関東で就職に強い大学【2026年版】国公立29校の就職率・業界と早稲田・MARCHの公式データ
関東の国公立大学(29校)の学部卒業生は2026年3月卒で26,774人、大学院進学率は37.8%、就職率は90.3%です(計算)。一つの数字で「いちばん就職に強い大学」は決められず、情報通信なら電気通信大学(49.2%)やお茶の水女子大学(31.4%)、金融なら一橋大学(26.1%)や東京大学(18.4%)、公務員なら宇都宮大学(22.9%)や高崎経済大学(17.8%)、…
「関東で就職に強い大学はどこか」。東大・一橋などの国立大学か、早慶やMARCHか。受験生や保護者の方からよく聞かれる疑問ですが、答えは「何を就職の強さと考えるか」で変わります。就職率なのか、大企業に入る人の多さなのか、地元で働けることなのか、IT・金融・メーカーなど特定の業界に行けることなのか。
ネットでよく見る「就職に強い大学ランキング」は、主な就職先の人数を足し上げたものが多く、学生数の多い大学ほど上に来てしまいます。また、東京大学や東京科学大学のように学部卒業生の半数以上が大学院へ進む大学は、学部卒の就職者数だけで比べると実力より小さく見えます。
この記事では、国公立大学は国の統計(大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」)を、私立大学は各大学が公式に発表している就職データを使い、就職率・大学院進学率・業界の内訳・地元への就職という複数の軸で、関東1都6県(東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬)の大学を比べました。
この記事のデータを7枚で
1 / 701関東の国公立大学を数字で比べる
大学院進学率は東京農工大学の80.8%から高崎経済大学の1.3%まで(学部卒業者400人以上の大学)、大学によってまったく違います。
関東の国公立大学のうち、学部卒業者が400人以上いる21校を、卒業者の多い順に並べました。業界の割合は、その大学の学部卒で業界がわかる就職者(産業別就職者)に占める割合です。
| 大学 | 学部卒業者 | 大学院進学率 | 就職率 | 製造業 | 情報通信 | 金融・保険 | 公務員 | 教員など |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 東京大学 | 3,100人 | 51.3% | 76.3% | 4.8% | 10.9% | 18.4% | 13.2% | 0.9% |
| 千葉大学 | 2,371人 | 36.3% | 91.9% | 8.5% | 16.4% | 8.8% | 13.5% | 16.7% |
| 筑波大学 | 2,189人 | 46.7% | 84.3% | 11.9% | 16.6% | 6.9% | 12.0% | 5.5% |
| 横浜国立大学 | 1,658人 | 40.4% | 91.5% | 10.5% | 22.0% | 11.3% | 6.6% | 11.6% |
| 東京都立大学 | 1,616人 | 38.5% | 92.1% | 9.1% | 19.3% | 6.9% | 13.8% | 1.9% |
| 埼玉大学 | 1,542人 | 35.2% | 94.4% | 8.2% | 15.5% | 7.4% | 13.3% | 22.6% |
| 茨城大学 | 1,491人 | 38.6% | 95.2% | 13.1% | 15.3% | 4.4% | 16.4% | 22.1% |
| 東京科学大学 | 1,358人 | 73.0% | 77.6% | 8.0% | 13.8% | 4.3% | 4.3% | 0.7% |
| 群馬大学 | 1,098人 | 35.4% | 95.9% | 13.2% | 14.6% | 2.3% | 9.1% | 24.4% |
| 東京学芸大学 | 1,032人 | 13.4% | 95.2% | 2.7% | 7.9% | 2.2% | 4.7% | 61.9% |
| 一橋大学 | 984人 | 12.6% | 91.9% | 12.8% | 10.8% | 26.1% | 3.7% | 0.3% |
| 横浜市立大学 | 967人 | 15.3% | 95.8% | 12.2% | 20.2% | 8.2% | 7.3% | 1.7% |
| 宇都宮大学 | 939人 | 40.7% | 92.3% | 9.6% | 10.8% | 3.1% | 22.9% | 22.7% |
| 高崎経済大学 | 936人 | 1.3% | 85.9% | 7.4% | 18.4% | 16.9% | 17.8% | 0.3% |
| 東京農工大学 | 900人 | 80.8% | 83.2% | 23.6% | 12.9% | 1.4% | 9.3% | 1.4% |
| 東京外国語大学 | 762人 | 9.7% | 87.4% | 16.7% | 16.4% | 9.4% | 8.8% | 1.0% |
| 電気通信大学 | 690人 | 71.4% | 93.3% | 25.7% | 49.2% | 2.2% | 1.7% | 0.0% |
| お茶の水女子大学 | 483人 | 37.9% | 84.7% | 11.8% | 31.4% | 5.1% | 12.2% | 3.9% |
| 東京海洋大学 | 474人 | 50.8% | 94.7% | 21.0% | 14.7% | 2.1% | 7.0% | 1.4% |
| 東京芸術大学 | 451人 | 39.9% | 89.0% | 1.4% | 10.0% | 0.5% | 0.5% | 1.4% |
| 埼玉県立大学 | 405人 | 5.9% | 97.4% | 1.9% | 2.7% | 0.5% | 7.0% | 6.2% |
出典:大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」(2026年3月卒)を編集部で集計。大学院進学率=大学院へ進んだ人÷卒業者。就職率=就職者(臨床研修医を含む)÷(卒業者−進学者など)。業界の割合=その業界の就職者÷産業別就職者の合計。「公務員」は国家公務と地方公務の合計、「教員など」は国の統計の「学校教育」です。いずれも編集部の計算です。
表からわかるのは、大学ごとに「就職の形」がまったく違うということです。東京農工大学は卒業生の80.8%、東京科学大学は73.0%、電気通信大学は71.4%が大学院へ進み、学部で就職する人は少数派です。反対に、高崎経済大学(1.3%)や埼玉県立大学(5.9%)、東京外国語大学(9.7%)は、ほとんどの人が学部4年で就職します。
就職率も、高いほど良いとは言い切れません。東京大学(76.3%)や東京科学大学(77.6%)が低く見えるのは、公務員試験や資格試験の準備、大学院入試の再挑戦などで、卒業時点で就職しない人が一定数いるためと考えられます(国の統計に理由までは出ていません)。
業界を見ると、東京大学と一橋大学は金融と専門サービス(コンサルなど)が中心で、専門サービスは東京大学16.6%(182人)、一橋大学24.4%(194人)です。千葉・埼玉・茨城・群馬・宇都宮の国立大学は、教員と公務員を合わせると3割から4割台になり、地元の学校や自治体に多くの卒業生を送り出しています。横浜国立大学と横浜市立大学は情報通信が2割を超えます。
東京科学大学は2024年に東京工業大学と東京医科歯科大学が統合してできた大学で、学部卒の多くが大学院に進むため、業界がわかる学部卒の就職者は138人と少なくなっています。理系の大学の就職先は、次の章の大学院の数字とあわせて見てください。
02割合で見る「業界別に強い大学」ランキング
規模の小さい大学でも、業界の割合で見ると強みがはっきりします。
学部卒で業界がわかる就職者が50人以上いる関東の国公立大学について、業界ごとの割合が高い順に並べました(編集部で集計)。
| 業界 | 1位 | 2位 | 3位 |
|---|---|---|---|
| 製造業(メーカー) | 電気通信大学 25.7%(46人) | 東京農工大学 23.6%(33人) | 東京海洋大学 21.0%(30人) |
| 情報通信 | 電気通信大学 49.2%(88人) | お茶の水女子大学 31.4%(80人) | 前橋工科大学 25.3%(43人) |
| 金融・保険 | 一橋大学 26.1%(207人) | 東京大学 18.4%(202人) | 高崎経済大学 16.9%(134人) |
| 専門サービス(コンサルなど) | 東京芸術大学 69.9%(146人) | 一橋大学 24.4%(194人) | 東京大学 16.6%(182人) |
| 公務員 | 宇都宮大学 22.9%(117人) | 高崎経済大学 17.8%(141人) | 茨城大学 16.4%(139人) |
| 教員など(学校教育) | 東京学芸大学 61.9%(501人) | 群馬大学 24.4%(137人) | 宇都宮大学 22.7%(116人) |
出典:大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」(2026年3月卒・学部)を編集部で集計。割合=その業界の就職者÷その大学の産業別就職者の合計(計算)。
金融では、公立の高崎経済大学が一橋大学・東京大学に次ぐ3位に入ります。高崎経済大学は情報通信(18.4%)と公務員(17.8%)も高く、金融・IT・公務員の三本柱がある形です。情報通信では、前橋工科大学(群馬)が建設業(34.1%)に次いで情報通信にも25.3%を送り出しています。
専門サービスの東京芸術大学は、デザイン業や芸術家業などがこの区分に入るためです(国の統計の分類どおり)。製造業の割合では、学部卒の就職者が少ない理系の単科大学が上位で、人数そのものは大学院のほうが大きくなります。
03大学院修了者で見る:メーカーとITは修士から
群馬大学・宇都宮大学・東京農工大学の大学院修了者は、半数以上がメーカーへ。
メーカーやIT企業の技術職は、大学院修了者の採用が中心です。学部卒だけを見ると理系の大学の強さが見えにくいため、関東の主な国公立大学の大学院修了者(修士・博士・専門職の合計)の業界も比べました。
| 大学 | 大学院修了者 | 就職者 | 製造業 | 情報通信 | 専門サービス | 公務員 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 東京大学 | 5,162人 | 2,961人 | 23.3% | 15.4% | 5.5% | 4.4% |
| 東京科学大学 | 2,607人 | 1,739人 | 39.6% | 15.5% | 8.3% | 1.9% |
| 筑波大学 | 2,455人 | 1,713人 | 28.5% | 15.6% | 10.4% | 10.5% |
| 千葉大学 | 1,241人 | 1,002人 | 35.9% | 18.3% | 6.4% | 3.1% |
| 横浜国立大学 | 972人 | 815人 | 36.2% | 16.1% | 14.1% | 2.3% |
| 東京都立大学 | 906人 | 678人 | 32.7% | 23.0% | 10.7% | 4.2% |
| 東京農工大学 | 875人 | 678人 | 53.3% | 10.8% | 5.1% | 3.1% |
| 一橋大学 | 717人 | 481人 | 11.4% | 14.6% | 12.3% | 20.9% |
| 埼玉大学 | 688人 | 610人 | 37.4% | 19.4% | 5.8% | 4.5% |
| 電気通信大学 | 646人 | 557人 | 43.8% | 40.9% | 2.5% | 0.7% |
| 茨城大学 | 570人 | 525人 | 46.8% | 15.4% | 6.7% | 3.6% |
| 群馬大学 | 538人 | 478人 | 57.7% | 10.3% | 1.3% | 2.1% |
| 宇都宮大学 | 412人 | 377人 | 54.1% | 12.5% | 8.0% | 3.7% |
出典:大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」(2026年3月修了・大学院)を編集部で集計。割合はその大学院の産業別就職者に占める割合(計算)。製造業には電機・電子部品・機械・化学・輸送機器・食品などすべてのメーカーを含みます。
関東の国公立大学(30校)の大学院修了者は20,233人で、業界がわかる就職者14,313人のうち製造業が31.8%、情報通信が16.3%です(計算)。全国の国公立の大学院(製造業37.5%、情報通信12.8%)と比べると、メーカーがやや少なく、ITと専門サービスがやや多いのが関東の特徴です。
大学ごとに見ると、群馬大学(57.7%)、宇都宮大学(54.1%)、東京農工大学(53.3%)は修了者の半数以上がメーカーへ進みます。北関東の工業地帯に近い国立大学では、大学院まで進むとメーカーの技術職が最大の進路です。電気通信大学は製造業43.8%・情報通信40.9%で、修了者の8割以上がメーカーかIT・通信です(計算)。一橋大学は大学院で公務員が20.9%と高く、法科大学院や国際・公共政策の大学院の特徴が出ています。
04私立大学の例:早稲田・MARCH・東京理科・学習院・東洋
首都圏の私立大学は、就職率が96〜99%台の大学が多く、情報通信業が最大の業種です。
私立大学は国の統計(大学基本情報)に入っていないため、各大学が公式に発表しているデータを並べます。大学ごとに「就職率」の計算方法や業種の分け方が違うので、順位はつけず、数字の意味を添えて紹介します。
| 大学 | 学部卒業者 | 就職率(大学の定義) | 大学院などへの進学 | 業種の特徴(大学の公表) |
|---|---|---|---|---|
| 早稲田大学 | 8,805人 | 96.2% | 1,948人(22.1%) | 専門サービス20.6%・情報通信15.7%・メーカー15.5%(学部+修士) |
| 明治大学 | 7,712人 | 学科別に公表 | 964人(12.5%) | 情報通信24.2%・金融保険14.5%・製造12.7% |
| 立教大学 | 4,522人 | 97.5% | 260人(5.7%) | (業種別は非公表) |
| 青山学院大学 | 4,433人 | 96.6% | 501人(11.3%) | 情報通信26.1% |
| 東京理科大学 | 3,499人 | 89.6%(実就職率) | 1,929人(55.1%) | 情報通信34.7%・製造16.3% |
| 学習院大学 | 2,187人 | 98.6%(内定率) | 165人(7.5%) | 運輸・通信23.2%・金融保険18.5% |
| 東洋大学 | ― | 98.6% | 7.0% | 情報通信24.2%・卸小売11.7%・製造10.7% |
出典:早稲田大学「2025年度 早稲田大学進路状況」「2025年度 学部別進路状況」、明治大学就職キャリア支援センター「業種別就職状況(2025年度全学部)」、立教大学「就職・進学データ」(2025年度)、青山学院大学「2025年度卒業者の就職データ」、東京理科大学「2025年度(2026年3月卒業)学部・学科 進路状況」「就職・キャリア関連データ」、学習院大学キャリアセンター「就職・進学データ」(2026年3月卒業者)、東洋大学「TOYO Data 2026 就職データ」。いずれも2026年3月卒(大学の表記では2025年度)。進学の割合は編集部の計算(東洋大学は進路決定率−就職者率、東京理科大学と青山学院大学は大学の発表値)です。
就職率は、早稲田・立教・青山学院・東洋が「就職者÷就職希望者」、学習院は「内定者÷就職希望者」、東京理科の実就職率は「就職者÷(卒業者−大学院進学者)」で、国公立の表の就職率(分母が「卒業者−進学者など」)とも計算方法が違います。数字を直接比べることはできません。
業種を見ると、明治大学(24.2%)・青山学院大学(26.1%)・東洋大学(24.2%)は情報通信業が最大です。明治大学の総合数理学部は49.7%、青山学院大学は情報通信業926人のうち通信関連は59人で、大部分はシステム開発やソフトウェアの会社です。早稲田大学は専門サービス(コンサル・監査法人など)が20.6%と最も多く、東京理科大学は学部卒の半数以上が大学院に進み、就職する人の3人に1人が情報通信業です(グラフからの読み取り)。
中央大学と法政大学は、全学の就職率や業種別の割合をこの形では公表していないため表に入れていませんが、社名ごとの人数は第6章で使っています。日東駒専(日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学)の比較は日東駒専の就職比較にまとめています。専修大学は就職率99.0%(2026年3月卒)、駒澤大学は97.3%(2025年3月卒)です。
05関東の国公立は「ITと専門サービス」が多い
全国の国公立と比べると、関東は情報通信と専門サービスの割合が高く、公務員が少なめです。
| 項目 | 関東の国公立(学部卒) | 全国の国公立(学部卒) |
|---|---|---|
| 大学院進学率 | 37.8% | 31.9% |
| 就職率 | 90.3% | 92.5% |
| 製造業(メーカー) | 9.5%(1,336人) | 11.9%(8,878人) |
| 情報通信 | 15.0%(2,114人) | 12.1%(9,062人) |
| 金融・保険 | 8.4%(1,180人) | 7.5%(5,583人) |
| 専門サービス | 8.9%(1,254人) | 5.3%(3,981人) |
| 公務員 | 10.4%(1,464人) | 13.2%(9,813人) |
| 学校教育(教員など) | 11.5%(1,619人) | 12.1%(9,063人) |
| 医療・福祉 | 11.9%(1,669人) | 12.7%(9,439人) |
出典:大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」(2026年3月卒・学部)を編集部で集計。関東は所在地が1都6県の国公立29校(卒業者26,774人、産業別就職者14,050人)、全国は国公立180校(卒業者130,023人、産業別就職者74,612人)の合計です(割合は計算)。
関東の国公立は、全国に比べて情報通信(15.0%)と専門サービス(8.9%)が多く、公務員(10.4%)と製造業(9.5%)が少なめです。IT企業やコンサル・監査法人の本社が東京に集まっていることが、学部卒の就職先に表れています。大学院進学率も全国より約6ポイント高く、理系の大学で大学院まで進む人が多いことが分かります。
業界ごとの仕事の内容や初任給、平均年収は、業界図鑑で国の統計をもとにまとめています。関東の学生に多い業界では、SIer・ITサービス、通信キャリア、ITコンサル、公務員のページが参考になります。
06主な企業に、どの大学から何人入ったか
大学の公式発表で、首都圏の私立大学から主な企業への就職者数を確かめました。
就職者の多い企業・団体について、各大学が公表している人数を並べました。大学によって年度や数え方(大学院を含むか)が違うため、横に足したり順位をつけたりはせず、「どの大学から一定の人数が入っているか」の目安として見てください。
| 企業・団体 | 大学ごとの就職者数(大学の公式発表) |
|---|---|
| アクセンチュア | 早稲田大学133人/明治大学68人/青山学院大学34人/法政大学26人/東京理科大学24人/中央大学21人/学習院大学8人 |
| NTTデータグループ | 早稲田大学126人/東京理科大学55人/明治大学40人/青山学院大学15人/中央大学15人/学習院大学8人 |
| みずほフィナンシャルグループ | 明治大学72人/中央大学49人/青山学院大学22人/東京理科大学17人/学習院大学10人 |
| りそなグループ | 明治大学65人/中央大学38人/法政大学27人(りそな銀行)/学習院大学24人/青山学院大学23人 |
| 楽天グループ | 早稲田大学56人/青山学院大学40人/明治大学33人/法政大学21人/中央大学18人 |
| 日立製作所 | 東京理科大学44人/明治大学41人/中央大学22人/青山学院大学8人 |
| 東京都庁 | 早稲田大学87人(東京都職員Ⅰ類)/中央大学81人/明治大学53人/法政大学38人/東京理科大学12人 |
出典:早稲田大学「2025年度 早稲田大学進路状況」(学部+大学院)、明治大学「2025年度 主な就職先」(学部・研究科)、青山学院大学「2025年度卒業者の就職データ」(学部)、法政大学「卒業者の上位就職先」(2026年3月卒)、東京理科大学「主要就職先一覧」(2026年3月卒・修了)、中央大学「2025年度卒業生の主な就職先」(大学院除く)、学習院大学「就職・進学データ」(2026年3月卒)。
アクセンチュアとNTTデータグループには、早稲田大学から100人を超える就職者がいます。みずほ・りそななどの銀行には明治大学・中央大学からまとまった人数が入り、東京理科大学は日立製作所(44人)やNTTデータグループ(55人)など、理系のIT・メーカーで目立ちます。東京理科大学の日立製作所は学部15人・修士29人という内訳で、理系は修士からの採用が中心です。
国公立大学は社名ごとの人数を大学として公表していないところが多いため、この表には入れていません。各企業がどの大学から採用しているかは、企業図鑑でも見られます(企業図鑑の人数は、Campiが掲載している大学の範囲で集めた参考値です)。
07地元・関東で働く人はどのくらい?
首都圏の私立大学の就職者は、8割以上が1都3県で就職しています。
「関東で就職に強い」を「関東で働けるか」と考える人も多いはずです。東洋大学が公表している都道府県別の就職者を合計すると5,619人で、そのうち東京都が4,152人(73.9%)、1都3県(東京・埼玉・千葉・神奈川)で4,801人(85.4%)です(いずれも計算)。首都圏の大学に通えば、首都圏で就職する人がほとんどです。
ただし、東京に本社がある企業でも、地方の支店や工場に配属される人はいます。逆に、地元に戻って働きたい人には、大学の「Uターン就職」の支援が手がかりになります。東洋大学の集計では、埼玉県で就職した271人のうち180人(66.4%)、千葉県の168人のうち116人(69.0%)、茨城県の51人のうち38人(74.5%)がUターン就職でした(大学の発表値)。一方、大阪府で就職した215人のうちUターン就職は1人です。
国公立大学については、勤務地のデータは国の統計にありません。地元志向を見る手がかりとしては、地方公務員の割合があります。関東の国公立で地方公務員の割合が高いのは、宇都宮大学18.2%、高崎経済大学15.7%、茨城大学12.4%、埼玉大学10.4%、東京都立大学10.0%です(いずれも計算)。北関東の国立大学と公立大学を中心に、地元の県庁や市町村で働く人が多いことがわかります。私立大学でも、中央大学から埼玉県庁に16人、法政大学から埼玉県庁に15人が就職しています。
08関東で就職したい人の大学・学部選び
行きたい業界から逆算して、大学と学部を選ぶのが近道です。
メーカーの技術職を目指すなら、大学院まで進む前提で、東京科学大学・東京農工大学・群馬大学・宇都宮大学・茨城大学・埼玉大学・千葉大学・横浜国立大学など、大学院でメーカーへの就職者が多い大学を候補にしましょう。学部卒の就職者数だけでは、これらの大学の強さは見えません。
IT・通信を目指すなら、電気通信大学・お茶の水女子大学・横浜国立大学・東京都立大学のほか、私立の明治大学・青山学院大学・東洋大学・東京理科大学も情報通信業の割合が高い大学です。業界ごとの比較はIT業界に強い大学と通信に強い大学にまとめています。
金融やコンサルを目指すなら、一橋大学・東京大学・高崎経済大学、私立では早稲田大学・明治大学・中央大学などに実績があります。公務員や教員を目指すなら、宇都宮大学・茨城大学・高崎経済大学の公務員の割合、東京学芸大学や北関東の国立大学の教員の割合が参考になります。くわしくは公務員に強い大学と教員に強い大学をご覧ください。
学費も大学選びの大切な条件です。国公立と私立、文系と理系で4年間の負担は大きく違うため、大学図鑑で各大学の学費を確かめてください。国公立と私立の違いは国公立と私立の就職比較にまとめています。
在学中は、3年生の夏のインターンシップから選考が始まる企業が増えています。全体の流れは2028年卒の就活スケジュールにまとめています。
09この比較の読み方と注意点
「人数の多さ」だけでは、就職の強さはわかりません。
1つ目は、規模の違いです。卒業生が8,000人を超える早稲田大学と、学部卒業者が690人の電気通信大学では、同じ業界でも人数がまったく違います。この記事で割合を中心に見ているのはそのためです。以前の版で使っていた「主な就職先の人数を足した順位」は、大学の規模や掲載の範囲に左右されるため、この版ではやめました。
2つ目は、大学院進学です。東京農工大学・東京科学大学・電気通信大学・東京理科大学のように、学部卒業生の多くが大学院へ進む大学は、学部卒の就職者数だけで比べると小さく見えます。理系の就職力は、大学院修了者の数字とあわせて見る必要があります。
3つ目は、国公立と私立で出典が違うことです。国公立は国の統計で同じ物差しですが、私立は大学ごとの公表で、就職率の計算方法も業種の分け方も違います。私立の数字は「その大学の中での傾向」として読んでください。
4つ目は、業界の区分です。国の統計の「情報通信」には通信会社・IT企業・放送・出版が一緒に入り、「専門サービス」にはコンサルのほか監査法人・デザイン・建設コンサルタントなども入ります。気になる業界がある場合は、各大学の公式の就職先一覧で社名を確かめましょう。
10関東で就職に強い大学のよくある質問
関東で就職に強い大学はどこ?
一つには決められません。国公立では、東京大学・一橋大学が金融と専門サービス、横浜国立大学・東京都立大学が情報通信、千葉・埼玉・茨城・群馬・宇都宮の国立大学が教員・公務員に強みがあります。私立では早稲田大学・立教大学・青山学院大学・学習院大学・東洋大学などが就職率96%以上を公表しています。
東大の就職率が8割を切るのはなぜ?
国の統計の就職率は「就職者÷(卒業者−進学者など)」で、公務員試験や資格試験の準備をしている人も分母に入ります。東京大学76.3%は、こうした人が一定数いることが影響していると考えられます。また、卒業生の51.3%は大学院へ進んでいます。
MARCHの就職率はどのくらい?
2026年3月卒(大学の表記では2025年度)で、立教大学97.5%、青山学院大学96.6%です(いずれも就職者÷就職希望者)。明治大学は学科別に公表しています。中央大学と法政大学は、社名ごとの就職者数を公表しています。
関東の国公立と私立、どちらが就職に有利?
志望する業界によります。メーカーの技術職は大学院まで進む国公立の理系に強みがあり、IT・金融・コンサルの総合職には早稲田・MARCHなどの私立大学からも毎年まとまった人数が入っています。
地方から関東の大学に進むと、地元で就職しにくい?
地元に戻って就職する人もいます。東洋大学の集計では、新潟県のUターン就職率は76.2%、長野県は68.4%でした。大学のUターン就職の支援や、地元の自治体・企業の説明会を活用しましょう。
教員や公務員になりたい場合は?
教員なら東京学芸大学で学部卒の61.9%が学校教育に就職しています。公務員なら宇都宮大学(22.9%)、高崎経済大学(17.8%)、茨城大学(16.4%)の割合が高く、私立では中央大学が東京都庁に81人、明治大学が国家公務員(一般職)に77人の実績を公表しています。
11この記事のデータについて
国公立大学の数字は、大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」(2026年3月卒業・修了者、30号様式2-1「卒業後の状況」・2-2「産業別就職者数」)を、所在地の列が関東1都6県の大学で編集部が集計しました。就職者には臨床研修医を含み、臨時労働者は含めていません。大学院は修士・博士・専門職の合計です。大学基本情報には株式会社立のデジタルハリウッド大学(東京)も含まれますが、国公立ではないため集計から除いています。割合はすべて編集部の計算です。
私立大学の数字は、早稲田大学「2025年度 早稲田大学進路状況」ほか、明治大学就職キャリア支援センター「就職データ」、立教大学「就職・進学データ」、青山学院大学「進路・就職状況データ」、東京理科大学「就職・キャリア関連データ」、学習院大学キャリアセンター「就職・進学データ」、東洋大学「TOYO Data 2026」、中央大学キャリアセンター「2025年度卒業生の主な就職先」、法政大学キャリアセンター「卒業者の上位就職先」によります。
元の記事にあった「Campiが掲載している就職者数の合計による順位」は使っていません。数字は年度で変わるため、最新の情報は各大学と大学改革支援・学位授与機構の公表資料でご確認ください。(2026年10月確認)
ほかの地域は、関西・東海・北海道・東北・北陸・甲信越・九州の記事で見られます。業界別の比較は業界別・就職に強い大学まとめをどうぞ。