
5支払い金額を算定し、支払いの手続きを行う

お客様がいちばん困っているときに会う仕事です

事故直後は不安と混乱の中にいます。そこで正確に説明し、手続きを進めるのがこの仕事です。

「人の役に立ちたい」という動機が、いちばん直接的に結びつく職種かもしれません。

ただし「基準に沿う」ことが前提です

支払いは約款という契約の定めに従います。気の毒だからという理由で支払うことはできません。

できないことを伝える場面もあります。そのときに理由を丁寧に説明するのがこの仕事の難しさです。

専門の調査を担う職種もあります

自動車や建物の損害の程度を技術的に調べる専門の職種があります。会社や関連会社で募集されることがあります。

06⑤代理店とブローカー|販売の仕組み

保険は、会社が直接売るとは限りません。

1営業職員保険会社に所属し、その会社の商品を扱う
2専属代理店特定の保険会社の商品を扱う代理店
3乗合代理店複数の保険会社の商品を扱う代理店
4ブローカー顧客の側に立って保険の手配を仲立ちする
5金融機関の窓口銀行などが窓口として販売する

損保の総合職は「代理店を支える」仕事です

この章の要点
  • 損害保険会社の営業は、お客様に直接売るのではなく、代理店を支援する形が中心です。
  • 研修、商品の説明、事務の支援、経営の相談——代理店が売れる状態をつくるのが仕事になります。
  • この点を知らずに「個人のお客様に保険を提案する仕事」だと思って入ると、想像とずれます。

代理店も就職先です

複数の会社の商品を扱う乗合代理店や、法人向けのブローカーも採用を行っています。顧客側に近い立場で保険に関わる道です。

販売には資格が必要です

保険の募集には登録や資格が必要です。入社後に取得するのが一般的です。資格については12章で扱います。

07保険会社は巨大な投資家でもあります

集めた保険料は、将来の支払いに備えて運用されます。

1長期の視点とくに生保は長期の契約に備えるため、長い時間軸で運用する
2安全性の重視将来の支払いに備える資金であるため、安全性が重視される
3資産と負債の管理将来の支払いの見込みと、保有する資産を対応させて管理する

金利の影響を受けます

長期の契約に備える運用では、金利の水準が事業に影響します。各社の資料にこの点の説明があります。

ただし将来の金利は誰にも断言できません。会社がどう備えているかを資料で読んでください。

運用の職種があります

保険会社には資産を運用する部門があります。金融市場に関わる仕事を、保険会社の中で行うことができます。

証券・資産運用業界の全体像は証券・資産運用業界とは|全体像と分野の調べ方で整理しています。立場の違いを比べてみてください。

投資先との対話

大きな資金を預かる立場として、投資先の企業と対話する活動が行われることがあります。各社が方針を公表しています。

なお本記事は投資や保険商品を勧めるものではありません。

08規制と健全性|払う約束を守るために

保険は、将来の支払いを約束する事業です。

だから会社が健全であり続けることが制度で求められています。

1健全性の指標支払い能力に関する指標が定められている
2積立将来の支払いに備えて資金を積み立てる決まりがある
3募集のルール顧客への説明や勧誘に関する決まりがある
4商品の認可商品の内容について手続きが定められている
5情報の開示業務と財務の状況を公表する決まりがある

説明の正確さが求められます

保険は内容が分かりにくい商品です。だから何をどう説明するかについて決まりがあります。

この前提を理解していることは、面接でも評価につながります。

制度は改正されます

保険に関する制度は見直されることがあります。数年前の説明が現状と合っていないことがあるため、金融庁や業界団体の情報で確認してください。

うろ覚えで語らないでください

面接で制度や商品の話をするなら、出どころを言える範囲にとどめてください。正確でない説明は印象を悪くします。

ディスクロージャー資料があります

保険会社は業務と財務の状況をまとめた資料を公表しています。上場していない相互会社でも公表されています。志望する会社の資料を見てください。

09どの大学から何人入っているか

これは公表されている場合があります。

1大学の就職実績自分の大学から、どの会社に何人就職しているか
2学部ごとの進路資料文系・理系それぞれの進路先
3キャリアセンターの資料過去の応募状況、OB・OG名簿

コースまで確認してください

保険会社はコース別に採用することが多い業界です。先輩に話を聞くなら、どのコースで入ったかを確かめてください。

総合職と営業職員では、仕事も処遇の仕組みも違います。

この数字の使い方

「この大学からは入れる/入れない」という判断には使わないでください。年度によって変わりますし、人数は採用の規模にも左右されます。

使い道はOB・OGがいるかを確かめる材料です。進め方はOB・OG訪問の依頼と当日|連絡からお礼までの流れで扱っています。

数理の専門職は学科で見てください

数学・統計系の学科の進路資料には、保険数理の専門職に進んだ例が載っていることがあります。試験の進め方を聞ける相手です。

第2部 どんな仕事があるか|職種・資格・働き方

10職種の全体像

保険会社には、営業以外の職種が数多くあります。

職種 やること 主に生保/損保
営業(代理店担当) 代理店を支援し、販売の体制をつくる 損保が中心
営業(法人) 企業の福利厚生やリスクの相談に応じる 生保・損保
営業職員 個人のお客様に直接説明し、契約を担当する 生保
引受査定(アンダーライティング) 契約を引き受けるかどうか、条件を判断する 生保・損保
損害サービス 事故の調査と保険金の支払いを担う 損保
支払査定 給付金・保険金の支払いを判断する 生保
数理(アクチュアリー) 保険料や責任準備金を計算し、リスクを評価する 生保・損保
商品開発 新しい保険商品を設計する 生保・損保
資産運用 預かった資金を運用する 生保・損保
リスクコンサルティング 企業のリスクを分析し、備え方を提案する 損保が中心
システム 契約・支払いの仕組みを設計・運用する 生保・損保
管理部門 経営企画、人事、経理、法務、コンプライアンス 生保・損保

「保険を売る仕事」だけではありません

引受、支払い、数理、運用、システム——保険が成り立つために必要な機能が職種になっています。

営業が向かないと思っても、この業界を外す必要はありません。

コース別の募集があります

総合職(全国)、地域限定、営業職員、専門職——コースを分けて募集する会社があります。募集要項の区分を確認してください。

11損保の営業は代理店を支える仕事

ここは誤解の多い部分です。

1代理店の支援商品の説明、研修、販売の進め方の相談
2事務・手続きの支援正確な手続きが行われるよう支援する
3経営の相談代理店の運営について相談に応じる
4新しい代理店の開拓取り扱ってもらえる先を増やす
5企業への直接の提案大きな企業には直接提案することもある

相手は「事業者」です

代理店は自動車販売店、不動産会社、専業の代理店などさまざまです。相手は事業を営む人であり、消費者ではありません。

だから仕事の進め方は法人営業に近いものになります。

売る力ではなく、支える力

自分で契約を取るのではなく、代理店が売れる状態をつくるのが仕事です。研修をしたり、資料を整えたり、課題を一緒に考えたりします。

「人に何かを教えるのが好き」「相手の課題を一緒に考えたい」という人には合いやすい面があります。

企業向けの提案もあります

大きな企業に対しては、直接リスクの分析と提案を行うことがあります。工場、輸送、海外、サイバー——扱う範囲は広くなります。

この領域はコンサルティングに近い仕事です。

12資格|募集人資格とアクチュアリー

保険業界には、2種類の資格の話があります。

資格 位置づけ
保険募集に関する資格 保険の募集を行うために必要。入社後に取得するのが一般的
ファイナンシャル・プランニング関連 顧客の相談に関わる知識。取得を勧める会社がある
アクチュアリー(保険数理) 保険数理の専門職。試験は長期にわたる
損害調査に関する資格 損害の調査を担う職種で関わる

募集人の資格は入社後です

保険を販売するには登録や資格が必要ですが、入社後に取得するのが一般的です。学生のうちに取る必要はありません。

アクチュアリーは別格の専門職です

保険料や将来の支払いに備える金額を計算する数理の専門職です。資格試験は複数の科目があり、長い期間をかけて合格していくのが一般的です。

会社によっては数理の専門コースで採用し、試験の勉強を支援する制度を設けています。

関心があるなら早めに調べてください

試験の仕組みや科目は日本アクチュアリー会が公表しています。学生のうちに受験を始める人もいます。

数学・統計を学んでいるなら、専門を直接生かせる進路の一つです。

制度は改正されることがあります

資格や試験の仕組みは見直されることがあります。最新の情報は実施団体や公的機関の情報で確認してください。

13勤務地と転勤

コースによって、動き方がはっきり変わります。

1総合職(全国)全国の支社・支店。海外の可能性がある会社もある
2地域限定のコース定められた地域の中での異動
3営業職員担当する地域
4数理・システムなどの専門職本社が中心
5損害サービス全国の拠点

保険会社は全国に拠点があります

契約者は全国にいるため、支社・支店・サービス拠点が各地にあります。そのため総合職では転勤が前提になることが多くなります。

コース間の違いを確認してください

転勤の範囲だけでなく、仕事の内容や処遇の仕組みが異なる場合があります。募集要項でコースの違いを確認してください。

コース間の変更ができるかどうかも、会社によって違います。

住まいの制度を見てください

転勤がある場合、社宅や家賃補助の制度は生活費に直結します。福利厚生のページと募集要項で確認してください。

海外の事業があります

大手の保険グループには海外の事業があります。海外で働く機会があるかは、拠点の配置と会社の方針によります。説明会で聞いてよい質問です。

14専攻と職種の関係

文系・理系の両方に入口があります。

1数学・統計数理(アクチュアリー)、リスク管理、データ分析
2経済・経営・商営業、商品開発、資産運用、企画
3法律引受・支払いの判断、コンプライアンス、法務
4情報システム、データの活用
5理工系企業向けのリスク分析、損害の調査、システム
6医療・生命科学生保の引受・支払いの判断に関わる領域
7その他の文系営業、管理部門

法律を学んだ人は判断の仕事に向きます

保険は契約の定め(約款)に基づいて判断する仕事です。条文を読み、事実に当てはめる——法学部で学ぶ考え方が直接生きます。

理工系は企業向けの分野で生きます

工場のリスク、製品の事故、建物の損害——技術の理解が必要な領域があります。理工系の知識が評価される場面です。

数理は専門コースがあります

数学・統計を学んでいるなら、数理の専門コースを設けている会社を探してください。募集要項に区分があります。

学びの整理の仕方

会社が見ているのはどう課題を立て、どう確かめたかという進め方であることが一般的です。整理の仕方は学生時代の経験の棚卸し|書き出す順番で扱っています。

第3部 自分で調べる|一次資料と年収

15年収を自分で調べる方法

就活サイトの年収ランキングではなく、会社が出している数字を見てください。

知りたいこと どこに載っているか
全従業員の平均年収 有価証券報告書【企業の概況】「従業員の状況」の平均年間給与
初任給 各社の募集要項・採用ページ
賞与の回数・時期 募集要項
諸手当 募集要項の手当欄
昇給の時期 募集要項

平均年間給与の注意点

これは全従業員の平均です。新卒の初任給ではありません。また年齢構成や職種構成で変わります。平均年齢が高い会社は高く出やすく、若い会社は低く出やすい——それだけのことです。

同じ欄に平均年齢と平均勤続年数も載っています。3つをセットで見ると、数字の意味が分かります。

コース区分で条件が変わります

保険会社では全国転勤のあるコースと、地域を限定するコースを分けていることがあります。コースによって処遇の仕組みが異なる場合があります。

募集要項のコース区分と、それぞれの条件を確認してください。

持株会社の数字に注意してください

持株会社(ホールディングス)の有価証券報告書に載る平均年間給与は、持株会社に所属する社員だけの数字であることがあります。実際に働く事業会社とは別です。誰の数字を見ているのかを、従業員数と合わせて確認してください。

手取りは額面と違います

提示される金額は額面です。ここから税と社会保険料が引かれます。額面だけで生活設計をすると、想定より少なくて驚くことになります。募集要項の読み方は募集要項の読み方|見落としやすい項目を確認するで扱っています。

16有価証券報告書の使い方

この業界を調べるときの、いちばん確実な資料です。

上場企業が年に1回、法律に基づいて出す書類です。金融庁のEDINETで誰でも無料で読めます。各社のサイトのIR(投資家向け情報)にも置かれています。

1【企業の概況】主要な経営指標数年分の売上・利益・従業員数の推移
2【企業の概況】従業員の状況従業員数、平均年齢、平均勤続年数、平均年間給与
3【事業の状況】事業の内容何をつくって(何を扱って)誰に売っているか
4【事業の状況】事業等のリスク会社自身が挙げているリスク
5【事業の状況】研究開発活動どの分野に開発の力を入れているか
6【設備の状況】事業所・工場の所在地と設備投資の計画
7【経理の状況】セグメント情報事業ごとの売上と利益

保険業界では、ここを重点的に見てください

①セグメント情報——生命保険、損害保険、海外、資産運用——どの事業で成り立っているかが分かります。グループでは複数の事業を持つことがあります。

②事業等のリスク——自然災害、金利、保険金の支払い、規制——会社自身が何をリスクと考えているかが書かれています。

③運用に関する記載——保険会社は大きな資産を運用します。どんな方針で運用しているかが記載されることがあります。

全部読む必要はありません

最初から通読しようとすると挫折します。上の数か所だけを、志望する2〜3社で読み比べる——これで十分に差が見えます。章の名前や構成は年度・会社によって異なることがあるので、目次から探してください。

17決算説明資料・中期経営計画

有価証券報告書より読みやすく、会社の考えが出ます。

資料 何が書いてあるか どこにあるか
決算説明資料 直近の業績と、その理由の説明 会社サイトのIR
中期経営計画 数年先に何をやろうとしているか 会社サイトのIR
統合報告書 事業の考え方、人材、環境への取り組み 会社サイトのIR
質疑応答の要旨 投資家が何を気にしているか IRに掲載される場合がある

中期経営計画が志望動機の材料になります

ここには「これから何に力を入れるか」が書かれています。同じ分野の2社の計画を読み比べると、重点の置き方の違いが見えます。その違いが「なぜこの会社か」の答えになります。会社が自分で書いていることなので、外れません。

図が多いので入りやすい

決算説明資料はスライド形式で、図表が中心です。専門用語の解説が付いていることもあり、業界用語を覚える教材としても使えます。まず決算説明資料を読み、興味が出たら有価証券報告書で裏を取る——この順番が効率的です。

非上場の会社の場合

非上場だと有価証券報告書がありません。その場合は会社サイトの会社概要、採用ページ、プレスリリースが主な情報源になります。情報が少ない会社では、説明会や面接で直接聞くのが確実です。聞いて失礼になる内容ではありません。

18業界団体と官庁の資料

業界全体の話を確かめたいときに使います。

1金融庁制度、監督の方針に関する情報
2生命保険協会生命保険業界の資料、統計
3日本損害保険協会損害保険業界の資料、統計、自然災害に関する情報
4生命保険文化センター生命保険に関する調査・解説
5日本アクチュアリー会保険数理の専門職と試験に関する情報

使い方は「裏取り」です

就活で統計を暗記する必要はありません。使うのはニュースや説明会で聞いた話が本当かを確かめるときです。面接で業界の話をするときも、出どころを言える情報のほうが強くなります。「ニュースで見た」より「協会の資料で見た」のほうが確かです。

災害の統計は損保の理解に直結します

日本損害保険協会などは、自然災害による保険金の支払いに関する資料を公表しています。損害保険がどんな事業かを知るうえで具体的な材料になります。

数字を暗記する必要はありません。「災害が事業に直接影響する産業だ」という前提を知っていれば十分です。

ニュースの読み方

記事の出どころ(誰が発表したか)をたどる癖をつけてください。発表元の資料に当たれば、記事で省かれた条件や前提が分かります。扱い方はニュースと時事の追い方|就活で使える範囲と使い方で扱っています。

19業界用語|最低限これだけ

説明会で前提として使われる言葉です。

用語 意味
保険料/保険金 契約者が払うお金/事由が起きたときに支払われるお金
契約者/被保険者 契約して保険料を払う人/保険の対象となる人
約款 契約の内容を定めた文書
引受査定 契約を引き受けるかどうか、条件を判断すること
支払査定 支払いの可否と金額を判断すること
損害サービス 事故の対応から保険金の支払いまでを担う業務
代理店 保険会社に代わって保険を販売する事業者
乗合代理店 複数の保険会社の商品を扱う代理店
再保険 保険会社が引き受けたリスクの一部を他社に引き受けてもらう仕組み
責任準備金 将来の支払いに備えて積み立てる資金
アクチュアリー 保険数理の専門職
相互会社 契約者が構成員となる会社の形

意味を言えるようにしておけば十分です

深く理解している必要はありません。説明会で言葉が出たときに話についていける——その程度で構いません。制度に関する言葉は、公的機関や業界団体の説明で確認してください。

20ディスクロージャー資料で会社を比べる

保険会社は、業務と財務の資料を公表しています。

上場していない相互会社でも公表されているため、どの会社でも同じように調べられます。

1事業の概況その会社が何に力を入れているか
2契約に関する状況どんな分野の契約が中心か
3健全性の指標支払い能力に関する指標
4資産運用の状況どんな方針で運用しているか
5拠点と従業員どこに拠点があり、何人が働いているか
6取り組みの紹介地域や社会に向けた活動

中期経営計画と合わせて読む

いまの状況(ディスクロージャー資料)と、これからの方針(中期経営計画)を並べて読むと、その会社が何を変えようとしているかが分かります。

2社を比べてください

同じ規模の会社でも、力を入れている分野や販売の経路が違います。2社を並べると違いがはっきりします。

その違いが「なぜこの会社か」の答えになります。

商品のページも見てください

この章の要点
  • 各社のサイトには扱っている保険の一覧があります。どんな備えを提供しているかが具体的に分かります。
  • なお本記事は保険商品への加入を勧めるものではありません。調べる材料として見てください。
  • 第4部 選考に向けて|志望動機と確認事項

21インターンシップの探し方

分野によって、探す場所が変わります。

1各社の採用ページいちばん確実。募集の詳細が載る
2大学のキャリアセンター大学宛に届く案内がある
3学科・研究室・ゼミ教員経由で案内が来ることがある
4就活サイト一覧で探せるが、掲載していない会社もある
5業界団体・展示会会員企業一覧や出展社一覧から会社を見つけられる

生保と損保は別の業界だと思ってください

扱うものも、仕事の中身も違います。まずどちらに関心があるかを決めてからインターンを選んでください。

違いは3章と4章で説明しています。

アクチュアリーに関心があるなら早めに

保険数理の専門職は試験が長期にわたります。関心があるなら、学生のうちに試験の仕組みを調べておくと動きやすくなります。

詳しくは12章で扱います。

参加できなくても不利になるとは限りません

インターンと選考の関係は会社によって違い、案内に記載がある場合はその記載が基準です。記載のないことを推測で補わないでください。選び方はインターンの選び方|条件で絞るで扱っています。

22志望動機の材料を集める

材料が足りないまま書こうとするから、書けません。

1どの分野の会社か有価証券報告書「事業の内容」、セグメント情報
2何に力を入れようとしているか中期経営計画、決算説明資料
3会社自身が挙げるリスク有価証券報告書「事業等のリスク」
4どんな職種があるか採用ページ、募集要項
5実際の仕事の進み方OB・OG訪問、社員インタビュー

同じ分野の2社を読み比べてください

1社だけ読んでも、その会社の特徴は分かりません。同じ分野の2社の中期経営計画を並べると、力の入れどころの違いが見えます。その違いが「なぜこの会社か」の答えになります。

「人の役に立ちたい」だけでは足りません

保険業界の志望動機で最も多い型です。ただ、それはこの業界のほぼ全社に当てはまります。

一段具体的にするには、生保か損保か、どの顧客層か、どの分野の保障かまで降りてください。各社は取り組んでいる分野や商品の考え方を公表しています。

書いたあとの確認

会社名を同じ分野の別の会社に置き換えて読んでみてください。それでも成立するなら、まだその会社に向けた内容になっていません。志望理由の組み立ては志望理由が弱いと感じたら|足りない情報を埋めるで扱っています。

23選考で確認すること

聞かれる側だけでなく、聞く側にもなってください。

1コースの区分と転勤の範囲募集要項のコース欄
2初任配属の考え方説明会での質問
3取得が求められる資格採用ページの研修欄
4職種別採用か一括採用か募集要項の職種欄
5転勤の有無と範囲募集要項
6研修の内容と期間採用ページ
7雇用元がどの法人か募集要項

確認事項は事前に書き出しておく

説明会や面接の場で思い出そうとしても出てきません。会社ごとに確認事項をメモしておくと、聞きそびれが減ります。

聞いても失礼にならない質問です

勤務地、勤務時間、転勤の有無は労働条件の基本です。募集要項に書かれるべき内容でもあります。遠慮せず確認してください。記載がない、または説明が曖昧なまま進む場合は、その点を書面で確認するようにしてください。

内定後に条件を確認する

内定の連絡を受けたら、労働条件が書面(または電子)で示されるかを確認してください。口頭の説明だけで進めないことが大切です。

24選考の時期の考え方

会社ごとに違い、年度によっても変わります。

就活サイトに載っているスケジュールは一般的な目安であり、個別の会社に当てはまるとは限りません。

1エントリーの締切各社の採用ページ、届いた案内
2選考の段階と回数案内、説明会
3提出物(研究概要など)募集要項
4推薦応募の有無大学の就職担当、学科・研究室

コース別に募集されることが多い業界です

総合職(全国)、地域限定、営業職員、専門職(数理・システムなど)——コースを分けて募集する会社があります。

コースによって仕事も転勤の範囲も違います。募集要項の区分を必ず確認してください。

締切は一覧で管理してください

複数の分野・複数の会社に応募すると、締切がばらばらになります。会社名、応募した日、次の予定、締切の4つを1枚にまとめておけば、出し忘れは防げます。管理の仕方は選考管理の作り方|進み具合を一覧にするで扱っています。

25向き不向きの考え方

性格で決めるより、仕事の進み方で考えてください。

1決められた基準で判断する感情ではなく根拠で決められる
2できないことを説明する理由を丁寧に伝えられる
3長い期間の約束を守る地道に積み重ねることができる
4相手の事情を聞く困っている人の話を落ち着いて聞ける
5数字と確率で考える統計的な考え方に抵抗がない

「人の役に立ちたい」の中身を考えてください

保険の仕事には支払えないと伝える場面があります。それは他の契約者のお金を守ることでもあります。

この構造を理解しているかどうかで、面接での受け答えが変わります。

本記事では向き不向きの判断はしていません

上の表は仕事の性質を整理したものであり、適性の診断ではありません。実際に働いている人に一日の流れを聞き、自分で判断してください。進め方はOB・OG訪問の依頼と当日|連絡からお礼までの流れで扱っています。

26他の業界と迷ったとき

リスクに関わる仕事は、保険会社だけではありません。

1銀行窓口で保険を販売する。顧客と長く関わる点が近い
2証券・資産運用保険会社も大きな運用を行う。運用の職種が重なる
3共済相互に備える仕組み。事業の形が異なる
4コンサルティング企業のリスクを分析する点が近い
5医療・ヘルスケア健康に関わる分野で接点がある
6事業会社のリスク管理部門リスクに備える側に立つ

金融の中での位置づけ

銀行は貸す、証券はつなぐ、保険は備える——機能が違います。どの機能に関心があるかで選ぶと分かりやすくなります。

銀行業界は銀行業界とは|全体像と分野の調べ方、証券・資産運用業界は証券・資産運用業界とは|全体像と分野の調べ方で整理しています。

比べる項目を先に決めてください

項目が多すぎると決まりません。自分が譲れない項目を3つに絞ると判断しやすくなります。比べ方は志望企業の絞り方|条件を言葉にしてから選ぶで扱っています。

27やらない方がいいこと

保険業界の選考でとくに起きやすい失敗です。

やりがちなこと なぜ問題か
生保と損保を区別しない 扱うものも仕事も違う。話が噛み合わない
損保の営業を「保険を売る仕事」だと思う 代理店を支える仕事が中心。前提がずれる
「人の役に立ちたい」で止める ほぼ全志望者が言う。会社を選んだ理由にならない
コースの違いを確認しない 仕事も転勤の範囲も処遇の仕組みも変わる
商品や制度をうろ覚えで語る 正確でない説明は印象を悪くする
営業以外の職種を知らない 引受、支払い、数理、運用、システムという選択肢を落とす

自分や家族の保険の話は慎重に

動機として自然な場合もありますが、特定の商品の良し悪しを語る場ではありません。体験から何を考えたかに絞ってください。

1社の説明会を業界全体の話だと思わない

説明会で語られるのはその会社の話です。生保と損保、総合職と営業職員では前提が違います。最低2社は比べてください。

28相談できる窓口

一人で抱えないでください。

1大学のキャリアセンター応募の進め方、書類、過去の実績、推薦の手続き
2学科の就職担当・ゼミの教員専攻と職種のつながり、企業とのつながり
3新卒応援ハローワーク求人の相談(無料)
4労働局の総合労働相談コーナー労働条件の扱いに疑問があるとき(無料)
5弁護士法令の解釈が必要なとき

数理の専門職は学科のつながりがあります

数学・統計を扱う学科では、保険数理の専門職に進んだ先輩がいることがあります。試験の進め方を聞ける相手として貴重です。

条件面で疑問があるとき

提示された条件に疑問があるとき、自分で判断せずに相談してください。労働局の総合労働相談コーナーは無料で、全国にあります(予約なしで利用できる場合があります)。法令の解釈が必要な場合は弁護士にご相談ください。

29よくある質問

生命保険と損害保険はどう違いますか?

生命保険は人の死亡、病気、長生きなどに備え、契約が長期にわたります。損害保険は事故や災害、賠償責任などに備え、1年などの期間で更新する契約が中心です。扱うものが違うため、職種も仕事の進み方も違います。損保には損害サービスという保険金の支払いを担う部門があり、これは生保にはない特徴です。

損保の営業は保険を売る仕事ですか?

総合職の営業は、代理店を支援する仕事が中心です。商品の説明、研修、事務の支援、経営の相談などを通じて、代理店が販売できる状態をつくります。大きな企業には直接提案することもあります。「個人のお客様に保険を提案する仕事」だと思って入ると想像とずれます。

営業以外の職種はありますか?

数多くあります。引受査定、支払査定、損害サービス、数理(アクチュアリー)、商品開発、資産運用、リスクコンサルティング、システム、管理部門——保険が成り立つために必要な機能がそれぞれ職種になっています。営業が向かないと思っても、この業界を外す必要はありません。

アクチュアリーとは何ですか?

保険料や、将来の支払いに備える金額を計算する保険数理の専門職です。資格試験は複数の科目があり、長い期間をかけて合格していくのが一般的です。会社によっては数理の専門コースで採用し、勉強を支援する制度を設けています。数学・統計を学んでいるなら、専門を直接生かせる進路の一つです。

数学が得意でないと入れませんか?

そんなことはありません。数理の専門職では数学の力が必要ですが、営業、引受、損害サービス、法務、企画などでは別の力が求められます。法律を学んだ人は約款に基づく判断の仕事で、理工系の人は企業向けのリスク分析で専門が生きます。

転勤はありますか?

コースによります。総合職(全国)では全国の支社・支店への異動が前提になることが多く、地域限定のコースでは定められた地域の中での異動になります。契約者が全国にいるため拠点も全国にあります。募集要項のコース区分と転勤の記載を必ず確認してください。

営業職員と総合職はどう違いますか?

生命保険会社では、総合職(本社・支社の業務)と営業職員で募集が分かれていることがあります。仕事の内容も処遇の仕組みも違います。募集要項の区分を確認し、どちらに応募しているかを明確にしてください。

相互会社とは何ですか?

株式会社ではなく、契約者が構成員となる会社の形です。生命保険会社の一部がこの形を取っています。株式を上場していないため有価証券報告書の形が異なることがありますが、業務と財務の状況をまとめたディスクロージャー資料は公表されています。

自然災害が起きると損保は大変ですか?

台風や地震が起きれば保険金の支払いが集中し、事業に影響します。そのため損保会社は再保険という仕組みでリスクを分散しています。業界団体が災害に関する資料を公表しているので、具体的な内容はそちらで確認してください。本記事では将来の見通しを判断していません。

資格は入社前に取るべきですか?

保険の募集に必要な資格は、入社後に取得するのが一般的です。学生のうちに必須とされることはありません。数理の専門職を志望するなら、アクチュアリーの試験の仕組みを調べておくと動きやすくなります。

選考はいつから始まりますか?

会社ごとに違い、年度によっても変わります。コース別に募集される場合、コースごとに選考の進み方が違うこともあります。実際の日程は各社の採用ページと届いた案内で確認してください。

まず何から読めばいいですか?

志望する会社のディスクロージャー資料と中期経営計画を読むのが早道です。いまの姿(どんな分野の契約が中心か、どこに拠点があるか)と、これからの方針が分かります。加えて、生保と損保のどちらに関心があるかを先に決めてください。

この記事に載っていない会社もありますか?

あります。本記事の社名は各分野にどんな会社があるかを示す例であり、網羅した一覧ではありません。また推奨や順位付けでもありません。共済、再保険、代理店、保険を支えるサービスの会社など、さまざまな選択肢があります。

30まとめ|生保か損保かを、まず決める

保険業界は、まず「生命保険か、損害保険か」で分かれます。生保は人に、損保はものや賠償に備えます。扱うものが違えば、職種も仕事も別です。

売っているのは「払う約束」です。だから約束を確実に果たせる仕組みを保つことが、この業界のすべての前提になっています。

損保の営業は代理店を支える仕事です。自分で売るのではなく、代理店が売れる状態をつくります。ここは誤解が多い部分です。

営業以外の職種が数多くあります。引受、支払い、数理、運用、リスク分析、システム——保険が成り立つための機能がそれぞれ職種です。

数理の専門職があります。数学・統計を学んでいるなら、専門を直接生かせる進路です。関心があるなら早めに試験の仕組みを調べてください。

コースの違いを必ず確認してください。仕事も転勤の範囲も処遇の仕組みも変わります。

ディスクロージャー資料はどの会社でも公表されています。上場していない相互会社でも同じように調べられます。

最後に。本記事は就職活動のための業界の案内であり、保険商品への加入を勧めるものではありません。本記事の社名は各分野にどんな会社があるかを示す例であり、推奨・順位付け・優劣の評価ではありません。制度に関することは金融庁などの公的機関や業界団体の情報で、募集の条件は各社の募集要項でご確認ください。

この記事について:本記事は業界の構造と調べ方を整理するための一般的な案内です。登場する社名は各分野にどんな会社があるかを示す例であり、推奨・順位付け・優劣の評価ではありません。また、網羅した一覧でもありません。売上、シェア、年収、従業員数などの数値と、企業の将来性については本記事では扱っていません。数値は各社の有価証券報告書・決算説明資料や業界団体・官庁の公表資料で、募集の内容は各社の募集要項でご確認ください。有価証券報告書の章構成は年度や会社によって異なることがあります。就職のしやすさ、採用の見通し、向き不向きについても判断していません。本記事は就職活動のための業界の案内であり、保険商品への加入を勧めるものではありません。保険の内容や加入の判断については各社の約款・説明資料や専門家にご確認ください。保険に関する制度は改正されることがあるため、制度の内容は金融庁などの公的機関や業界団体の情報でご確認ください。労働条件の取り扱いに疑問がある場合は労働局の総合労働相談コーナー(無料・全国・予約なしで利用できる場合があります)に、法令の解釈は弁護士にご相談ください。
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