食品・飲料業界の職種|仕事内容の調べ方
食品の職種は「考える →つくる →届ける →支える」で整理できます。考える=商品開発、研究、マーケティング。つくる=生産技術、製造、品質保証、生産管理。届ける=営業(家庭用・業務用)、物流。支える=原料調達、表示・法令、管理部門。そして家庭用と業務用では、同じ職種でも相手も仕事も違います。
食品メーカーで、商品開発に関わる人は一部です。
会社全体で見れば、営業や生産に関わる人のほうが多いのが一般的です。
これは「諦めてください」という話ではありません。商品が世に出るまでに関わる職種は開発だけではないということです。
この記事では、食品・飲料業界の職種を商品ができて届くまでの流れで整理し、仕事の中身、専攻との関係、調べ方まで通しで扱います。
この記事を7枚で
1 / 7第1部 どんな職種があるか|商品が届くまでの流れ
第2部 職種の選び方|専攻・勤務地・キャリア
第3部 仕事内容の調べ方
第4部 選考に向けて|志望職種と確認事項
第1部 どんな職種があるか|商品が届くまでの流れ
01職種の地図|商品が届くまで
まずこの整理を頭に入れてください。
食品の職種を4区分で整理する。
| 区分 | 職種 | やること |
|---|---|---|
| 考える | 商品開発 | 企画し、試作し、配合と仕様を決める |
| 研究(基礎・素材) | 原料、発酵、成分、加工の技術を研究する | |
| マーケティング | 誰に、いくらで、どう売るかを設計する | |
| つくる | 生産技術 | 試作を工場で量産できる形にする |
| 製造・工場管理 | ラインを動かし、品質と人員を管理する | |
| 品質保証 | 衛生・表示・規格を管理し、出荷を判断する | |
| 生産管理・需給 | 需要を読み、つくる量と在庫を決める | |
| 届ける | 営業(家庭用) | 卸・小売に提案し、売り場をつくる |
| 営業(業務用) | 外食・中食・給食に食材を提案する | |
| 物流 | 温度帯を守って商品を届ける仕組みを回す | |
| 支える | 原料調達 | 原料を確保し、価格と供給を管理する |
| 表示・法令 | 表示を確認し、制度に対応する | |
| 管理部門 | 経理、人事、法務、広報 |
商品開発は人気ですが数は多くありません
食品を志望する理由として最も多いのが商品開発です。ただし会社全体では営業や生産に関わる人のほうが多いのが一般的です。
家庭用と業務用で仕事が違います
同じ営業でも、卸・小売に提案する仕事と外食の厨房に合わせて食材を提案する仕事は別物です。
詳しくは6章で扱います。
業界の構造は別記事で
どんな分野の会社があるかは食品・飲料業界とは|全体像と分野の調べ方で整理しています。
02商品開発の実際
味をつくるだけの仕事ではありません。
工場で作れないものは商品になりません
試作でおいしくても、高速で動くラインで同じ品質が出せなければ発売できません。だから生産技術や工場と何度もやりとりします。
この橋渡しが、商品開発のいちばん技術的なところです。
原価の感覚が求められます
原料を1つ足せば原価が上がります。いくらで売る商品かが決まれば、使える原料の幅も決まります。
表示の確認が伴います
原材料、アレルゲン、添加物、期限、栄養成分——法令で定められた表示が必要です。品質保証や法令の担当と連携します。
制度は改正されることがあるため、公的機関の情報で確認してください。
季節商品は回転が速い
菓子や飲料では期間限定の商品が多く、短い期間で企画から発売まで進みます。会社と分野によってテンポが違います。
03研究職という選択肢
商品開発とは別に、研究の職種があります。
「おいしさ」を測る技術があります
味や食感は感覚の話に見えますが、数値で測る方法があります。分析や官能の評価は専門の領域です。
食品以外の事業に広がることがあります
食品会社の研究がアミノ酸、素材、ヘルスケアなどの事業につながることがあります。会社によって領域が違います。
化学・素材業界とも接点があります。全体像は化学・素材業界とは|全体像と分野の調べ方で整理しています。
募集は限られることがあります
研究職は修士以上を対象とする募集であることがあります。応募資格は募集要項で確認してください。
研究所の場所を確認してください
研究所は数が限られます。配属の候補地を有価証券報告書の「設備の状況」や説明会で確認してください。
04生産技術・製造・品質保証
毎日同じものをつくり続ける職種です。
衛生管理が前提です
食品工場では専用の作業着、手洗い、入室の手順が定められています。異物の混入を防ぐ仕組みも組み込まれています。
衛生の考え方は制度化されており、詳細は公的機関の情報で確認してください。
勤務時間を確認してください
パンや日配品のように毎日届ける商品では、深夜・早朝の勤務がある職場があります。職種と配属先によります。
生活に直結する条件なので、募集要項の勤務時間欄を確認してください。
機械の知識が生きます
食品工場は高速で動くラインの集まりです。設備の設計や保全では機械系の知識が直接使われます。
品質保証は「止める」判断をします
基準を満たさないと分かったとき、出荷を止める判断をします。委託先の工場の管理も仕事のうちです。
05営業|家庭用と業務用
同じ営業でも、相手が違えば別の仕事です。
| 家庭用の営業 | 業務用の営業 | |
|---|---|---|
| 相手 | 卸、スーパー・コンビニの本部 | 外食チェーン、中食、給食、ホテル |
| 提案の中身 | 新商品の採用、棚のスペース、販促 | 厨房で扱えるか、仕上がり、原価 |
| 数字 | 担当エリアの売上と在庫 | 顧客の使用量と採算 |
| 強み | データに基づく売り場の提案 | 調理の知識と提案力 |
「棚を取る」という交渉
スーパーの棚は有限です。新商品を置いてもらうには、何かを外してもらう必要があります。だから売れる根拠を持って交渉します。
数字とデータを使う仕事です。
業務用は「調理」の話をします
外食に食材を売るとき、相手が気にするのは厨房で扱えるか、仕上がりが安定するか、原価が合うかです。
会社によっては調理の設備を持ち、提案の場で実際に作ってみせることがあります。
売り場を見る仕事です
家庭用の営業は店舗の売り場を見て回ることがあります。陳列、販促物、競合の商品——現場で得た情報が次の提案になります。
転勤の可能性があります
営業は全国の拠点に配属されることが多い職種です。転勤の有無と範囲を募集要項で確認してください。
06原料調達・物流・表示
表に出ませんが、事業の土台にあります。
調達は利益に直結します
原料の価格は天候、相場、為替で変わります。いつ、どれだけ、どの条件で買うかが利益を左右します。
商社と取引することもあれば、産地と直接やりとりすることもあります。
物流には温度の制約があります
常温、冷蔵、冷凍——温度帯ごとに運び方と保管が変わります。この仕組みを回す職種があります。
表示の確認は専門の仕事です
原材料名、アレルゲン、期限、栄養成分——何をどう書くかは法令で定められています。
制度は改正されることがあるため、消費者庁などの情報で確認してください。
文系の入口でもあります
調達、物流、表示の実務——文系出身者が就くことがあります。ただし商品と制度の知識は必要になります。
07専攻と職種の対応
農学部でなくても入口はあります。
機械系は工場で力を発揮します
食品工場は高速で動くラインの集まりです。設備の設計や保全は機械系の専門がまっすぐ生きます。
データを扱える人が求められています
需要の予測、販売のデータ分析——数字を扱う仕事が増えています。
研究テーマは一致しなくて構いません
会社が見ているのはどう課題を立て、どう確かめたかという進め方であることが一般的です。整理の仕方は学生時代の経験の棚卸し|書き出す順番で扱っています。
文系の職種が多い業界です
営業、マーケティング、調達、生産管理、管理部門——文系出身者が多く働いています。
第2部 職種の選び方|専攻・勤務地・キャリア
08職種ごとの向き不向きの考え方
性格で決めるより、仕事の進み方で考えてください。
| 仕事の性質 | 関わる職種の例 |
|---|---|
| 試して、詰めて、量産に橋渡しする | 商品開発、生産技術 |
| 数字を見て売り場に手を打つ | 営業、マーケティング |
| 相手の厨房や工程に合わせる | 業務用の営業、開発 |
| 安全のために止める判断をする | 品質保証 |
| 毎日同じ品質でつくり続ける | 製造、生産管理 |
「食が好き」の中身を分解してください
食べるのが好きなのか、作るのが好きなのか、届けるのが好きなのかで向く職種が変わります。
食べるのが好きという理由だけでは、営業で数字を追う仕事や、工場で衛生を管理する仕事の説明がつきません。
本記事では適性の判断はしていません
上の表は仕事の性質を整理したものであり、診断ではありません。実際に働いている人に一日の流れを聞き、自分で判断してください。
09職種と勤務地の関係
食品は配属先が全国に広がります。
工場は全国に分散しています
食品は運ぶ距離が短いほうが有利な商品があります。だから工場が全国に分散することがあります。
所在地は有価証券報告書の「設備の状況」で確認できます。
勤務時間を確認してください
毎日届ける商品の工場では深夜・早朝の勤務がある職場があります。職種と配属先によります。
転勤の範囲を確認してください
営業は全国の拠点に配属されることが多く、転勤があるのが一般的です。地域を限定する区分を設けている会社もあります。
海外の事業があります
海外で製造・販売している会社では駐在の機会があります。セグメント情報で海外の比重を確認してください。
10入社後の異動とキャリア
最初の配属がすべてではありません。
最初は営業という会社があります
総合職として採用し、まず営業を経験してから他部署に移る進め方の会社があります。
開発を志望していても最初は営業、という可能性があるなら、それを前提に志望するかを考えてください。
採用ページのキャリアパスを読んでください
入社後の道筋が示されていることがあります。実際の例はOB・OG訪問で聞くのが確実です。
現場を知ることが土台になります
売り場も工場も、知っている人のほうが判断が具体的になります。最初の配属は無駄になりません。
資格より経験が見られます
食品では入社後に学ぶことが前提です。調理師や栄養士の資格が必須とされることは、募集要項に明記がない限りありません。
第3部 仕事内容の調べ方
11募集要項から仕事内容を読む
いちばん確実な情報源は、会社が出している募集要項です。
「若干名」「総合職」だけの募集もあります
仕事内容が抽象的にしか書かれていない場合、配属で決まる可能性が高くなります。その場合は説明会で具体的に聞いてください。
食品では「総合職」でまとめられることがあります
職種を分けずに募集し、配属で決まる会社があります。その場合、最初は営業という可能性も含めて考えてください。
複数年分を見ると分かることがあります
去年と今年で募集する職種の区分が変わっていることがあります。会社の方針の変化が表れている場合があります。
募集要項の読み方は募集要項の読み方|見落としやすい項目を確認するで詳しく扱っています。
12社員インタビューの読み方
採用ページの社員紹介は、使い方を間違えなければ役に立ちます。
良い面が中心に書かれている前提で読む
採用ページは会社が伝えたいことを載せる場所です。厳しい面が書かれていないこともあります。
だから「何をしているか」という事実の部分を拾い、評価の言葉は割り引いて読んでください。
複数人を読み比べてください
1人だけだと、その人の特殊な経歴かもしれません。同じ職種の複数の人を読むと、共通する部分が見えます。
どの職種の人かを確認してください
食品は商品開発の紹介が多く載りがちです。営業や生産の人の紹介も読むと、会社の全体像が見えます。
載っていない職種にも注意
採用ページに紹介がない職種もあります。紹介がない=存在しないではありません。募集要項の職種欄で確認してください。
13一次資料から職種の手がかりを得る
採用向けではない資料にも、仕事の手がかりがあります。
| 資料 | 職種について分かること |
|---|---|
| 有価証券報告書「従業員の状況」 | セグメント別の従業員数。どの事業に人が多いか |
| 有価証券報告書「設備の状況」 | 事業所・工場の所在地。どこに職場があるか |
| 有価証券報告書「研究開発活動」 | 研究・開発がどの領域で行われているか |
| 中期経営計画 | これから人を増やす領域、力を入れる事業 |
| 統合報告書 | 人材の育成や働き方に関する考え方 |
従業員数は職種の規模を表します
セグメント別の従業員数を見ると、どの事業に人が多いかが分かります。人が多い事業には、その分職種も多くあります。
希望する職種が、会社の中でどれくらいの規模かを推測する材料になります。
セグメント情報で家庭用と業務用の比重を見る
会社によっては業務用や海外の比重が大きいことがあります。売り場で見える部分だけが事業ではありません。
中期経営計画に採用の方向が表れます
「この領域を強化する」と書かれていれば、その領域で人を必要としている可能性があります。
志望する職種と、会社が力を入れる方向が合っているかを確かめてください。
14OB・OG訪問で聞くこと
資料では分からないことを聞くための機会です。
「やりがい」は聞いても情報が少ない
抽象的な質問には抽象的な答えが返ります。具体的な事実を聞くほうが、判断の材料になります。
「昨日は何をしていましたか」くらい具体的でも構いません。
食品で聞いておきたいこと
最初の配属がどう決まったか、商品開発に移る道筋があるか、工場の勤務時間——このあたりは資料では分かりません。
複数の人に聞いてください
- 職種が同じでも、配属先や担当によって経験が違います。1人の話を全体だと思わないでください。
- 進め方はOB・OG訪問の依頼と当日|連絡からお礼までの流れで扱っています。
- 第4部 選考に向けて|志望職種と確認事項
15志望する職種をどう書くか
「職種が決まっていない」ままでも書けますが、材料は要ります。
| 書くときの材料 | どこから取るか |
|---|---|
| その職種が何をしているか | 募集要項、社員インタビュー、OB・OG訪問 |
| なぜその職種に関心があるか | 自分の経験と、職種の仕事の重なり |
| その会社でなければならない理由 | セグメント情報、中期経営計画、事業の特徴 |
| 入社後に何を学ぶ必要があるか | 募集要項の応募資格、研修の内容 |
職種名だけを書かないでください
「開発職を希望します」だけでは、その職種の何に関心があるのかが伝わりません。
仕事の中身のどの部分に関心があるかまで書いてください。
「家庭用か業務用か」を書いてください
同じ会社でも、家庭用と業務用では売る相手も仕事も違います。
「業務用の商品開発」「家庭用の量販店向け営業」——ここまで書ければ、志望動機が具体的になります。
希望が変わることもあります
入社後に別の職種に関心が移ることもあります。それ自体は問題ではありません。ただし選考の時点では、いま考えていることを具体的に言えることが大切です。
志望理由の組み立ては志望理由が弱いと感じたら|足りない情報を埋めるで扱っています。
16配属はどう決まるか
ここを確認せずに入社すると、想像とずれます。
確認すべきこと
| 確認したいこと | どこで確認するか |
|---|---|
| 職種の区分(開発・生産・営業) | 募集要項の職種欄 |
| 初任配属の考え方(営業配属の有無) | 説明会での質問 |
| 工場勤務と勤務時間 | 募集要項の勤務時間欄 |
| 希望はどの程度考慮されるか | 説明会での質問 |
| 配属はいつ決まるか | 説明会での質問 |
| 入社後に職種を変える道があるか | 説明会での質問 |
聞いても失礼になりません
配属や勤務地は働き方の前提です。遠慮せず確認してください。曖昧なまま進めるほうが、お互いにとって良くありません。
最初は営業という可能性を考えてください
総合職として採用し、まず営業を経験してから他部署に移る進め方の会社があります。採用ページのキャリアパスに記載があることがあります。
最初の配属がすべてではありません
多くの会社では異動の機会があります。ただし、どの程度動けるかは会社によって違います。実際の例をOB・OG訪問で聞いてください。
17選考の時期と併願
職種によって、選考の進み方が違うことがあります。
職種別に募集されることがあります
研究開発、生産、営業——職種を分けて募集する会社があります。総合職としてまとめて採用し配属で決める会社もあります。
募集要項の区分を確認してください。
締切は一覧で管理してください
職種別に応募すると、締切がばらばらになります。会社名、職種、応募した日、次の予定、締切をまとめておけば、出し忘れは防げます。
管理の仕方は選考管理の作り方|進み具合を一覧にするで扱っています。
18相談できる窓口
一人で抱えないでください。
農学・食品系は進路資料が整っていることがあります
農学部や食品系の学科では、過去の進路が職種まで含めて資料になっていることがあります。
条件面で疑問があるとき
提示された条件に疑問があるとき、自分で判断せずに相談してください。労働局の総合労働相談コーナーは無料で、全国にあります(予約なしで利用できる場合があります)。法令の解釈が必要な場合は弁護士にご相談ください。
19よくある質問
商品開発に配属される可能性はどのくらいですか?
会社によります。職種別に採用する会社なら入社時点で決まり、総合職としてまとめて採用する会社なら配属で決まります。会社全体で見れば営業や生産に関わる人数のほうが多いのが一般的です。募集要項の職種欄と、採用ページのキャリアパスを確認してください。
まず営業に配属されると聞きました。
会社によります。総合職採用で、最初に営業を経験してから他部署に移る進め方をしている会社があります。開発を志望していても最初は営業という可能性があるなら、それを前提に志望するかどうかを考えてください。説明会で聞いてよい質問です。
農学部や食品系でないと入れませんか?
そうとは限りません。研究・商品開発では農学・食品科学・化学・生物系の専攻が生きますが、生産技術や設備では機械・電気系、需要予測やデータ分析では統計・情報系が生きます。営業、マーケティング、調達、管理部門では文系出身者が多く働いています。
商品開発は味をつくる仕事ですか?
それは一部です。企画、試作、評価に加えて、工場のラインで同じ品質が出せるかの確認、原価の計算、法令に沿った表示の決定、期限の試験までが含まれます。工場で作れないものは商品にならないため、生産技術や工場とのやりとりが多い仕事です。
家庭用と業務用の営業はどう違いますか?
相手が違います。家庭用は卸やスーパー・コンビニの本部に提案し、棚のスペースや販促を交渉します。業務用は外食や中食の厨房事情に合わせて食材を提案し、扱いやすさ、仕上がりの安定、原価が判断の基準になります。会社によっては調理の設備を持ち、実際に作ってみせることがあります。
工場勤務は深夜や早朝になりますか?
商品と職種によります。パンや日配品のように毎日届ける商品では、深夜から早朝に製造する工場があります。すべての職種が該当するわけではありません。募集要項の勤務時間欄を確認し、記載がなければ説明会で聞いてください。
品質保証はどんな仕事ですか?
規格を決め、微生物や成分、異物の検査を行い、表示が法令に沿っているかを確認し、出荷の可否を判断します。自社工場だけでなく委託先の工場の管理も担います。基準を満たさないと分かったときには出荷を止める判断をする、責任の重い職種です。
機械系でも食品業界に入れますか?
入れます。食品工場は高速で動くラインの集まりで、設備の設計、立ち上げ、保全、自動化の推進には機械系の知識が直接使われます。生産技術は食品の知識と機械の知識の両方が求められる職種です。
研究職と商品開発は違いますか?
違います。商品開発は市場に出す商品を企画・試作する仕事で、研究は原料・発酵・加工技術・包装・分析などの技術を扱います。研究は修士以上を対象とする募集であることがあり、研究所の数が限られるため配属の候補地も限定されます。
転勤はありますか?
営業は全国の拠点に配属されることが多く、転勤があるのが一般的です。工場や研究所も全国に分散していることがあります。地域を限定する区分を設けている会社もあるため、募集要項の記載を確認してください。
調理師や栄養士の資格は必要ですか?
募集要項に明記されていない限り必須ではありません。ただし業務用の営業やメニュー提案では調理の知識が役に立つ場面があります。資格そのものより、なぜその知識を身につけたのか、どう使いたいのかを説明できるかが大切です。
まず何から調べればいいですか?
志望する会社の商品を実際に店で見て、そのうえで募集要項の職種区分と、セグメント情報で家庭用・業務用・海外の比重を確認するのが早道です。売り場で見える部分だけが事業ではありません。
20まとめ|開発だけを見ないでください
食品の職種は「考える・つくる・届ける・支える」で整理できます。
商品開発は人気ですが、数は多くありません。会社全体では営業や生産に関わる人のほうが多いのが一般的です。
- 工場で作れないものは商品になりません。開発と生産の橋渡しが、いちばん技術的な部分です。
- 家庭用と業務用で営業の中身が違います。棚を取る交渉か、厨房に合わせた提案か。
- 品質保証は止める判断をします。衛生、表示、規格——安全がすべての前提です。
- 機械系にも入口があります。食品工場は高速のラインの集まりで、設備の知識が生きます。
- 調達・物流・表示という職種があります。表に出ませんが、事業の土台です。
最後に。職種の名称や区分は会社によって異なり、組織の変更によって変わることもあります。本記事は一般的な整理であり、特定の会社の制度を示すものではありません。実際の職種・配属・条件は各社の募集要項で、制度に関することは公的機関の情報でご確認ください。
・食品・飲料業界とは|全体像と分野の調べ方
・小売・流通業界とは|全体像と分野の調べ方
・化学・素材業界とは|全体像と分野の調べ方
・募集要項の読み方|見落としやすい項目を確認する
・会社の調べ方|採用ページ以外から情報を取る方法
・就活・キャリアの記事一覧
InstagramとTikTokでも発信中大学別の就職先、業界の年収、SPIの例題を、画像と動画でサクッと。