教員に強い大学ランキング【2026年版】国公立の人数・割合と教員就職率
国公立大学の学部卒で学校教育に就職した人がいちばん多いのは北海道教育大学(513人)で、東京学芸大学(501人)、福岡教育大学(485人)、大阪教育大学(414人)、愛知教育大学(393人)と、教育大学が上位5校を占めます。割合では鳴門教育大学(88.7%)、福岡教育大学(87.2%)、上越教育大学(87.0%)が高く、学部卒で就職した人のほとんどが学校に就職しています。文…
「学校の先生になりたいなら、どの大学に行けばいいのか」。教員を目指す受験生や、その保護者の方がまず悩むところです。教育学部がある大学は全国にたくさんありますが、実際に卒業生の何人が学校に就職しているのか、大学ごとに比べられる数字はあまり知られていません。
この記事では、国の統計(大学基本情報)にある「学校教育」の就職者数を国公立など181校について集計し、人数と割合でランキングにしました。あわせて、文部科学省が毎年公表している国立の教員養成大学・学部の教員就職率と、公立学校の教員採用選考の結果も載せています。私立大学は国の統計に含まれないため、大学の公式発表で数字が確認できた大学を「例」として紹介します。
この記事のデータを7枚で
1 / 701国公立大学の学部卒ランキング(学校教育の就職者数)
上位5校はすべて教育大学。総合大学では埼玉・千葉・広島が多くなります。
| 順位 | 大学 | 所在地 | 学校教育 | 就職者 | 割合(計算) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 北海道教育大学 | 北海道 | 513人 | 958人 | 53.5% |
| 2 | 東京学芸大学 | 東京 | 501人 | 810人 | 61.9% |
| 3 | 福岡教育大学 | 福岡 | 485人 | 556人 | 87.2% |
| 4 | 大阪教育大学 | 大阪 | 414人 | 731人 | 56.6% |
| 5 | 愛知教育大学 | 愛知 | 393人 | 654人 | 60.1% |
| 6 | 宮城教育大学 | 宮城 | 234人 | 295人 | 79.3% |
| 7 | 埼玉大学 | 埼玉 | 207人 | 915人 | 22.6% |
| 8 | 千葉大学 | 千葉 | 206人 | 1,234人 | 16.7% |
| 9 | 広島大学 | 広島 | 206人 | 1,133人 | 18.2% |
| 10 | 京都教育大学 | 京都 | 194人 | 262人 | 74.0% |
| 11 | 都留文科大学 | 山梨 | 191人 | 633人 | 30.2% |
| 12 | 茨城大学 | 茨城 | 187人 | 847人 | 22.1% |
| 13 | 静岡大学 | 静岡 | 185人 | 1,093人 | 16.9% |
| 14 | 信州大学 | 長野 | 173人 | 881人 | 19.6% |
| 15 | 奈良教育大学 | 奈良 | 171人 | 223人 | 76.7% |
| 16 | 熊本大学 | 熊本 | 160人 | 912人 | 17.5% |
| 17 | 新潟大学 | 新潟 | 158人 | 1,321人 | 12.0% |
| 18 | 岡山大学 | 岡山 | 158人 | 1,191人 | 13.3% |
| 19 | 山口大学 | 山口 | 152人 | 1,200人 | 12.7% |
| 20 | 鹿児島大学 | 鹿児島 | 144人 | 1,101人 | 13.1% |
出典:大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」(2026年3月卒、学部)。「就職者」はその大学の産業別就職者数の合計、割合は学校教育÷就職者で編集部が計算。
国公立など181校の学部卒のうち、学校教育に就職したのは9,063人で、学部卒の就職者74,789人の12.1%(計算)です。国公立大学の学部卒の約8人に1人が、学校に就職していることになります。
上位5校は北海道教育大学・東京学芸大学・福岡教育大学・大阪教育大学・愛知教育大学で、いずれも教員養成を主な目的とする教育大学です。この5校だけで合計2,306人(計算)となり、国公立全体の学校教育の就職者の約4分の1を占めます。6位以下は、宮城教育大学・京都教育大学・奈良教育大学といったほかの教育大学と、埼玉大学・千葉大学・広島大学・茨城大学・静岡大学・信州大学など、教育学部を持つ総合大学が並びます。山梨県の公立大学である都留文科大学(191人)も11位に入っています。
地域ごとに多い大学
公立学校の先生は、都道府県や政令指定都市の教育委員会ごとに採用されます。地元の学校で働きたい人のために、地方ブロックごとに学校教育の就職者が多い国公立大学を2校ずつ並べました。
| 地域 | 1位 | 2位 |
|---|---|---|
| 北海道 | 北海道教育大学(513人・53.5%) | 名寄市立大学(13人・7.4%) |
| 東北 | 宮城教育大学(234人・79.3%) | 弘前大学(133人・15.7%) |
| 関東 | 東京学芸大学(501人・61.9%) | 埼玉大学(207人・22.6%) |
| 中部 | 愛知教育大学(393人・60.1%) | 都留文科大学(191人・30.2%) |
| 近畿 | 大阪教育大学(414人・56.6%) | 京都教育大学(194人・74.0%) |
| 中国 | 広島大学(206人・18.2%) | 岡山大学(158人・13.3%) |
| 四国 | 愛媛大学(123人・11.1%) | 高知大学(115人・15.8%) |
| 九州・沖縄 | 福岡教育大学(485人・87.2%) | 熊本大学(160人・17.5%) |
出典:大学基本情報(2026年3月卒、学部)を編集部で集計。地域は大学の所在地で分けています。8つの地域すべてで、教育大学か教育学部を持つ国立大学が1位です。四国の1位は愛媛大学で、鳴門教育大学は学部卒の就職者が少ないため(学校教育の就職者は86人)、人数では3位以下になります。
02割合で見るランキング(就職者50人以上の大学)
教育大学の多くは、就職者の7〜9割が学校へ。
学部卒の就職者が50人以上いる国公立大学に絞り、就職者のうち学校教育に進んだ人の割合で並べ直しました(編集部で集計)。
| 順位 | 大学 | 所在地 | 学校教育 | 就職者 | 割合(計算) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 鳴門教育大学 | 徳島 | 86人 | 97人 | 88.7% |
| 2 | 福岡教育大学 | 福岡 | 485人 | 556人 | 87.2% |
| 3 | 上越教育大学 | 新潟 | 114人 | 131人 | 87.0% |
| 4 | 宮城教育大学 | 宮城 | 234人 | 295人 | 79.3% |
| 5 | 兵庫教育大学 | 兵庫 | 92人 | 116人 | 79.3% |
| 6 | 奈良教育大学 | 奈良 | 171人 | 223人 | 76.7% |
| 7 | 京都教育大学 | 京都 | 194人 | 262人 | 74.0% |
| 8 | 東京学芸大学 | 東京 | 501人 | 810人 | 61.9% |
| 9 | 愛知教育大学 | 愛知 | 393人 | 654人 | 60.1% |
| 10 | 大阪教育大学 | 大阪 | 414人 | 731人 | 56.6% |
| 11 | 北海道教育大学 | 北海道 | 513人 | 958人 | 53.5% |
| 12 | 福井大学 | 福井 | 128人 | 422人 | 30.3% |
| 13 | 都留文科大学 | 山梨 | 191人 | 633人 | 30.2% |
| 14 | 群馬大学 | 群馬 | 137人 | 561人 | 24.4% |
| 15 | 岐阜大学 | 岐阜 | 143人 | 593人 | 24.1% |
| 16 | 宇都宮大学 | 栃木 | 116人 | 511人 | 22.7% |
| 17 | 埼玉大学 | 埼玉 | 207人 | 915人 | 22.6% |
| 18 | 茨城大学 | 茨城 | 187人 | 847人 | 22.1% |
| 19 | 福山市立大学 | 広島 | 54人 | 247人 | 21.9% |
| 20 | 鹿屋体育大学 | 鹿児島 | 34人 | 156人 | 21.8% |
出典:大学基本情報(2026年3月卒、学部)。就職者50人以上の大学に限って、学校教育÷就職者で編集部が並べました。
上位は鳴門教育大学(徳島県)・福岡教育大学・上越教育大学(新潟県)で、学部卒の就職者のほぼ9割が学校に就職しています。鳴門・上越・兵庫の3つの教育大学は、国の統計で学部卒の就職者より大学院修了の就職者のほうが多い大学です。人数のランキングでは目立ちませんが、教員を目指す人の割合ではトップクラスです。
東京学芸大学・愛知教育大学・大阪教育大学・北海道教育大学は6割前後で、教育大学の中では割合が低めに見えます。これらの大学には教員養成課程以外の課程もあり、たとえば東京学芸大学の学部卒の就職者810人のうち、教員養成課程は671人です(国の統計)。教員養成課程だけで見ると、学校教育の割合は73.2%(計算)になります。
学部単位で見ると
総合大学の教育学部は、大学全体の数字では割合が小さく見えます。学部単位で集計すると、次のようになります(学部卒の就職者50人以上)。
| 順位 | 大学・学部 | 学校教育 | 就職者 | 割合(計算) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京学芸大学 教育学部(教員養成) | 491人 | 671人 | 73.2% |
| 2 | 福岡教育大学 教育学部(教員養成) | 485人 | 556人 | 87.2% |
| 3 | 北海道教育大学 教育学部(教員養成) | 444人 | 592人 | 75.0% |
| 4 | 愛知教育大学 教育学部(教員養成) | 391人 | 552人 | 70.8% |
| 5 | 大阪教育大学 教育学部(教員養成) | 317人 | 428人 | 74.1% |
| 6 | 宮城教育大学 教育学部 | 234人 | 295人 | 79.3% |
| 7 | 京都教育大学 教育学部(教員養成) | 194人 | 262人 | 74.0% |
| 8 | 埼玉大学 教育学部(教員養成) | 193人 | 307人 | 62.9% |
| 9 | 千葉大学 教育学部(教員養成) | 192人 | 317人 | 60.6% |
| 10 | 静岡大学 教育学部 | 173人 | 265人 | 65.3% |
出典:大学基本情報(2026年3月卒、学部)を学部単位で編集部が集計。学部名は国の統計の表記どおりで、「(教員養成)」は教員養成課程の行を指します。
埼玉大学教育学部(教員養成課程)は62.9%、千葉大学教育学部(教員養成課程)は60.6%が学校に就職しています(計算)。大学全体の割合(埼玉大学22.6%・千葉大学16.7%)とは大きく違うので、総合大学を比べるときは教育学部の数字を見るのが確実です。
03先生になった人の数(職業)と、国立の教員養成課程の教員就職率
学校に就職した人のほとんどは教員。小学校の先生が半分近くを占めます。
「学校教育」は勤め先の区分なので、学校の事務職員なども含みます。国の統計には「教員」という職業の数字もあり、こちらを見ると、実際に先生として就職した人の数が分かります。幼稚園から特別支援学校まで(大学・短大・高専の教員は除く)の合計で多い順に並べました。
| 順位 | 大学 | 教員(計) | 小学校 | 中学校 | 高校 | 特別支援 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 北海道教育大学 | 503人 | 249人 | 198人 | 38人 | 16人 |
| 2 | 東京学芸大学 | 488人 | 277人 | 95人 | 82人 | 17人 |
| 3 | 福岡教育大学 | 485人 | 314人 | 97人 | 35人 | 33人 |
| 4 | 大阪教育大学 | 410人 | 212人 | 111人 | 48人 | 22人 |
| 5 | 愛知教育大学 | 387人 | 197人 | 117人 | 51人 | 15人 |
| 6 | 宮城教育大学 | 225人 | 149人 | 50人 | 8人 | 16人 |
| 7 | 埼玉大学 | 201人 | 121人 | 55人 | 20人 | 0人 |
| 8 | 広島大学 | 197人 | 76人 | 50人 | 56人 | 14人 |
| 9 | 千葉大学 | 187人 | 111人 | 41人 | 21人 | 9人 |
| 10 | 京都教育大学 | 187人 | 83人 | 57人 | 33人 | 7人 |
出典:大学基本情報(2026年3月卒、学部)の職業別就職者数「教員」を編集部で集計。「教員(計)」は幼稚園・小学校・中学校・高等学校・中等教育学校・特別支援学校の合計です。
国公立の学部卒で学校の先生になった人は8,477人で、そのうち小学校が4,128人(48.7%)、中学校が2,507人、高校が1,187人、特別支援学校が471人です(割合は計算)。福岡教育大学では、学部卒の就職者の56.5%が小学校の先生になっています。高校の先生は東京学芸大学(82人)と広島大学(56人)が多く、教育大学以外の総合大学からも一定数が出ています。
国立の教員養成課程の教員就職者数(文部科学省)
文部科学省は、国立の教員養成大学・学部(44大学)の教員養成課程を卒業した人の就職状況を、大学別に毎年公表しています。正規採用だけでなく、臨時的任用(産休・育休の代替などの先生)も含めた数字です。最新は2025年3月卒(2025年9月30日時点)で、上の国の統計(2026年3月卒)とは1年ずれています。
| 順位 | 大学 | 卒業者 | 教員就職者 | うち正規採用 | うち臨時的任用 | 教員就職率 | 実質教員就職率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 愛知教育大学 | 750人 | 541人 | 380人 | 161人 | 72.1% | 78.7% |
| 2 | 北海道教育大学 | 717人 | 470人 | 343人 | 127人 | 65.6% | 69.8% |
| 3 | 福岡教育大学 | 594人 | 461人 | 383人 | 78人 | 77.6% | 81.9% |
| 4 | 東京学芸大学 | 812人 | 439人 | 359人 | 80人 | 54.1% | 63.5% |
| 5 | 大阪教育大学 | 578人 | 367人 | 275人 | 92人 | 63.5% | 70.8% |
| 6 | 宮城教育大学 | 347人 | 251人 | 178人 | 73人 | 72.3% | 79.4% |
| 7 | 埼玉大学 | 369人 | 187人 | 125人 | 62人 | 50.7% | 57.2% |
| 8 | 茨城大学 | 279人 | 186人 | 161人 | 25人 | 66.7% | 75.3% |
| 9 | 京都教育大学 | 316人 | 179人 | 135人 | 44人 | 56.6% | 66.8% |
| 10 | 千葉大学 | 362人 | 170人 | 146人 | 24人 | 47.0% | 55.6% |
| 11 | 静岡大学 | 282人 | 163人 | 161人 | 2人 | 57.8% | 64.9% |
| 12 | 奈良教育大学 | 254人 | 149人 | 94人 | 55人 | 58.7% | 69.0% |
| 13 | 熊本大学 | 230人 | 147人 | 121人 | 26人 | 63.9% | 70.7% |
| 14 | 滋賀大学 | 218人 | 146人 | 116人 | 30人 | 67.0% | 71.2% |
| 15 | 岡山大学 | 256人 | 145人 | 113人 | 32人 | 56.6% | 65.0% |
出典:文部科学省「国立の教員養成大学・学部及び国私立の教職大学院の就職状況等を調査しました(令和7年3月卒業者及び修了者)」資料1。大学名に「大学」を補っています。数字は各大学の教員養成課程だけのもので、同じ大学のほかの学部・課程は含みません。教員就職率は卒業者全体を、実質教員就職率は卒業者から大学院等への進学者と保育士への就職者を除いた数を母数にしています。
教員就職者がいちばん多いのは愛知教育大学の541人で、北海道教育大学(470人)、福岡教育大学(461人)、東京学芸大学(439人)が続きます。44大学の合計では、卒業者10,917人のうち6,916人(正規5,527人・臨時的任用1,389人)が教員になり、実質教員就職率は70.7%でした。前年の69.0%から上がり、文部科学省は5年続けての増加としています。
実質教員就職率の高い大学は次のとおりです。
| 順位 | 大学(教員養成課程) | 実質教員就職率 | 前年 | 教員就職者 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 鳴門教育大学 | 89.4% | 87.9% | 84人 |
| 2 | 上越教育大学 | 88.5% | 83.7% | 123人 |
| 3 | 大分大学 | 86.2% | 83.5% | 106人 |
| 4 | 宮崎大学 | 85.0% | 81.1% | 91人 |
| 5 | 福岡教育大学 | 81.9% | 81.3% | 461人 |
| 6 | 宮城教育大学 | 79.4% | 75.3% | 251人 |
| 7 | 愛知教育大学 | 78.7% | 76.8% | 541人 |
| 8 | 愛媛大学 | 78.6% | 66.9% | 110人 |
| 9 | 兵庫教育大学 | 77.5% | 81.3% | 100人 |
| 10 | 新潟大学 | 77.3% | 66.7% | 126人 |
出典:同上(2025年3月卒、前年は2024年3月卒)。
鳴門教育大学(89.4%)、上越教育大学(88.5%)、大分大学(86.2%)、宮崎大学(85.0%)、福岡教育大学(81.9%)の5大学が80%を超えています。大分大学・宮崎大学のように、教育大学ではない総合大学の教育学部でも、教員養成課程の実質教員就職率が高い大学があります。
04大学院修了者と教職大学院
大学院の「学校教育」は大学の教員も含むため、研究型の大学が上位に来ます。
国公立大学の大学院修了者で、学校教育に就職した人数のランキングです。
| 順位 | 大学 | 所在地 | 学校教育 | 就職者 | 割合(計算) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 広島大学 | 広島 | 226人 | 1,314人 | 17.2% |
| 2 | 京都大学 | 京都 | 214人 | 2,250人 | 9.5% |
| 3 | 兵庫教育大学 | 兵庫 | 214人 | 264人 | 81.1% |
| 4 | 東京学芸大学 | 東京 | 199人 | 280人 | 71.1% |
| 5 | 筑波大学 | 東京 | 188人 | 1,687人 | 11.1% |
| 6 | 東京大学 | 東京 | 162人 | 2,966人 | 5.5% |
| 7 | 東北大学 | 宮城 | 156人 | 1,822人 | 8.6% |
| 8 | 上越教育大学 | 新潟 | 151人 | 177人 | 85.3% |
| 9 | 北海道大学 | 北海道 | 146人 | 1,615人 | 9.0% |
| 10 | 鳴門教育大学 | 徳島 | 138人 | 178人 | 77.5% |
出典:大学基本情報(2026年3月修了、大学院)。
大学院では広島大学・京都大学・兵庫教育大学・東京学芸大学・筑波大学・東京大学が上位です。ただし、大学院の「学校教育」には大学の教員(研究者)になった人も含まれます。国の統計の職業で見ると、国公立の大学院修了者で教員になった4,469人のうち1,741人は大学の教員です。京都大学(102人)や東京大学(101人)では、大学の教員が大半を占めます。小・中・高校の先生を目指す人が見るべきなのは、教職大学院の数字です。
教職大学院の教員就職率(文部科学省)
教職大学院は、学校の先生を養成するための専門職大学院です。文部科学省の調査では、2025年3月に国私立の教職大学院(54大学)を修了した人(現職の教員を除く)1,249人のうち1,121人が教員になり、教員就職率は89.8%でした(前年87.8%)。教員就職者が多いのは、上越教育大学(135人)、東京学芸大学(120人)、京都教育大学(56人)、鳴門教育大学(50人)、大阪教育大学(47人)、愛媛大学(46人)です。私立では立命館大学(16人)、早稲田大学(12人)、玉川大学(10人)、創価大学(7人)などに教職大学院があります。
05私立大学の例(大学の公式発表)
公立学校の採用者の3人に2人は、一般の大学・学部の出身です。
私立大学は国の統計に含まれないため、ランキングには入っていません。ただし、文部科学省の採用選考の調査では、公立学校の教員に採用された人の出身は次のようになっています。
| 出身 | 小学校 | 中学校 | 高校 | 特別支援 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 国立教員養成大学・学部 | 4,892人(28.6%) | 2,386人(23.5%) | 824人(16.0%) | 741人(20.3%) | 9,103人(24.4%) |
| 一般大学・学部 | 11,089人(64.9%) | 6,896人(67.8%) | 3,486人(67.7%) | 2,575人(70.5%) | 24,971人(66.8%) |
| 大学院 | 700人(4.1%) | 755人(7.4%) | 812人(15.8%) | 249人(6.8%) | 2,553人(6.8%) |
| 短期大学等 | 397人(2.3%) | 131人(1.3%) | 30人(0.6%) | 85人(2.3%) | 748人(2.0%) |
| 採用者の計 | 17,078人 | 10,168人 | 5,152人 | 3,650人 | 37,375人 |
出典:文部科学省「令和7年度(令和6年度実施)公立学校教員採用選考試験の実施状況等のポイント」表3(第4表より抜粋)。合計には養護教諭・栄養教諭を含みます。「一般大学・学部」には、国立の教員養成以外の学部と、公立・私立の大学が含まれます。
公立学校の採用者のうち、国立の教員養成大学・学部の出身は24.4%で、66.8%は一般の大学・学部の出身です。高校では大学院の出身も15.8%います。私立大学の教育学部や、文学部・理学部などで教職課程を取った人が、教員の大きな割合を占めていることが分かります。私立大学のうち、公式の発表で教員の人数や割合が確認できた例を並べます(大学ごとに数え方が違うため、順位は付けていません)。
| 大学 | 対象 | 教員の人数・割合 |
|---|---|---|
| 関西学院大学 教育学部 | 2026年3月卒(学部) | 小学校23.9%、中学校・高校6.7%、特別支援1.8%、幼稚園2.1%(ほかに保育所6.7%・こども園11.2%) |
| 立命館大学 | 2026年3月卒(学部) | 教員採用 延べ294人(小学校59・中学校96・高校56・特別支援19・複数64) |
| 東京理科大学 | 2026年3月卒・修了 | 教員51人(公立29人・私立22人) |
| 早稲田大学 | 2026年3月卒・修了 | 東京都教員38人 |
| 上智大学 | 2026年3月卒・修了 | 教職33人(国公立10人・私立19人など) |
出典:関西学院大学「2025年度 業種別 就職状況(学部)」、立命館大学キャリアセンター「PLACEMENT DATA 2026」、東京理科大学「就職・キャリア関連データ」、早稲田大学「2025年度 早稲田大学進路状況」、上智大学キャリアセンター「2025年度 卒業・修了者進路状況報告書」。大学の「2025年度」は2026年3月卒の意味です。
関西学院大学の教育学部は、小学校・中高・特別支援・幼稚園の先生に、保育所・こども園を合わせると、学部卒の就職先の52.4%(計算)を占めます。2024年度の教員の就職先では兵庫県教育委員会38人、神戸市教育委員会23人、大阪市教育委員会11人、大阪府教育委員会10人で、地元の兵庫・大阪に集中しています。
立命館大学は延べ294人が教員に採用され、中学校(96人)がもっとも多くなっています。採用先の半数(147人)は近畿の学校です。東京理科大学は教員養成に「長い伝統」があると説明している大学で、教員51人のうち東京都が19人です(博士修了者・非常勤講師を含む)。早稲田大学は学部・研究科を合わせた就職先の一覧で、東京都の教員が38人と上位に入っています。
上智大学の例は、数え方の違いに注意が必要です。上智大学の業種別の表では「教育」が81人ですが、実際に学校の先生(大学教員を含む)になったのは33人です。業種は勤め先で、教職は先生として就職した人で数えているため、2つの数字は一致しません。
06教員の採用の基本(倍率・採用の仕組み)
小学校の採用倍率は2.0倍。採用は都道府県・政令市ごとです。
公立学校の先生は、都道府県と政令指定都市などの教育委員会(全国68)がそれぞれ行う教員採用選考試験で採用されます。文部科学省のまとめでは、令和7年度採用(2024年度に実施)の結果は次のとおりです。
| 区分 | 採用者数 | 競争率(採用倍率) | 前年度 |
|---|---|---|---|
| 小学校 | 17,078人 | 2.0倍 | 2.2倍 |
| 中学校 | 10,168人 | 3.6倍 | 4.0倍 |
| 高等学校 | 5,152人 | 3.8倍 | 4.4倍 |
| 特別支援学校 | 3,650人 | 2.0倍 | 2.2倍 |
| 全体 | 37,375人 | 2.9倍 | 3.2倍 |
出典:文部科学省「令和7年度(令和6年度実施)公立学校教員採用選考試験の実施状況等のポイント」(令和7年12月25日公表)。競争率は受験者数÷採用者数。全体は小・中・高・特別支援・養護教諭・栄養教諭の合計です。
全体の採用倍率は2.9倍で、文部科学省は過去最低としています。受験者は10万9,123人で過去最少、採用者は3万7,375人で昭和61年以降で最多です。文部科学省は、定年延長の影響による退職者の増加や特別支援学級の増加などで採用が広がったと分析しています。採用は試験の実施時期の早まりや、複数の日程で選考を行う自治体の増加など、仕組みも変わってきています。志望する自治体の募集要項は、毎年かならず確認してください。
私立学校の先生は、学校ごとの採用です。塾や教育関連の会社(国の統計では「その他の教育、学習支援業」)の仕事内容や初任給は、業界図鑑「教育」で、公務員全体の情報は業界図鑑「公務員(国家・地方)」で見られます。
07教員を目指す人へ(大学選び・学部・対策)
教員養成課程か、一般学部で教職課程か。どちらを選ぶかが最初の分かれ目です。
受験生・保護者の方へ。教員になる道は大きく2つあります。1つは、教育大学や教育学部の教員養成課程に入ること。もう1つは、文学部・理学部・経済学部などの一般の学部に入り、教職課程を取って教員免許を取ることです。
小学校の先生を目指すなら、教員養成課程がある大学を選ぶのが一般的です。小学校の免許はすべての教科を教えるための免許で、取れる大学・学部が限られるためです。第3章の表のとおり、教育大学では学部卒の先生の多くが小学校に就職しています。一方、中学・高校の先生を目指すなら、教えたい教科の専門を深く学べる一般の学部も選択肢になります。公立学校の採用者の66.8%が一般の大学・学部の出身という数字が、それを表しています。
地元で先生になりたい人は、その地域の教育大学・教育学部を候補に入れてください。第1章の地域別の表のとおり、学校教育の就職者が多い大学は地域ごとに分かれていて、私立大学の例でも、関西学院大学は兵庫・大阪、立命館大学は近畿の採用が中心です。大学の公式サイトで、どの教育委員会に何人が採用されたかを確認すると、地元とのつながりが見えます。
在学生の方へ。教員採用選考試験は、自治体によって試験の時期が早まっています。教育実習や、学校でのボランティア・学習支援の経験は、面接や模擬授業で話す材料になります。大学のキャリアセンターや教職支援の窓口では、過去の採用試験の情報や模擬面接を用意していることが多いので、3年生のうちに一度相談しておくと安心です。
教員を目指しながら、民間企業や公務員と迷っている人も少なくありません。国の統計を見ても、教育大学の卒業生の一部は学校以外に就職しています。教職と並行して業界研究をしておくと、どちらに進む場合も選択肢が広がります。
08ランキングの読み方
「学校教育」は勤め先、「教員」は職業。数え方の違いを押さえてください。
- 「学校教育」は勤め先の区分です。学校の事務職員や、大学の教職員も含みます。先生として就職した人だけを見たいときは、第3章の職業の数字が近くなります。
- 国の統計は国公立大学だけです。公立学校の採用者の3分の2は一般の大学・学部の出身で、その中には多くの私立大学の卒業生がいます。
- 年度が違う統計があります。大学基本情報は2026年3月卒、文部科学省の教員就職率は2025年3月卒、採用選考の結果は令和7年度採用(2024年度実施)です。
- 教員就職率は教員養成課程だけの数字です。同じ大学のほかの課程や学部の卒業生は含みません。
- 臨時的任用も含みます。文部科学省の教員就職者には、正規採用のほか、産休・育休の代替などの臨時的任用の先生も含まれます。
09よくある質問
教員に強い大学はどこ?
国の統計(2026年3月卒)で、国公立大学の学部卒で学校教育に就職した人が多いのは北海道教育大学(513人)、東京学芸大学(501人)、福岡教育大学(485人)、大阪教育大学(414人)、愛知教育大学(393人)です。割合では鳴門教育大学(88.7%)、福岡教育大学(87.2%)、上越教育大学(87.0%)が高くなっています。
教員就職率がいちばん高い大学は?
文部科学省の調査(2025年3月卒)では、国立の教員養成課程の実質教員就職率は鳴門教育大学の89.4%が最高で、上越教育大学(88.5%)、大分大学(86.2%)が続きます。44大学の合計は70.7%です。
教育学部に行かないと先生になれない?
なれます。一般の学部でも教職課程を取れば、中学・高校などの教員免許が取れます。公立学校の採用者(令和7年度採用)の66.8%は一般の大学・学部の出身です。ただし小学校の免許は、取れる大学・学部が限られます。
私立大学からでも公立学校の先生になれる?
なれます。たとえば立命館大学は2026年3月卒で延べ294人が教員に採用され、関西学院大学の教育学部では学部卒の23.9%が小学校に就職しています(各大学の公式発表)。
教員採用試験の倍率は?
令和7年度採用の公立学校の採用倍率は、全体で2.9倍、小学校2.0倍、中学校3.6倍、高校3.8倍、特別支援学校2.0倍です(文部科学省)。自治体や教科によって大きく違います。
大学院(教職大学院)に行くメリットは?
教職大学院の修了者(現職の教員を除く)の教員就職率は89.8%(2025年3月修了)です。教員採用試験に合格したうえで、採用を待ってもらって大学院に進む人もいます。
地元で先生になるには、どの大学を選べばいい?
公立学校の先生は、都道府県・政令市ごとに採用されます。第1章の地域別の表のように、その地域の教育大学や教育学部を持つ国立大学から多くの人が学校に就職しています。
10この記事のデータについて
国公立大学の数字は、大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」の様式「産業別就職者数」「職業別就職者数」(2026年3月卒・修了)を、編集部が大学ごと・学部ごとに集計したものです。割合は、各大学の産業別就職者数の合計を分母に編集部で計算しました。「学校教育」の範囲は、文部科学省「学校基本調査の手引」(平成31年度版、大学・短大・高専用)の産業分類の説明によります。
教員養成課程と教職大学院の数字は文部科学省「国立の教員養成大学・学部及び国私立の教職大学院の就職状況等を調査しました(令和7年3月卒業者及び修了者)」、採用選考の数字は文部科学省「令和7年度(令和6年度実施)公立学校教員採用選考試験の実施状況等のポイント」によります。私立大学の数字は、関西学院大学・立命館大学・東京理科大学・早稲田大学・上智大学の公式の就職データによります。
人数は年度で変わります。最新の情報は文部科学省と各大学の公式発表でご確認ください。(2026年10月確認)
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