鉄道に強い大学ランキング【2026年版】国公立の運輸就職を地方・大学院で比較、JR各社の人数も
国の統計には「鉄道」だけの数字がなく、航空・物流・海運と合わせた「運輸業・郵便業」にまとめられています。2026年3月卒の国公立大学では、学部卒の運輸への就職者は神戸大学82人が最多、大学院修了者では九州大学56人が最多で、京都大学43人、東北大学37人と各地方の中心の大学が続きます。地方別では近畿の大学の割合(3.3%)が最も高くなりました。鉄道会社そのものの人数は大学公…
「JRや私鉄に就職したいなら、どの大学が有利なのか」。鉄道会社は地域ごとに会社が分かれ、事務系だけでなく車両・電気・土木などの技術系の採用も多い業界です。そのため、「どの大学が強いか」は地域と学部によって大きく変わります。この記事では、国の統計と各大学の公式データを使って、鉄道に強い大学を地域と技術系の視点から整理しました。
この記事のデータを7枚で
1 / 701国公立大学の学部卒ランキング(運輸業・郵便業)
上位には、各地方で就職者の多い総合大学と公立大学が並びます。
国公立大学の学部卒業生のうち「運輸業・郵便業」に就職した人数の上位20校です。鉄道だけの数字ではなく、航空・物流・海運なども含みます。
| 順位 | 大学 | 運輸・郵便への就職者 | 就職者に占める割合 |
|---|---|---|---|
| 1 | 神戸大学 | 82人 | 6.2% |
| 2 | 北九州市立大学 | 66人 | 5.9% |
| 3 | 大阪大学 | 58人 | 4.3% |
| 4 | 東京外国語大学 | 54人 | 9.2% |
| 5 | 神戸市外国語大学 | 44人 | 11.9% |
| 6 | 山口大学 | 36人 | 3.0% |
| 7 | 愛知県立大学 | 34人 | 5.3% |
| 8 | 新潟大学 | 33人 | 2.5% |
| 9 | 琉球大学 | 32人 | 3.7% |
| 10 | 一橋大学 | 32人 | 4.1% |
| 11 | 静岡県立大学 | 31人 | 6.0% |
| 12 | 横浜市立大学 | 30人 | 4.4% |
| 13 | 高崎経済大学 | 29人 | 3.7% |
| 14 | 東京海洋大学 | 28人 | 20.4% |
| 15 | 埼玉大学 | 28人 | 3.1% |
| 16 | 長崎県立大学 | 24人 | 3.9% |
| 17 | 金沢大学 | 24人 | 2.6% |
| 18 | 東京都立大学 | 24人 | 2.7% |
| 19 | 東京大学 | 24人 | 2.5% |
| 20 | 大阪公立大学 | 24人 | 2.1% |
出典:大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」(2026年3月卒)を編集部で集計。割合は、その大学の産業別の就職者(「左記以外」を除く)に占める運輸・郵便の割合です。同じ人数の大学は、統計の並び順のままにしています。
国公立など181校の学部卒で運輸業・郵便業に就職したのは1,830人で、就職者全体の2.5%です(計算)。
この表は、鉄道の視点で見ると少し注意が必要です。4位の東京外国語大学や5位の神戸市外国語大学は航空・国際物流への就職が多く、14位の東京海洋大学は海運・物流が中心と考えられます(航空の視点からの分析は航空に強い大学ランキングにまとめています)。鉄道会社への就職を見るなら、地域と大学院(技術系)の2つの切り口が役に立ちます。次の章から、その2つで見ていきます。
その前提で表を見直すと、1位の神戸大学(兵庫)、2位の北九州市立大学(福岡)、6位の山口大学、8位の新潟大学、9位の琉球大学、13位の高崎経済大学(群馬)など、地方の中心都市にある大学が多いことに気づきます。鉄道もバスも物流も、地域の交通や物流を担う会社は地元の大学から多くの人を採用します。
02割合と地方で見るランキング
地方別では近畿が3.3%で最も高く、東北が1.4%で最も低くなりました。
鉄道会社はJR東日本・JR東海・JR西日本のように地域ごとに会社が分かれ、私鉄も地域に根ざしています。そこで、国公立大学の学部卒を大学の所在地で8つの地方に分け、運輸・郵便への就職者を集計しました。
| 地方 | 運輸・郵便/就職者 | 割合 | 人数の多い大学 |
|---|---|---|---|
| 北海道 | 82人/4,049人 | 2.0% | 北海道大学24人、北海道教育大学18人、小樽商科大学13人 |
| 東北 | 98人/7,086人 | 1.4% | 山形大学15人、東北大学14人、弘前大学11人 |
| 関東 | 391人/13,950人 | 2.8% | 東京外国語大学54人、一橋大学32人、横浜市立大学30人 |
| 中部 | 315人/14,196人 | 2.2% | 愛知県立大学34人、新潟大学33人、静岡県立大学31人 |
| 近畿 | 371人/11,190人 | 3.3% | 神戸大学82人、大阪大学58人、神戸市外国語大学44人 |
| 中国 | 199人/8,529人 | 2.3% | 山口大学36人、岡山大学22人、広島大学22人 |
| 四国 | 71人/4,116人 | 1.7% | 愛媛大学20人、高知大学16人、香川大学15人 |
| 九州・沖縄 | 303人/11,068人 | 2.7% | 北九州市立大学66人、琉球大学32人、長崎県立大学24人 |
出典:大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」(2026年3月卒)を、統計の「所在地」で地方別に編集部で集計。中部には新潟・富山・石川・福井・山梨・長野・岐阜・静岡・愛知を、近畿には三重を含めています。
割合が最も高いのは近畿(3.3%)で、関東(2.8%)、九州・沖縄(2.7%)が続きます。近畿は神戸大学・大阪大学に加えて神戸市外国語大学があり、人数でも関東に近い371人です。一方、東北(1.4%)と四国(1.7%)は低めで、運輸への就職者は北海道・東北・四国ではそれぞれ100人に届きません。地域ごとに運輸の会社の数や規模が違うことが、そのまま数字に表れていると考えられます。
次に、大学の規模の影響を除くため、割合の上位10校です。対象は、学部卒の就職者が50人以上で、運輸・郵便への就職者が10人以上いる国公立大学(66校)です。
| 順位 | 大学(所在地) | 割合 | 運輸・郵便/就職者 |
|---|---|---|---|
| 1 | 東京海洋大学(東京) | 20.4% | 28人/137人 |
| 2 | 神戸市外国語大学(兵庫) | 11.9% | 44人/369人 |
| 3 | 宮崎公立大学(宮崎) | 11.0% | 19人/173人 |
| 4 | 東京外国語大学(東京) | 9.2% | 54人/589人 |
| 5 | 福岡女子大学(福岡) | 7.7% | 16人/207人 |
| 6 | 奈良県立大学(奈良) | 7.4% | 10人/136人 |
| 7 | 神戸大学(兵庫) | 6.2% | 82人/1,333人 |
| 8 | 静岡県立大学(静岡) | 6.0% | 31人/521人 |
| 9 | 北九州市立大学(福岡) | 5.9% | 66人/1,125人 |
| 10 | 愛知県立大学(愛知) | 5.3% | 34人/638人 |
出典:同上(条件と順位は編集部)。
上位10校のうち福岡県の大学が2校、兵庫県の大学が2校入っています。また、宮崎公立大学・奈良県立大学・下関市立大学(12位、4.7%)など、地方の公立大学も目立ちます。ただし割合の上位は外国語・国際系の大学も多く、鉄道会社だけで見た順位とは一致しない点に注意してください。
03大学院修了者のランキング:技術系の採用が見える
大学院では九州大学が56人で最多。工学系の研究科が上位を占めます。
鉄道会社は、車両・電気・土木・建築などの技術系の採用が多い業界です。技術系は大学院修了者の採用も多いため、国公立大学の大学院修了者(修士・博士・専門職)で運輸・郵便に就職した人数も見てみます。
| 順位 | 大学 | 運輸・郵便への就職者 | 修了者の就職者に占める割合 |
|---|---|---|---|
| 1 | 九州大学 | 56人 | 2.9% |
| 2 | 京都大学 | 43人 | 2.1% |
| 3 | 東北大学 | 37人 | 2.1% |
| 4 | 神戸大学 | 35人 | 2.6% |
| 5 | 大阪大学 | 33人 | 1.7% |
| 6 | 筑波大学 | 32人 | 1.9% |
| 7 | 東京大学 | 29人 | 1.1% |
| 8 | 大阪公立大学 | 29人 | 2.5% |
| 9 | 名古屋大学 | 28人 | 1.7% |
| 10 | 東京科学大学 | 26人 | 1.6% |
| 11 | 千葉大学 | 24人 | 2.6% |
| 12 | 横浜国立大学 | 23人 | 2.8% |
| 13 | 北海道大学 | 21人 | 1.3% |
| 14 | 埼玉大学 | 15人 | 2.5% |
| 15 | 茨城大学 | 14人 | 2.7% |
出典:大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」(2026年3月卒・修了、大学院)を編集部で集計。
国公立の大学院修了者で運輸・郵便に就職したのは686人で、修了者の就職者の1.4%です(計算)。学部卒(2.5%)より割合は低いものの、上位は九州大学・京都大学・東北大学・名古屋大学・北海道大学と、各地方の旧帝国大学がそろって入っているのが学部卒との大きな違いです。学部卒の上位にあった外国語大学は、大学院のランキングには出てきません。
研究科ごとに見ると、技術系の採用であることがよりはっきりします。
| 大学・研究科 | 運輸・郵便 | 研究科の就職者に占める割合 |
|---|---|---|
| 京都大学 工学研究科 | 25人 | 4.3% |
| 東北大学 工学研究科 | 22人 | 3.3% |
| 大阪大学 工学研究科 | 22人 | 2.7% |
| 千葉大学 融合理工学府 | 21人 | 3.5% |
| 大阪公立大学 工学研究科 | 20人 | 4.0% |
| 名古屋大学 工学研究科 | 18人 | 2.9% |
| 神戸大学 工学研究科 | 18人 | 6.0% |
| 九州大学 工学府 | 18人 | 3.8% |
| 東京大学 工学系研究科 | 17人 | 1.8% |
| 東京科学大学 環境・社会理工学院 | 13人 | 5.1% |
| 九州大学 人間環境学府 | 12人 | 10.1% |
| 横浜国立大学 都市イノベーション学府 | 8人 | 8.3% |
出典:同上を研究科ごとに編集部で集計(上位と、割合の高い研究科を抜粋)。
上位はすべて工学系の研究科です。とくに東京科学大学 環境・社会理工学院、九州大学 人間環境学府、横浜国立大学 都市イノベーション学府のように、土木・建築・都市計画を扱う研究科で割合が高くなっています。鉄道の線路や駅、まちづくりに関わる分野を学ぶ大学院生が、運輸の会社に進んでいる様子がうかがえます。東北大学工学部・工学研究科も、公式の進路資料で博士前期課程の就職先に「通信・運輸」が95人と製造業に次いで多いことを公表しています(通信と運輸の合計)。
04鉄道会社の人数を大学公式データで見る(国公立)
神戸大学からはJR西日本に9人。大学院の工学研究科が5人を占めます。
国の統計では鉄道会社を取り出せないため、ここからは大学が公表している就職先の人数で、鉄道会社への就職を確かめます。年度や数え方が大学ごとに違うので、比較ではなく「例」として見てください。
神戸大学(2025年度・学部と大学院の合計)
| 会社 | 人数 | 大学の業種の分類 |
|---|---|---|
| 阪急阪神ホールディングス | 12人 | その他の専門・技術サービス業 |
| 西日本旅客鉄道(JR西日本) | 9人 | 運輸業、郵便業 |
| 近畿日本鉄道 | 6人 | 運輸業、郵便業 |
| 近鉄グループホールディングス | 6人 | その他の専門・技術サービス業 |
| 東海旅客鉄道(JR東海) | 5人 | 運輸業、郵便業 |
| 南海電気鉄道 | 5人 | 運輸業、郵便業 |
| 京阪ホールディングス | 4人 | その他の専門・技術サービス業 |
| 東日本旅客鉄道(JR東日本) | 3人 | 運輸業、郵便業 |
| 九州旅客鉄道(JR九州) | 2人 | 運輸業、郵便業 |
| 日本貨物鉄道(JR貨物) | 2人 | 運輸業、郵便業 |
出典:神戸大学キャリアセンター「学部/研究科別就職先詳細」(2025年度、学部・研究科ごとの15の資料を編集部で合計)。
JR西日本の9人のうち5人は工学研究科で、ほかは経済学部・経営学部・法学研究科でした。南海電気鉄道も5人のうち3人が工学研究科です。このほか、鉄道総合技術研究所と鉄道建設・運輸施設整備支援機構にも工学研究科から1人ずつが就職していて、技術系の大学院から鉄道に進む流れがはっきり見えます。
もう1つ注目したいのが、阪急阪神ホールディングス(12人)・近鉄グループホールディングス(6人)・京阪ホールディングス(4人)です。関西の大手私鉄では、グループの持株会社が採用している例があり、神戸大学の資料ではこれらの会社が「運輸業」ではなく「その他の専門・技術サービス業」に分類されています。国の統計の業種も大学の届け出をもとにしているため、私鉄グループへの就職の一部は「運輸業・郵便業」の数字に入っていない可能性があります。
そのほかの国公立大学
- 一橋大学:東日本旅客鉄道(JR東日本)4人(2025年度卒業生の入社上位企業52社。大学の受験生向けサイト)
- 金沢大学:西日本旅客鉄道(JR西日本)5人、すべて人間社会学域(令和6年度の進路状況調査書、学士)
- 北海道大学:文学部の主な就職先に北海道旅客鉄道(JR北海道)2人(令和7年度卒業者)
- 名古屋大学:教育学部・教育発達科学研究科の主な就職先に名古屋鉄道2人(2026年3月卒・修了)
いずれも大学が公表している就職先の一覧から、鉄道会社の人数を抜き出したものです。金沢大学のJR西日本、北海道大学のJR北海道、名古屋大学の名古屋鉄道のように、その地域を走る鉄道会社の名前が出てくるのが鉄道の特徴です。
参考として、大学公式ではなく大学通信オンラインのまとめ(2025年春、大学院修了者を含む)では、京都大学からJR東海に13人、東北大学からJR東日本に12人が就職しています。
05私立大学の例(公式データ)
中央大学からJR東日本に11人。法・商・理工など複数の学部に分かれています。
私立大学は国の統計に入らないため、各大学の公式の就職データで鉄道会社の人数が確認できた大学を挙げます。
| 大学 | 年度 | 鉄道会社と人数 | 数え方 |
|---|---|---|---|
| 中央大学 | 2025年度 | JR東日本11人 | 全学部、就職者7人以上の会社の一覧 |
| 関西学院大学 | 2024年度 | JR西日本7人、JR九州3人、阪急電鉄3人 | 就職者3人以上の会社の一覧 |
| 上智大学 | 2025年度 | JR東日本3人 | 学部・大学院の合計、3人以上の一覧 |
出典:中央大学キャリアセンター「2025年度卒業生の主な就職先」(2026年4月9日現在)、関西学院大学「2024年度 就職先企業一覧(就職者3名以上)」、上智大学キャリアセンター「2025年度 卒業・修了者進路状況報告書」。
中央大学は学部別の一覧(就職者2人以上)も公表しています。JR東日本は理工学部(大学院を含む)で4人、商学部で3人、法学部で2人、JR東海は経済学部で2人、小田急電鉄は法学部で2人です。理工学部では鉄道建設・運輸施設整備支援機構にも2人が就職していて、事務系と技術系の両方から鉄道に進んでいることが分かります。
関西学院大学はJR西日本7人に加えて、JR九州3人、阪急電鉄3人です。兵庫県西宮市に本部のある大学らしく、関西の鉄道会社が並びます。上智大学では、JR東日本の3人のほか、学部別の主な就職先にJR東海の名前もあります。
また東洋大学は、大学公式の一覧で理工学部の主な就職先の最初に東海旅客鉄道(JR東海)を挙げています(人数の記載なし)。
06鉄道業界の基本:採用計画と職種
JR東日本は2027年度に約1,200人を採用する計画で、技術分野を拡大します。
鉄道会社が大学別の採用実績校を公式に公表している例は、見つかりませんでした(2026年10月、JR各社の発表を確認した範囲)。一方で、採用計画の人数は各社が公表しています。
JR東日本(2027年度採用計画)
| 区分 | 採用計画 |
|---|---|
| 総合職(博士号取得者向けの新コースを含む) | 約80人 |
| 地域総合職 | 約1,100人 |
| ジョブ型 | 数十人 |
| 海外戦略職 | 若干名 |
| 合計 | 約1,200人(前年度より約250人増) |
出典:JR東日本「2027年度採用計画」(JR東日本の公式メディア「JR東日本 MEDIA」、2026年3月2日更新)。入社時期は、新卒は2027年4月が基本、経験者は通年とされています。
JR東日本は、すべての技術分野で従来の計画より150人採用を増やすとしています。初任給は2026年4月から引き上げられ、首都圏1都3県に住む場合、総合職(大学院卒・修士)で320,000円(一部手当を含む)です。
JR東海(2027年度採用計画)
| 職種 | 募集対象 | 2027年度計画 | 2026年度の内定者 |
|---|---|---|---|
| 総合職 | 大学卒 | 約90人 | 87人 |
| アソシエイト職 | 大学卒 | 約20人 | 21人 |
| プロフェッショナル職 | 大学卒・高専卒 | 約200人 | 290人 |
| プロフェッショナル職 | 短大卒・専門学校卒・高校卒 | 約120人 | 219人 |
| キャリア採用 | ― | 約40人 | 36人 |
| 合計 | 約470人 | 653人 |
出典:東海旅客鉄道「2027年度採用計画数について」(2026年3月2日)。大学卒には大学院卒を含み、医療職を除きます。
JR東海の表から分かるのは、大学卒・高専卒のプロフェッショナル職(約200人)が総合職(約90人)の2倍以上だということです(計算)。鉄道会社では、駅や乗務、車両・設備の保守といった現場の仕事を担う職種でも、大学卒をまとまって採用しています。「鉄道に就職する=本社の総合職」とは限りません。
鉄道業界の仕事の種類や平均年収は、業界図鑑の鉄道業界で国の統計をもとに確認できます。
07主要企業と採用大学(Campi掲載データの参考値)
Campiの企業図鑑に載っている大学の範囲で集計した参考値です。
Campiの企業図鑑では、各大学が公表している就職先データを企業ごとにまとめています。掲載している大学の範囲での数字で、採用の総数ではありません。
| 企業 | Campi掲載校の上位(2026年版・主に2025年3月卒) |
|---|---|
| JR東日本 | 日本大学37人、東北大学12人、学習院大学7人、工学院大学6人、山形大学3人、山梨大学2人、茨城大学2人 |
| JR東海 | 名古屋大学12人、金沢工業大学5人 |
| JR西日本 | 関西大学17人、滋賀大学4人、鳥取大学4人 |
| 西日本鉄道 | 九州大学18人、長崎大学2人 |
出典:Campi企業図鑑(掲載校の合算)。各社のページでは、ほかの年版の数字も見られます。
掲載校の範囲でも、JR東日本には東北・関東の大学、JR東海には中部・北陸の大学、JR西日本には関西・山陰の大学、西日本鉄道には九州の大学と、会社の営業エリアにある大学が並びます。日本大学・工学院大学・金沢工業大学など、工学系の学部を持つ私立大学が入っているのも鉄道らしい特徴です。ただし掲載していない大学からも多くの学生が就職しているため、この表を採用の順位と読むことはできません。
08鉄道業界を目指す人へ
「どの地域の会社か」と「事務系か技術系か」を先に決めると、大学と学部の選び方が見えてきます。
- 働きたい地域の大学を選ぶ:04章・07章で見たように、鉄道会社の就職先には営業エリアの大学が多く並びます。JR東日本は2026年7月の体制の見直しに合わせて、地域総合職で県単位をベースにした採用を強めるとしています(首都圏の1都3県などは首都圏エリア単位)。地元で働きたい人にとって、地域の大学で学ぶことは強みになります。
- 技術系なら工学部と大学院:国公立の大学院では、工学系の研究科、とくに土木・建築・都市計画の分野で運輸への就職の割合が高くなっていました。車両・電気・土木などの技術職を目指すなら、関係する学科と、大学院への進学も含めて考えると選択肢が広がります。
- 事務系は学部を問わない:中央大学では法・商・経済学部から、神戸大学では経済・経営学部からJR各社に就職しています。文系でも、鉄道会社の駅ビルや不動産、まちづくりなど事業の広がりを理解しておくと志望動機を語りやすくなります。
- 総合職以外の職種も確かめる:JR東海では、大学卒のプロフェッショナル職の採用が総合職の2倍以上ありました。職種ごとに仕事内容・勤務地・転勤の範囲が違うので、募集要項で確かめておきましょう。
鉄道会社の仕事は、駅や車両、設備の現場から本社の企画まで幅が広く、外から見ただけでは中身が分かりにくい業界です。実際に働く先輩の話は、職種選びの大きな手がかりになります。
また、鉄道会社は地域に根ざした会社が多いぶん、同じ地域の電力・ガス・建設・自治体などと並べて受ける人も少なくありません。プロフィールを登録して企業から声がかかるスカウト型のサービスで、自分に関心を持つ会社を知っておくのも1つの方法です。
受験生の方は、志望する大学がある地域の鉄道会社の名前が、その大学の就職先一覧に出てくるかを確かめてみてください。この記事で取り上げた神戸大学・中央大学・関西学院大学・金沢大学などは、公式サイトで就職先の人数を見ることができます。
09ランキングの読み方
「運輸の人数」は鉄道会社への就職の人数ではありません。
- 国の統計の「運輸業・郵便業」には鉄道以外も入る:航空、バス、トラック・倉庫などの物流、海運、郵便がすべて含まれます。外国語大学や海洋系の大学の数字の多くは、航空・国際物流・海運と考えられます。
- 私鉄グループの持株会社は「運輸」に入らないことがある:神戸大学の資料では、阪急阪神ホールディングスなどが「その他の専門・技術サービス業」に分類されていました。私鉄への就職が多い大学でも、運輸の数字が小さく出ることがあります。
- 学部卒と大学院修了は分けて見る:技術系の採用は大学院修了者に多く、学部卒だけを見ると旧帝国大学などの技術系の強さが見えにくくなります。
- 地方別の数字は大学の所在地による:就職した会社の所在地ではありません。地方の大学から東京の会社に就職した人も、その大学の地方に数えられます。
- 私立大学は国の統計に入っていない:私立は05章のように大学ごとの公式データで確かめる必要があります。
ほかの業界のランキングは業界別・就職に強い大学まとめで、地域別の就職に強い大学は関西・九州・東海・北海道・東北の各記事で見られます。
10よくある質問
鉄道に強い国公立大学はどこ?
国の統計には鉄道だけの数字がないため、運輸業・郵便業で見ると、2026年3月卒の学部卒では神戸大学82人が最多、大学院修了者では九州大学56人、京都大学43人、東北大学37人が上位です。
JR各社への就職者が多い大学は?
大学公式の発表で確認できた例では、神戸大学からJR西日本に9人(2025年度、学部と大学院の合計)、中央大学からJR東日本に11人(2025年度、全学部)、関西学院大学からJR西日本に7人(2024年度)などがあります。
鉄道会社は採用大学を公表している?
2026年10月に確認した範囲では、JR各社が大学別の採用実績を公式に公表している例は見つかりませんでした。各社が公表しているのは職種ごとの採用計画の人数です。
鉄道会社は理系と文系のどちらが有利?
どちらも採用しています。国公立の大学院では工学系の研究科から運輸への就職が多く、大学の公式データでも経済・経営・法学部からJR各社への就職があります。JR東日本は2027年度に技術分野の採用を150人増やす計画です。
地元の鉄道会社に入るには地元の大学がいい?
大学の就職先一覧では、金沢大学のJR西日本、北海道大学のJR北海道、名古屋大学の名古屋鉄道のように、地域を走る鉄道会社の名前がよく出てきます。JR東日本は地域総合職で県単位をベースにした採用を強めるとしています。
大卒でも駅員や運転士の仕事に就く?
職種によります。JR東海の2027年度採用計画では、大学卒・高専卒のプロフェッショナル職が約200人と、総合職(約90人)の2倍以上です。職種ごとの仕事内容は各社の募集要項で確認してください。
私鉄に就職した人は統計のどこに入る?
鉄道会社本体なら「運輸業・郵便業」ですが、グループの持株会社で採用された場合は別の業種に数えられることがあります。神戸大学の資料では、阪急阪神ホールディングスが「その他の専門・技術サービス業」に分類されていました。
11この記事のデータについて
国公立大学のランキング(01〜03章)は、大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」(2026年3月卒・修了、30号様式2-2「産業別就職者数」)の国公立など181校のデータを、編集部で大学別・地方別・研究科別に集計したものです。割合の分母は、産業別の就職者から「左記以外」を除いた人数です。地方は統計の「所在地」で分けています。この統計では、鉄道会社は「運輸業・郵便業」に含まれ、ほかの運輸と区別できません。
鉄道会社への就職者数は、神戸大学キャリアセンター「学部/研究科別就職先詳細」(2025年度、編集部で合計)、一橋大学「入社上位企業52社(2025年度卒業生)」、金沢大学キャリア支援室「令和6年度 進路状況調査書」、北海道大学キャリアデザインセンター「令和7年度卒業者の主な就職先」、名古屋大学キャリアサポートセンターの企業向けリーフレット、中央大学キャリアセンター「2025年度卒業生の主な就職先」、関西学院大学「2024年度 就職先企業一覧(就職者3名以上)」、上智大学キャリアセンター「2025年度 卒業・修了者進路状況報告書」によります。東北大学の「通信・運輸」は東北大学工学部・工学研究科「卒業後の進路(大学院)」の数字です。京都大学・東北大学のJR各社の人数のみ、大学通信オンライン「大学ごとの主な就職先」(2025年春)の数字です。
採用計画と初任給は、JR東日本「2027年度採用計画」(JR東日本 MEDIA)と東海旅客鉄道「2027年度採用計画数について」によります。企業ごとの採用大学(07章)はCampi企業図鑑の掲載校の合算です。人数は年度で変わるため、最新の情報は各大学・各社の公式発表でご確認ください。(2026年10月確認)
InstagramとTikTokでも発信中大学別の就職先、業界の年収、SPIの例題を、画像と動画でサクッと。